RIZIN 11.3 ジーライオン神戸(レポ):秋元強真、萩原京平の打撃に苦しむも2R TKO勝ち。伊澤星花、大島沙緒里に判定勝ちしRENAとの大晦日防衛戦決定。摩嶋一整・桜庭大世・後藤丈治・金太郎らフィニッシュ勝利

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RIZIN LANDMARK 12 in KOBE
2025年11月3日(月/祝)兵庫・ジーライオンアリーナ神戸(GLION ARENA KOBE)
今年4月、神戸港の270度海に囲まれた場所にオープンした新会場で行われたRIZIN。LANDMARKシリーズのため試合場はケージが採用される。主催者発表の観客数は10,420人(超満員札止め)。数多くの観客が残る中、メインイベントでは激闘が繰り広げられる。
レポート:井原芳徳 写真提供:(C)RIZIN FF
中継 ABEMA、U-NEXT、RIZIN 100 Club、RIZIN LIVE、スカパー
秋元強真、萩原京平の打撃に苦しむも2R TKO勝ち
第14試合 メインイベント MMA フェザー級(66kg) 5分3R
○秋元強真(JAPAN TOP TEAM)
×萩原京平(SMOKER GYM)
2R 3’52” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
萩原は29歳。23年9月に牛久絢太郎に判定負け。昨年3月に武田光司に判定負け。9月の高木凌戦では1R裸絞めで一本負け。今年3月の香川大会ではトビー・ミセッチに右ストレートからのパウンドで26秒TKO勝ちし、連敗を3でストップする。5月の東京ドーム大会では西谷大成を1R左ストレートでKOすると「(朝倉)未来、あんたの弟子倒しましたよ。あんたに一番リベンジしたいんで、このカード必ず実現させます」とアピールしていた。
秋元は19歳。中学卒業後にパラエストラ柏(現在のTHE BLACKBELT JAPAN)に加入し、22年にプロデビューし、昨年春、憧れの朝倉兄弟のいるJAPAN TOP TEAMに移籍。9月にRIZINに初参戦し、バンタム級で金太郎に1R TKO勝ち。11月にはフェザー級で鈴木博昭に判定勝ち。大晦日大会のRIZINバンタム級王座次期挑戦者決定戦では元谷友貴に判定負けし、デビューからの連勝が7でストップした。今年5月、フェザー級で高木凌に判定勝ち。7月の超RIZIN.4では赤田功輝に1R裸絞めで一本勝ちすると「次、いつまでも未来さんに執着している萩原京平」「大晦日、ダウトベック選手が間に合わなかったら、この雑魚相手します」と萩原を挑発し、萩原も「お前みたいなガキから誰逃げんねん」と言い返し、試合を承諾し、11月、萩原の地元の大阪に近い神戸での大会で試合が組まれた。
LANDMARKシリーズのため試合場はケージが採用される。主催者発表の観客数は10,420人(超満員札止め)。数多くの観客が残る中、メインイベントでは激闘が繰り広げられる。
1R、秋元がサウスポー、萩原がオーソドックスで構え、お互い前手を突き、中央側に立つ秋元が左ストレートを当てるが、萩原も左ジャブを返す。1分過ぎ、秋元がタックルを仕掛けるが、萩原は突き放す。中盤、秋元は萩原を金網際に詰め、左右のパンチを当てる。だが萩原は途中から動きを読んでかわすようになると、前に出返し、右ストレートを立て続けに当てる。秋元は鼻血を出すように。すると萩原は中央付近での攻防にまで戻し、顔面、ボディへのパンチ、右インカーフを当てて巻き返す。再び秋元が前に出て来るが、パンチが交錯すると、萩原の前手の左フックが当たり、秋元は体が横に流れてしまう。だがすぐ持ち直し、中央付近でのパンチの攻防に戻る。
終盤、萩原は右ボディを散らしつつ、ストレートをヒットする。だが秋元もボディにパンチを散らしつつ、左ストレートを当て返し、萩原も口と鼻から出血するように。両者流血し顔を腫らす激しい削り合いに場内は沸く。残り1分を切ってからは、ダメージを負った両者とも、さすがに警戒し合ってか、強打の無い静かな状態が続いて終わる。1Rここまで萩原がやや優勢だが、萩原もダメージを負っているため、まだわからない状況だ。
