RISE 12.16 両国国技館(レポ/前半):志朗&大﨑一貴、タイの精鋭相手に再起戦白星。宮﨑小雪「K-1王者の菅原選手、来年、やりたいです」。Krush王者・池田幸司、松下武蔵に辛勝。風音引退セレモニー「凄い大好きな時間でした」
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RUF presents RISE WORLD SERIES 2023 Final Round
2023年12月16日(土)両国国技館
レポート:井原芳徳 写真提供:(C)RISE CREATION ※後半戦は別記事に掲載します。
志朗、-54kgトーナメント準決勝敗退からの再起戦は1R KO勝ち
第7試合 55.5kg契約 3分3R(延長1R)
○志朗(BeWELLキックボクシングジム/RISE世界バンタム級(55kg)王者、元ISKAムエタイ世界同級王者、RISE -55kgトーナメント2020優勝)
×ブンロン・ペッティンディーアカデミー[Boonlhong Petchyindee Academy](タイ/ペッティンディーアカデミー/元True4uスーパーバンタム級・バンタム級・スーパーフライ級王者)
1R 2’28” KO (右ストレート)
今回のWORLD SERIES両国大会では、メインイベントの田丸辰含め、志朗、大﨑一貴、宮﨑小雪の軽量級4王者が、タイの名門・ペッティンディーアカデミー推薦選手と対戦した。
志朗は8月の-54kgトーナメント準決勝でタイの強豪・クマンドーイと対戦したが、左ミドルをもらい続け、2Rには右ストレートでダウンを奪われ判定負けし、決勝進出とならなかった。今回も左ミドルが得意だというタイ人のブンロンとの試合となる。ブンロンは100戦75勝20敗5分の27歳。
1R、サウスポーのブンロンは距離を取りつつ、評判通りの重みのある左ミドルを志朗の腕にヒットする。志朗はプレッシャーをかけ、左ボディ、右フックをまとめてヒットする。すると中盤、志朗はじりじりとブンロンをコーナーに詰めると、左ボディを効かせてからの顔面へのパンチ連打でダウンを奪う。志朗は今度は右の三日月蹴りを立て続けに当てて、ブンロンを下がらせる。それでもブンロンは執拗に左ミドルを強打して来るが、終盤、左ミドルをもらった志朗は、少し下がってブンロンを打ち気にさせると、左ストレートを放ってきたタイミングで、右ストレートを合わせてダウンを奪う。ブンロンは立ち上がるがフラつしており、秋谷レフェリーがストップした。
得意の相手を誘ってのパターンでKO勝ちを果たした志朗は、マイクを持つと「蹴り強すぎっすよ」と苦笑しつつ第一声。続けて「前回、トーナメント、負けてしまってすみませんでした。来年、たぶん持っている世界タイトル防衛戦になると思います。負けてるクマンドーイ選手や玖村(将史)選手にリベンジしたいんで(RISEの)伊藤隆代表お願いします。これからRISE対世界でRISE代表が全勝してくれると思うんで応援お願いします」とアピールした。
大﨑一貴、タイの17歳・ジャルンスックに苦戦も延長判定勝ち
第6試合 54kg契約 3分3R(延長1R)
○大﨑一貴(OISHI GYM/RISEスーパーフライ級(53kg)王者、ISKAオリエンタルルール世界フライ級(53.5kg)王者、元WMC日本&LPNJ同級王者)
×ジャルンスック・ブーンラナームエタイ[Jarernsuk Boonlannna Muaythai](タイ/ブーンラナームエタイジム/True4uバンタム級王者)
4R 判定2-1 (北尻9-10/小川10-9/秋谷10-9)
3R 判定0-0 (北尻29-29/秋谷29-29/小川29-29)
大﨑兄弟の兄・一貴は7月の-54kgトーナメント一回戦でアイマン・ラマーをKOし、19連勝、RISE 13連勝としたが、8月の準決勝では田丸辰に判定0-2で敗れ、共に決勝進出を逃した。対するジャルンスックは53戦44勝6敗3分の17歳。
1R、サウスポーで構えるジャルンスックに対し、一貴はオーソドックスで構えて頭を下げながら前に詰めて、左ボディを当てる。だが一貴がパンチのコンビネーションを放った後、ジャルンスックもブロックを解いて左フックをお返しする。一貴は変わらずパンチをまとめ、右ミドル等の蹴りも絡め主導権を維持する。だがジャルンスックは左テンカオ、インロー、右ミドルを随所で返し、攻められっぱなしにはならない。記者採点は一貴。
