RISE 10.29 後楽園ホール(レポ):門口佳佑、魁斗に判定勝ちしフェザー級王座初防衛、K-1王者・軍司泰斗に対戦要求。20歳の数島大陸、19歳の松本天志に判定勝ちしフライ級王者に
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RISE 172
2023年10月29日(日)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
門口佳佑、魁斗に判定勝ちしフェザー級王座初防衛、観戦に来たK-1王者の軍司泰斗に対戦要求
第12試合 メインイベント RISEフェザー級(57.5kg)タイトルマッチ 3分5R(無制限延長R)
○門口佳佑(EX ARES/王者)
×魁斗[かいと](立志會館/RISE 1位、SB日本2位、HOOST CUP日本&RKS王者)
判定3-0 (和田49-47/秋谷50-47/豊永50-47)
※門口が初防衛
門口と魁斗は21年7月、両者の地元大阪でのRISEで対戦し、魁斗が判定2-1の僅差で勝利している。門口はその後5連勝で、昨年8月のフェザー級王座決定戦では梅井泰成から2度ダウンを奪い判定勝ちし王者に。12月にはSBの山田彪太朗を、今年3月にはK-1の新美貴士を、7月にはSBの川上叶を判定で下している。
SB加盟ジムの立志會館所属の魁斗は、門口に勝利した後は5戦4勝1敗で2連勝中。昨年4月のSBで川上に延長判定負けしたが、今年3月には元RISE王者の梅井に判定勝ち。8月の大田大会では元KNOCK OUT王者の安本晴翔に判定勝ちし、門口の王座挑戦を希望し、今回実現する。
1R、門口は時折オーソドックスにスイッチしつつサウスポー主体、魁斗はオーソドックス。カーフとローを蹴り合う攻防が主体で、まだどちらも崩れず、差は乏しい。お互いパンチは出すがまだ軽め。魁斗が終盤にジャブやストレートのヒットを増やすが、門口が負ったダメージはまだ乏しいようだ。記者採点はイーブン。ジャッジ2名はイーブン、1名は魁斗を支持する。
2R、門口はサウスポーに固定し、お互い序盤には左ボディも当てるが、基本的には似た攻防で、まだ差は乏しい。中盤、門口の左フック、ストレートが若干目立つように。終盤、門口は左の奥ローを時折当てると、少し魁斗は嫌そうな様子を見せるが、まだひるむほどにはならない。記者採点はイーブン。ジャッジは1者がイーブンで、2者が門口につける。
3R、門口はサウスポーでプレッシャーをかけ続け、左のボディストレートも絡めつつ、左奥ローを的確に当てる。魁斗は終盤にパンチをまとめる場面もあったが、その後は攻撃が減り、奥ローをもらうと下がって表情が曇るように。終盤には。ジャッジ1者はイーブンだが、2者は門口につける。
4R、門口は変わらず左奥ロー、左ボディを当てる。中盤、門口がテンカオで詰めるとバッティングとなり、一時中断し、魁斗の右目にドクターチェックが入る。再開後、門口が左奥ローを当てつつ、前に詰め声を上げながらパンチを振るう場面が増え、時折左右のフックを当てる。魁斗はバッティングのダメージも残っているか?攻撃が返せない。記者採点は門口。ジャッジ1者はイーブンで、2名は門口につける。
5R、門口は序盤から最後まで前に出て、声を上げてパンチを当て続ける。空振りやガードの上の当たりも多いものの、積極性を示すには十分だ。魁斗はクリンチを繰り返し、最後は少し返すがほとんど攻撃が出ないまま終わる。記者採点は門口。合計50-47で門口。ジャッジ3者も門口を支持し、門口が判定勝ちでリベンジすると共に、フェザー級王座初防衛に成功した。
マイクを持った門口は「今日K-1の軍司(泰斗)選手が来ているんですけど、フェザー級の最強を決めませんか?軍司選手が(KNOCK OUT=BLACK同級王者の)龍聖選手に勝ったら、最強を決める戦いをやりたいです」と、リングサイド席で観戦していた軍司に呼び掛けた。
バックステージでのインタビューで門口は、魁斗について「安本選手に勝っただけあって強かったです。でも僕のレベルの上がり方が全然違うんで。2年前のように何も手応えを感じなかったです」と語り、「強くなるためにできることをコツコツ続けたのがそのまま試合に出たと思います」と、リベンジに至った要因を話した。門口は昨年8月に王者になってから、彪太朗、新美、川上、魁斗と、これで他団体勢相手に4連勝。「チャンピオンになってから、勝ちが一つ積み重なることに負けられない理由も増えました。フェザー級最強が近づいていますけど、目標まであと一歩というところで負ける選手をたくさん見て来たので、凄くプレッシャーを感じていました」と話した。
