RIZIN 12.31 さいたまスーパーアリーナ(序盤戦レポ):ヒロヤ、修斗2階級同時制覇の新井丈をKO。皇治、MMA初戦は三浦孝太にサッカーボールキックでKO勝ち。元K-1王者同士のMMAは久保優太が安保瑠輝也に1R裸絞めで勝利
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にゃんこ大戦争 presents RIZIN.45
2023年12月31日(日) 埼玉・さいたまスーパーアリーナ
レポート&写真:井原芳徳 (※今回のレポート記事は3ページに分けてお伝えします)
中継 ABEMA、U-NEXT、RIZIN 100 Club、RIZIN LIVE(当日6,600円/アーカイブ3,300円)、スカパー(6,600円)
皇治、MMA初戦は三浦孝太にサッカーボールキックでKO勝ち
第8試合 MMA 65kg契約 5分2R
×三浦孝太(BRAVE)
○皇治(TEAM ONE/元ISKA K-1ルール世界&HEATキック・ライト級王者)
2R 2’59” TKO (レフェリーストップ:右サッカーボールキック)
2023年の大晦日のRIZINは実質4部構成となり、第2部のメインイベントの位置に、皇治のMMAデビュー戦が置かれた。
皇治はK-1でブレイクし、18年12月に武尊と対戦し判定負け。20年からRIZINに上がり、キックルールで那須川天心、白鳥大珠、YA-MANらと対戦し敗れた。梅野源治とは1勝1敗。今年23年4月の大阪大会で芦澤竜誠に判定1-2で惜敗すると引退を表明したが、6月に撤回し、MMA転向を表明。青木真也らから寝技を習い、7月のDEEPとNARIAGARIの合同興行では青木らとMMA形式のエキシビションマッチを行っていた。
三浦はサッカー元日本代表の三浦知良の次男。21年大晦日のRIIZNでプロデビューし、昨年22年9月に超RIZINでのムエタイの選手との試合を合わせ、MMA 2連勝だったが、今年23年5月の有明大会ではMMAデビュー戦のYA-MANに1R TKO負けした。
ちなみに皇治は子供の時から日本拳法を習っていたが、中学時代はサッカーも並行し、セレッソ大阪のジュニアチームにも在籍していた過去がある。
試合は皇治が約半年のMMAの練習の成果を示す内容に。1R、序盤は三浦が右カーフ、ストレートを当て、やや優位だったが、中盤から皇治も右カーフを返し、圧をかけ返すと、終盤、左ストレートで三浦をフラつかせる。最後は皇治が左ミドルを当てると、組みに来た三浦を皇治が突き放し、がぶって抑えた状態でボディにパンチを当て続け、皇治がやや優位で終える。
2R、三浦は序盤からタックルを繰り返し、組み勝負を狙う。だが皇治は切り続けてパンチを当て、ロープに詰めて左肘を当てる。すると三浦はフラつき、皇治は上で押さえ、パウンドを連打する。最後は皇治が立ち上がると、右のサッカーボールキックを連打し、豊永レフェリーがストップした。
マイクを持った皇治は「ちょっとステロイド打ったら倒せるな。木村ミノル、セコいわ。というのは冗談で、34歳でもあきらめずに挑戦したらええことあるっすね。三浦孝太選手、生まれた時から色んな重圧を背負っていると思います。リスペクトしています。でもモテてしゃあないのは俺やな。男は顔やないよ。この後、芦澤竜誠、根性見せろよ。大阪大会でナマズ君を神経締めしてやるから」とアピールし、MMAでの芦澤へのリベンジを希望した。
なお、最後のサッカーボールキックの際に、皇治は途中からストップまでの間、ロープをつかんでいたため、皇治のマイクの後、イエローカードが出されたことが場内アナウンスされた。
イゴール・タナベ、ウェルター級初戦は安西信昌を1R裸絞め葬
第7試合 MMA ウェルター級(77kg) 5分3R
○イゴール・タナベ(ブラジル/セラヴィー)
×安西信昌(TRI.H studio/元パンクラス・ミドル級王者)
