RIZIN 9.29 さいたま(レポ/前半):浅倉カンナ、引退戦は伊澤星花に判定負け「最高の格闘技人生でした」。18歳の秋元強真、金太郎を1R KOし衝撃のRIZINデビュー。高木凌、萩原京平を1R裸絞め葬
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Yogibo presents RIZIN.48
2024年9月29日(日)さいたまスーパーアリーナ
レポート&写真:井原芳徳 ※後半戦は別記事に掲載します。
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浅倉カンナ、引退戦は伊澤星花に判定負け「最高の格闘技人生でした」
第7試合 MMA 女子スーパーアトム級(49kg) 5分3R
○伊澤星花(Roys GYM/JAPAN TOP TEAM/RIZIN女子スーパーアトム級王者、RIZIN同級トーナメント2022優勝、DEEP JEWELSアトム級&ストロー級王者)
×浅倉カンナ(THE BLACKBELT JAPAN/RIZIN同級トーナメント2017優勝)
判定3-0 (石川=伊澤[D 50-0/A 30-0/G 20-0]/橋本=伊澤[D 0-0/A 30-0/G 20-0]/松宮=伊澤[D 0-0/A 30-0/G 20-0])
伊澤は26歳。レスリングと柔道をベースとし、20年にMMAを始め、プロ3戦目でDEEP JEWELSストロー級王座を獲得。21年大晦日のRIZIN初戦で浜崎朱加に2R TKO勝ちし、22年4月の再戦でも浜崎に判定勝ちし、RIZIN女子スーパーアトム級王者となる。7月からの同級GPではラーラ・フォントーラ、アナスタシア・スヴェッキスカに一本勝ちし、大晦日の決勝ではパク・シウに判定勝ちし優勝。昨年5月のDEEP JEWELSではアム・ザ・ロケットに一本勝ちし、7月のクレア・ロペスとのRIZIN王座初防衛戦でも64秒フロントチョークで一本勝ちし、大晦日のRIZINでは山本美憂に2R裸絞めで一本勝ち。今年3月のDEEP JEWELSではパク・シユンを2Rニンジャチョークで下しDEEP JEWELSアトム級王座を獲得。デビュー以来13戦全勝(1KO/7一本)の快進撃を続けている。
浅倉も伊澤と同じ26歳。レスリングをベースとし、14年にMMAデビューし、高校生時代の16年のRIZIN草創期から参戦。17年の女子スーパーアトム級GPでRENAらを破り優勝。18年の大晦日の同級初代王座決定戦で浜崎朱加に一本負け。19~20年に4連勝したが、21年は浜崎と大島沙緒里に2連敗。22年4月の調布大会でSARAMIに判定勝ちしたが、7月のスーパーアトム級GP一回戦ではパク・シウに判定負け。昨年4月にV.V Meiに判定勝ちして以来1年半ぶりの試合が引退試合となる。
試合は王者・伊澤が圧倒するが、引退試合の浅倉も粘りを見せる展開に。1R、伊澤が開始すぐからタックルでテイクダウンを奪い、サイドを奪う。浅倉はガードに戻すと、伊澤は立ち、ブレイクがかかる。サウスポーの浅倉に対し、伊澤は右の三日月蹴りを当て、右ストレートも絡め、打撃でも優位に立つ。伊澤は再びタックルで倒して押さえる。膠着ブレイク後、伊澤はまたも右の三日月を当てつつ、ハイキックも当てる。最後は伊澤がタックルで倒し、サイドからギロチンを狙い、主導権を維持して終える。
2R、伊澤が序盤からパンチと蹴りを当て、タックルで倒すと、コーナー際で押さえながらパウンドを当て追い詰める。マウントやサイドに移りつつ、ギロチンも仕掛けフィニッシュを狙う。浅倉は間一髪で耐える状態が続く。