2R、一貴はパンチを出すが、ジャルンスックは左ミドル、テンカオのヒットを増やし、1Rよりも持ち直すように。すると中盤からはジャルンスックの左テンカオがさらに増え、攻撃数が上回るように。だが終盤、一貴もパンチや右前蹴り、奥ローを増やし、手数で追い上げて終える。記者採点はイーブンだがジャルンスックにつく可能性はある。
3R、一貴がパンチを当てるが、ジャルンスックはひるまず膝とパンチを返し続ける。終盤になると、ジャルンスックの左テンカオのヒットが目立つようになり、逆に一貴はパンチのヒットが減ってしまう。最後はジャルンスックが右アッパーを当てて終える。記者採点はジャルンスック。合計29-29でイーブン。ジャッジ3者も同じ採点で延長に突入する。
延長R、ジャルンスックは左テンカオを連打するが、一貴が右の奥ローを連打すると、ジャルンスックはバランスを崩す。ジャルンスックは前に出て左膝を当てる場面もあるがこれまでよりも減ってしまい、クリンチが増える。一貴も疲れが溜まっているが、随所で左右のフック、右ローを返し、手数でやや上の状態で終える。記者採点は一貴。RISEの延長Rはマスト判定ではないためイーブンもありえたが、ジャッジは割れ、2者が一貴を支持し、一貴が判定勝ちした。ジャルンサックは退場時に涙を流したが、リング近くの席で見ていたペッティンディーの首脳らは笑顔でジャルンサックを称えていた。RISEの伊藤代表も大会後の総括で「今まで来たタイ人でこんなにRISEルールに適している選手はいないと思う。今後また組みたいし17歳で伸びると思います。経験を積めば大﨑に勝つ存在になると思います」と絶賛していた。
マイクを持った一貴は「前回負けて凄い悔しい思いをしたんですけど、不甲斐ない結果で、ジャルンスック選手、滅茶苦茶強かったです。勝ててホッとしています。先週、孔稀がベルトを取ってくれて、僕もギリギリですが勝つことができました。来年はもっと仕上げて、大﨑一貴こんなもんじゃないというのを見せます」とアピールした。なお、同じスーパーフライ級では11月の後楽園大会での王者挑戦者決定トーナメントで政所仁が優勝し、一貴への挑戦を控えている。
宮﨑小雪、モンクットペットを圧倒し判定勝ち「K-1王者の菅原選手、来年、やりたいです」
第5試合 女子アトム級(46kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
○宮﨑小雪(日本/TRY HARD GYM/RISE QUEENアトム級王者)
×モンクットペット[モンクッペット]・カオラックムエタイ[Mongkutpetch Khaolak Muaythai](タイ/カオラックムエタイジム/IFMA Youth World Muaythai 2023 45kg王者)
判定3-0 (和田30-27/秋谷30-27/小川30-26)
宮﨑姉妹の妹・小雪は、8月の大田大会でタイのジュムリアットを1R終了間際、左ミドル一撃でKOした。試合後のマイクでは「10連勝、2連続KOできて凄くうれしいです。でもそろそろ相手がいなくなってきたので、他団体のチャンピオンとやりたいです」とアピールしていた。引き続きタイ人選手との試合となるが、モンクットペットは86戦80勝5敗1分と経験豊富で、ここ1年でKAREN、田中“暴君”藍、藤原乃愛、伊藤紗弥をタイでのムエタイの試合で下している。今回はRISEルールとはいえ、小雪が国内他団体勢に実力をアピールするには絶好の相手となる。
リングサイドの席ではK-1女子アトム級王者の菅原美優が見守る。1R、小雪はサウスポーで構え、積極的にパンチと蹴りを放つ。モンクットペットは左ミドルを当てる場面もあるが、クリンチになりがちで、組んでから膝を連打する場面もあり、レフェリーから注意される。RISEルールと1Rから仕掛ける展開に少し戸惑っているようにも見える。その中で終盤、小雪は左ボディ、ストレート、奥ローのヒットを増やし、やや優位を印象付ける。記者採点は小雪。
