DEEP 12.8(夜)ニューピア(レポ):フェザー級王者・青井人、元王者の芦田崇宏に2R TKO勝ち。ソン・ジンス、5年半ぶり復帰戦でCOROに1R勝利。西川大和、宇佐美正パトリックに僅差の判定勝ち。越智晴雄・神田コウヤも勝利
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2024年12月8日(日)東京・ニューピアホール
レポート&写真:井原芳徳
フェザー級王者・青井人、元王者の芦田崇宏に2R TKO勝ち
第9試合 メインイベント フェザー級(ノンタイトル戦) 5分3R
○青井 人(BLOWS/王者)
×芦田崇宏(BRAVE/元王者)
2R 2’26” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
今年最後のDEEPナンバーシリーズ大会は、2階級王者のノンタイトル戦、海外大会を経験した実力者の初のDEEPの試合等、後楽園ホール規模でももったいないぐらいの豪華カードが詰め込まれた。
青井は27歳。修斗、RIZINでの戦いを経て、22年からDEEPに参戦。昨年5月に中村大介に2R TKO勝ちし、9月にはBLACK COMBATフェザー級王者のシン・スンミンに3R TKO勝ち。今年3月には神田コウヤに判定2-3の僅差でリベンジし、フェザー級王座を奪取した。
芦田は35歳。17年に上迫博仁に勝利しDEEPフェザー級王者となるが、18年に弥益ドミネーター聡志に2連敗し同王座を失った。20年のコロナ禍期間はRIZINを主戦場とし、DEEP出場は22年8月に今成正和に判定勝ちして以来約2年ぶり。今成戦後はRIZINで中田大貴に判定勝ちしたが、摩嶋一整戦、鈴木博昭戦、マイアミでのロベルト・ロメロ戦と3試合連続で1Rで敗れている。
1R、青井がオーソドックス、芦田がサウスポーで構え、芦田が左右のローを当てる。青井は慎重だったが、中盤から右フックを振るうようになると、芦田は左眉あたりをカットして出血し、ドクターチェックが入る。再開後も同様の打撃戦が続き、お互い攻撃が少ないものの、芦田の左ミドル、インロー、ハイの攻撃がやや多い。とはいえ青井も蹴りをブロックし、距離が詰まれば左フック等のパンチを返し、はっきりした差はつけさせない。記者採点は芦田だがカットもあったため割れる可能性はある。
2Rも同様の差の少ない打撃戦が続くが、中盤、いきなりフィニッシュが訪れる。芦田が左ハイを放つが、青井がブロックしつつ左のパンチを振るうと、芦田はバランスを崩して後ろに倒れてしまう。すると青井はすぐさま右のサッカーボールを放ち芦田のアゴにヒットする。真後ろに吹き飛んだ芦田に、青井がパウンドをまとめレフェリーがストップした。
青井はチャンピオンベルトを巻いて勝ち名乗りを受け、マイクを持つと「前回タイトルマッチで納得いかない内容になってしまって、そうはならないぞと毎日淡々とやりました。反省点いっぱいあるんですけど、倒せました。みんなに面白かったかわからないけど、いい試合を見せられたと思います。まだまだ強くなってもっともっと面白い試合をします」と話した。
バックステージでのインタビューで青井はフィニッシュについて「サッカーボール、練習でやらないじゃないですか。狙ってないですね」と振り返り、自己採点について「50点じゃないかなと」と話し、勝ったものの反省していた。今後については「年齢的にあと何年できるかわからないので、海外にも挑戦したいです」とコメントし、海外進出志向を示している。
ソン・ジンス、5年半ぶり復帰戦でCOROに1R勝利
第8試合 セミファイナル バンタム級 5分3R
○ソン・ジンス[Son JinSoo](韓国/Cornerman/本宮塾/元王者)
×CORO(JAPAN TOP TEAM/ Roys GYM/元暫定王者)
1R 4’04” 裸絞め
ジンスは31歳。キャリア初期の14年からDEEPにレギュラー参戦し、16~17年に遠藤大翼、城田和秀、釜谷真相手に3連勝後、18年4月の第6代DEEPバンタム級王座決定戦で北田俊亮に2R TKO勝ちした。その後、UFCと契約し、ピョートル・ヤン、マリオ・バウティスタに判定負け。その後は学業に専念し、怪我の療養を経て、約6年ぶりに古巣のDEEPで復帰する。