K-1フェザー級王者・軍司に向けてのアピールについて、門口は「僕はSBばっかりですけど、他団体の選手に勝ちました。正直、軍司選手はK-1の中で一番強いだけなんで。龍聖選手は今何やっているかわからないですけど、2人とも全然違う選手とやっているんで。軍司選手はK-1でよくわからない外人とやって勝ってって感じなんで(国内の)他団体の選手とやったらどうなるか見たいですね。K-1でしか戦っていないですし、K-1の斗麗選手は安本選手に負けてるじゃないですか。正直な意見としては(軍司と)龍聖選手との勝者とやりたいです」とリング上でのアピールについて説明した。
RISEの伊藤隆代表は「門口は1年間ずっと対抗戦をやらせて、修羅場をくぐってきた差が出たかなと思います。K-1さんとの交流もあると思うんですけど、チャンピオン(=軍司)も来ていたので、K-1さんと話して行って、やる時が来ればそういう時になると思います」と話し、今後の交渉に前向きな姿勢を示しつつも、「門口はここ1年、かなりの修羅場をくぐらせたので、魂の洗濯をさせないといけないです。すぐには難しいと思います。時が来ると思います」とも話し、焦らずベストコンディションの時期を待って組む方針を示している。
20歳の数島大陸、19歳の松本天志に判定勝ちしフライ級王者に
第11試合 セミファイナル 第2代RISEフライ級(51.5kg)王者決定戦 3分5R(無制限延長R)
○数島大陸[りく](及川道場/1位)
×松本天志(HAWK GYM/2位、RISE NEW WARRIORSフライ級トーナメント’23優勝)
判定3-0 (小川49-48/北尻49-48/和田50-48)
※数島が王者に
RISEフライ級は田丸辰が昨年10月、数島大陸に判定勝ちし初代王者になった。田丸はRISE WORLD SERIES 2023 -54kgトーナメントに参戦し、7月にペッシラーを1R KOし、8月に大﨑一貴に判定勝ちし、12月16日の両国国技館大会での決勝に進んでいる。田丸は防衛戦の目途が立たないこと、フライ級への減量が厳しくなったことから王座を返上し、今回第2代王者決定戦が組まれた。
数島は20歳。戦績14戦10勝(6KO)2分2敗。昨年10月の初代王者決定戦で田丸に判定負けしたが、その後は2月にPRANDAM BRAVELYをKOし、7月に松岡宏宜に判定勝ちし2連勝中だ。
松本は19歳。戦績9戦8勝(4KO)1敗で、2月のRISE NEW WARRIORS フライ級トーナメントでは空龍と塚本望夢を下し優勝。その後控室で田丸に会い王座挑戦を希望したところ、田丸は「この次(風音戦で)勝ったらな」と回答していた。松本はその後、7月大会で弾丸風太をKOし6連勝中だ。
試合前の公式インタビューで数島は「天使と神だったら神の方がレベル高い。“神の左”が勝つ」と話し、松本は「“天使の左”でやっちゃいます」と返しており、お互いサウスポーからの左のパンチが強みだ。
1R、両者サウスポーで構え、慎重な出だしで、松本が左のカーフを当てるが、中盤までどちらも攻撃が少ない。終盤に差し掛かり、お互いの左フックが交錯する。松本が左フックを当てれば、すぐに数島も右フックを返し、右ボディも絡める。まだ均衡状態だ。記者採点もジャッジ3者もイーブン。
2R、松本が左のカーフを当て続けていると、最初は数島は笑顔を浮かべ足を振ってごまかしていたが、次第にもらうと表情が真顔に。松本は右インローも絡め、左ミドルも当てるが、数島を崩すほどにはならない。数島も中盤から右ジャブを増やし、右アッパー、左ストレートも絡め、パンチではやや上回る。記者採点はイーブン。ジャッジ1者はイーブンで2者は数島を支持する。
3R、数島の右ジャブのヒットがさらに増え、左ストレートも絡め手数差をつける。松本はロー、カーフが減り、左テンカオを当てる場面もあるが、終了間際には数島の左フックで少しひるんでしまう。記者採点もジャッジ3者も数島。
4R、数島は変わらずパンチを当て続けるが、松本が中盤以降、左カーフキックを当てると、数島は少しバランスを崩すように。だが松本はその先の攻めには持ち込めず、数島は耐えて終える。記者採点はイーブン。ジャッジ1者は数島につけ、2者はイーブンとする。
