DEEP 5.5 後楽園ホール(レポ):福田龍彌、牛久絢太郎に判定勝ちしバンタム級王座初防衛。フェザー級GP決勝は高橋遼伍×7戦全勝の水野新太に。角野晃平、7戦目でウェルター級王座獲得。直樹、MMAデビュー戦は奥山貴大を1R KO
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宗明建設Presents DEEP 125 IMPACT ~フェザー級GP2025準決勝~
2025年5月5日(月/祝)東京・後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
福田龍彌、牛久絢太郎との打撃戦制し判定勝ちしバンタム級王座初防衛
第8試合 メインイベント DEEPバンタム級タイトルマッチ(5ジャッジ制) 5分3R
○福田龍彌[りゅうや](MIBURO/王者、元DEEP&修斗世界フライ級王者)
×牛久絢太郎(アメリカン・トップチーム/K-Clann/挑戦者、元DEEP&RIZINフェザー級王者)
判定5-0 (柴田29-27/植松30-26/福田29-27/橋本30-26/松宮29-27)
※福田が初防衛
福田は32歳。修斗王者として活躍後、21年10月からDEEPに主戦場を移し、22年8月~23年5月のDEEPフライ級GPでは優勝し同級暫定王者となる。昨年3月に正規王者に昇格。昨年3月のDEEPで1階級上のバンタム級に進出し雅駿介に1R TKO勝ち。5月のDEEPでは福田と元谷友貴によるDEEPバンタム級王者決定戦が組まれたが、福田が練習中に左肩鎖関節を脱臼し中止に。9月の同王者決定戦では瀧澤謙太を1R KOしDEEP 2階級制覇を達成した。大晦日のRIZINでは芦澤竜誠を54秒左フックでKOした。
牛久は30歳。21年12月、神田コウヤに判定勝ちし、DEEPフェザー級王座を防衛して以来、3年半ぶりにDEEPに出場する。その後の牛久はRIZINで6戦2勝4敗。22年10月にクレベル・コイケに一本負けし、RIZINフェザー級王座から陥落。23年4月、朝倉未来に判定負けし2連敗すると、6月からフロリダのATTに所属し現地で練習を積み、9月に萩原京平に判定勝ち。その後、バンタム級転向を決め、DEEPフェザー級王座を返上。昨年4月のバンタム級初戦では太田忍に判定負け。9月の佐藤将光戦はお互い決め手を欠く内容となり、牛久は判定1-2で惜敗した。牛久はフェザー級からバンタム級に下げてから2連敗中で、3戦目は逆にフライ級からバンタム級に上げて3試合とも1R KO勝ちと絶好調の福田に挑む構図となる。
1R、両者サウスポーで構え、少し距離が遠い状態が続き、お互いフェイントをかけ合うが、まだ攻撃が少ない。緊張感があふれる中、随所で福田がワンツーで右フックを当て、左フックも絡め、やや優位を印象付ける。とはいえ牛久もまだある程度ブロック等で対処している。終盤、パンチをもらった牛久はタックルで倒すが、すぐ福田は立ち、流れを変えさせない。記者採点は福田。
2R、金網際で組み合う展開と、離れての打撃戦が繰り返される。中盤まで福田が、手数は伸びないものの随所で左右のパンチを当て、やや優位に。だが残り30秒、牛久が自らパンチを振るうようになると、左右のパンチのヒットが増え、やや優位で終える。記者採点は牛久だが、僅差のため福田につく可能性もある。