3R、伊澤がタックルで倒すが、浅倉は返して上になる。浅倉もパウンドを落とすが、強打は乏しく、伊澤は下からの三角絞め、蹴り上げ等で攻める。終盤、浅倉が立ち猪木アリ状態になると、すぐに福田レフェリーはブレイクする。伊澤はタックルで倒し、バックを取るが、下に落ちてしまう。最後は浅倉がパウンドと踏みつけで巻き返し、見せ場を作って場内を沸かせるが、すぐ時間切れとなる。記者採点は伊澤。ジャッジ3者も伊澤を支持し、伊澤が判定勝ちした。伊澤はデビュー以来の連勝を14に伸ばした。
伊澤は「浅倉選手、女子格闘技を今まで引っ張ってくれてありがとうございます。気持ちも技術も高く素晴らしいファイターです。自分としては情けない試合になってしまったんで出直したいです」と話した。
その後に浅倉の引退式が行われ、榊原信行CEOと家族が花束を贈呈した。浅倉は「伊澤選手強かったです。試合を受けてくれたことを感謝しています。星花ありがとう。榊原社長、RIZIN関係者の皆様、今日までありがとうございました。鶴屋(浩)先生ありがとうございました。扇久保(博正)さんはじめジムのみんな、たくさん練習してくれてありがとうございます」等と関係者・家族・ファンに感謝の言葉を述べ、「格闘家として勝ったり負けたりで最強でも何でもなかったですが皆さんの応援がパワーになりました」「長くなってしまったんですけど、最高の格闘技人生でした」と話した。最後は10カウントゴングを聞き、グローブをマットに置いてリングを降りた。浅倉のMMA通算戦績は28戦20勝(1KO/6一本)8敗。
佐藤将光、牛久絢太郎との接戦制す
第6試合 MMA バンタム級(61kg) 5分3R
×牛久絢太郎(アメリカン・トップチーム/K-Clann/元RIZIN&DEEPフェザー級王者)
○佐藤将光[しょうこう](坂口道場一族/FightBase都立大/元修斗バンタム級世界王者)
判定0-3 (マイナー=佐藤[D 0-0/A 0-0/G 0-20]/松宮=佐藤[D 0-0/A 0-0/G 0-20]/石川=佐藤[D 0-0/A 0-0/G 0-20])
牛久は29歳。昨年4月、朝倉未来に判定負けすると、6月からフロリダのATTに所属し現地で練習を積み、9月に萩原京平に判定勝ちした。その後、1階級下のバンタム級への転向を表明したが、4月の有明大会では太田忍に判定負けした。前回は減量の影響か?「力が入らなかった」と試合後口にしており、バンタム級2戦目はコンディショニングが鍵となりそうだ。
佐藤は37歳。09年から14年にパンクラスを主戦場とし、15年から修斗に主戦場を移し、17年に石橋佳大に勝利し修斗バンタム級世界王者となる。19年からONEに参戦し、同年10月にパンクラス同級王者のハファエル・シウバにTKO勝ち。昨年1月にキム・ジェウォンに判定勝ちしたのを最後にONEを離れ、10月の名古屋大会でRIZINに初参戦し太田に判定勝ちした。だが今年3月の神戸大会では井上に判定負けした。
1R、スタンドの打撃戦で、牛久はサウスポー主体でスイッチを織り交ぜつつ、左フックを度々当てて若干優位に進める。中盤、牛久がテンカオを放つと、佐藤は牛久をコーナーに詰めるが、なかなか倒せず、牛久は耐える。牛久が押し返す場面も。最後は離れて終える。
2R、お互いコーナー、ロープに押し込む展開が繰り返されるが、テイクダウンにつなげられない。細かい打撃も差は乏しい印象だ。
3Rも押し合う展開が続くが、どちらも倒せない状態が続く。終盤、牛久がテイクダウンを奪うと、佐藤はギロチンで迎撃したが、極まりは浅い。残り1分を切ると解除し、最後はスタンドに戻り、佐藤は飛び膝、牛久はバックハンドブローの奇襲を見せるが、クリーンヒットとはならず、お互い決め手を欠いた状態で終わる。
記者採点は迷ったが1Rの左フックがやや印象に残った牛久。ジャッジは押し込む時間が長く、ギロチンにもトライした佐藤を支持し、佐藤が判定勝ちしたが、試合前に宣言していた“殺し”を表現しきれない内容となってしまった。
矢地祐介、宇佐美正パトリック相手に手堅く攻め判定勝ち
第5試合 MMA ライト級(71kg) 5分3R