2R、小雪は序盤から攻撃の回転を上げ、コーナーに詰めて顔面とボディにパンチを連打する。モンクットペットはクリンチが多く佐藤レフェリーからイエローカードをもらう。中盤以降は小雪の手数は序盤よりも落ちるものの、変わらず左フック、ミドル、インローを当て、主導権を維持する。終盤、小雪のインローが効き目を発揮し、モンクットペットは足取りがぎこちなくなる。終了間際、小雪のパンチの連打をモンクットペットが首相撲で防御すると、佐藤レフェリーはレッドカードを出し減点1を宣告する。記者採点は10-8で小雪。
3R、小雪が左インローを当ててから、左ハイをヒットすると、足に意識の行っていた様子のモンクットペットは前のめりで倒れる。リングアナウンサーは佐藤レフェリーの動きを見る前に「ダウン」とアナウンスしたが、佐藤レフェリーはなぜかダウンとは認めない。小雪は変わらず、左ロー、フック、ハイをヒットし続けモンクットペットを圧倒する。記者採点は10-8で小雪。合計30-25で小雪。ジャッジは3~4点差で小雪を支持した。
RISEのチャンピオンベルトを肩にかけ、マイクを持った小雪は「今日で11連勝できてうれしいんですけど、倒せなくて、倒さなきゃいけない試合だったし、自分の未熟さで壁にぶち当たっています。来年もっと飛躍できるよう頑張ります。日本人でもう一人倒さなきゃいけない相手がいるので、K-1王者の菅原選手、来年、やりたいです。一緒に女子格闘技を盛り上げていきましょう」とアピールした。これを聞いていた客席の菅原は笑顔でうなずき、対戦に前向きな様子を示した。
Krush王者・池田幸司、松下武蔵に辛勝「K-1最高です。RISEも最高」
第4試合 54kg契約 3分3R(延長1R)
×松下武蔵(GOD SIDE GYM/RISEバンタム級(55kg)10位)
○池田幸司(ReBORN経堂/Krushバンタム級(53kg)王者)
判定0-2 (和田29-30/佐藤29-29/秋谷28-29)
松下は10戦8勝(3KO)1敗1分の18歳。RISE、スック・ワンキントーン、Bigbang等、様々な大会に上がり、最近はKNOCK OUTを主戦場とし、3月に古木誠也を、6月に小倉尚也を1R KOした。8月に古木のベルトに挑戦予定だったが、所属ジムのWIVERNを退会したことを理由に欠場し、GOD SIDE GYMに移籍。10月にRISEに2年ぶりに上がると、彪司に判定勝ちしバンタム級のランキングに入った。
池田は昨年12月の初代K-1バンタム級王座決定トーナメント準決勝で石井一成に判定負けしたが、今年2月のKrushでは松谷桐をKOしてKrush王座の2度目の防衛に成功。6月の横浜武道館大会では元ラジャダムナン認定バンタム級王者のペットモンコンに延長判定2-1で勝利。9月のK-1では元KNOCK OUT王者の心直を2R右膝蹴りでKO。試合後のマイクでは12月のK-1大阪大会での黒田斗真のK-1バンタム級王座挑戦を希望したが、石井が挑戦者に選ばれ、池田はRISEに送り込まれた。
1R、池田がムエタイ式の高い構えから、前蹴り、ジャブで距離を取る。松下は距離を詰めてパンチを打ちたいが空振りが多い。当たっても単発止まりだ。だがまだ池田のヒットも乏しい。記者採点はイーブン。
2R、池田が蹴り足をすくってからの軸足刈りで倒し、組んでは膝を当てる。K-1では無効な攻撃を使える点でもRISEルールは向いていそうだ。だが中盤には組んで膝を2連打してしまいレフェリーから注意される。池田は左ストレート、右ジャブ、右ローも随所でヒットする。だが松下も左ボディ、ミドルを当て、池田を少しずつ削り、完全に流れをつかませない。記者採点は池田だがイーブンでも不思議ではない。
3R、挽回を狙う松下は強引に詰めつつ、左フック、バックスピンキックを立て続けに当てる。さらにボディへの膝とパンチを畳みかけ、少し池田をフラつかせ、流れをつかむ。中盤、松下の勢いが少し落ちると、池田も少しずつ膝を返して持ち直す。だが終盤、池田はつかんでから膝を2連打してしまい、レフェリーからイエローカードをもらう。池田は変わらず左右の膝を度々ヒット。松下は疲れが激しく、攻撃を返せなくなり、最後はスリップして終わる。記者採点はイーブンだが松下につく可能性はある。合計29-30で池田。ジャッジは1者がイーブンとしたが、2者が池田を支持し、池田が判定勝ちした。