2R、秋元は打撃戦を嫌ったか?開始すぐから片足タックルを仕掛け、あっさりとテイクダウンに成功し、展開を変える。萩原は簡単に秋元にサイドを取らせてしまう。すると萩原が立ったタイミングで、秋元はギロチンを仕掛けるが、萩原は脱出し、場内は大歓声に包まれる。萩原は前に出て、右インロー、ボディストレートをヒットし、巻き返しを図る。だが中央側に立っている秋元が、ワンツーで右ストレートを立て続けに当てて、反撃を封じる。すると回って距離を取った萩原に対し、秋元は再び片足タックルを仕掛けてテイクダウンを奪う。秋元はすぐサイドポジションを奪うと、体を起こした萩原のバックマウントを簡単に奪い、足4の字ロックで捕獲する。中盤、秋元は足先を萩原の太腿の裏に引っかける「おたつロック」の状態にして、もがく萩原の動きを封じ、裸絞めを執拗に狙う。終盤、萩原が体をひねって正対しかけるが、秋元はツイスター狙いに切り替えてから、パウンドを当て、マウントに移行し、パウンドを当て続ける。萩原はまぶたの腫れも大きく、防戦一方になったところで、長瀬レフェリーがストップした。
マイクを持った秋元は「どんだけもらっても俺、心折れることないんで。去年の大晦日にグラップラーの元谷さんに負けて、まだグラップラーに勝てないとか言っているバカがいるんで、俺に超強いグラップラー当ててください。この先RIZIN盛り上げていけんの、この俺しかいないんで、これから俺を注目しててください」とアピールした。
RIZINの榊原信行CEOは大会後、秋元について「1R、あえて相手の得意とする打撃での攻防にしっかり付き合い、あれだけの戦いをしました。2Rになると、自分の引き出しの多さは京平よりも上回ってるんだよ、と言うかのように、まさにMMAで決着をつけるという、横綱相撲とは言いませんが、メインベンターとして求められる資質を、19歳ながらにしっかり兼ね備えていることに、ちょっと驚愕したのと同時にうれしく思いました」と絶賛した。
秋元の次戦について榊原氏は「今シーズンこれで3試合目ですよね。休むことも仕事だと僕は思います。現状では、2026年の開幕戦とか、春先の大会に満を持して出てきてもらう形でマッチアップできたらいいなと思っています。ただ、もし大晦日のカード編成が思うように行かなかった場合は助けてもらうかもしれません。そういうことを言うとファンにまた怒られてしまいますが。ただ現状で言うと、強真は休ませたいと思ってます」とコメントしている。
伊澤星花、大島沙緒里に判定勝ちしRENAとの大晦日防衛戦決定
第13試合 MMA RIZIN女子スーパーアトム級(49kg)タイトルマッチ 5分3R
○伊澤星花(Roys GYM/JAPAN TOP TEAM/RIZIN女子スーパーアトム級(49kg)王者、RIZIN同級トーナメント2022優勝、DEEP JEWELSアトム級&ストロー級王者)
×大島沙緒里(リバーサルジム新宿Me,We/DEEP女子&DEEP JEWELSミクロ級(44kg)王者、元DEEP JEWELSアトム級(47.6kg)王者)
判定3-0 (松宮=伊澤/橋本=伊澤/内田=伊澤)
※伊澤が2度目の防衛
伊澤は試合2日前の11月1日で28歳になる。21年大晦日のRIZIN初戦で浜崎朱加に2R TKO勝ちし、22年4月の再戦でも浜崎に判定勝ちし、RIZIN女子スーパーアトム級王者となる。同年後半の同級GPではパク・シウら海外勢3名を下し優勝。23年7月のクレア・ロペスとの初防衛戦でも64秒ギロチンで一本勝ちし、大晦日のRIZINでは山本美憂に2R裸絞めで一本勝ち。昨年9月のRIZINでは浅倉カンナの引退試合の相手を務め判定勝ち。大晦日にはルシア・アプデルガリムに1R腕三角で一本勝ち。今年7月、シン・ユジンに1R肩固めで一本勝ち。RIZINの間にDEEP JEWELSでも勝利を重ね、デビュー以来16戦全勝(1KO/9一本)の快進撃を続ける。大晦日、5月の東京ドーム、7月と、RENAとの防衛戦が計画されたが、RENAの怪我により実現しない状況が続く中、大島戦が組まれた。
大島は30歳。伊澤同じく柔道をベースとし、20年にMMAデビューし、RIZINで浅倉カンナ、山本美憂、ソルト、クレア・ロペスに勝利しRIZIN 4戦全勝。昨年5月のDEEP JEWELSで村上彩に1R TKO勝ちし、DEEPとDEEP JEWELSの両方のミクロ級王者となる。6月には米国ミズーリ州での女子大会Invicta(インヴィクタ)に参戦し、アトム級でアンドレッサ・ホメロに判定負け。その後AACCからリバーサルジム新宿Me,Weに移籍。今年5月のDEEPで約1年ぶりの試合に臨んだが、イ・イェジのパワーに押され続け判定負け。9月15日のDEEPで須田萌里に判定勝ちすると、RIZINさいたまスーパーアリーナ大会での伊澤戦を希望した。中継の解説を務めた伊澤は「私がやってやりましょうかね」と朝倉未来を思わせる回答をし「どこでやるかはRIZINが決めるんで、9月でも11月でも12月でもどこでも試合したいです」とも話し、11月の神戸大会で早速両者の試合が組まれた。
