RIZIN 7.18 広島(レポ):女子スーパーアトム級“見えないトーナメント1回戦”大島沙緒里、イ・イェジに100秒膝十字で一本勝ち|サバテロ×鹿志村仁之介、ダウトベック×萩原京平、ヒロヤ×山本アーセンほか随時速報・見所紹介

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abc presents RIZIN LANDMARK 15 in HIROSHIMA
2026年7月18日(土)広島グリーンアリーナ(広島県立総合体育館)
レポート:井原芳徳 写真提供:(C)RIZIN FF ABEMA PPVにて放送
第12試合 メインイベント MMA RIZINバンタム級(61kg)タイトルマッチ 5分3R
ダニー・サバテロ[Danny Sabatello](米国/アメリカントップチーム/王者、元Titan FCバンタム級王者)※2度目の防衛戦
鹿志村仁之介(Battle-Box/挑戦者、DEEPバンタム級暫定王者)
サバテロは32歳。レスリングをベースとし、18年にMMAデビュー。21年5月からベラトールに参戦し、22年にはバンタム級暫定王座に挑んだが判定負け。23年7月のベラトール日本大会でのマゴメド・マゴメドフとのバンタム級ランカー対決では、1Rギロチンで一本負け。24年8月のPFLでラザロ・ダイロンと引き分け。昨年5月、RIZINに初参戦し太田忍に3R TKO勝ち。9月、佐藤将光に判定勝ちすると、大晦日大会では井上直樹に判定勝ちし、RIZINバンタム級王者となる。今年4月の神戸大会では後藤丈治に判定勝ちし王座初防衛した。
5月22日の記者会見でRIZINの榊原信行CEOは、広島大会でのサバテロの防衛戦の相手として、前王者の井上を第一候補に挙げた。井上は5月23日(現地時間)のPFLベルギー大会で、PFLの昨年の同級トーナメント優勝者のマルシルリー・アウベスに判定勝ちしたが、鼻を負傷し、2か月弱後のRIZINでのコンディショニングが間に合わないため、鹿志村が抜てきされた。
鹿志村は24歳。柔道・柔術をベースとし、24年12月のDEEPでRYUKIに1R裸絞めで一本勝ちし3連勝とし、昨年6月のRIZIN初戦は後藤丈治に判定負けしたが、柔術仕込みの素早いサブミッションで度々後藤を脅かし印象を残した。9月のDEEPではマジシャン(中国)に1R裸絞めで一本勝ち。11月のRIZINでは安井飛馬を腕十字で追い詰め判定勝ち。今年3月7日のRIZINでは所英男に1Rアナコンダチョークで一本勝ち。5月のDEEPバンタム級暫定王者決定戦は、1R開始早々の平松翔のローキックをブロックし足を破壊しTKO勝ちする異例決着となった。結果として4連勝となり、今回、RIZIN王座に初挑戦した。
第11試合 MMA フェザー級(66kg) 5分3R
カルシャガ・ダウトベック[Karshyga Dautbek](カザフスタン/トゥラン・オルダ/タイガームエタイ)
萩原京平(SMOKER GYM)
ダウトベックは32歳。ボクシングをベースとし、15年にMMAデビューし、18年9月にRIZINに初参戦し朝倉未来に判定負け。母国カザフスタンでのAlash Prideや堀口恭司主催のTOP BRIGHTSの試合を経て。24年6月に6年ぶりにRIZINに出場し関鉄矢を1R左ボディでKO。9月には木下カラテを1R左ストレートでKO。大晦日大会ではYA-MANに判定勝ち。昨年3月、鈴木千裕に判定勝ちし、MMA 10連勝、RIZIN 4連勝とした。7月大会で秋元強真戦が組まれたが、ヘルニアにより欠場。大晦日の久保優太戦は偶発的なアイポークにより1R無効試合で終わっていた。今年3月大会ではバンタム級に階級を下げ、福田龍彌と戦う予定だったが、急性循環機能障害により欠場。今回、フェザー級に戻って戦う。
萩原は30歳。牛久絢太郎、武田光司、高木凌相手に3連敗後、昨年3月の香川大会でトビー・ミセッチに26秒TKO勝ち。5月には西谷大成を1R左ストレートでKO。11月の神戸大会では秋元強真と激しい打撃戦を繰り広げるも2R TKO負け。今年4月の神戸大会ではアバイジャ・カレオ・メヘウラの膝蹴りで1R TKO負けするも、メヘウラの体重オーバーにより無効試合となり、2試合連続で白星から遠ざかっていた。萩原は地元大阪での9月10日の京セラドーム大阪大会への出場を目指し「ファンの皆さんが背中を押してくれるような試合を組んでください」とRIZINの榊原CEOに志願し、強豪ダウトベック戦が用意された。