5R、逆転を狙う松本は序盤からパンチを連打し前に出るが、数島は右ジャブで距離を取りつつ随所で左ストレートをお返し。激しい打ち合いで、どちらも譲らず終了する。記者採点はイーブン。ジャッジ2者は松本につけ、1者はイーブンとする。記者採点合計50-49で数島。ジャッジ3者とも1~2点差で数島を支持し、数島が判定勝ちしベルトを巻いた。
マイクを持った数島は「ここまで育ててくれた及川(知浩)会長ありがとうございます。田丸選手にタイトルマッチで負けてから悔しい思いをして、ここで逃したら終わりやと思って頑張りました。この階級には他にも強い奴いるんで倒して行って、トップ戦線にいる田丸選手に追いついてリベンジします。メインのフェザー級タイトルマッチの魁斗選手とずっと練習してきたので、この後魁斗選手に勝ってもらって、2本大阪にベルトを持って帰ります。今日だけは泣かせて欲しいんですけど、最後にいつもの決め台詞を言わせてください。キックボクサーは泣かないぜ」と、涙声でアピールした。
ウォームのローブローにより梅井泰成はドクターストップ、ノーコンテストに
第10試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
―梅井泰成(Mouton/2位、元王者)
―ウォーム[Warm](タイ/ONE LINK/元S-1スーパーフェザー級(59kg)王者)
1R 0’37” ノーコンテスト
梅井は昨年8月、門口佳佑に判定負けしRISEフェザー級王座から陥落。今年2月の再起戦でも魁斗に判定負け。上位戦線から一歩後退しており、なんとしても連敗を止めたいところ。
ウォームは92戦60勝28敗4分の25歳でRISE初参戦。昨年10月のムエタイスーパーファイトで大田原友亮に4R左ボディでKO勝ち。今年4月のシュートボクシングで笠原友希に判定負け。この試合までポームロップ・ルークスアンのリングネームで戦い、7月のKROSS×OVERの桃翔戦からウォームONE LINKのリングネームを使い、その試合で判定負けし、8月のHEATでも一仁に判定負けし3連敗中だ。
1R、梅井はサウスポー、ウォームはオーソドックスで構え、序盤のウォームの右ローがローブローとなり一時中断する。だが直撃だったため梅井のダメージは大きく、ドクターストップがかかりノーコンテストとなった。梅井は悔し涙を流してセコンドに支えられながらリングを降りた。
伊藤澄哉、北井智大の反撃封じ判定勝ち
第9試合 ライト級(63kg) 3分3R(延長1R)
×北井智大(チームドラゴン/ライト級2位)
○伊藤澄哉(戦ジム/スーパーライト級7位)
判定0-3 (秋谷27-28/小川27-28/豊永27-28)
北井は21年9月にYA-MANにKO負けして以降、小川翔、中村寛、麻火佑太郎にも敗れたが、7月の後楽園大会で北濱精悦をKOし、連敗を4で止めた。
伊藤はRISE参戦当初は3連勝したが、21年9月の実方拓海戦以降、YA-MAN、山口侑馬、中村寛に敗れ4連敗中だ。
1R、長身の伊藤がプレッシャーをかけ、右ローを的確に当て、終盤には左のテンカオを効かせ、北井を苦しめる。
2R、伊藤は右ローでダウンを奪う。その後も左膝を当てるが、パンチも増えると北井のパンチも被弾してしまう。
すると3R、北井が右フックでダウンを奪い返す。場内大盛り上がりの中、北井がパンチを当て続け、最後は再びダウンを奪いそうになるが、伊藤が耐えきり終了。伊藤が判定勝ちすると、涙を流して久々の勝利を喜んだ。
モトヤスック、T-98を終始攻め続け判定勝ち
第8試合 ミドル級(70kg) 3分3R(延長1R)
○モトヤスック(治政館/3位、WMOインターナショナル・スーパーウェルター級王者、ジャパンキック・ウェルター級王者)
×T-98[たくや](フリー/7位、元ラジャダムナン・WBCムエタイ日本・INNOVATION・REBELS-MUAYTHAIスーパーウェルター級王者、元WPMF世界・ルンピニー日本ミドル級王者、元WBCムエタイ日本・WPMF日本・INNOVATIONウェルター級王者)
判定3-0 (秋谷30-29/豊永30-27/北尻30-27)
モトヤスックは22歳。ジャパンキックの中量級のエースで、3月のRISE ELDORADOでRISEに初参戦すると、憂也に延長判定勝ちし番狂わせを起こした。7月のNO KICK NO LIFEでは馬木樹里を2R KOし、連勝を5とすると「70kg、かき乱すんで。海人選手倒すんで、注目していてください」とアピールしており、海人のRISEミドル級王座挑戦に向けてRISEのリングで改めて存在感を示したい試合となる。