今回、伊澤の希望により王座が懸けられた。アゼルバイジャン大会ではケージの中でタイトルマッチが行われたことがあるが、日本の大会でのケージでのタイトルマッチは初となる。
試合は伊澤の完勝に。1R、長身の伊澤がプレッシャーをかけ、右のミドルを積極的に放ち、前蹴りも当てる。中盤、伊澤が左ストレートを当てると、大島はダウンする。だが大島はスリップ気味で、すぐに両足を効かせて、伊澤の追撃を許さず、猪木アリ状態から立ち上がる。伊澤はプレッシャーをかけ続け、大島が組もうとしても突き放す。終盤も伊澤がプレッシャーをかけ続け、首相撲の膝を当てるなどして主導権を維持する。ケージサイドで見守るRENAに対し、伊澤は打撃の成長を見せつけるような試合を繰り広げる。
2R、大島が組んでくると、伊澤は腕を首に絡めてニンジャチョークを仕掛ける。中盤、伊澤が足を掛けて倒し、バックを狙うと、大島もアームロックを狙い、伊澤は離れて立ってスタンドに戻す。伊澤は組んで膝をコツコツと当て続けると、終盤、引き込んでギロチンを仕掛け、そのまま一回転して上になる。伊澤はサイドポジションで押さえ、ハーフガードからパウンドを当てるが、大島は下から足関節技を仕掛け、伊澤が回って防御したところで終了のゴングが鳴り、場内がどよめく。
3R、伊澤は変わらずプレッシャーをかける。大島も下がりっぱなしにならず、随所で右フックを返すようになるが、伊澤の左ジャブを前になかなか詰められない。中盤、大島がタックルを仕掛けるが、伊澤は切り、大島が寝転んで猪木アリ状態となり、膠着したところでレフェリーはブレイクする。終盤、大島も出るようになり、パンチを振うが、なかなか強打が打てない。最後、大島が組み付いて伊澤を寝かせるが、押さえた状態で終わる。試合前は伊澤が大島を挑発していたが、試合が終わると両者は握手で称え合う。
記者採点は伊澤(D(ダメージ)0-0/A(アグレッシブネス)30-0/G(ジェネラルシップ)20-0/計50-0)。ジャッジ3者も伊澤を支持し、伊澤が判定勝ちで2度目の防衛に成功した。敗れた大島は涙を流しながら、双子の娘たちと手をつないで退場した。
赤いチャンピオンベルトを巻いた伊澤はマイクを持ち「圧倒するとか言っていたんですけど、大島選手、気持ちも寝技も強かったです。(MMAを)始めた時から大島選手は強いと思っていたので、それ以上の選手だったと思います。でもその中で、打撃を凄く練習していて、少しは見せられたと思います。でも決めきりたかったです」と反省した。続けて伊澤は「今、来ているんですけど、大御所みたいな人?いますよね。格上みたいな感じで」と話すと、横にいた榊原CEOが「伊澤さん、大晦日、もう1試合行きます?」と声をかけ、伊澤が「やらせてください」と答えた。すると榊原氏は「伊澤星花にタイトルマッチもう1試合、お願いしたいと思います。2015年、RIZINというタイトルでスタートする第1試合を飾ったのはこの選手でした。RENA、ケージにお願いします」と話し、RENAがケージに登場した。榊原氏は「2025年12月31日、イベントのタイトルを発表していないですけど、伊澤星花にタイトルマッチでRENAが挑む、このカード、正式決定で発表させていただきます」と話した。
続けてマイクを持ったRENAは「伊澤選手、おめでとうございます」と話してから「大御所でーす」と言って左手を上げて笑顔を浮かべ、「旗揚げ戦から試合をさせてもらい丸10年、タイトルマッチのオファーをいただき、運命なのかなと思います。ここで取れたら、あの時の爆発を起こせると思います。私は私を信じています。頑張ります。よろしくお願いします」とアピールした。すると伊澤は「でも、もうここは自分の舞台なんで、下りてもらって、最後、話させてください」と話し、RENAも笑顔を浮かべていたが、榊原氏は伊澤からマイクを奪うと「まあまあ、バチバチで、写真を撮りましょう」となだめて打ち切り、榊原氏を間に挟んで写真撮影した。
ケラモフ×松嶋こよみは中止に。大晦日にスライドの可能性も
第12試合 MMA フェザー級(66kg) 5分3R
―ヴガール・ケラモフ[Vugar Karamov](アゼルバイジャン/オリオン・ファイトクラブ/元RIZINフェザー級王者)
―松嶋こよみ(IDEA ASAKUSA)
中止 (ケラモフがウィルス性胃腸炎と診断されドクターストップ)
試合中止となった松嶋がケージに登場し「このRIZINのケージで僕の試合を皆様にお見せしたかったんですが、こういう結果になってしまって凄く残念です。元気になったケラモフ、しっかりぶっ飛ばしたいと思いますので、ぜひまた応援してください。ありがとうございます」と話した。