第10試合 MMA バンタム級(61kg) 5分3R
太田 忍(THE BLACKBELT JAPAN/2016リオ五輪・レスリング・グレコローマン59kg級銀メダリスト)
イリスベク・ティレノフ[Yrysbek Tilenov](キルギス/Ihlas)
太田は32歳。レスリングで2016年のリオ五輪で銀メダルを獲得。20年大晦日のRIZINでMMAデビュー。24年にRIZINで牛久絢太郎、ベラトール・ダブリン大会ではロジャー・ブランクに勝利した後、9月のRIZINでは元谷友貴に3R裸絞めで一本負け。右拳の骨折の手術を経て、昨年5月、RIZIN初参戦のダニー・サバテロと対戦し3R TKO負け。その後、サバテロはバンタム級王者に。太田は夏に頚椎椎間板ヘルニア、秋に左膝前十字靭帯損傷と立て続けに怪我を負う。今年5月の神戸大会で1年ぶりに復帰し、金太郎に2R肩固めで一本勝ちすると「ここから3連勝、4連勝して、サバテロにリベンジします」とアピールした。
ティレノフは22歳でRIZIN初参戦。レスリングをベースとし、22年にMMAプロデビューし8戦7勝(4KO/1一本)1敗で6連勝中。4月に福田龍彌にKO勝ちしたアジズベク・テミロフと昨年9月に対戦し、3Rともバックコントロールで主導権を握り判定勝ちしている。フェザー級王者・ラジャブアリ・シェイドゥラエフと同じジムに所属し、シェイドゥラエフは「榊原さんの言う通り、サバテロのファイトスタイルはつまらない。サバテロを倒せるチームメイトがいる」と話し、ティレノフを推薦したといい、当日はシェイドゥラエフがセコンドにつく。
第9試合 MMA フライ級(57kg) 5分3R
ヒロヤ(JAPAN TOP TEAM)
山本アーセン(KRAZY BEE/NAUGHTY HOUSE)
ヒロヤは兵庫出身の28歳。17年から大阪でのWARDOGで試合を重ね、20年の「朝倉未来1年チャレンジ」に参加。DEEPで11戦5勝6敗の経験を積んだ後、23年7月からRIZINに参戦する。当初は伊藤裕樹、中村優作に判定負けしたが、23年大晦日、新井丈に2R TKO勝ち。24年7月、所英男に1R TKO負け。11月、柴田“MONKEY”有哉に判定勝ち。昨年5月、MMAデビュー戦の篠塚辰樹に1R TKO勝ち。7月、RIZINフライ級GP一回戦では元谷友貴に判定負け。大晦日には神龍誠に判定負けし、上位勢相手に2連敗中だ。
アーセンは29歳。山本美憂の長男。23年5月、約3年ぶりの復帰戦で伊藤裕樹に判定勝ち。9月の福田龍彌戦ではパンチで左まぶたを腫らしTKO負け。24年3月、柴田“MONKEY”有哉に1R膝十字で一本負け。昨年5月、冨澤大智に2R裸絞めで一本勝ち。7月のRIZINフライ級GP一回戦では神龍の1Rのフロントチョークで一本負け。9月のトーナメントのリザーブマッチでは伊藤裕樹に判定勝ちしている。
~休憩~
ジョニー・ケース、天弥を1Rで粉砕
第8試合 MMA ライト級(71kg) 5分3R
○ジョニー・ケース[Johnny Case](米国/MMAラボ)
×天弥(和術慧舟會HEARTS/パンクラス・ライト級1位)
1R 3’14” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
ケースは37歳。UFC 6戦4勝2敗で、18年からRIZINに上がり、矢地祐介、北岡悟、ホベルト・サトシ・ソウザをKOし3連勝したが、トフィック・ムサエフにKO負け。22年4月、サトシのライト級王座に挑戦するも一本負け。その後も武田光司に判定負けし3連敗を喫したが、22年大晦日に大尊伸光をKOし連敗脱出。24年6月、1年半ぶりにRIZINに参戦したが、計量でライト級リミットを1kgオーバーし減点され、ベイノアに判定負け。昨年5月の韓国大会の大原樹理戦の際にも計量で0.33kgオーバーし、1R TKO勝ちしたものの規定によりノーコンテストとなっていた。
天弥は広島の隣の山口出身の22歳。極真空手をベースとし、23年でプロMMAデビューしパンクラスを主戦場とする。24年3月に元修斗世界同級王者の松本光史に判定勝ち。9月に葛西和希に1R TKO勝ち。昨年4月に雑賀“ヤン坊”達也のパンクラス・ライト級王座に挑戦したが3R TKO負け。12月にはクリストフ・キルシュに1R裸絞めで一本勝ち。今年4月の福岡大会でRIZINに初参戦したが、ライト級リミットを3.5kgオーバーし、ヌルハン・ズマガジーに判定負けした。今回は2選手とも前回計量オーバーした同士のマッチメイクとなったが、両者無事計量をクリアした。