3R、お互い笑顔でグローブタッチしてからスタートする。2R終盤の流れで、牛久のパンチのヒットが増え、タックルからの離れ際にも右のサッカーボールキックを当て、やや優位に進む。だが終盤、牛久がタックルを仕掛けると、福田が左アッパーで迎撃してから押し倒し、金網を背にした牛久にサッカーボールキックを当て、さらにパウンドで追い詰める。牛久はしのいで立ち上がるが、勢いづいた福田は前に出てパンチラッシュで牛久を下がらせ、左フックでダウンを奪う。福田が踏みつけで襲い掛かると、牛久は下から足をつかんで関節技を狙うが、福田は対処し、金網際で上から押さえる。福田が重みのあるパウンドと肘を当てていると、牛久は鼻血を出し顔が血で染まり、左まぶたも腫らした状態になり、そのまま福田が攻め続け終わる。記者採点は福田、合計29-28で福田。ジャッジ5者とも3Rは10-8とし、合計でも福田を支持し、福田が判定勝ちでバンタム級王座初防衛を果たした。
マイクを持った福田は「今日はKOできなかったです。牛久選手、気持ち強かったです。楽しんでもらえましたか。面白いことは言えないけど、面白い試合は提供するから。皆さんの声で、もうちょっと稼がせてください。佐伯さん、よろしくお願いします。いいオファー待ってます」とアピールし、観客を笑わせ、最後は恒例の「オブリガード」で締めくくった。
DEEPフェザー級GP決勝はベテラン高橋遼伍×7戦全勝の水野新太に
DEEPフェザー級GPは8選手が参加し、3月15日の後楽園大会で一回戦4試合が行われた。今回5月5日の大会で準決勝が行われ、決勝は7月か8月を予定している。優勝者には賞金300万円と記念のベルトが授与される。4月13日のニューピア大会での組み合わせ決定抽選会で、高橋が五明戦を選んだことで、海飛と水野の試合は自動的に決定していた。
海飛は極真空手をベースとし、五明、西谷大成にも勝っており、3月の一回戦では奥山貴大に判定勝ちしている。水野は一回戦で芦田崇宏(元DEEPフェザー級王者)に1R TKO勝ちした6連勝の新鋭だ。
五明は3月の一回戦で中村大介に判定勝ち。高橋は対戦相手の相本宗輝の計量失格により不戦勝で準決勝に進出した。
第7試合 セミファイナル DEEPフェザー級GP 2025 準決勝(2)(5ジャッジ制) 5分3R
×海飛[かいと](和術慧舟會HEARTS/DEEPフューチャーキングトーナメント2020フェザー級優勝)
○水野新太[あらた](フリー)
判定0-5 (松宮28-29/柴田28-29/橋本28-29/豊永28-29/福田28-29)
1R、両者サウスポーで構え、水野がプレッシャーをかけ、胴タックルを仕掛けると一発でテイクダウンに成功し、金網際で立たれそうになっても押さえ続ける。中盤過ぎ、水野がバックを取りかけるが、バランスが悪くなると、海飛が立ってスタンドに戻す。水野は左ローを強打しつつ、パンチを振るって前に出て海飛を金網に詰めるが、そのまま打撃を続けず、タックルを仕掛けて倒し、最後も上になって終える。記者採点は水野。
2R、最初こそ海飛が前に出てパンチを当てたが、すぐ水野は出返し、またも押し込んで、抱え上げて倒す。中盤、水野は金網際で上から押さえ続ける。海飛も立ち上がり、バックを取りそうになる場面もあったが、すぐに水野が返して上になり、長時間トップキープする。海飛は防御で消耗している様子だ。最後、スタンドに戻るが、海飛はパンチを当て返せず終わる。記者採点は水野。
3R、序盤の打撃戦で海飛もパンチを返すが、水野も当て、流れを変えるほどにはならない。中盤、またも水野がタックルで倒し、上で押さえ、水野ペースが続く。だが残り1分、海飛も必死にパンチを返していると、次第にヒットが増え、右フックが炸裂し、水野がダウンする。海飛はパウンドで追撃したが、疲れの影響もあってか攻めきれず、最後は水野がタックルを仕掛けて終える。記者採点は海飛。合計28-29で水野。ジャッジ5者も同じ採点で水野が判定勝ちした。これで水野はデビュー以来の連勝を7に伸ばした。