榊原CEOは大会後の総括で「大晦日にスライドして松嶋対ケラモフも十分可能性はあります。ただプランしている試合が詰まっているので年明けになるのかもしれません。いずれにしても松嶋選手は相当の覚悟を持ってRIZINのケージに入ることを決意してくれました。今日試合ができなかったのは本人が一番悔しいと思いますから、1日も早く松嶋選手の試合をうまくマッチアップできるといいですし、その第1候補がケラモフです」とコメントしている。
摩嶋一整、木村柊也に2R一本勝ち
第11試合 MMA フェザー級(66kg) 5分3R
○摩嶋一整[まじま かずまさ](毛利道場/元Rebel FCフェザー級王者)
×木村柊也[しゅうや](BRAVE)
2R 2’54” 裸絞め
摩嶋は山口在住の33歳。修斗・パンクラス・海外の試合で6連続一本勝ちの後、20年からRIZINに参戦し、斎藤裕、クレベル・コイケ、金原正徳に敗れたが、23年5月に芦田崇宏に1R一本勝ちし、9月に横山武司に判定勝ち(摩嶋は計量0.2kgオーバー)。昨年2月に今成正和に2R腕十字で一本負けしたが、7月に新居すぐるに2R裸絞めで一本勝ち。11月では元フェザー級王者・ヴガール・ケラモフの相手に抜てきされたが、わずか28秒でKO負けした。
木村は会場の神戸に近い徳島出身の25歳。3歳から日本拳法を習い、明治大学時代に全日本大会で2度優勝。23年12月、GLADIATORでプロMMAデビューし、GLADIATORで4戦とも1R KO勝ち。今年3月の香川大会でRIZINに初参戦すると、横山武司を54秒でKO。6月の札幌大会ではヴガール・ケラモフの相手に抜てきされるが、寝技で攻め込まれ判定負けし、プロ初黒星を喫した。
場内は木村の大応援団の歓声が度々響くが、摩嶋の完勝に。1R、摩嶋がタックルを仕掛け、金網際で背後からしがみつきコントロールする。倒して立たれても引き続きしがみつき、中盤にはバックマウントを奪う。摩嶋はバックキープし執拗に裸絞めを狙いつつ、コツコツとパウンドも当てる。残り1分を切り、摩嶋はネッククランクの形まで行くが、木村は防御して耐える。
2R、木村は序盤からタックルで倒し、金網際でバックマウントをまたも奪う。中盤には摩嶋が足4の字ロックで捕獲すると、裸絞めを極めタップを奪った。
マイクを持った摩嶋は「今日は初めて子供2人が見に来てくれて、強いパパを見せられて良かったです。会社の後輩も来ています」と笑顔で客席に手を振り「前回は不甲斐ない試合をして申し訳なかったですけど、ちょっと強くなった姿を見せられて良かったです。12月は山口県で(師匠の)毛利(昭彦)さんも(修斗で宇野薫と)試合するんで注目してみてください。応援お願いします」とアピールした。
ケイト・ロータス、地元神戸で判定勝ち
第10試合 MMA 女子50kg契約 5分3R
○ケイト・ロータス(フリー)
×イ・ボミ[Lee Bomi](韓国/SSMA上昇道場)
判定3-0
ロータスは兵庫出身の27歳。20年12月にMMAデビューし、DEEP JEWELSで試合を重ね、昨年7月の超RIZIN.3でRIZINに初出場しRENAに2R TKO負け。11月のDEEPでは月井隼南に2R裸絞めで一本勝ち。5月のRIZIN韓国大会ではシン・ユリに判定勝ち。9月のDEEP JEWELSでは富松恵美に2R TKO勝ちすると、マイクアピールでRIZIN神戸大会出場を希望していた。
ボミは26歳。10年前からMMAを始め、昨年8月にROAD FCでプロデビュー後、3試合ともROADで戦い3戦3勝(2KO/1一本)。デビュー戦では2R裸絞めで一本勝ち。今年6月には2Rグラウンドでの肘連打で勝利。9月27日の試合でも2Rグラウンドでの鉄槌と肘でTKO勝ちしている。
1R、ロータスがサウスポー、ボミがオーソドックスで構え、ロータスは左インロー、ハイ、ボディフック、前蹴り、右フックを当てる。ボミが前に出てもロータスはステップでかわす。ボミはほとんど攻撃が当てられない。
2R、ロータスが左ハイを当てると、ボミは組んで倒すが、すぐロータスは立つ。ボミは前に出続けるが、お互い攻撃が少ない状態が続く。残り30秒、ロータスがまたも左ハイを当てるが、ボミは蹴り足をつかんで倒し、上になって終える。
3R、ボミは前に出続け、左右のパンチを当てるようになる。ボミのパンチでロータスは左まぶたをカットする。終盤、ロータスは左テンカオをを的確に当て、首相撲からの膝、右ボディも当て、やや優位の状態をキープして終える、