1R、スタンドの攻防が続き、お互い中央付近でステップとフェイントで機会を伺いつつ、時折パンチを当てる。とちらも攻撃もヒットも少ないが、ケースの方が積極的にパンチを振っていて、先にアクションを仕掛けており、やや天弥が後手に回りつつある。すると中盤過ぎ、天弥が前に出るが、ケースが少し下がった後、右アッパーをクリーンヒット。止まった天弥に、ケースはすぐさま左フックも当てて倒す。ケースはすぐさま上になり、パウンドを何発も当て、最後は横向きになった天弥にケースが左のパウンドを当て続け、天弥が血だるまになって動きが止まったところで豊永レフェリーがストップした。
崖っぷちから白星をもぎ取ったケースはマイクを持ち「榊原さん、ありがとうございます。自分はここ以外で戦うつもりはありません」とアピールした。
なお、休憩時間前には、年内の新たな大会として、RIZIN LANDMARK 16 in NAGASAKI(10月3日(土)長崎県長崎市・HAPPINESS ARENA)、RIZIN LANDMARK 17 in CHIBA(11月8日(日)千葉県船橋市 LaLa arena TOKYO-BAY)の開催が発表された。とぢらも初進出の会場となる。
女子スーパーアトム級“見えないトーナメント1回戦”大島沙緒里、イ・イェジが100秒膝十字で一本勝ち、パク・シウは須田萌里に判定勝ち
第7試合 MMA 女子スーパーアトム級(49kg) 5分3R
○大島沙緒里(リバーサルジム新宿Me,We/DEEP女子&DEEP JEWELSミクロ級(44kg)王者、元DEEP JEWELSアトム級(47.6kg)王者)
×イ・イェジ[Lee Yeji](韓国/AOM)
1R 1’40” 膝十字固め
伊澤星花が産休のため返上し空位となったRIZIN女子スーパーアトム級王座の決定戦進出選手を選ぶための試合が今回2試合組まれた。6月15日の記者会見で榊原CEOは「7月、8月、9月、この3大会、『見えないトーナメント1回戦』をやります」「勝つだけじゃなく勝ちっぷりで、それぞれの出番で最大に輝いてもらう。その輝いた選手2人をピックアップして、大晦日(バンテリンドームナゴヤ)にこのベルトをかけて戦ってもらいます」と説明した。7.18 広島で大島沙緒里vs. イ・イェジ、パク・シウ vs. 須田萌里、8.11 TOYOTA ARENA TOKYO大会<でケイト・ロータス vs. NOEL、9.10 京セラドーム大阪大会でRENA vs. ナターシャ・クジュティナが行われる。
大島は広島の隣の島根出身の31歳。柔道をベースとし、20年にMMAデビューし、RIZINで浅倉カンナ、山本美憂、ソルト、クレア・ロペスに勝利しRIZIN 4戦全勝。昨年5月のDEEP JEWELSで村上彩に1R TKO勝ちし、DEEPとDEEP JEWELSの両方のミクロ級王者となる。6月には米国のInvictaでアトム級でアンドレッサ・ホメロに判定負け。その後AACCからリバーサルジム新宿Me,Weに移籍。昨年5月のDEEPでの約1年ぶりの試合ではイ・イェジに判定負け。9月のDEEPで須田萌里に判定勝ち。11月、伊澤星花のRIZIN女子スーパーアトム級王座に挑戦したが判定負け。今年3月、ケイト・ロータスに判定勝ちした。
イェジは27歳。2015年、16歳でプロデビューし、しなしさとこ、渡辺久江といったベテラン勢に敗れるが、17年、しなしにリベンジ。3年のブランクを経て23年から復帰し、24年9月のDEEPで須田萌里に1R一本負けしたが、昨年5月、大島沙緒里に判定勝ち。11月、浜崎朱加に判定負け。今年5月のDEEP JEWELSでは伊澤星花チャレンジの竹林エルに判定勝ち。日本の歴代の実力者たちとの対戦経験を糧に、RIZINに初登場し、大島と約1年ぶりに再戦する。
1R、イェジが右ストレートを当て、大島がすぐに組みつくと、腕の取り合いとなるが、大島が内股で投げ飛ばす。イェジはすぐ立ち、同じく立った大島の背後からしがみつくと。抱えて倒す。だがすぐさま大島は下に潜り込み、足を取って膝十字固めを仕掛ける。不意を打たれたイェジはタップし、大島が一本勝ちでリベンジに成功した。