1R 1’32” 裸絞め
日系ブラジル人のタナベは7歳からブラジリアン柔術を始め、21年と22年にはJBJJF主催全日本大会で階級別と無差別級の両方で優勝。昨年22年10月のHEATでMMAデビューし清水洸志に1R三角絞めで勝利し、12月のINOKI BOM-BA-YE×巌流島ではメルヴィン・マヌーフに1Rヒールフックで勝利した。今年23年7月のRIZIN初戦では阿部大治に1Rヒールフックで、10月の名古屋大会ではANIMAL☆KOJIに1R三角絞めで勝利し、順調に白星を重ねている。これまでミドル級だったが、今回はウェルター級に階級を下げて戦う。
安西は38歳。14年にパンクラスでミドル級王者となり、同年から18年に上がったUFCでは2勝2敗。19年末のベラトール日本大会でマイケル・ペイジに2R KO負け。今年23年5月にフロリダで3年半ぶりのMMAの試合に臨んだが、チリの選手に2R TKO負けしている。
試合はタナベの圧勝に。1R、タナベが距離を取って右ローを放っていると、安西はパンチを振りながら前に出たが、タナベはタックルを合わせて倒し、すぐにバックマウントを奪う。タナベはコーナーを背にしつつコントロールすると、裸絞めを極めて絞め落とした。
マイクを持ったタナベは「昨日、公開計量に行かなくて申し訳ございませんでした。5kg水抜きしたと言っていましたが、本当は7.5kg落として、公開計量までに回復できませんでした。今年はウェルター級でやる気じゃなかったんですけど、大晦日出たいし、家族にいい生活をさせたくて、覚悟決めました。家族にも八つ当たりしたり色んな人に迷惑かけて実行できたものです。今日はウェルター級世界一になる第一章でした。これからも応援お願いします」とアピールした。
第6試合 MMA フライ級(57kg) 5分3R
×新井 丈(和術慧舟會HEARTS/修斗世界フライ級&ストロー級王者)
○ヒロヤ(JAPAN TOP TEAM)※トライフォース赤坂から所属先改称
2R 2’53” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
新井はMMA 24戦13勝(9KO/1一本)10敗1分の25歳。キングダムエルガイツで格闘技を始め、16年に修斗でプロデビューも、中国やキングダムの試合含め9連敗を喫した時期もあった。だが19年10月の修斗での大竹陽戦を皮切りに連勝街道を突き進み、昨年22年9月、猿丸ジュンジを1R KOし、修斗世界ストロー級王者となる。その後は2階級制覇を目標に掲げ、1階級上のフライ級で戦い2連勝。今年23年7月の試合ではストロー級に戻し、安芸柊斗を1R KOしストロー級王座を初防衛すると、11月19日の修斗でのフライ級王者決定戦では、山内渉との壮絶な打ち合いを制して3R KO勝ちし、修斗史上初の同時2階級制覇を達成した。現在11連勝中。当初は外様的な見方をされていたが、劣勢からの大逆転劇、激しい打ち合い、アグレッシブなファイトスタイル、そして巧妙なマイクアピールで多くの修斗ファンや関係者を引き付け、今の修斗のエース的な存在になった。
朝倉未来の弟子・ヒロヤは、20年からDEEPのフライ級戦線で試合を重ね、7月の超RIZIN.2でRIZINに初参戦し、伊藤裕樹に判定負け。10月のRIZIN LANDMARKでは中村優作に判定負けし2連敗中だが、接戦を繰り広げ評価を高めている。
1R、ヒロヤがタックルを繰り返すが、新井は切り続けてプレッシャーをかけ続け、随所でボディ、顔面にパンチを当て、やや優位に進める。だがまだ新井はクリーンヒットでヒロヤをひるませるほどにはならない。ヒロヤも右カーフや左の縦肘を返す。