○矢地祐介(フリー/元修斗環太平洋&PXCフェザー級王者)
×宇佐美正パトリック(Battle-Box)
判定3-0 (マイナー=矢地[D 0-0/A 0-0/G 20-0]/松宮=矢地[D 0-0/A 30-0/G 20-0]/石川=矢地[D 0-0/A 30-0/G 20-0])
矢地は34歳。RIZIN草創期の16年からRIZINに上がり続け、121年大晦日にホベルト・サトシ・ソウザの持つライト級王座に挑戦し2R一本負けし、22年4月にはルイス・グスタボに2R TKO負けし2連敗。巌流島での木村“フィリップ”ミノルとキックルールの試合が木村のドーピング失格でKO負けから無効試合に結果が変わる事態もあったが、RIZINではその一戦を挟んで3連勝。昨年6月の札幌大会ではザック・ゼインに1R裸絞めで、2月の佐賀大会では白川陸斗に2R裸絞めで一本勝ちした。だが5月のベラトール・パリ大会ではマンスール・ベルナウイに1R終盤にダースチョークを極められ一本負けしている。
宇佐美兄弟の兄・パトリックは24歳。アマボクシングでは高校6冠を達成し、18年の世界ユース選手権で銅メダルを獲得。21年修斗でMMAデビュー。Road to UFC欠場を経て22年10月からRIZINに参戦すると、佐々木信治とベイノアをパンチでKO。昨年4月の大阪大会ではキム・ギョンピョに1R裸絞めで一本負け。9月のRIZINではキックルールで安保瑠輝也に判定負け。今年6月の有明大会での1年ぶりのMMAでは徳留一樹を1R右ストレートからのパウンドで仕留めた。
試合は矢地が宇佐美の打撃を封じ、手堅く攻める展開に。1R、宇佐美はサウスポーの矢地に対し、スタンドの打撃戦で右ボディ、ミドル、左ストレート等を強打する。矢地はタックルとテイクダウンを繰り返し、パウンドを少し当てるが、攻撃は乏しい。宇佐美も倒され際にギロチンで迎撃する場面もあるが、極まりは浅い。
2R、スタンドの攻防が続き、矢地がプレッシャーをかけ気味の展開に。お互い攻撃が少なく、矢地もタックルを仕掛けるが切られ続ける。宇佐美は右ミドルを出すがほとんど攻めない。
3R、矢地がタックルを仕掛けると、宇佐美はまたもギロチンで迎撃するが、これも極まりは不十分だ。宇佐美が解除すると、矢地はサイドに回り、鉄槌を落とす。終盤、矢地はトップに戻るが、残り1分を切るとマウントポジションを取り、パウンドを当て続け、手堅く差を示して終える。記者採点は矢地。ジャッジ3者も矢地を支持し、矢地が判定勝ちした。
高木凌、萩原京平の打撃かわし1R裸絞め葬
第4試合 MMA フェザー級(66kg) 5分3R
×萩原京平(SMOKER GYM)
○高木 凌(パラエストラ八王子)
1R 2’39” 裸絞め
萩原は28歳。22年3月から9月まで、弥益ドミネーター聡志、クレベル・コイケ、鈴木千裕に3連続一本負け。昨年4月、カイル・アグオンに判定勝ちしたが、9月に元フェザー級王者の牛久絢太郎に判定負け。今年冬の4カ月、米国のフアン・アーチュレッタのいるジムで練習。3月の神戸大会ではライト級から転向した武田光司に判定負けした。最近はTRIBE TOKYO MMAで練習している。
高木は24歳。21年にパンクラスでデビューし、22年12月に新居すぐるにアームロックで一本負けしたが、昨年は3月に遠藤来生を、7月に中田大貴をKOした。10月の名古屋大会でRIZINに初参戦すると、ビクトル・コレスニックに判定負け。今年4月の有明大会では西谷大成に1R KO勝ちした。最近は井上直樹とも練習している。
1R、萩原が右カーフ、フックを当てて先手を取るが、高木はタックルで倒し上で押さえる。高木はバックに回り込むと、オンブになり、コーナー際で立った萩原に裸絞めを仕掛ける。これがガッチリ極まり、萩原はタップした。
セコンドの鈴木千裕らに祝福されマイクを持った高木は「1か月にパニック症になって、練習できなくて、発作は治っていないですけど、館長や周りが応援してくれて、この舞台に立てました。もっと強くなってこの舞台に戻ってきます」と話した。