COROは22年5月、DJ.taikiに判定勝ちしバンタム級暫定王者となったが、11月の初防衛戦で石司晃一に判定負けし王座陥落した。昨年5月の再起戦では力也に1R 三角絞めで一本勝ちし、11月には元谷友貴に2R TKO負け。今年7月には瀧澤謙太に判定負けし2連敗中だ。
試合はジンスの完勝に。1R、ジンスがプレッシャーをかけ、右ストレート、ボディを当てる。COROも右フックを返すが、パンチを狙ったタイミングでジンスが胴タックルを仕掛けて倒す。ジンスはそのままサイドポジションを奪い、鉄槌を連打すると、バックマウントを奪う。COROはもがき続けるがジンスはバックをキープし、最後は裸絞めを極めタップを奪った。
マイクを持ったジンスは「6年ぶりに試合をしました。ありがとうございます。打撃で行きたかったんですが、グラウンドになりました。次はもっとアグレッシブに戦います。チームメイトと妻に感謝します」と話した。バックステージでのインタビューでジンスは「怪我が続いて復帰まで時間がかかりました」と話し、今後について「止まっていた時間がやっと進んだので、今は余韻に浸りたいですが、RIZINのような大舞台にも進みたいです」とコメントしている。
2年ぶり日本の試合の西川大和、宇佐美正パトリックに僅差の判定勝ち
第7試合 ライト級 5分3R
○西川大和(西川道場/元修斗世界王者)
×宇佐美正パトリック(クレイス)※Battle-Boxから所属変更
判定2-1 (植松28-29/橋本29-28/松宮29-28)
9月に江藤公洋を下して野村駿太が新王者となったDEEPライト級で、強力な初参戦勢同士によるカードが組まれた。
西川は22歳。21年9月、川名TENCHO雄生にTKO勝ちし修斗史上最年少の18歳で世界王座を獲得。21年11月のVTJではONEの青木真也を挑発して乱闘となり、22年6月の修斗札幌大会で勝利はRIZINでのストラッサー起一戦を希望していた。22年9月に修斗で草・MAXに判定勝ちした後、10月のUFCへの参戦が発表されたが、修斗を主催するサステイン側との契約トラブルにより試合が中止となった。昨年4月・6月とPFLライト級リーグに参戦したがいずれも判定負けし予選敗退。その後はタイのプーケットで練習を続け、6月に現地のムエタイの試合で2R KO勝ち。同月末に修斗王座返上が発表されていた。今回1年半ぶりのMMA、2年ぶりの日本での試合でDEEPに初登場する。
宇佐美兄弟の兄・パトリックは24歳。アマボクシングでは高校6冠を達成し、18年の世界ユース選手権で銅メダルを獲得。21年に修斗でMMAデビュー。Road to UFC欠場を経て22年10月からRIZINに参戦すると、佐々木信治とベイノアをパンチでKO。昨年4月にキム・ギョンピョに1R裸絞めで一本負け。9月のRIZINではキックルールで安保瑠輝也に判定負け。今年6月の1年ぶりのMMAでは徳留一樹を1R右ストレートからのパウンドで仕留めたが、9月のRIZINでの矢地祐介戦では寝技で攻め込まれ判定負けした。
1R、宇佐美がサウスポーの西川にプレッシャーをかけ、スピードのある右ボディを随所で強打し、時折詰めて上下のパンチをまとめて好印象を作る。西川は距離を取り、左フック、右ロー、左インローを随所で当てるが、宇佐美は足を上げてローにある程度対処している。記者採点は宇佐美。
2Rも同様に、宇佐美がボディへの右フック、西川がロー、左ストレートを当てる構図。お互いヒットが減るが、やや宇佐美の強打と圧力が目立つ展開が続く。宇佐美はローをもらっても崩れない。西川も宇佐美のパンチにブロッキングで対処している。記者採点は僅差で宇佐美としたが、西川につく可能性もある。
3Rも同様の打撃戦で、宇佐美がプレッシャーをかけ、右ボディやストレート等のパンチが目立つ展開で変わらない。西川は右ローを執拗に当て、宇佐美はうなずく場面もあるが、バランスは崩れない。残り1分、西川がようやく前に出るが、宇佐美は組んで右膝を当てるなどして反撃を封じて終了する。記者採点は僅差だが宇佐美。合計27-30で宇佐美。ジャッジは割れ、2者が西川を支持し、西川の判定勝ちとなったが、多くの観客の印象と異なったようで、場内はどよめき、宇佐美も両手を広げ不満を示した。