大島は“見えないトーナメント”で重視される「勝ちっぷり」で文句なしの内容を見せた。マイクを持った大島は「極めれてめっちゃうれしいです。毎日寝れなくて、やっと毎日寝れそうです。今日、私の恩師が島根から来てくれています。中1で島根県予選で柔道で負けて、2年生の時に全国2位までしてくれた先生が今日来てくれています。先生のおかげで私の世界が広がったのもあったので、今日、勝つ姿が見せられてとてもうれしいです。まだまだ力不足ですが、一戦一戦集中して頑張ります」と話した。
第6試合 MMA 女子スーパーアトム級(49kg) 5分3R
○パク・シウ[Park SiWoo](韓国/HAVAS/元DEEP JEWELSストロー級王者)
×須田萌里(SCORPION GYM)
判定3-0 (植松29-27/橋本29-26/長瀬29-26)
シウは35歳。テコンドー、キックボクシングをベースとし、DEEP JEWELSで活躍後、21年大晦日のRIZINでRENAに判定勝ちして名を上げ、22年のRIZIN女子スーパーアトム級GPでは浅倉カンナ、浜崎朱加にに勝利し、決勝で伊澤星花に判定2-1で惜敗した。23年9月のDEEP JEWELSでHIMEに判定勝ちし、12月のDEEPでプリンセス・ザ・ロケットに1R TKO勝ち。24年5月のDEEP JEWELSストロー級暫定王者決定戦では、万智に判定4-1で勝利。その後、正規王者となるが、昨年9月の初防衛戦では万智に判定2-3で惜敗。11月のDEEP JEWELSでの49kg契約戦では彩綺に2R TKO勝ち。RIZINは3年半ぶりだが、安定した強さを保っている。
須田は大阪出身の21歳。ブラジリアン柔術をベースとし、20年にDEEP JEWELSでMMAデビュー。22年からはRIZINと並行参戦し、23年9月にケイト・ロータスに判定勝ちし、24年9月にイ・イェジに1Rアームバーで一本勝ち。昨年3月のDEEP JEWELSで浜崎朱加に1R 裸絞めで一本勝ち。7月のRIZINではNOELに2R腕十字で一本勝ちし連勝を4に伸ばす。だが9月の大島沙緒里との3年ぶりの対戦では判定負け。今年3月のDEEP大阪大会ではHIMEに判定勝ち。希望していた5月のRIZIN神戸大会出場は叶わなかったが、7月の広島大会で強豪シウとの一戦が用意された。
1R、須田がタックルを繰り返すが、シウはすぐに切って離れる展開を繰り返す。中盤、須田が肩から抱え上げて倒し、パスガードを狙うが、シウは立つ。須田が押し込んで倒そうとすると、シウは潰して金網際で上になり、少しパウンドを当てた後に離れる。シウはサウスポーからの左ストレート、インカーフキックを当てる。終盤、シウは左ミドルもヒット。最後はシウがスイッチしながら前に出て左フックで倒し、終了間際に踏みつけで襲い掛かって終わる。記者採点はシウ。インターバル中、シウが指を前に出す行為を繰り返したため、福田レフェリーは警告を出す。
2R、須田がタックルで倒すが、シウは背中をマットに付けずに脱出してスタンドに戻す。その後も須田がタックルを繰り返すが、シウは倒れず離れつつ付ける。シウはスイッチを繰り返し、随所で左右のローを当てる。すると残り30秒、シウが距離を取りつつ、左右の手を前に出すと、指をまたも前に出してしまう。福田レフェリーはストップをかけてからイエローカード(減点1)を提示する。最後、シウが右の飛び蹴りとボディに当てて須田を吹き飛ばし、いい形で終える。記者採点はシウ。
3R、またも須田が倒しても、すぐにシウがスタンドに戻す。シウは左ボディストレート、三日月蹴りをヒットする。シウは変わらずハンチを当て、終盤には右ストレートもクリーンヒットする。須田は左右のまぶたを腫らし、口から出血し苦しそうだ。結局最後まで挽回できず終わる。記者採点はシウ。減点1を合わせ合計29-27でシウ。ジャッジ3者もシウを支持し、シウが判定勝ちしたものの、フィニッシュできなかったことは“見えないトーナメント”においてマイナス評価となりそうだ。
昇侍、梅野源治に判定勝ちし連敗4でストップ
第5試合 MMA 64kg契約 5分3R
○昇侍[しょうじ](JAPAN TOP TEAM./元パンクラス・ライト級王者)
×梅野源治(FIGHTER’S FLOW/PHOENIX/元ラジャダムナン&BOMライト級(61.23kg)王者、元WPMF世界・WBCムエタイ世界・同インターナショナル・スーパーフェザー級(58.97kg)王者、元M-1フェザー級(57.15kg)王者、元WPMF日本&WBCムエタイ日本スーパーバンタム級(55.34kg)王者)
