ONE 7.17 ルンピニー(レポ):与座優貴、ハガティーに敗れてからの再起戦は英国人選手からダウンを奪い判定勝ち。ONE初戦の大森隆之介、イラク人選手のラフファイトに手を焼くもダウン奪い判定勝ち

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ONE Friday Fights 162 & The Inner Circle 22
2026年7月17日(金) タイ・バンコク:ルンピニースタジアム
レポート:井原芳徳 Photos (C)ONE Championship
キックボクシング バンタム級(65.8kg) 3分3R
○与座優貴(team VASILEUS/元K-1ライト級(62.5kg)王者、極真会館2017世界ウェイト制軽量級優勝)
×ベン・ウーリス[Ben Woolliss](英国)
判定3-0
与座は28歳。17年、極真会館の世界ウェイト制大会で優勝。19年3月にキックデビュー。23年3月に朝久泰央を下しK-1ライト級王座を獲得。24年3月、RISE王者の中村寛に3R負傷判定勝ち。同年9月、元ONEキック王者のペッダムを3R左カーフキックでKO。昨年4月、K-1を離れONEと契約。5月のONE初戦ではエルブルース・オスマノフに判定勝ち。7月、ペッタノンから左フックでダウンを奪い判定勝ち。11月の有明大会でもスーパーレックに判定勝ちし13連勝とする。
今年4月のONE SAMURAI 1でキック・バンタム級王者のジョナサン・ハガティーに挑戦したが判定負け。与座のパンチはあまり評価されず、ハガティーのムエタイ的な巧さが評価された試合で、その後、与座は「よりONEのルール、選手を研究した。よりONEで負けない自分のスタイルを作れた」といい、3か月を経て再起戦に臨む。
ウーリスは32歳。18年にGLORYのプレリムにも出場し判定負け。クローン病に苦しんだ時期もあったが復活し、23年から24年にMMAを4戦しいずれも1Rで一本またはTKO勝ち。今年に入り欧米配信向きのONEファイトナイトでキックルールで2戦し、3月の初戦でMMA選手のジョン・リネカーに1R TKO勝ちしたが、5月、タイ人のペッタノンに判定負けしている。
1R、オーソドックスのウーリスに対し、与座はオーソドックスをベースにしつつもスイッチを繰り返しつつ、重みのある左ミドル、インロー、右ローを時折当てる。終盤には与座の左インローでウーリスの足が流れがちになる。ウーリスも蹴りを返すが軽めの当たりに留まる。記者採点は与座。
2R、与座は同様に左インロー、ミドル、三日月蹴りを度々当てて主導権を握り続ける。終盤、ウーリスが右テンカオ、ボディフックを返す。終了間際に与座は蹴りを空振りした際にスリップしたが、ダメージはさほど負っていない様子だ。記者採点は与座。
3R、与座がカウンターで左フックを当てる。ウーリスも前に出てボディにパンチをまとめ、少し巻き返したかに見えたが、攻め終わりに与座は左フックを当てて倒し、ダウンを奪う。その後も与座が反撃を封じ終了する。与座が10-8でポイントを取る。合計30-26で与座。ジャッジ3者も与座を支持し、与座が判定勝ちした。
ONE初戦の大森隆之介、イラク人選手のラフファイトに手を焼くもダウン奪い判定勝ち
キックボクシング ストロー級(56.7kg) 3分3R
×アリ・アルキナニ[Ali Al-Kinani](イラク)
○大森隆之介(EX ARES/RISEバンタム級(55kg)1位、同フェザー級(57.5kg)1位)
判定0-3
大森は26歳。24年3月、SB日本スーパーバンタム級王者の山田虎矢太を1R右バックハンドブローでKO。8月にRISEバンタム級王者の大﨑孔稀に挑戦したが判定負け。昨年1月、フェザー級に階級を上げ5位の平野凌我に判定勝ち。4月にはバンタム級で1位・元王者の鈴木真彦に判定勝ち。10月のフェザー級トーナメント一回戦では翔に判定勝ち。今年2月の決勝で梅井泰成に判定勝ちして優勝し、同級王座挑戦権を獲得している。その試合後の談話では、「ONEにもRISE代表で出られるなら出たい」「海外のONEに出たい」とコメントし、ONEフライデーに参戦することになった。