マイクを持った池田は「KOしてK-1の強さや目標を語りたかったんですけど、松下選手が強くて、RISEの洗礼を浴びました。でもなんとか勝つことができたんで、RISEもなかなかいいっすね。RISEのベルトも欲しくなっちゃったんで、伊藤代表、ぼちぼちチャンスください」と話し、関係者に感謝を述べた後「K-1最高です。RISEも最高」とアピールした。
RISEの伊藤代表は大会後の総括で「上位ランカーに勝てば組むのも全然OKです。うちは他団体の選手が取れないわけじゃないです。ペッチ(=ペットパノムルン)が取ったり、チャド(・コリンズ)が取ったり、中野椋太はニュージャパン(=NJKF)さんの選手ですし、K-1さんだから取れないというのは無いです」と、王座戦の説明について説明した。
常陸飛雄馬、勝次を2R KO「K-1とかRIZINとかの他団体の強い奴とやっていきたい」
第3試合 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○常陸飛雄馬(TARGET SHIBUYA/3位)
×勝次(TEAM TEPPEN/WKBA世界スーパーライト級王者、元新日本ライト級王者)※藤本ジムから所属変更
2R 2’19” KO (左ストレート)
YA-MANの後輩・常陸はテコンドーをベースとし学生キックで2度王座を獲得。昨年9月のSBでは笠原友希をKO。今年1月にはチャンヒョンのRISEスーパーフェザー級王座に挑戦し延長判定負けし、連続負けなしが9でストップした。8月の大田大会では大雅に延長判定負けした。
勝次は5月のINNOVATION豊洲大会で浅川大立に判定勝ちし、7月のNO KICK NO LIFEでは大月晴明に5R TKO勝ち。10月の新日本キックで岩橋伸太郎に判定勝ちし、この試合をもってデビュー時から20年在籍した新日本キックと藤本ジムを離れ、TEPPENに移籍し、RISEに初参戦した。
勝次は1年前の11月のBigbangの石田勝希戦で肘無し・キャッチ制限あり・3Rのルールは経験済だが、不慣れな感は否めなかった。今回もその差がファイタータイプの常陸相手に如実に出る事に。
1R、常陸がプレッシャーをかけ、顔面、ボディに、パンチを当て主導権を握る。勝次はコーナー、ロープを背負う時間が長い。次第に打合いでパンチを返すようになるが、ヒットでは下回る。
2R、常陸が前に出て右ストレートをきっかけに勝次をコーナーに詰め、連打で追い詰める。勝次も一旦しのいだが、終盤、常陸がまた勝次をコーナーに詰めると、左ボディを散らしてから、顔面への左右のストレートの連打でダウンを奪う。勝次はダウンすると、意識はあるが体が動かず、長瀬レフェリーがストップした。
マイクを持った常陸は「25日にずっと付き合っている子と入籍するんで、絶対負けられなかったんで、勝って本当にうれしいです。一家の大黒柱としてキックボクシングをもっと頑張ろうと思います。来年スーパーフェザー級のベルト絶対取りに行くんで応援してください。60kg、相手いないんで、K-1とかRIZINとかの他団体の強い奴とやっていきたいです」とアピールした。
第2試合 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○岩郷泰成(EX ARES/8位、AJKNスーパーフェザー級王者)
×奥平将太(フリー/11位)
判定2-0 (佐藤30-29/長瀬29-29/大沢30-29)
那須川龍心がTKO勝ち。RIZIN参戦希望し大晦日のMMAデビュー決定
第1試合 フライ級(51.5kg) 3分3R(延長1R)
○那須川龍心[りゅうじん](TEAM TEPPEN/4位)
×龍太郎(VALIENTE/元NKBバンタム級3位)※真門ジムから所属変更
3R 2’04” TKO (ドクターストップ:右飛び膝蹴りによる眉間のカット)
那須川天心の弟・龍心は17歳。昨年4月に高校進学と共にプロデビューし8戦6勝(1KO)2敗。2月に塚本望夢に判定負けしたが、6月に相沢晟に、8月にJINに判定勝ちしている。
龍太郎はRISE初参戦。真門ジム時代にNKBバンタム級のランキングに入っていたこともある選手で戦績13戦4勝7敗2分。