第6試合 DEEPフェザー級GP 2025 準決勝(1)(5ジャッジ制) 5分3R
×五明宏人(JAPAN TOP TEAM/DEEPフューチャーキングトーナメント2021ライト級優勝)
○高橋遼伍(KRAZY BEE/元修斗環太平洋フェザー級王者)
判定0-5 (柴田27-30/松宮27-30/豊永27-30/橋本27-30/福田27-30)
1R、サウスポーの五明に対し、高橋がプレッシャーをかけると、五明がパンチを振るってきたタイミングで高橋が組み付き、すぐに倒す。高橋はマウント、バックを取るが、五明は脱出しスタンドに戻す。中盤過ぎ、高橋は押し込み続ける。終盤、高橋がテイクダウンを奪い、バックを取ると、キープしきれないとみるや、すぐ立ってサッカーボールキックを当てる。スタンドの展開に戻るが、高橋はプレッシャーをかけ続け、五明に得意の距離でパンチや蹴りを出させない。記者採点は高橋。
2R、高橋はタックル、押し込み、テイクダウンを繰り返し、スタンドではプレッシャーをかけ続け、随所で右ストレートを強打し印象を作る。五明は下がる状況が続き、最後に少し左ストレートを当てたが、なかなか攻撃が出せず流れが変えられない。記者採点は高橋。
3Rも高橋がテイクダウンを奪い、押さえてコントロールする場面を作り、スタンドでも随所で左右のフックを当てる。とはいえ高橋の圧力も落ち、五明が前に出てパンチを当て返す場面は2Rまでより増えたが、形勢逆転するほどにはならず終わる。記者採点は高橋。合計27-30で高橋。ジャッジ5者も同じ採点で、高橋が判定勝ちした。
これで夏に予定される決勝は高橋対水野となった。髙橋は「自分別に数字持っている人でもないし、チケット捌くタイプでもないし、格闘技好きでコツコツ続けて来たんで、決勝戦、自分の好きな格闘技をやり込んで、絶対に勝ちます」と宣言した。水野は「初めて効いて最後危なかったです。大塚(隆史)さんとしんどい試合をするのが目標だったんで、実行できて良かったです。自分は(GPに選ばれた)8番目の男と言われて、相本さんが注目される中、決勝まで生き残れました。自分が勝たないと格闘技界、未来ないんで、しっかり高橋選手をぶっ飛ばして賞金いただきます」とアピールした。
◆高橋
イメージ通りでした。相手がこうすれば嫌がろうと思うことができました。みんなサウスポーで、自分がオーソドックスで、やりやすいと思ったんでしょう。ローキック蹴るところしか見せてなかったから、みんな自分とやりたいって言ってたと思うんですよ。だから、作りやすいんやろうなって思ってました。カーフは多分対策はしてきてると思ってたんで、蹴りたかったんですけど、距離が合わなかったですね。カーフを蹴る作戦はあまりなかった感じですね。
(最年長選手が残って存在感をアピールしました)36歳になったんですけど、まだまだ気持ちは若いし、もっと試合をしたいなって思います。今まで太腿の怪我とか骨が折れたりとか、コロナで長く試合無かったりとか色々あったから、それを全部回収したいです。
(決勝の水野戦について)打撃もレスリングも色々やってたんですけど、実力のあるルーキーとをやるのは自分何回か経験あるんで、完封してって言うか、KO勝ちですね。絶対フィニッシュはします。
◆水野
大塚さんのT-GRIPで練習してるんですけど、自分は持久型で、海飛選手は瞬発系なので、自分の強みを生かして、相手を疲れさせる作戦でした。まだ下になっちゃったなとか反省しているんですけど、ドロドロの展開を最初からイメージしてたんで、イメージせずにやってたら途中心折れてたんですけど、3Rまででやる予定だったんでまぁ、こんな感じかなと。