◆西川
何度もMMAを辞めようと思ったので、試合ができたことをDEEP関係者の皆様に感謝しています。
(判定2-1での勝利について)久しぶりの試合なので、試合前から判定2-1かドローになるんじゃないかと思っていました。宇佐美選手はその間にRIZINで戦績を積んでいたので、MMA慣れしていて、ああいう試合になると思っていました。
(得意のグラウンドにいかなかったのは?)僕は階級制の競技で(減量後の大幅な体重の)戻しに反対なんですよ。水抜きしないので2階級上のミドル級の選手と戦うとの同じつもりでいて、そうなった場合に寝技に行くとパワー負けします。どこで勝負するかというとスピード、スタミナ、手数、足数で、コツコツダメージを与えてKOを狙ったほうが、自分へのダメージが小さいと思っていて、今回は打撃のプランにしました。
(今日の勝因は?)ファン、レフェリーによって意見が変わると思うので、僕自身じゃなく見ている方の判断に任せます。
(今後について)タイトルを狙いに行こうと思います。タイトル戦がいつになるかは(DEEPの佐伯繁代表と)話していないですけど、その間に強くなるためにムエタイの試合をしたいです。人の前で何かをするには、緊張を少なく抑えるのが大事で、タイにいて手軽に出られるムエタイの試合に出て試合に慣れたいです。
(あくまでMMAに還元するためにムエタイに出る?)はい。ただチャンスがあればムエタイでも上を目指したいです。寝技の競技や打撃の競技に出ても、それなりに対抗できる人こそ(強い)MMAの選手だと思っているので、寝ても立っても専門の選手とやりあっても、まあまあできる選手を目指しています。
関原翔、本田良介の反則で無念の勝利
第6試合 フライ級 5分3R
×本田良介(タイガームエタイ)
○関原 翔(K-PLACE)
1R 5’00” 反則失格
本田は33歳。修斗2017年フライ級新人王。22年8月からのDEEPフライ級GPで越智晴雄、松場貴志、伊藤裕樹に判定勝ちし、決勝で福田龍彌に判定負け。昨年6月にタイのプーケットにあるメガジム、タイガームエタイのトライアウトを受験し合格。以降はONE Friday Fightsで4試合し2勝2敗。12月にデイブ・バンギギ(フィリピン)に判定勝ち、3月にサンジャル・ザキロフ(ウズベキスタン)に2R TKO負け、5月にパンクラスのランカーの野田遼介に判定勝ち、8月にトレプチ・ドガク(ロシア)に判定負けしている。福田戦以来1年半ぶりのDEEPおよび日本での試合となる。
関原は31歳。22年2月に越智晴雄に判定勝ちし6連勝していたが、同年5月に伊藤裕樹に判定負け。以降、怪我の療養を経てグラップリングの試合を重ね、今年5月のDEEPでMMAに復帰し、マサト・ナカムラに判定勝ち。9月大会では杉山廣平に判定勝ちしている。
1R、本田がサウスポー、関原がオーソドックスで構え、打撃戦が続く。関原の右テンカオが時折炸裂しやや優位に進む。だが終了間際、関原が右テンカオで前に出ると、本田が右ストレートを合わせ、関原がダウンする。ところが関原が座ったグラウンド状態で、立った本田が膝蹴りを関原の顔面に当てる反則を犯してしまう。関原陣営は抗議したが、柴田レフェリーは続行し、本田は引き続きパウンドとニンジャチョークで追い詰めて終える。
インターバル後、関原には反則のダメージを考慮した回復の時間が設けられるが、関原は右目が開かず、ドクターチェックを経て、試合続行不能と判断された。本田の反則は競技陣に「悪質な反則」とみなされ、本田の失格、関原の勝利という裁定となった。関原は「やれるよ」と話し、本田とお互い悔しそうに抱き合い、関原は泣きながらケージを後にした。
越智晴雄、多湖力翔との接戦制す
第5試合 ストロー級(ノンタイトル戦) 5分3R
○越智晴雄(Little Giant Gym/王者)
×多湖力翔[たご りきと](NEX SPORTS)
判定2-1 (植松29-28/柴田28-29/松宮29-28)
越智は40歳。昨年12月のストロー級暫定王者決定戦で佑勢乃花[ゆせのはな]に1RスラムでKO勝ち。今年5月の川原波輝との王座統一戦では1Rフロントチョークで一本勝ちしている。