すると2R、ヒロヤが序盤から右ハイ、右フックを連続でヒット。さらにヒロヤが右ミドル、左ジャブも当てる。ヒロヤの組みへの対処も相まってか、元々階級が下の新井は、少し疲れ気味になる。新井もパンチを返すが力が入りきらなくなると、中盤過ぎ、ヒロヤがじりじりプレッシャーをかけ、右ハイをまたもヒットする。
新井がロープに絡むようにダウンし、ヒロヤがパウンドをまとめたところで、レフェリーがストップした。新井は連勝が11でストップ。ヒロヤはRIZIN 3戦目で念願の初白星を奪うと共に、修斗2階級制覇王者から金星を奪うことに成功した。
マイクを持ったヒロヤは「これが3度目の正直です。あきらめずに頑張ってきました。僕が格闘技を始めたきっかけは朝倉未来です。俺にもできるんじゃないかと背中を追って、地下からチャンピオンに勝ちました。人生変えてくれてありがとうございました。俺は日本の格闘技界のトップに行くんで期待してください」とアピールした。
元K-1王者同士のMMAは久保優太が安保瑠輝也に1R裸絞めで勝利
第5試合 MMA 70kg契約(ライト級相当) 5分2R
○久保優太(PURGE TOKYO/BRAVE/元K-1ウェルター級(67.5kg)王者)
×安保瑠輝也(MFL team CLUB es/元K-1スーパー・ライト級(65kg)王者)
1R 4’28” 裸絞め
安保は21年9月のK-1ウェルター級王座決定トーナメント決勝で野杁正明に敗れたが、昨年22年6月のTHE MATCHでRISEの山田洸誓に判定勝ち。今年23年1月、K-1を離脱し、5月の有明大会でRIZINに初出場し、ブアカーオと引き分けた。同じK-1出身の木村“フィリップ”ミノルに対戦を要求していたが、木村は6月24日の札幌大会でのドーピング検査結果が陽性だったと判明し、試合日から半年間の出場停止処分がRIZINから科された。安保は9月大会で木村の後輩・宇佐美正パトリックに判定勝ち。大晦日の木村戦が組まれたが、木村がドーピングの再検査でも陽性と判明し、試合が中止となった。木村戦はキックルールで組まれていたが、今回、悪友の平本蓮の提案により、急きょMMAデビューすることになった。
久保は20年3月のジョーダン・ピケオー戦での勝利を最後に、K-1を離れ、ボクシング転向を目指していたが、MMAに転向し、21年9月のRIZINでMMAデビューし太田忍に判定負け。同年大晦日にはシバターとの非公式戦での談合騒動で波紋を呼んだ。昨年22円11月のRIZINでは奥田啓介を下し、今年6月の札幌大会で木下カラテに判定勝ちし、MMA 3戦1勝2敗としている。
試合は久保がMMA経験の差を示すことに。1R、久保がタックルを仕掛けるが、安保はあっさりと切る。安保がサウスポーの久保に右ハイを放つと、久保はかわし、タックルを仕掛け倒す。久保はマウントを奪うと、パウンドと肘を落とす。安保はしがみついたりもがいたりしながら耐えていたが、背中を向けてしまうと、久保がバックマウントを奪い、裸絞めを極めてタップを奪った。
マイクを持った久保は「安保選手が(会見で)リアネイキッドチョーク(を極めてやる)と言っていたので狙っていました。伏線回収と言ったところでしょうか。来年はタイトルに絡むような実力を作っていくんで、応援お願いします。マジでMMAでも絶対にチャンピオンになるんで」とアピールした。
新居すぐる、弥益ドミネーター聡志を右フック一撃KO
第4試合 MMA フェザー級(66kg) 5分3R
×弥益ドミネーター聡志(team SOS/元DEEPフェザー級王者)
○新居すぐる(HI ROLLERS ENTERTAINMENT/パンクラス・フェザー級王者)
2R 1’03” KO (右フック)
弥益は20年大晦日にRIZINに初参戦し、朝倉未来に1R KO負け。その後は“ブラックパンサー”ベイノア、萩原京平に連勝。昨年22年11月の名古屋大会では平本蓮と対戦したが、平本の足の骨折の影響え約1階級上の70kg契約に変わり、弥益は判定0-3で敗れた。試合はそれから約1年ぶりとなる。