T-98は38歳・74戦のキャリアのあるベテラン。昨年5月のNO KICK NO LIFEでの緑川創戦で1年半ぶりに復帰し判定負け。8月のRISE大阪大会で13年ぶりにRISEに参戦すると、RYOTAROにダウンを奪われたが延長に持ち込み逆転KO勝ちした。だが12月の両国大会では憂也に1Rから攻め込まれ、2RにKO負け。7月のSENSHIブルガリア大会でもマルコ・ヘススに判定負けし、復帰後は負けが込んでいる状態だ。
T-98のセコンドにはチームドラゴンの前田憲作会長がつく。1R、モトヤスックが終始プレッシャーをかけ、ミドル、ローを当てつつ、終盤には左ボディをきっかけとしたパンチラッシュも絡め、優位に進める。T-98はほとんど攻撃が返せない。
2R、モトヤスックが変わらずプレッシャーをかけ、左右のミドル、左インロー、左ボディを的確に当て続け、左フックにもつなげる。
3Rも基本的には変わらず、モトヤスックが攻撃を散らして的確に当て続ける。T-98はカウンターで右フックを当てる場面もあるが、流れを変えられない。記者採点は3Rともモトヤスックで合計30-27でモトヤスック。ジャッジ3者もモトヤスックを支持し、モトヤスックが判定勝ちした。
塚本望夢、酒井柚樹に判定勝ち
第7試合 フライ級(51.5kg) 3分3R(延長1R)
○塚本望夢(team Bonds/3位、元DEEP☆KICK -51kg級王者)
×酒井柚樹(TEAM TEPPEN)
判定3-0 (北尻30-28/和田30-27/豊永30-27)
塚本は18歳。2月の後楽園でのNEW WARRIORS フライ級トーナメントでは初戦で那須川龍心に判定勝ちしたが、決勝では松本天志に3R KO負け。7月の地元大阪大会では山川敏弘を1R KOしている。今大会では松本が数島大陸とフライ級王者決定戦を行うため、次期挑戦者争いに向け、塚本は存在感を示したいところ。
酒井は昨年7月に松本に判定負けして以来となるRISE参戦。その後はKNOCK OUTで4戦し2勝2敗で、阿部晴翔と井ノ本航希に連勝したが、9月16日には柿﨑瑠に判定負けした。だが柿﨑戦は劣勢からの巻き返しで会場を沸かせる等、KNOCK OUTで激闘を繰り返してきた。
1R、塚本が中盤までオーソドックス、途中からサウスポーで構え、低めの構えから左ボディを度々当て、顔面への左フックやアッパーも絡める。酒井はクリーンヒットは免れるものの、自分の攻撃がほとんど返せない。記者採点は塚本。
2R、塚本はオーソドックスで固定しつつ、左ボディを当てつつ、ジャブも増やし、終盤には左ミドルも強打する。酒井も右ミドルを返す場面もあるが、攻撃が少ない状態は変わらない。記者採点は僅差だが塚本。
3R、酒井は執拗に前に出るが、塚本は距離を取り、強打を許さず、随所で蹴りやパンチを当て終了する。記者採点はイーブン。合計30-28で塚本。ジャッジ3者も塚本を支持し、塚本が判定勝ちした。
松下武蔵、RISE復帰初戦はバンタム級10位の彪司に判定勝ち
第6試合 バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
×彪司[ひゅうが](TEAM TEPPEN/10位、Stand Up King of Rookie 2021 -53kg級優勝)
○松下武蔵(GOD SIDE GYM)※武蔵 改め。WIVERNから所属変更
判定0-3 (北尻28-29/和田28-29/佐藤28-29)
彪司は3月のRISE ELDORADOで京介に判定勝ち。7月の後楽園に出場予定だったが、対戦相手の小只直弥の計量前の体調不良により不戦勝となっていた、
松下は9戦7勝(3KO)1敗1分の18歳。TRY HARD GYM出身で、21年9月の横浜大会のオープニングファイトで真琴と引き分けて以来2年ぶりのRISE参戦。その後はスック・ワンキントーン、Bigbang、KNOCK OUTに上がり、KNOCK OUTでは3月に古木誠也を、6月に小倉尚也を1R KOした。8月に古木のベルトに挑戦予定だったが、所属ジムのWIVERNを退会したことを理由に欠場し、GOD SIDE GYM所属となりRISEで再始動する。