判定3-0 (橋本30-27/豊永30-27/植松30-27)
昇侍は43歳。21年9月に鈴木千裕を20秒でKO。その後は萩原京平、鈴木博昭にKO負け。22年7月、ヤン・ジヨンに3R一本負け。24年11月の約2年半ぶりの試合では芦澤竜誠に2R KO負け。試合はさらにそれから約2年ぶりとなる。
梅野は37歳。24年大晦日のRIZINでの大雅とのMMAデビュー戦では寝技主体で攻め続け判定勝ち。昨年9月、芦澤竜誠に判定勝ち。同じキック出身者との試合が続いたが、5月10日の神戸大会では元修斗バンタム級環太平洋王者のダイキライトイヤーに1R三角絞めで一本負けした。梅野の決めゼリフの「YAVAYだろ」をサッカーのサンフレッチェ広島の選手もコメント等で使用し、梅野と交友があることから、梅野は「地元枠(榊原氏談)」として参戦した。
試合はMMAデビュー20年の昇侍が寝技で差をつける内容に。1R、梅野が左右のパンチを振って前に出て、首相撲で捕まえて右膝蹴りを当てる。すると昇侍はすぐさま両足タックルを仕掛けて倒し、金網際で上で押さえる。昇侍は体を起こし、時折パウンドを当てる。梅野が立ちかけると、昇侍はタックルで倒し、サイドを奪う。昇侍は時折パウンドを当て、最後はニーオンベリーにもなって主導権を維持する。記者採点は昇侍。
2R、梅野は開始すぐから右ローを当てるが、昇侍はタックルで倒し、あっさりと上になる。昇侍がニーオンベリーからマウントを狙うと、梅野はブリッジで抵抗しようとしたが失敗し、昇侍はバックマウントを奪いパウンドを当てる。立たれてもすぐ倒し、昇侍がハーフで押さえる。昇侍はサイドに移り、鉄槌を当て、中盤過ぎにはアームロックとヘッドシザースの複合技を仕掛ける。とちらも中途半端になり、梅野は脱出するが、すぐに昇侍はタックルを仕掛ける。終盤、昇侍は飛びついて引き込んで下になり、足を登らせ腕十字、三角絞めを狙う。記者採点は昇侍。
3R、後の無い梅野は前に出て左フック、右肘打ちを当て、昇侍の蹴り足をつかんで右ストレートを当てて倒す。梅野はグラウンドに付き合わずスタンドに戻り、長瀬レフェリーはブレイクする。梅野が前に出ると、昇侍がタックルを合わせ、押し込んでから下に引き込むが、梅野はすぐ立ち、レフェリーはブレイクする。梅野は右の縦肘を当てるが、すぐに昇侍がタックルで倒し、金網際で押さえる。終盤、梅野がまたもスタンドに戻す。残り1分、昇侍はまたもタックルから引き込んで下になると、今度はすぐにリバーサルに成功し、マウントを奪い、バックに移行する。昇侍はパウンドを連打し、肩固めを極め、梅野が耐えて終える。記者採点は昇侍。合計30-27で昇侍。ジャッジ3者も昇侍を支持し、昇侍が判定勝ちした。
昇侍は連敗を4でストップ。マイクを持った昇侍は「判定の泥臭い試合だったんですけど、引退するまでにどうしてもこのリングでもう一度勝ちたくて、どんなに結果が出なくてもあきらめず、今日この日まで頑張ってきました」「(朝倉)海君がいつも応援してくれたり、JTTもみんな一丸になって日本の格闘技界を強くするため頑張っています。これからもリングで戦う選手の応援をお願いします」等とアピールした。
鈴木博昭、萩原京平の後輩・宮川日向に逆転TKO勝ち
第4試合 MMA フェザー級(66kg) 5分3R
○鈴木博昭(BELLWOOD FIGHT TEAM/元シュートボクシング世界スーパーライト級(65kg)王者)
×宮川日向[ひゅうが](SMOKER GYM)
2R 3’29” TKO (レフェリーストップ:グラウンドでの膝蹴り)
鈴木は41歳。シュートボクシングの元エースで、ONEでの立ち技ルールでの5戦を経て、21年10月のRIZINでMMAデビュー。24年2月、芦田崇宏に1R TKO勝ち、7月、YA-MANに1R左フックでKO負け。11月、秋元強真に判定負け。大晦日には安井飛馬に判定負けし3連敗に。昨年6月、山本空良に判定勝ちし連敗を脱出。9月、ファン・イェーロウに判定勝ちし2連勝中だ。今年6月14日、RIZINの榊原信行CEOの薦めでBreakingDownに出演し、キックルールで井原良太郎に延長判定負け。その後、RIZINでの再起戦を榊原CEOに志願し。早速試合が組まれた。