新居はRIZINで21年10月に中村大介、22年2月に山本空良に敗れたが、その後は4連勝。パンクラスで2連勝後、今年23年6月のRIZIN札幌大会では飯田健夫に1R KO勝ち。9月のパンクラスでは亀井晨佑と死闘を繰り広げ、2Rヘッドシザースで勝利し、パンクラス・フェザー級王者となった。
1R、新居がプレッシャーをかけて右のパンチを当て、弥益が距離を取り右のカーフを当てる。どちらもまだ慎重で攻撃が少ない。
2R、弥益が同様に右のカーフを当てると、少し新居が下がり気味になったが、新居はカーフをもらった直後に右フックを放つと、これがクリーンヒット。真後ろに倒れた弥益に、新居がパウンドをまとめると、すぐにレフェリーがストップした。
マイクを持った新居は「僕が夢見ていたRIZIN大晦日で、オープニングファイト前に火がつけることができてうれしいです。ドミネーター選手が門番なので、来年は上層部の選手の腕取りに行くかKOします」とアピールした。
Krush王者・篠塚辰樹、冨澤大智から2ダウン奪う完勝
第3試合 キック(肘無し・つかんでからの攻撃は1回・OFG着用) 60kg契約(スーパーフェザー級相当) 3分3R
○篠塚辰樹(MASTER BRIDGE/剛毅會/Krushフェザー級(57.5kg)王者)
×冨澤大智(フリー)
判定3-0 (30-26/29-26/30-26)
両選手ともRIZIN初参戦。篠塚は元プロボクサーでRISEで活躍後、21年3月からK-1 GROUPに上がり、2戦目の21年12月に新美貴士のKrushフェザー級王座に挑戦したが2R KO負け。怪我の療養等を経て、今年3月に林勇汰をKOすると、7月のK-1では佑典を延長R KO。11月には森坂陸に判定勝ちし、Krushフェザー級王座を獲得した。平本蓮の練習仲間としても知られ、平本の推薦とK-1の承諾を得てRIZINに上がることになった。
冨澤は26歳。19年のABEMA「格闘代理戦争4thシーズン」にTEAM武尊の一員として参加し、21年10月と22年1月のKrushでプロを2戦経験しいずれも判定勝ち。昨年22年12月からは朝倉未来が主催するBreakingDownでのアマチュアキック戦に出場し6戦全勝していたが、11月のMMAルールでの試合ではMMA選手のヒロヤに判定負けしている。
試合は元ボクサーの篠塚が攻撃・防御の両面で技量の差を示すことに。1R、サウスポーの富澤が左ミドルを当てるが、篠塚はプレッシャーをかけ、左ジャブを当て、左フックにつなげてダウンを奪う。富澤は持ち直し、左ストレートを返す場面もあるが、篠塚も左ジャブ、右ストレート、ミドルを返し、反撃を許さない。
2R、篠塚は富澤のパンチをスウェーしつつ、左ジャブ、ボディ、右ストレート等を自在に当てて主導権を維持する。記者採点は篠塚だが、前に出てパンチを当てる場面もあった富澤につけるジャッジもいたようだ。
3R、篠塚は変わらず富澤のパンチをかわすが、少しずつ被弾し、終盤下がり気味に。だがこれも誘導だったか?コーナーに下がった状況で、篠塚が右フックを当てて、またもダウンを奪う。これでさらに差をつけて篠塚が判定勝ちした。記者採点は30-25で篠塚。
那須川龍心、MMA初戦はピンチ乗り越えTKO勝ち
第2試合 MMA 54kg契約 5分3R
○那須川龍心[りゅうじん](TEAM TEPPEN/RISEフライ級(51.5kg)4位)
×シン・ジョンミン[Shin Jongmin](韓国/オーサムマルチジム)
2R 2’16” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