なお、RISEフェザー級王者の安本晴翔は5月に王座を返上した。その際、安本は「大森選手の挑戦者決定戦の試合を見たんですけれど、僕がやる相手じゃないという感じで、ベルトの返上を決めました」「僕は世界に向けてやっていきたい」と話した。7月12日のRISEでは中嶋愛樹斗が梅井に判定勝ちし、RISEの伊藤代表は「(中嶋を)大森の相手としていいんじゃないか。あとは大森サイドと日程を話し合いたい」とコメントし、大森×中嶋での王座決定戦が内定し、その後、ONEから大森の試合が発表された。
当初、大森はイザヤ・バダト(オーストラリア)と戦う予定だったが、直前にアリ・アルキナニに変更となった。アルキナニは29歳。ONEに多数の選手を送り込む、チーム・メディ・ザトゥーに所属する。
リングインした大森はコールされる際、海外での試合を意識してか、刀を抜くポーズを見せる。
1R、開始すぐに大森が左ミドルを放つと、アルキナニは足をつかんでから左フックを放つ。空振りとなったが、相手をつかんでの攻撃はONEキックルールでは反則のため、オリヴィエ・コスト・レフェリーが注意する。
すると今度はアルキナニの左インローがローブローとなり、大森は倒れたまましばらく動けなくなる。3分ほどして再開する。アルキナニは左テンカオ、ストレートをヒットし、さらに右のバックハンドブローを当てる。大森がひるむと、アルキナニは首相撲で捕まえる反則をしながら膝蹴りを当て、さらに空振りとなるが左肘も放つ。レフェリーはブレイクしてアルキナニに「2度目の注意です。次に反則をしたらイエローカードです」と話す。するとアルキナニは右のバックハンドブローを放つが、肘が当たり、レフェリーはイエローカードを出す。再開後、両者スイッチを繰り返すが、目立つ攻撃は無く終わる。記者採点はアルキナニ。イエローカードはファイトマネーの減額のみで採点に影響はしない。
大森にとっては災難な1Rだったが、2Rは一気に流れをつかむことに。大森は開始すぐに前に出てロープ際にアルキナニを詰めると、ワンツーで右と左のストレートを連続で当ててダウンを奪う。アルキナニはその後もバックハンドブローで肘を軽くだが当て、レフェリーが注意する。大森は前に出続けパンチを振う。最初のようにクリーンヒットはつなげられないが、やや優位な状態をキープする。8-10で大森が取る。
3R、アルキナニはクリンチして膝を連打し、またもレフェリーから注意される。アルキナニは左テンカオを立て続けに当てるが、大森はひるまず、逆に右テンカオを一発返すと、アルキナニが後退する。最後は激しいパンチの打合いで沸かせて、ゴングが鳴ると両者抱き合う。記者採点は大森。合計27-29で大森。ジャッジ3者も大森を支持し、大森が判定勝ちした。
勝ち名乗りの際には先にアルキナニが手を上げ、大森が手を振って「違う」とジェスチャーし、最後は大森がレフェリーから勝ち名乗りを受け、アルキナニも拍手するという、漫才のようなやり取りもあり、観客を和ませた。判定決着のためインタビューは無かったが、大森が言葉を使わないジェスチャーで臨機応変に対応して観客の気持ちをつかんだことは、主催者側に好印象を与えたことだろう。
試合後、大森はXに投稿し「改めて試合勝ちました!試合してくれたアリも今となってはありがとうやな。ダサい戦い方しかできひんかったけど海外戦で勝てたのはよかった。正直もっとレベルの高いやつとならもっといい試合ができる。またこの舞台に戻ってきたい!!次はRISEのチャンピオンとして」と記した。RISEのXに投稿された動画メッセージでは「中嶋選手、タイトルマッチやりましょう」と話している。
ONEキックボクシング・ストロー級(56.7kg)チャンピオンシップ
○ジョナサン・ディベラ[Jonathan Di Bella](イタリア&カナダ/王者)
×ジャン・ペイメン[Zhang Peimian](中国/挑戦者)
判定3-0
※ディベラが初防衛
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