宮川は滋賀出身の24歳。21年11月、DEEP大阪大会でプロデビュー。GLADIATOR、TTF CHALLENGE等で試合を重ね、昨年11月、RIZIN神戸大会のオープニングファイトでMG眞介に1R TKO勝ち。4月の福岡大会では井上聖矢に判定勝ち。近年は大阪のSMOKER GYMに所属しつつ、先輩で広島大会に出るの萩原京平と共にTRIBE TOKYO MMAに出稽古している。
1R、鈴木がサウスポーで構えてプレッシャーをかけ、左ストレートを振うが、宮川は左に回って距離を取り続けた後、右ストレートを立て続けにヒットする。TRIBEの長南亮代表から「効いてるぞ」との声が飛ぶと、宮川はさらに右フックを放つが、バッティングとなり、鈴木はダウンする。長瀬レフェリーはバッティングに気づいていない様子で試合は続行する。宮川はパウンドを連打するが、鈴木はブロックして耐える。宮川は押さえが不十分で、鈴木は立って宮川を金網に押し込む。鈴木は右脇を差したまま左膝、肘を随所で当てて主導権を奪い返す。残り1分、ようやく離れ、鈴木が前に出るが、宮川はステップで距離を取り続けて終わる。記者採点はバッティングのダメージを考慮し、長時間主導権を握った鈴木としたが、評価が割れる可能性もある。
2R、鈴木が前に出続けるが、なかなか有効打を打てずにいると、中盤、宮川が右ストレートを立て続けに当て、今度は正真正銘のダウンを奪う。タックルに来た鈴木を、宮川はがぶって潰し、左の肘と鉄槌を連打するが、鈴木は耐えて金網に宮川を押し込む。すると鈴木は1Rにも当てていた左肘を立て続けにヒットするように。膝蹴りも散らしつつ左肘をクリーンヒットすると、宮川がダウンする。鈴木が金網際でハーフガードで押さえると、右のパウンド、肘を当て続けてから、右膝を顔面に2連打したところで、長瀬レフェリーがストップした。
勝った鈴木はすぐさまケージの外に出て、セコンドのホベルト・サトシ・ソウザと抱き合ったが、場外に出ることはRIZINでは反則のため、警告がアナウンスされ、場内に笑いが起こった。
マイクを持った鈴木は「今年42なんですけど、終わったとか言ってる奴がいっぱいいるけど、言ってくれてありがとうね。アラフォーの怪物がこれからも頑張ります。またこの舞台に帰ってきます。その時まで、また会おう。フハハハハ」とアピールした。
林“RICE”陽太、地元46歳のベテラン・佐々木信治を粉砕
第3試合 MMA ウェルター級(77kg) 5分3R
×佐々木信治(BURST/元修斗環太平洋&GLADIATORライト級王者)
○林“RICE”陽太(リバーサルジム大阪anne/GRACHANウェルター級王者・元ライト級王者)
3R 2’17” TKO (レフェリーストップ:頭部への左膝蹴り)
佐々木は地元の広島県福山市でジムを経営する46歳。修斗で活躍後、16年4月のRIZIN.1でのダロン・クルックシャンク戦でTKO負け。ROAD FC、GLADIATOR、修斗での試合を経て、22年10月、6年半ぶりにRIZINに登場し、宇佐美正パトリックに3R TKO負け。24年6月、韓国での試合でキム・サンウクに判定負けし、引退を表明したが、地元広島でRIZINが開催されると聞き、出場を志願した。妻は同じくMMA選手だった藤井惠氏。
林は大阪在住の33歳。17年、修斗でプロデビューし、21年からGRACHANを主戦場とし、23年にライト級王者に。24年5月、芳賀ビラル海に判定負けし、ライト級王座から陥落。9月の大阪大会でのウェルター級戦で青木忠秀に判定勝ちし、12月、山田哲也との同級王座決定戦で1R裸絞めで一本勝ち。今回RIZINに初参戦する。
1R、オーソドックスの佐々木に対し、林がサウスポーで構え、パンチを振う。佐々木は組み付いて金網ぎ押し込むが、林は押し返して足を掛けて倒し、金網際で上から押さえる。だが膠着状態が続くとレフェリーはブレイクする。またも林が押し込み、佐々木は引き込んで下になる。佐々木が足を登らせるが、林は潰して押さえて終える。記者採点は林。
2R、林が右の前手を振りつつ、左ボディストレートを随所で当て、左ストレートにつなげる。佐々木はなかなか攻められないが、林も攻撃が乏しく主導権を活かせない。インターバル中、両者にネガティブファイトによる注意が出される。
3R、佐々木は前に出るが、踏ん張りが効かず片膝をつき、林がチャンスを逃さず右の飛び膝蹴りを当てる。すぐに林は上から攻めようとするが、佐々木は下からしがみついて追撃を封じる。佐々木は金網際で足を登らせ、バギーチョークを狙うが、体勢が不十分だ。すると林は脱出し、ハーフガードから体を起こして左のパウンドをヒットする。すると林はさらに体を起こしたまま左の膝蹴りを佐々木の顔面にクリーンヒットする。ひるんだ佐々木の顔に、もう一発林が膝を入れると、すぐさまレフェリーがストップした。佐々木はセコンド2人に肩を担がれて退場した。