記者採点はロータス(D(ダメージ)0-0/A(アグレッシブネス)30-0/G(ジェネラルシップ)20-0/計50-0)。ジャッジ3者もロータスを支持し、ロータスが判定勝ちした。
マイクを持ったロータスは「判定なのでマイクは…と思ったんですけど、今日は自分が一番お世話になった中学の柔道部の先生が見に来ています。本当はカッコよくKOして、柔道を中途半端にやめてしまったのを謝りたかったんですけど、もっと強くなってから、先生にしっかりと挨拶しに行くので、先生もう少し待っててください」と話した。すると場内ビジョンにその先生が映り、先生は拍手をしてロータスに歓声を送った。ロータスは「先生、迷惑ばっかかけてすみません」と話して涙を流し「今度は中途半端に辞めず、自分が心からやり切ったって思えるところまで突っ走るので、これからもケイト・ロータスの応援お願いします」と話し、場内は拍手で包まれた。
桜庭大世、パトリックに3R膝十字で一本勝ち
第9試合 MMA ライト級(71kg) 5分3R
×宇佐美正パトリック(Battle-Box)
○桜庭大世(サクラバファミリア)
3R 1’33” 膝十字固め
宇佐美兄弟の兄・パトリックは25歳。アマボクシングで高校6冠を達成。21年に修斗でMMAデビュー。22年10月からRIZINに参戦すると、佐々木信治とベイノアをパンチでKO。23年4月、キム・ギョンピョに1R裸絞めで一本負け。9月のRIZINではキックルールで安保瑠輝也に判定負け。昨年6月、徳留一樹に1R TKO勝ちしたが、9月の矢地祐介戦では寝技で攻め込まれ判定負け。12月のDEEPでも西川大和に判定1-2で惜敗。大晦日のRIZINでは細川一颯とキックルールで対戦し2R KO勝ち。今年5月の韓国大会ではキム・シウォンに判定勝ちしている。
桜庭は26歳。ゼロ年代のPRIDEブームを築いた桜庭和志の長男。柔道をベースとし、グラップリング大会のQUINTETやK-1アマチュアで試合を重ね、昨年大晦日のRIZINでのMMAデビュー戦では矢地祐介に26秒でTKO勝ちし番狂わせを起こす。今年5月の東京ドーム大会では中村大介に2R腕十字で一本負けした。
1R、桜庭がサウスポーで構え、左ローを放つと、ローブローとなり、一時中断する。桜庭は変わらず左インロー、ミドルを放つ。桜庭は片足タックルを仕掛けるがこれは切られる。だが宇佐美はタックルも警戒し、桜庭の懐も深いため、入りにくそうだ。終盤、桜庭は左フックもヒットし、打撃面でもやや優位に進める。
2R、打撃が近い距離で交錯すると、桜庭は宇佐美の腕をつかみ、父譲りのアームロックを仕掛けながら倒し、下から腕十字を狙う。これは失敗したが、スタンドに戻り、桜庭は距離を取りつつ左ミドルを当て、主導権を維持する。中盤、宇佐美が右ストレートを当てると、桜庭は倒れるが、すぐ立つ。ダメージは乏しい様子だ。終盤、宇佐美の右ローがローブローとなり一時中断する。再開後、桜庭は左ミドルを当てるが、すぐに宇佐美が前に詰めてパンチを連打する。桜庭は組んで腰投げで迎撃しようとしたが、宇佐美は潰して上になる。桜庭が足を登らせたところで時間切れに。
3R、桜庭は左フックを放って積極的に攻めると、胴タックルを仕掛けて倒して上になる。すると桜庭は足を取って関節技を狙う。宇佐美はしばらく防御していたが、桜庭はヒールフックを狙ってから膝十字に切り替えてガッチリと極めてタップを奪った。
マイクを持った桜庭は「関西の皆さん、こんばんわ、桜庭大世です。親の七光りと言われて、そのまま…話長くなりそうなので、これからもっと練習頑張っていくんで。言いたい事がたくさんあるんですけど、忘れちゃったので覚えていないです。今日はたくさん遊んで帰りたいです」と飄々と話し、観客を和ませた。
後藤丈治、中島太一を1R KO
第8試合 MMA バンタム級(61kg) 5分3R
×中島太一(ロータス世田谷/元パンクラス・バンタム級王者)
○後藤丈治(TRIBE TOKYO MMA/パンクラス・バンタム級4位)
1R 1’49” KO (左ストレート)
中島は36歳。23年4月、パンクラスで田嶋椋に判定勝ちしパンクラス・バンタム級王座を防衛。9月のRIZINでは元修斗同級世界王者の岡田遼に判定勝ち。11月にパンクラスの王座を返上し、昨年4月のRIZINでのキム・スーチョル戦に臨んだが2R TKO負けした。その後はグラップリングの試合が続き、4月のDEEPでの1年ぶりのMMAではハルク大城に2R TKO勝ち。6月のRIZIN札幌大会ではCOROをを94秒でKOしていた。