18歳の秋元強真、金太郎を1R KOし衝撃のRIZINデビュー
第3試合 MMA バンタム級(61kg) 5分3R
×金太郎(アメリカン・トップチーム)※パンクラス大阪稲垣組から所属変更
○秋元強真(JAPAN TOP TEAM)
1R 3’16” TKO (レフェリーストップ:グラウンド膝蹴り)
金太郎は31歳。21年のRIZINバンタム級日本GP準決勝で井上直樹に判定負け。大晦日のリザーブファイトでは元谷友貴に判定負け。22年9月に堀口恭司に2R肩固めで一本負け。昨年4月に石司晃一に判定1-2で惜敗した。昨年秋の2か月間、堀口のいるフロリダのATTで練習を積むと、3月の神戸大会でダイキ・ライトイヤーに判定勝ちし連勝を4でストップした。5月にATTに移籍しての初戦となる。
秋元は18歳。中学卒業後にパラエストラ柏(現在のTHE BLACKBELT JAPAN)に加入し、22年のプロデビューから5戦全勝(3KO/1一本)。昨年11月のDEEPでは田口貴親を左ストレートからのパウンドでわずか40秒で粉砕した。3月のDEEPの試合が中止となり、その半月後、朝倉兄弟のいるJAPAN TOP TEAMに移籍。5月の「格闘代理戦争 -THE MAX-」に朝倉未来推薦で出場し、38歳のベテラン・アラン“ヒロ”ヤマニハの相手に抜てきされると、タックルを切り、得意の打撃を駆使し、2Rに右ボディフックからのパウンドで粉砕した。試合後のマイクでは7月28日の超RIZIN.3への出場を希望した。その試合での左の拳の負傷の療養を経て、9月大会でRIZINに初出場した。(※秋元への大会前の独占インタビュー記事はこちら)
試合は秋元が素質の高さを印象付ける鮮烈な内容に。1R、両者サウスポーで構え、金太郎が左カーフを当てていると、秋元は左ストレートを放ちつつ突進するが、金太郎はタックルで倒す。秋元はギロチンで迎撃するが、極まりは浅く、金太郎はすぐ外す。金太郎はハーフガードからバックを取りに行くが、秋元は足を掛けさせず立ち上がり、スタンドに戻す。コーナー際でお互い上やバックを取り合う攻防が続き、スタンドで離れての打撃戦に戻る。すると秋元はプレッシャーをかけ、歓声に応えて両手を上げるパフォーマンスを見せる。金太郎は前に出て左右のフックを振り回すが、秋元は下がって軽々とかわす。秋元は再びプレッシャーをかけると、右ジャブと左ストレートを連続でクリーンヒット。ダウンした金太郎に対し、秋元はグラウンドでパウンドを当て、さらに右膝を当て続け、金太郎が防戦一方になったところでレフェリーがストップした。
マイクを持った秋元は「対戦を受けてくれた金太郎選手ありがとうございます。生意気言っちゃってすみません。自分は海さんや未来さんがここで戦ってるのをテレビで見て格闘技を始めました。一旦、海さんと未来さんがいなくなったRIZINを盛り上げていくのは俺なんで、皆さん俺に注目してください」とアピール。最後はセコンドについた海とJTTのコーチ陣と記念撮影した。
新井丈、南ア2階級王者ズールーに1R KO負けしRIZIN 2連敗
第2試合 MMA フライ級(57kg) 5分3R
×新井 丈(和術慧舟會HEARTS/修斗世界フライ級&ストロー級王者)
○エンカジムーロ・ズールー[Nkazimulo Zulu](南アフリカ/CITパフォーマンス・インスティチュート/EFCフライ級&バンタム級王者)
1R 4’12 TKO (レフェリーストップ:右ストレート)