GRACHANのベルトを一本肩にかけ、マイクを持った林は「ウェルター級でもライト級でもどっちでも試合できるんで、強い選手とやらせてください。RIZIN、また出たいんでよろしくお願いします」とアピールした。
緊急出場の火の鳥、韓国の選手に3R TKO勝ち
第2試合 MMA フライ級(57kg) 5分3R
○火の鳥(BRAVE)
×イ・ジェフン[Lee Jaehun](韓国/サンスン・マーシャルアーツアカデミー)
3R 4’25” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
火の鳥は32歳。レスリングでU-20全国2位の実績があり、24年10月にMMAデビュー。韓国のBLACK COMBAT等の試合を経て、昨年11月、本名の高木恭平から火の鳥にリングネームを変え、DEEPに初参戦し、木村琉音に判定負け。今年2月、中務修良に2Rツイスターで一本勝ち。長崎出身で4月のRIZIN福岡大会に参戦すると本田良介に1R TKO勝ち。7月5日のDEEPに出場したが、対戦相手の猿寿健太が試合前から足を痛めており、開始31秒で続行不能と判断され、火の鳥は無傷でTKO勝ちしており、不完全燃焼の無念を晴らす機会が早速訪れた。対するジェフンはROAD FCでMMA 4戦3勝1敗の24歳でRIZIN初参戦。
1R、打撃で攻めるジェフンに対し、火の鳥はタックルを仕掛けて倒すが、ジェフンはすぐ立ち、離れ際に左ストレートを当て、さらに右ストレートも当てる。その後も火の鳥はパンチをもらうが、執拗にタックルを繰り返し、中盤過ぎのタックルで倒してハーフガードで押さえる。ジェフンは下からアームロックを狙うが、背中を向ける形となり、火の鳥がバックに回ってパウンドを当て、印象を作る。最後、ジェフンが脱出し、がぶりから頭に膝を当てるが、その先につながらず終わる。記者採点はジェフンだが割れる可能性もある。
2R、序盤から火の鳥がタックルで倒して上になる。だがジェフンが返して上になり、金網際で押さえる。火の鳥はその先を許さず、またもタックルで倒し、金網際で押さえてパウンドを当てて印象を作る。中盤過ぎ、火の鳥がジェフンをタックルで倒し、サッカーボールキックを当てる。ジェフンはバテ気味で、火の鳥がテイクダウンとパウンドで攻め続ける。インターバルに入ると、ジェフンはぐったりしている。
3R、緊急出場の火の鳥も疲れを隠せないが、体に染みついたタックルでジェフンをコントロールする。ジェフンは離れ、左ストレートを当て、火の鳥は頭がのけぞるが、タックルを仕掛けて倒して上になる。するとジェフンは足を登らせ、下から三角絞めを極める。火の鳥は脱出すると、力を使い切った様子のジェフンは防御が甘くなり、火の鳥はすぐさまマウントポジションを奪い、パウンドを連打する。火の鳥はバックマウントに移り、最初は裸絞めを狙うが、パウンドに切り替える。ジェフンがうつぶせで身動きできない状態で火の鳥がパウンドを打ち続け、植松レフェリーがストップした。ジェフンは逃げられない状態が10秒以上続いたため、もう少しストップは早くても良かっただろう。
火の鳥は「アンニョンハセヨ」と韓国語で挨拶し「緊急参戦でギリギリだったんですけど勝てて良かったです。次DEEPでもRIZINでももし良かったら呼んでください」とアピールした。
芝宏二郎、地元広島RIZIN第1試合で判定勝ち
第1試合 キック(肘無し・ワンキャッチワンアタック) 54.5kg契約 3分3R
○芝宏二郎(StrikerGYM/ホーストカップ日本スーパーフライ級王者)
×遥心[はると](K-1ジム総本部チームペガサス)
判定3-0 (植松29-26/橋本30-25/豊永29-26)
※遥心が計量1.6kgオーバーし減点2。芝が勝った場合のみ公式記録とする。
広島出身勢同士の第1試合。1R、両者サウスポーで構え、芝がステップで距離を取りつつ、左ストレートを序盤から的確に当てる。その後は遥心が対応するようになるが、芝が左ロー等を的確に当て、やや優位な状態を保つ。記者採点は芝。RIZINのキックの試合ではラウンドマストで採点が行われている。