多湖は25歳。MMA戦績16戦8勝(2KO/4一本)8敗。4月の名古屋大会で鶴斗に2R裸絞めで一本勝ちし、6月の韓国BLACK COMBATでも韓国の選手に1R KO勝ちし6連勝していたが、9月のDEEP後楽園大会では中務修良に判定負けした。越智は中務との試合が組まれたが、中務の負傷欠場により、多胡が代役となった。
1R、越智がタックルを仕掛けて倒そうとしたが、多胡は切りつつ、鉄槌を連打してからバックマウントを取る。多胡は時折パウンドを当て、裸絞めを狙う。終盤、越智は返して上になり、パウンドを時折当てるが、多胡は密着し強打を封じる。記者採点は多胡。
2R、越智がオーソドックス、多胡がサウスポーの打撃戦で、どちらもパンチを当てる。中盤過ぎ、越智がタックルから押し込んで倒してトップキープするが、その先の攻めが乏しい。終盤、多胡がスタンドに戻し、多胡が左ストレートのヒットでやや上回る。最後、越智がタックルで倒すが、押さえるだけで終わる。記者採点は越智としたが、多胡につく可能性もある。
3R、スタンドの打撃戦が続き、中盤過ぎ、多胡がタックルを仕掛けて倒すと、越智は得意のギロチンチョークで迎撃する。越智は倒される直前のバッティングで右まぶたを切り出血する。多胡は顔をしかめ苦しそうだが、もがいて防御し、終盤には外すと、トップキープし、時折鉄槌を当てて挽回する。記者採点は僅差だが越智。合計29-28で越智。評価の難しいラウンドが続いたせいもありジャッジは割れ、越智が判定勝ちしたが、代打の多胡の健闘も光る一戦だった。
神田コウヤ、ライト級初戦はテクニカル判定勝ち
第4試合 ライト級 5分3R
○神田コウヤ(THE BLACK BELT JAPAN/元フェザー級王者)
×山田聖真[しょうま](フリー)
3R テクニカル判定3-0 (福田30-27/松宮29-28/柴田30-27)
神田は28歳。レスリング天皇杯ベスト8の実績があり、18年にMMAデビュー。昨年2月、DEEPフェザー級暫定王座決定戦で五明宏人に判定勝ち。昨年のRoad to UFCでは準決勝で敗退。昨年12月に牛久絢太郎が王座を返上し神田は正規王者に昇格。だが今年3月、青井人に判定2-3で惜敗し王座陥落。7月の木下カラテ相手の再起戦では1.9kgオーバーし判定負け。今回はライト級に階級を上げる。
山田は26歳。昨年4月にMMAデビューし6戦3勝3敗。DEEPでは4戦3勝1敗で5月に後藤亮に判定勝ち。7月のフロリダでの試合では判定負けしている。
1R、神田がサウスポーで構え、オーソドックスの山田に対し、中盤から右ジャブ、左ストレートのヒットを増やす。終盤には神田が左ストレートでダウンを奪い、パウンドラッシュで追い詰める。
2R、神田がタックルで倒し、パウンドを当てる。立たれると押し込み、膠着すると植松レフェリーはブレイクをかける。神田が右ジャブ、左ストレートを的確に当て続け主導権を維持する。
3R、神田が変わらずパンチを的確に当てる。中盤、山田の膝蹴りがローブローとなり一時中断する。神田はスタミナの消耗も影響してか、マットに倒れこみ声を上げ、しばらくして座りの状態になって回復を待つ。だがドクターチェックの結果、神田は続行不可能と判断され試合終了。ここまでの内容で判定が行われ、神田が判定勝ちした。記者採点は3Rとも神田で30-27で神田。
高橋遼伍、初のDEEPでKO勝ちし連敗を5でストップ
第3試合 フェザー級 5分3R
○高橋遼伍(KRAZY BEE/元修斗環太平洋フェザー級王者)
×GINJI(BLOWS)
1R 2’46” TKO (レフェリーストップ:右フック→右サッカーボールキック)
高橋は35歳。16年11月に平川智也にKO勝ちし修斗環太平洋フェザー級王座を獲得。17年10月に青井人に判定勝ちし初防衛。膝の手術のため18年4月に王座を返上。以降は修斗での1試合を経てONEを主戦場とし2勝4敗。昨年12月のパンクラスでの約1年ぶりの試合ではキム・サンウォンにTKO負け。今年3月にRIZINに初参戦したが、久保優太に判定負け。現在5連敗中で、青井が王座に君臨するDEEPに初出場する。
GINJIは8戦5勝(2KO)3敗の31歳。21年にDEEPでプロデビューし、愛知と大阪の大会に上がり続け、8月の愛知大会では畠山祐輔に1R一本負けしたが、今回東京で経験豊富なベテランとの試合が組まれた。