新井は26歳。16年に修斗でプロデビュー。中国やキングダムの試合含め9連敗したこともあったが、19年10月の大竹陽戦を皮切りに連勝街道を突き進み、22年9月、猿丸ジュンジを1R KOし、修斗世界ストロー級王者となる。その後は1階級上のフライ級で戦い2連勝。昨年7月、安芸柊斗を1R KOしストロー級王座を初防衛。11月の修斗でのフライ級王者決定戦では、山内渉との壮絶な打ち合いの末に3R KO勝ちし、修斗史上初の同時2階級制覇を達成した。それから1か月半という短いスパンで大晦日にRIZINに初参戦したが、フライ級でヒロヤに2R TKO負けし、連勝が11でストップした。ダメージを抜き、フライ級に合わせた肉体改造をし、9か月ぶりの試合でRIZIN初勝利を目指す。(※新井への大会前の独占インタビュー記事はこちら)
ズールーは35歳。極真空手やムエタイの経験を経て、13年にMMAプロデビューし、南アフリカのEFCで2階級を制覇。16年、南ア出身選手として初めてThe Ultimate Fighter(TUF)に出場したが、初戦で扇久保博正に2R一本負け。その後もEFCを主戦場とし、23年7月にEFCバンタム級王座を奪還し、直近では24年3月にフライ級王座を防衛している。現UFCミドル級王者ドリカス・デュ・プレシと同門で、2人でEFCのメイン、セミを飾る大会もあった。
試合は初参戦のズールーが打撃で圧倒する展開に。1R、新井は開始すぐからプレッシャーをかけ、ズールーをコーナー、ロープに詰め、左右のボディ、右ストレート等のパンチを当てる。だがズールーはひるまず、長身を活かして距離を取りつつ、スイッチを繰り返し、サウスポーからの左ミドルを随所で当てる。中盤過ぎからスールーがコーナーから離れ、中央側に回るようになると、より自分の距離を取りやすくなり、左ミドルのヒットが増える。するとズールーの左ハイ、二段式の右飛び膝等もヒット。次第に新井はサンドバッグ状態に。すると終盤、ズールーは左ミドルを当ててから左ハイをクリーンヒットし、新井をふらつかせると、前に出て右膝蹴り、後ろ上段廻し蹴りを立て続けに当てる。ズールーが新井をロープ際に詰め、右アッパー、ストレートを連打したところでレフェリーがストップした。
ダウトベック、木下カラテを1R左フック一撃KO
第1試合 MMA フェザー級(66kg) 5分3R
○カルシャガ・ダウトベック(カザフスタン/タイガームエタイ/レギオン)
×木下カラテ(和術慧舟會HEARTS)
1R 1’48” KO (左ストレート)
ダウトベックは30歳。ボクシングをベースとし、15年にMMAデビューし、18年9月にRIZINに初参戦すると、当時まだRIZIN 2戦目だった朝倉未来に判定負け。母国カザフスタンでのAlash Prideでは昨年3試合とも1R KO勝ち。9月には元UFCのディエゴ・ブランダオンを左フックからのパウンドで35秒で仕留めた。今年1月のTOP BRIGHTS群馬大会では松嶋こよみを1R終盤、サウスポーからの左肘打ちでダウンを奪ってからのパウンドでTKO勝ち。6月に6年ぶりにRIZINに出場すると関鉄矢を1R左ボディでKO。7連勝・6連続1R KO勝ち中だ。
木下は9月25日で28歳になる。極真空手をベースとしMMA 17戦9勝(8KO)7敗1分。昨年6月のRIZINで久保優太に判定負けしたが、DEEPで梶本保希、五明宏人を1R KO。7月のDEEPでは元DEEPフェザー級王者の神田コウヤとの試合が組まれ、神田が計量オーバーにより減点2という状況だったが、木下が判定勝ちしている。
試合はダウトベックの圧勝に。1R、両者サウスポーで構え、ダウトベックが開始すぐからスピードのある左ストレート、ミドルをヒット。空振りの当たりもあるが、木下の顔面をかすめ、木下は十分反応できていない様子だ。木下は左ローを当てる場面もあるが、なかなか攻撃が返せない。すると中盤に入り、ダウトベックは、右ジャブのフェイントからの左ストレートを打ち下ろすようにして側頭部にクリーンヒット。木下が腰から崩れ落ちると、ブライアン・マイナー・レフェリーはすぐさまストップした。
休憩時間にはRIZINガールとAKB48のコラボレーションステージが行われた。