2R、芝が右ミドル、左カーフキックを当て、ワンツーからのローのコンビネーションも決め、主導権を握り続ける。遥心もボディや顔面にパンチを返すが、攻撃が少ない。記者採点は芝。
3R、両者距離が詰まると、遥心の左フックが当たるように。芝も右ストレートを返し、中盤過ぎにはワンツーで左ストレートをクリーンヒットする。残り30秒を切り、両者足を止めパンチを振う場面が増え、芝が右フックを当て、若干優位で終える。記者採点は芝。合計は遥心の計量オーバーによる減点2を含め30-25で芝。ジャッジ3者も芝を支持し、芝が判定勝ちした。
オープニングファイトでHIME、長野将大ら勝利
第4試合 MMA 女子スーパーアトム級(49kg) 5分2R
○HIME(毛利道場)
×平田彩音(BURST/修斗女子アトム級(47.6kg)世界4位)
判定3-0 (豊永20-17//橋本20-17/長瀬20-17)
山口在住でDEEP JEWELSが主戦場のHIME、広島在住で修斗が主戦場の平田の一戦。勝者は今後、本戦で起用される可能性が高いだろう。
1R、最初は長身のHIMEが左ジャブを当てるが、その先に続かず、しばらくスタンドで見合う状態が続く。中盤、平田が片足タックルでHIMEを金網際まで詰めると、離れて左右のフックを当て、印象を作る。終盤も平田がタックルを繰り返し、倒せないないものの、離れ際に左フックや左ミドルを当てる場面も作る。記者採点は平田だが、ジャッジは意外にも3者ともHIMEにつける。
2R、HIMEは左ジャブを振るがヒットになかなかつながらない。平田は攻めにくそうだが、時折詰めて左右のフックを当て、印象を作る。中盤過ぎ、平田がタックルを仕掛け、HIMEを金網に押し込むが倒せない。HIMEは耐えながら肘を当て印象を作る。HIMEが突き放すと、中央での攻防に戻り、平田がパンチを振り回して前に出て来るが、ガードが甘くなり、HIMEが左右のストレートを立て続けに当てる。足が止まった平田に、さらにHIMEが左ミドルを当てると、平田は少し苦しそうに後退してしまう。平田は片足タックルを仕掛けるが、HIMEは切って離れ際にサッカーボールキックをヒット。さらに下がった平田にHIMEはまたも左ミドルを強打する。平田はダウン気味に倒れる。平田はそれでもタックルを繰り返すがHIMEが切り続け、左テンカオも当て、最後は平田のタックルを切って終える。記者採点は10-8でHIME(一般的なMMAなら10-9)。ジャッジは3者も10-8とつける。記者採点合計19-18でHIME。ジャッジ3者もHIMEを支持し、HIMEが判定勝ちした。
第3試合 MMA バンタム級(61kg) 5分2R
×神田T800周一(KTC MMA/元GLADIATORバンタム級王者)
○長野将大(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)
判定0-3 (豊永18-20/橋本19-19○/18-20)
広島在住の神田、岡山出身の長野の一戦。1R、長野がタックルで倒し、師匠の所英男のように素早く動き、アームロックや足関を狙う。神田もタックルでテイクダウンを取り返すが、長野はすぐ返し、サブミッションを狙い、低空のジャーマンスープレックスで倒す場面も2度作る。終盤、長野がバックマウントを奪い、神田が体をひねると、ツイスターになりそうだったが、神田は対処してトップを取る。神田は馬乗りになるが、長野に背中を向け、胴体を両足に絡まれた状態で動けず、膠着状態で終わる。記者採点は長野。
2R、神田がタックルでテイクダウンを奪うが、下から長野は足を登らせて腕十字を狙い、神田に攻めさせない。中盤、長野は返して上になり、またもバックを取る。長野は裸絞めを仕掛け、神田の喉元に入りかける場面も。終盤、神田は脱出して上を取り返すが、ここでもすぐに長野が下からヒールフックを狙い、攻撃を続ける。残り30秒、神田がバックを取りかけるが、長野が脱出して上になって終わる。記者採点は長野。合計18-20で長野。ジャッジ1者は意外にも19-19としたが、順当に3者とも長野を支持し、長野が判定勝ちした。
第2試合 MMA ライト級(71kg) 5分2R
○シヴァエフ(リバーサルジム新宿Me,We/修斗ライト級世界4位、2024新人王)
×ベンジャミン(bloom)
判定2-1 (長瀬20-18/豊永19-19○/植松20-18)
第1試合 MMA アマチュア フライ級(57kg) 3分2R
○田中 仁(BURST)
×健太朗(正道会館菱川道場)
判定3-0