那須川天心の弟・龍心は17歳。昨年22年4月に高校進学と共にキックボクシングでプロデビューし9戦7勝(2KO)2敗。今年23年2月に塚本望夢に判定負けしたが、6月に相沢晟に、8月にJINに判定勝ち。12月16日のRISE両国国技館大会では3Rに右飛び膝蹴りで龍太郎の眉間を切り裂きTKO勝ちし、連勝を3に伸ばした。試合後のマイクでは、観戦に訪れていたRIZINの榊原CEOにRIZIN大晦日大会参戦を志願し、榊原氏はMMAの試合を提案し、龍心も承諾。榊原氏は「17歳で、同じぐらいの年齢で、ゴッツい相手用意します」とも付け加えていたが、その発言の翌日に対戦相手が発表された。
ジョンミンは龍心と同じ17歳。身長は10cm高い174cm。キックボクシングのプロ戦績4戦2勝2敗でMMAは龍心同じく初挑戦。8月のKOS福岡大会では堀凌生に2R TKO負けしている。RIZINからの情報によると、キックを始めたきっかけは天心の試合を見てからだといい、弟の龍心との試合には気合が入っているようだ。
龍心のセコンドには父の弘幸氏、BRAVEの宮田和幸代表がつく。1R、龍心がジョンミンの蹴り足をつかんで倒し、上になってパウンドを落とそうとする。だがジョンミンは下から三角絞めで捕まえ、腕十字に切り替えて龍心を追い詰める。ジョンミンもまだ詰めが甘く、龍心はもがきつつ踏みつけで応戦し、脱出に成功する。だが終盤、ジョンミンは今度はタックルで自分から龍心を倒し、上で押さえて終える。相対的にとはいえ、ジョンミンのMMAスキルの高さが目立つ展開に。
2R、龍心は右ローキックを序盤から積極的に当てる。するとジョンミンが足元へのタックルを仕掛けるが、腰が引け気味で、龍心ががぶって潰し、頭に膝を連打する。龍心は一旦立って猪木アリ状態となるが、飛び込んで右のパウンドを落とすと、これがクリーンヒット。弱ったジョンミンにパウンドをまとめたところでレフェリーがストップした。
龍心は涙を浮かべながらマイクを持つと「これからもMMAやっていきたいんで、もっと強くなるんで、よろしくお願いします」とアピールした。
平本丈、MMAプロデビュー戦はYUSHIに判定勝ち
第1試合 MMA バンタム級(61kg) 5分3R
×YUSHI(HI ROLLERS ENTERTAINMENT)
○平本 丈(剛毅會)
判定0-3 (豊島=平本[D0-0 A30-0 G20-0]/松宮=平本[D50-0 A30-0 G20-0]/石川=平本[D50-0 A30-0 G20-0])
YUSHIは21年の大晦日大会で、サッカーの三浦知良の次男・孝太のMMAデビュー戦の相手に選ばれ、1R TKO負け。22年はRIZINに3試合出場し、ZENKI、覇留樹、中澤達也に勝利している。
平本丈は蓮の弟で20歳。5歳からキックを習い、ABEMAの「格闘DREAMERS」にも参加した。今年23年3月には大阪でのGLADIATORでのアマMMAの試合に出場したが、飴山聖也に1R KO負けしている。
1R、YUSHIが右フックを当て、組み付いて押し込み、主導権を握る。だが丈もパンチを返し、終盤、足を掛けて倒し、ハーフで押さえ続け、挽回して終える。
2R、YUSHIが序盤に右フックを当てるが、丈が直後に左フックを返したのをきっかけに、サウスポーからの左ロー、ミドル、ハイを立て続けにヒット。丈はスイッチも織り交ぜて右のテンカオ、ミドルも絡め、最後は倒し、マウント、バックを奪い優位に進める。
3R、丈が序盤から左ハイを当ててダウンを奪う。中盤には倒し、背後から押さえ続ける。まだデビュー戦ということもあって、少し攻めあぐねるが、最後は肩固めを狙って終了する。記者採点はダメージ0-50、アグレッシブネス0-30、ジェネラルシップ0-20の合計0-100で丈。ジャッジ3者も丈を支持し、2R以降はっきり差を示した丈が判定勝ちした。
RIZIN 12.31 さいたまスーパーアリーナ(中盤戦レポ):扇久保博正、元UFC1位のドッドソンに判定勝ち。山本美憂、引退戦は伊澤星花に一本負け。上田幹雄、スダリオ剛をKO。ヘビー級王座戦熱望