後藤は29歳。北海道大学卒で、23年6月のRIZIN札幌大会ではトレント・ガーダムに、10月の名古屋大会では日比野“エビ中”純也に、いずれも2Rツイスターで一本勝ち。昨年5月、ONEフライデーファイツでイリアス・エジエフに3R裸絞めで一本負け。12月のDEEPではマンド・グディエレスに判定1-2で惜敗。今年3月のパンクラスでは合島大樹を1R左フックでKO。6月のRIZIN札幌大会では鹿志村仁之介の極め技を封じ判定勝ちしている。
1R、中島がオーソドックス、後藤がサウスポーで構え、中島が先に片足タックルを仕掛けるが、後藤はすぐ切って離れる。お互いミドルを蹴り合うも、慎重に見合う状態が続いていたが、1分過ぎ、後藤が少し潜り込みつつ左フックを当てると、中島はダウンする。中島はすぐ立つが、後藤は前に出て金網際に詰め、左ストレート、右膝蹴りを当てる。中島もパンチを振うと、後藤は離れるが、前に出て来た中島の右ミドルのタイミングで、左ストレートをクリーンヒット。中島は腰から崩れ落ちてまたもダウンする。橋本レフェリーは止めようと動きかけたが、中島がすぐタックルを仕掛けて追撃を封じたため続行する。だがすぐ両者が立ち、再び後藤が左ストレートを当てて倒すと、後藤は追撃せず、すぐさまレフェリーがストップした。
後藤はストレッチャーで運ばれる中島を、正座で見守ってからマイクを持ち「中島選手、ありがとうござました。自分、ここまでTRIBEで長南さんに育ててもらってここまで来ました。TRIBEの継ぐものがバンタム級にもう一人います。安藤(達也)選手、必ずそこまで行くんで待っててください」と、元TRIBEでRIZIN参戦2連勝中の安藤を今後のターゲットに挙げた。
貴賢神は1R TKO勝ち
第7試合 MMA 100kg契約 5分3R
○貴賢神[たかけんしん](フリー)
×MAX吉田(TEAM岡見)
1R 1’10” TKO (レフェリーストップ:グラウンド肘打ち)
貴賢神は28歳。MMA 5戦1勝(1KO)4敗。元力士で22年4月のRIZINでMMAデビュー後、関根“シュレック”秀樹、カルリ・ギブレイン、荒東“怪獣キラー”英貴に3連敗。昨年3月の神戸大会ではプロ2戦目のコーディー・ジェラベックに1R TKO勝ちしたが、大晦日大会ではエドポロキングに1R KO負け。7月には稲田将に2R TKO勝ちした。
吉田は37歳。キック5戦1勝(1KO)4敗。RISEを主戦場とし、BreakingDownのオーディションにも参加している。GENスポーツアカデミーで岡見勇信、上田幹雄らと練習し、今回MMAデビュした。
1R、貴賢神が序盤から左ジャブを当てて先手を取ると、左右のストレートを連打し、左ジャブでダウンを奪う。貴賢神はハーフガードで押さえ。パウンドと肘を当て続けたところでレフェリーがストップした。試合後、シナ・カリミアンがケージに入ろうとしたが、スタッフに制止された。
マイクを持った貴賢神は「これじゃ満足いかないんで、年末も戦わせてもらえたらと思います」とアピールした。
金太郎がヒールフックで1R勝利
第6試合 MMA バンタム級(61kg) 5分3R
○金太郎(アメリカン・トップチーム)
×リ・ユンフォン[李云峰/Li Yunfeng](中国/恩波格斗クラブ)
1R 1’34” ヒールフック
金太郎は大阪出身の32歳。昨年3月の神戸大会でダイキ・ライトイヤーに判定勝ちし連敗を4でストップ。ATTに移籍して初戦となる9月の秋元強真戦では1R TKO負け。今年5月の韓国大会ではヤン・ジヨンに3R TKO負けし2連敗中だ。
ユンフォンは1999年3月8日生まれの26歳。9月の名古屋大会で鈴木博昭に判定負けしたファン・イェーロウと同じ恩波格斗クラブに所属する。12歳よりレスリングを始め、19年にMMAデビューし、Tapologyのデータでは18戦12勝(3KO/7一本)6敗。昨年5月のRoad To UFC一回戦ではバーエゴン・ジェライスーとの中国勢対決で2R裸絞めで一本負け。その後は今年7月まで中国の大会で4戦3勝(2一本/1KO)1敗している。
1R、両者サウスポーで構え、金太郎が回って距離を取りつつ、左カーフキック、右ミドルを当てると、ユンフォンも左ローを返す。金太郎が左カーフを当てると、ユンフォンはすぐにタックルを仕掛けて倒し、ハーフガードで押さえる。ユンフォンは少し高めに乗った状態で肘を落とすが、その隙に金太郎はブリッジして体をひねって足をつかんで伸ばし、ヒールフックを極めると、ユンフォンがタップし、金太郎がわずか94秒で勝利した。
マイクを持った金太郎は「久々に勝ちました。ありがとうございます。勝つまでやって良かったです。スポンサーの皆さん、家族、ATT、(古巣の)稲垣組に感謝しています。もうちょっと頑張って伸ばしていくんで応援お願いします。まだまだ頑張ります」とアピールし、場内は拍手で包まれた。