(決勝の高橋戦について)8番目の男が優勝した方が盛り上がるし、相本選手がいなくなって、自分が勝たなきゃいけないってのはずっと思っていました。高橋選手はベテランで海外でも実績があるので楽しみでしかないです。最後に高橋選手をぶっ倒して優勝したいと思います。
角野晃平、7戦目でKO勝ちしウェルター級王座獲得
第5試合 DEEPウェルター級タイトルマッチ(5ジャッジ制) 5分3R
×佐藤洋一郎(KATANA GYM/王者、元修斗環太平洋同級王者)※初防衛戦
○角野晃平(TEAM FAUST/挑戦者)
2R 4’44” KO (左ハイキック)
※角野が王者に
佐藤は39歳。2010年に修斗環太平洋ウェルター級王者となり、久米鷹介、村山暁洋相手に防衛。16年からDEEPを主戦場にし、18年に王者の住村竜市朗に挑戦したが判定負け。その後も負けが込んでいたが、22年5月以降、海外での2試合含め6戦5勝1分と好調で、昨年4月、嶋田伊吹に52秒、裸絞めで一本勝ちすると、7月に鈴木槙吾を1R右フックからのパウンドでKOし、DEEPウェルター級王座を獲得した。今回が初防衛戦だ。
角野は27歳。角野同じく日本拳法をベースとする中村優作率いるTEAM FAUSTに所属する。MMA戦績6戦5勝(3KO)1敗で、22年12月のプロデビューから全試合、DEEP大阪大会で戦い、今回初めて東京の大会に出場しタイトルに挑む。最近では昨年12月、阿部光太に2R左ストレートでKO勝ちしている。
1R、佐藤はオーソドックス、角野はサウスポーで構える。中盤まで佐藤がプレッシャーをかけ、終盤は角野がプレッシャーをかける。時折角野が左ミドル、インロー、テンカオを当て、やや優位に進める。だがお互い攻撃が少なく、福田レフェリーは消極的だとして注意を両者に出す。記者採点は角野。
2R、お互いやや距離が縮まり、佐藤も左フックが当たり出すが、角野も左ボディ、ストレートを随所で当て、1R同様に左ミドルを時折強打する。すると終盤、角野がプレッシャーをかける時間が続くと、左ストレートがクリーンヒットする。その後も角野が右の前手をつきながらじりじり前に出ると、佐藤が左右のフックを振り回し、構えが低くなったところで、角野が左ハイをクリーンヒット。佐藤は伸びた状態で倒れ、すぐさま福田レフェリーがストップした。
ベルトを巻いた角野は「これからRIZINとか大きい舞台を目指したいんで応援お願いします」とアピールした。
バックステージで角野は「2Rはミドルと下と上で蹴り分けていたので、相手が大振りになってくるところを狙ったろうと思っていて、合わせる練習はしていたので、それ通りにできて良かったです。佐藤選手、結構いい感じの打撃のを当てていたんですけど、顔に出さなくて、逆にどつかれたほうがまだまだいけます、前に出るって感じで、その根性と、微妙な距離で戦う技術があって、いい経験になりました」と試合を振り返った。さらに「東京で初めて試合したので、めちゃめちゃ緊張してました。関西から誰やねんって言われてる中で僕が行ったろかという気持ちはめちゃくちゃあったので、それを有言実行できました。これを糧にどんどんこのベルトを守りながら、大きい舞台で戦って勝っていきたいなと思います」と話した。
村元友太郎、関原翔との接戦制す
第4試合 フライ級 5分3R
○村元友太郎(ALIVE)
×関原 翔(K-PLACE)
判定2-1 (松宮29-28/橋本28-29/植松29-28)