1R、松下は低いガードから踏み込んでの左フックをヒット。その後も随所でスピードを活かしてパンチを当てる。だが彪司もカウンターで左右のフックを随所でお返しし、はっきりした差はつけさせない。記者採点はイーブンだがジャッジ3者とも松下につける。
2R、松下は次第に左フックの強打が目立つように。当ててからのラッシュで彪司のカウンターをもらいがちなのは変わらないが、終盤は前に出て彪司を詰める場面が増え、はっきり差を印象付ける。記者採点は松下。
だが3R、彪司が左ボディを随所で当てるようになると、松下は口が開きしんどそうになり、攻撃が減る。最後は彪司が左ボディ、ミドルキックを立て続けに当て、松下を下がらせて終える。記者採点は彪司。合計29-29でイーブン。ジャッジは3者とも28-29で松下を支持し、松下が判定勝ちした。
第5試合 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
×SEIDO(LARA TOKYO/スーパーフェザー級9位)
○山元剣心(FAITH/フェザー級(57.5kg)11位)
4R 判定0-3 (小川9-10/佐藤9-10/和田10-9)
3R 判定0-1 (小川29-30/佐藤29-29/和田29-29)
1R、SEIDOがオーソドックス、山元がサウスポーで構え、お互いミドル、パンチを当てるが、まだ均衡状態だ。2R、クリンチが増え、どちらも決定打に欠く展開が続く。3R、お互いクリンチが多く、秋谷レフェリーは両者に警告を出す。山元のパンチが増えるが、最後SEIDOも左ミドルを増やし、僅差で終了する。試合は延長に進み、SEIDOが右ミドルとハイ、山元がパンチを当てるが、差は乏しく終了する。RISEは延長マスト判定ではないが、ジャッジは3者ともいずれかに振り、山元が2票獲得し勝利した。
第4試合 スーパーフライ級(53kg) 3分3R(延長1R)
○遠山翔太(MONSTAR GYM/7位)
×羅司[らいぜ](TEAM TEPPEN)
判定3-0 (佐藤29-28/秋谷29-28/小川29-28)
1R、お互いパンチを強打する場面もあるが、まだはっきりした差はつかない。2R、お互いカウンター狙いの場面が増えるが、終盤、どちらもパンチが当たり出すと、遠山がサウスポーの羅司に対して右ボディストレートを当てつつ、打ち合いでカウンターの右ストレートを当ててダウンを奪う。3R、羅司が前に出続けるものの、遠山が随所で右ストレート等のパンチを当てて、反撃を封じ判定勝ちした。
第3試合 スーパーライト級(65kg) 3分3R
○武 裕太(誠真会館所沢道場)
×新井雄大(TARGET)
1R 1’08” KO (右フック)
1R、開始すぐから新井が前に出てパンチを振るうが、武はかわしてパンチを返し、打ち合いで右フックをクリーンヒット。ひるんだ新井に武が再び右フックをクリーンヒットして倒すと、武はダメージが大きく、すぐレフェリーがストップした。
第2試合 スーパーフライ級(53kg) 3分3R
○所 風雅(Refre’K)
×山﨑天輔(VALIENTE)
判定3-0 (豊永30-29/秋谷30-28/北尻30-28)
今年のアマチュアRISEの全日本大会やJAPAN CUPで優勝している16歳の所がプロデビュー戦。
1R、長身の山﨑に対し、所は随所で右ローを散らしつつ、右フックを強打し、やや優位に進める。2Rも同様に、所が随所で左右のフックを的確に当てる。3R、山﨑も膝を効かせるが、中盤以降、所が度々左右のパンチを当て、優位を維持し判定勝ちした。
第1試合 女子ミニフライ級(49kg) 3分3R
○宮本芽依(KRAZY BEE)※MEI 改め
×数島七海(及川道場)
判定3-0 (豊永29-27和田29-27/北尻30-27)
宮本は2019年全日本女子ボクシング選手権大会シニアの部バンタム級優勝者で、5月のRISEでのプロキックボクサーデビュー戦ではRINAに判定勝ちしている。
セミファイナルに登場する数島大陸の妹・数島七海はプロデビュー戦の18歳。新空手のJAPAN CUP 2022女子部-50kg優勝、Stand up アマチュア全日本選手権大会2022 Bクラス女子部-53kg優勝といった実績がある。
試合は2Rまでほぼ互角だが、宮本のパンチで七海は左まぶたを腫らす。3Rは宮本がパンチの手数を上げ、疲れて来た七海はホールディングが増え、警告の累積で減点1となってしまう。減点無しでも3R攻め込んで差をつけた宮本が判定勝ちした。