1R、お互いフェイントをかけ合ってから、右フックや左右のミドルを放つ。当たる場面はあるがクリーンヒットは乏しくまだ均衡状態だ。
2R、中盤から龍心のパンチのヒットが目立ち出し、左フックを当てると、龍太郎はのけぞり、下がる時間が続く。終盤も龍心が圧をかけ、左フック等を度々当て優位を維持する。
3R、龍太郎もパンチを返したが、龍心の右の飛び膝蹴りで、龍太郎は眉間をカットする。ドクターチェックが入ると、ストップがかかった。
マイクを持った龍心は「前よりは成長した姿を見せれたと思うんですけど、どうですかね?KOできたんで、ダメージも無いんで、今年の年末、大晦日、どうですかね?RIZIN。榊原さんもいるんで」とアピールした。するとリングの近くの席にいたRIZINの榊原信行CEOがマイクをスタッフから受け取ると「龍心、勝利おめでとう。大晦日、本気でやるんなら用意してもいいけど、MMAだよ」「兄貴と同じ道歩めるなら、MMAで相手用意します」と呼びかけた。龍心は「兄もRIZINでMMA出たように、これはやるしかないんで、MMAルールやります」と回答。榊原氏が「17歳で、同じぐらいの年齢で、ゴッツい相手用意します。あと2週間、準備しといてください」と話すと、龍心は「準備しときます」「本気でMMAやるんで、大晦日も応援お願いします」と話した。
風音引退セレモニー「全部ひっくるめてキックボクシングで、凄い大好きな時間でした」
7月の大阪大会の政所仁戦で敗れ、引退を決意した風音(TEAM TEPPEN/RISE DEAD OR ALIVE 2021 -53kgトーナメント優勝)の引退セレモニーが、両国大会の第7試合終了後に行われた。10月25日の引退表明会見の記事はこちら。
セレモニーでは政所、RISEの伊藤代表、TEPPEN GYMの那須川弘幸会長、スポンサーが花束を贈呈した。マイクを持った風音は「見たかボケ」と、下馬評を覆し優勝した-53kgトーナメントの時の決め台詞を第一声で放ち、笑顔を浮かべた。
続けて風音は「僕がリングに上がるのはたぶん生涯これで最後ですけど、色んな経験をさせていただきました。うれしいとか、悲しいとか、苦しいとか、しんどいとか、きついとか。でも凄く楽しくて、それ全部ひっくるめてキックボクシングで、格闘技で、凄い大好きな時間でした。最後セレモニーまでやっていただいて幸せでしかないです。ありがとうございました。感謝してもしきれないぐらい、皆さんからパワーをいただいていました。ここ数年間、幸せな時間を、心からありがとうございました。僕にはこれしかなかったんで、命かけてやれたのが本当に良かった、格闘技に出会えて良かったです。格闘技でやったことを引き継いで、本気で生きていきます。リングには上がらないですけど、本気で生きていくんで、またどっかで会えればと思います。この後(白鳥)大珠君がめちゃくちゃごっつい外国人とやるんで応援してあげて欲しいです。どっかで親父が見に来てくれてるんですけど、面と言うのが恥ずかしいので、この場を借りてお礼を言いたいです。親父ありがとう。どっかでおいしいお酒でも一緒に飲みに行きましょう」と話し、関係者にも礼を述べた後「これからも本気で生きていくんで、またどっかでお会いしましょう」と繰り返し、最後は10カウントゴングを聞いた。
オープニングファイト
オープニングファイト第3試合 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R
○山科直史(極真会館/12位)
×近藤大晟[たいせい](及川道場/13位、Stand Up King of Rookie 2023 -60kg級優勝)
3R 1’33” KO (右フック)
オープニングファイト第2試合 女子バンタム級(55kg) 3分3R
○モンタナ・アーツ(オランダ/チーム・アーツ)
×加藤乃々夏(全真会館)
判定3-0 (29-28/30-28/30-27)
オープニングファイト第1試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R
×杉山豪基(TARGET SHIBUYA)
○永松進之介(FJ KICK ASS)
判定0−3(27-29/27-2927-30)