村元は23年10月のRIZIN名古屋大会では元UFCフライ級ランカーのホジェリオ・ボントリンに判定負け。昨年5月のDEEPではKENTAに判定勝ち。昨年11月のRIZIN名古屋大会ではトニー・ララミーに判定負けした。
関原は昨年5月のDEEPでMMAに2年ぶりに復帰し、マサト・ナカムラに判定勝ち。9月大会では杉山廣平に判定勝ち。12月の本田良介戦は1R終盤、本田が反則となるグラウンド状態での顔面への膝蹴りを当ててしまい、関原は反則勝ちとなっていた。
1R、村元がテイクダウンを奪って金網際で押さえる。だが関原は下からギロチンを仕掛け、蹴り上げも当て、好印象を作る。最後、スタンドに戻り、村元が右ストレートを連打して挽回するが、関原もカウンターで左ストレートを当てて村元をフラつかせ、スタンドの展開でも印象を作る。記者採点は関原。
2R、関原がスイッチを織り交ぜつつ、村元の前足にローを当て、少し効かせたように見えるが、村元はひるまない。村元も時折右ストレートを当て、最後はタックルで倒し、押さえて終える。僅差の展開で、記者採点は村元としたが、関原につく可能性もある。
3R、関原が左フックを当てると、村元はダウンし、関原はサッカーボールキックを当てる。額にもらった村元はすぐ立ち、組み付いて押し込む。中盤、離れると、村元が押し込み、テイクダウンを奪う。村元はハーフで押さえるが、その先になかなか持ち込めない。最後、村元は体を起こし、パウンドを当てるが、追い詰めるほどにはならない。記者採点は関原。合計28-29で関原。ジャッジは割れ、2者が村元を支持し、村元が判定勝ちした。
大島沙緒里、1年ぶり日本での試合はイ・イェジに判定負け
第3試合 DEEP JEWELS アトム級(47.6kg) 5分3R
×大島沙緒里(リバーサルジム新宿Me,We/DEEP女子&DEEP JEWELSミクロ級(44kg)王者、元DEEP JEWELSアトム級(47.6kg)王者)※AACCから所属変更
○イ・イェジ[Lee Ye Ji](韓国/team aom)
判定0-3 (橋本28-29/松宮28-29/植松28-29)
大島は30歳。柔道をベースとし、20年にMMAデビューし、RIZINで浅倉カンナ、山本美憂、ソルトに勝利し、昨年2月のRIZINではクレア・ロペス戦に2R腕十字で一本勝ち。5月のDEEP JEWELSで村上彩に1R TKO勝ちし、DEEPとDEEP JEWELSの両方のミクロ級王者となった。6月には米国ミズーリ州での女子大会Invicta(インヴィクタ)に参戦し、アトム級でアンドレッサ・ホメロ(ブラジル)に判定負けした。今回の試合決定にあたり大島は自身のInstagramに「私自身の怪我や対戦相手が見つからず、試合から遠ざかっていましたが11ヶ月ぶりにDEEPで試合をさせていただくことになりました。また、昨年8月に長くお世話になったAACCを離れ、今回からリバーサルジム新宿Me,Weとして戦います」と記していた。
イェジは25歳。15年のMMAデビュー戦でしなしさとこに敗れたが、17年の再戦では判定勝ち。19年に修斗で黒部三奈に敗れ、梅原拓未に勝利。23年9月のDEEP JEWELSでの4年ぶりの試合では古瀬美月に判定勝ち。昨年9月のDEEP大阪大会では49kg契約で須田萌里と対戦し、寝技で目まぐるしく攻守の入れ替わる展開となったが、1R3分過ぎにアームバーで一本負けしている。
1R、イェジが開始早々右ストレートを当て、タックルで倒す。だが大島は足を効かせてリバースに成功する。大島はマウントを奪い、腕十字を仕掛けるが、イェジは対処して上になる。イェジは中盤過ぎからトップキープし、随所でパウンドを当て印象を作る。イェジがパワーで上回る印象で、大島は寝たままになり印象が悪い。