カザフスタンのズマガジー、RIZIN初戦は秒殺一本勝ち
第5試合 MMA ライト級(71kg) 5分3R
×雑賀“ヤン坊”達也(DOBUITA/パンクラス・ライト級王者)
○ヌルマン・ズマガジー[Nurkhan Zhumagazy](カザフスタン/Turan Orda/元Alash Pride FCライト級暫定王者)
1R 1’00” ダースチョーク
雑賀は35歳。23年4月のRIZINではアリ・アブドゥルカリコフに1R KO負け。12月のパンクラスでのライト級王者挑戦者決定戦で粕谷優介に判定勝ちすると、昨年3月にアキラを1R右ハイでKOし王座を獲得した。5月のRoad To UFC上海大会での非トーナメント戦ではキ・ウォンビンに2R TKO負け。9月のパンクラスでは久米鷹介に2R TKO勝ちし3年越しのリベンジを果たし王座初防衛。今年4月には天弥に3R TKO勝ちし2度目の防衛を果たすと「日本ライト級最強ストライカー、RIZINとかで見たくないですか?7月、オファー待っています」とアピールしていた。
初参戦のズマガジーは24歳。MMA戦績10戦9勝(6KO/2一本)1敗。カルシャガ・ダウトベックのチームメイトであり弟分で、ダウトベック同様にサウスポーからの左のパンチが得意だ。昨年12月、ホームリングのAlash Prideでリナート・サヤクバエフに1R TKO勝ちしライト級暫定王座を獲得。その後も2月、5月の試合でもKO勝ち。Alash Prideの王座は返上し、RIZINと契約し、初戦で早速インパクトを残す。
1R、ズマガジーがサウスポーで構え、プレッシャーをかけていると、なかなか攻撃を出さなかったが、右ジャブを振りつつ、40秒が経過して放った左ハイキックがクリーンヒット。ダウンした雑賀にパウンドを当てると、雑賀は立とうとしたが、ズマガジーはがぶって押さえつつ腕で首を抱え、ダースチョークを仕掛ける。金網に押し付けながら極めると、雑賀はタップした。
鹿志村仁之介、安井飛馬を腕十字で追い詰め判定勝ち
第4試合 MMA バンタム級(61kg) 5分3R
○鹿志村仁之介(Battle Box)
×安井飛馬[ひゅうま](JAPAN TOP TEAM)
判定3-0 (長瀬=鹿志村/橋本=鹿志村/松宮=鹿志村)
鹿志村は24歳。22年のRoad to UFCでは初戦敗退。その後DEEPで試合を重ね、昨年3月に秋元強真戦が組まれるも鹿志村が欠場。9月の復帰戦では力也に1R裸絞めで一本勝ち。12月のDEEP大阪大会ではRYUKIに1R裸絞めで一本勝ちし3連勝。6月の札幌大会でのRIZIN初戦は後藤丈治に判定負けしたが、素早いサブミッションで度々後藤を脅かし印象を残した。9月7日のDEEPではマジシャン(中国)に1R裸絞めで一本勝ちしている。
安井は宮崎出身の24歳。今大会の地元・兵庫の関西学院大学在学中には柔道部で活動しつつ大阪のコブラ会でMMAを練習する。21年のBreakingDown第1回大会でベストバウト賞を受賞。23年の朝倉未来チャレンジ2期生となり、昨年4月のDEEPフューチャーキングトーナメントで優勝。8月のDEEPでプロデビューし劉獅(りゅうじ)に判定勝ち。12月のDEEPで牧野滉風に1R腕十字で一本勝ち。大晦日のRIZINの雷神番外地では黒薔薇くん[鈴木博昭]を寝技で圧倒し判定勝ちしている。今回フェザー級からバンタム級に階級を落として戦う。
鹿志村のセコンドには。ケラモフ戦の消滅した松嶋こよみ、安井のセコンドには朝倉海がつく。1R、鹿志村が先に片足タックルを仕掛けて押し込み、倒そうとしたが、安井は耐えて上になり、パウンドを当てる。変わらず鹿志村はタックルでしがみつき、立とうとした安井のバックに回ってオンブになりかけるが、安井が振り落として上になる。鹿志村はオモプラッタを仕掛けてリバースし、腕十字を仕掛ける。安井は左腕を伸ばされるが、体をひねって脱出して上になる。
2Rは終始スタンドの展開に。鹿志村がサウスポー、安井がオーソドックスで、スタンドで見合う状態が続く。鹿志村が左インロー、安井が右ストレートを当てるが、お互い攻撃が少ないまま終わる。
3R、今度は開始すぐから鹿志村がタックルを仕掛け、ハーフガードで上から密着し、足を抜くと、安井の動きに合わせてバックマウントを奪う。鹿志村は腕十字を狙うが、安井は対処して離れて立ち、猪木アリ状態となる。中盤過ぎ、ブレイクがかかりスタンドに戻る。終盤、スタンドでのお見合いが続き、最後は安井が前に出てパンチを振うが、鹿志村が距離を取って終える。