1R、高橋の右カーフキックに合わせ、GINJIが前手で左フックを合わせてスリップさせると、GINJIが前に出て、さらに左フックを当て、パンチラッシュで倒しにかかる。だがやや振りが大きく、空振りが続く。すると耐えきった高橋が、GINJIの右の大振りのフックに、カウンターの右のショートフックを合わせてダウンを奪うと、倒れたGINJIに右のサッカーボールキックをクリーンヒットし、逆転KO勝ちした。
連敗を5で止めた高橋は笑顔で大喜びし、マイクを持つと「負け続けて悔しい思いをしましたけど、いろんな人の手助けで頑張れました。試合がなかなか決まらない中、DEEPの佐伯社長、オファーありがとうございます。皆さんよいお年を」と、シンプルにコメントした。
RTU帰りの小崎連、魚井フルスイングとの打撃戦制す
第2試合 バンタム級 5分3R
×魚井フルスイング(和術慧舟會HEARTS)
○小崎 連(リバーサルジム久喜WINGS)
判定0-3 (橋本28-29/柴田28-29/福田28-29)
魚井は39歳。21年11月にRIZINで獅庵にKO勝ちして以降は4連敗していたが、今年9月のDEEPで梶本保希に判定勝ちし連敗を脱出した。
小崎は9戦6勝(5KO)1敗2分の22歳。DEEPフューチャーキングトーナメント2021フェザー級で優勝し、KROSS×OVERとDEEPに並行参戦し、3月のDEEP後楽園大会では力也に1R TKO勝ち。5月のRoad To UFCに参戦したが中国のダーエミィスウ・ザウパースーに判定負けし、プロ初黒星を喫し、DEEPに戻ってくる。
1R、魚井がサウスポーで構え、左のオーバーハンドフック主体で、右フックも振るう。小崎も圧をかけ続け右フックを返し、右ミドルも当てる。序盤から小崎が左まぶたをカットするが、出血はすぐ収まる。記者採点は強打がやや目立つ魚井としたが、小崎も当てているため、割れても不思議ではない。
2R、小崎の右インローがローブローとなり一時中断する。再開後も1R同様の攻防が続く。中盤、小崎の右の三日月蹴りが効き目を発揮し、魚井が少しバランスを崩すが、魚井の左ローがローブローとなり一時中断する。終盤も小崎が圧をかけ続けて終わる。記者採点は小崎。両者構えが逆のためローブローとなりやすいようだ。
3R、またも小崎の右ローがローブローとなり一時中断する。同様の攻防の中で、小崎が右ミドル、三日月蹴りを効かせ、魚井はほとんどパンチを返せない状態で終了する。記者採点は小崎。合計28-29で小崎。ジャッジ3者も同じ採点で、小崎が判定勝ちした。
第1試合 フェザー級 5分2R
○安井飛馬[ひゅうま](JAPAN TOP TEAM)
×牧野滉風[ひろかぜ](G-face)
1R 1’01” 腕ひしぎ十字固め
安井は23歳。柔道をベースとし、関西学院大学在学中に大阪のコブラ会でMMAを始め、21年のBreakingDown第1回大会出場でベストバウト賞を受賞。23年の朝倉未来チャレンジ2期生となり、今年4月のDEEPフューチャーキングトーナメントで優勝。8月の台場大会でプロデビューし劉獅に判定勝ちしたが、雨天の屋外のため動きに制約があった。
牧野は10戦5勝4敗1無効試合の27歳。9月の大阪大会では古根川充を44秒右ストレートでKOしインパクトを残していた。
1R、安井が片足タックルを仕掛けて倒し、パスガードに成功すると、腕十字を仕掛ける。牧野の両腕のロックが外れて腕が伸び、牧野がマットを手で叩いたところで、柴田レフェリーがストップした。公式記録ではタップをしていない扱いで「TKO」となっている。
オープニングファイト第2試合 アマチュアSルール フェザー級 3分2R
○佐々木耀(K-Clann)
×黒澤涼平(THE BLACKBELT JAPAN)
2R 1’42” 腕ひしぎ十字固め
オープニングファイト第1試合 アマチュアSルール バンタム級 3分2R
○多田琴音(JAPAN TOP TEAM)
×タイソンケイジ(THE BLACKBELT JAPAN)
2R 1’52” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)