2R、大島は開始すぐからタックルを仕掛けると、自らグラウンドに引き込みながら、ギロチンチョークを仕掛ける。だがイェジはこれも対処し脱出する。イェジは左ミドルを当て、タックルを仕掛け上になる。イェジはパスガードし、肘を当て、横三角絞めを仕掛けるが失敗し、大島が上になる。だがイェジは下から足を登らせつつ、密着して大島に細かくパンチを当て続けて攻勢を印象付ける。
3R、大島はタックルを仕掛けるが、イェジが切って上になり、しばらくして立ち上がる。だがその後もイェジがテイクダウンを繰り返す。中盤以降、イェジがトップキープし、時折パウンドを当てて攻勢をキープし終了する。記者採点は27-30でイェジ。ジャッジ3者とも28-29でイェジを支持し、イェジが判定勝した。マイクを持ったイェジは「昨日東京ドームでRIZINを見ました。私もいつか出たいです」とアピールした。
元RISE王者・直樹、MMAデビュー戦は奥山貴大を1R KO。鈴木博昭に対戦要求
第2試合 フェザー級 5分3R
×奥山貴大(NEX SPORTS/シュートボクシング日本ウェルター級(67.5kg)王者)
○直樹(FIGHTER’S FLOW/元RISEライト級(63kg)王者、元スック・ワンキントーン・スーパーライト級(63.5kg)王者)※BRING IT ONパラエストラAKKから所属変更
1R 1’48” KO (左ジャブ)
奥山は31歳。シュートボクシングの現役王者で、昨年12月のSB TDCホール大会での白川ダーク陸斗とのMMAデビュー戦で1R腕十字で一本勝ち。早速、3月のDEEPで開幕したDEEPフェザー級GPに抜てきされ海飛と戦ったが、打撃戦の末に判定負けした。
直樹は33歳。伝統派空手をベースとし、RISEライト級(63kg)の主力として活躍し同級の王者に。白鳥大珠にも2度勝利し、番狂わせを起こしたことから、「RISEのジョーカー」との愛称で親しまれてきたが、原口健飛にはKO負けしている。22年4月の山田洸誓戦から23年4月の中村寛とのRISE王座防衛戦まで4連敗を喫し、その後2年間試合をしていなかった。その間、ジムの先輩の上田貴央率いるFIGHTER’S FLOWでのMMAの練習に誘われ、続けるうちに試合出場の意欲が高まり、今回DEEPでMMAデビュー戦が組まれた。直樹へのインタビュー記事はこちら。
1R、直樹は開始すぐから、スピードのある左ジャブを当てつつ、右ストレートにつなぐコンビネーションを度々決める。少しフラついた奥山は打撃戦を嫌ったか?組んで腕を内側に巻き込んで倒し、柔道スキルを発揮する。しかし奥山の背後についた直樹はすぐ立ち、立ち際にサッカーボールキックを当てる。直樹は引き続きパンチを当て続けると、左ジャブ一撃で奥山をマットに沈めた。
マイクを持った直希は「MMAファンの皆さんはじめまして、ジョーカー直樹です。見て分かった通り、奥山選手はSBの現役チャンピオンですけど、RISEのチャンピオンの打撃、レベル違うでしょ。昨日のRIZINとか今日のDEEPとか、打撃の強いストライカーいるんですけど、俺の打撃のレベル違うって、見て分かったでしょ。SB現役チャンピオン、1Rで倒したんで、次、同じ階級だし、元SB世界チャンピオンがMMAやってるみたいなんで、どうかな、怪物君(=鈴木博昭)?すぐRIZIN出ていいレベルでしょ。ジョーカー直樹の名前覚えといて」とアピールした。
第1試合 アマチュアSルール フライ級 3分2R
×琥[こはく](JAPAN TOP TEAM)
○小祝歩夢(THE BLACKBELT JAPAN)
判定0-3