記者採点は1Rに腕十字でフィニッシュに近づいた鹿志村(D(ダメージ)50-0/A(アグレッシブネス)30-0/G(ジェネラルシップ)20-0/計100-0)。ジャッジ3者も鹿志村を支持し、鹿志村が判定勝ちした。
韓国のキ・ウォンビンがRIZIN初勝利
第3試合 MMA ライト級(71kg) 5分3R
○キ・ウォンビン[Ki WonBin](韓国/チームデンジャー/コリアンゾンビMMA/元GLADIATOR&Double Gライト級王者)
×キャプテン☆アフリカ(コブラ会/修斗ライト級世界王者、元同環太平洋ライト王者)
判定3-0
ウォンビンは34歳。韓国のROAD FCで試合を重ねた後、18年から日本の修斗、DEEPにも参戦し、大阪でのGLADIATORのライト級王座を獲得。22年のRoad To UFC(RTU)では一回戦で鹿志村仁之介に1R KO勝ちしたが、準決勝でKO負け。23年のRTUでは後頭部打撃の反則で初戦で散った。昨年5月のRTUでは非トーナメント戦で雑賀“ヤン坊”達也(パンクラス・ライト級王者)との打撃戦を制し2R TKO勝ちしている。今年5月の韓国大会でRIZINに初参戦し、早速ライト級王者のホベルト・サトシ・ソウザと対戦したが、わずか110秒、裸絞めで一本負けした。
アフリカは40歳、柔道をベースとし、全日本選抜柔道体重別選手権3位の実績があり、柔術、サンボでも活躍。海外勤務先のアフリカでのトレーニングを経てMMAに本格的に取り組み、17年に修斗でプロデビュー。20年12月に修斗環太平洋ライト級王座獲得、昨年7月には大尊伸光を下し修斗世界ライト級王座を獲得。ROAD FCのトーナメントにも参戦経験があり、今回地元大阪に近い神戸大会でRIZINに初登場する。
1R、アフリカがタックルを仕掛けるが、ウォンビンは切りつつハーフバックの状態から、パウンド、肘を当てる。中盤過ぎ、スタンドに戻り、アフリカが腰投げで倒すが、一回転してウォンビンが上になる。ウォンビンはパウンドを当て続け、肘も絡めて追い詰める。
2R、サウスポーのアフリカに対し、ウォンビンは右三日月蹴り、右ストレートを連続で当ててダウンを奪う。ウォンビンはすぐに金網際で上で押さえ、肘とパウンドを何発も当てる。中盤、スタンドに戻り、アフリカのタックルをウォンビンが切りつつバックマウントを奪う。終盤、アフリカが体をひねって正対して上になるが、ハーフで押さえるだけで、その先に持ち込めない。
3R、またもアフリカのタックルを切り、ウォンビンが上になるが、アフリカは足をウォンビンの腕に絡めるオモプラッタで迎撃する。だがウォンビンは外し、スタンドに戻す。中盤過ぎからも、ウォンビンがアフリカのタックルを切って対処する。アフリカは足にしがみつき続けるが、その先に持ち込めず終わる。記者採点はウォンビン(D(ダメージ)0-0/A(アグレッシブネス)30-0/G(ジェネラルシップ)20-0/計50-0)。ジャッジ3者もウォンビンを支持し、ウォンビンが判定勝ちした。
トニー・ララミー、山内渉を組みで圧倒し判定勝ち
第2試合 MMA フライ級(57kg) 5分3R
○トニー・ララミー[Tony Laramie](カナダ/マキシマム・トレーニングセンター/BTCフライ級王者)
×山内 渉(FIGHT FARM/元修斗フライ級世界1位)
判定3-0 (長瀬=ララミー/橋本=ララミー/松宮=ララミー)
※山内が公式計量を0.3kgオーバー。超過体重が0.5kg未満のためイエローカード1枚(20%)減点。山内が勝つか引き分けの場合はノーコンテスト
ララミーは26歳。レスリングをベースとし、17年にMMAデビュー。昨年6月、カナダのBTCのフライ級王座を獲得。11月のRIZIN名古屋大会では村元友太郎に判定勝ち。今年3月の香川大会では伊藤裕樹に判定負けし、フライ級GP出場を逃した。
山内はRIZIN初参戦。MMA 10戦8勝(3KO/1一本)2敗の26歳。23年11月の修斗フライ級世界王者決定戦で新井丈に3R KO負け。昨年10月のPOUNDOUTで松場貴志に判定勝ち。今年5月、ROAD TO UFCフライ級一回戦ではナムスライ・バトバヤル(モンゴル)に2R KO負け。9月2日のLemino 修斗 Vol.1ではデウジヴァン・ソウザ(ブラジル)を1R KOし、「自信をつけてもう一回世界に挑戦したいです。外国人をバンバン倒して世界を目指します」とマイクアピールしていた。RIZINでフライ級GPが開催される最中、RIZINに初参戦し、トニー・ララミーとの試合が用意された。
1R、ララミーが中盤、タックルで倒し、金網際で上で押さえる。立たれてもすぐ倒して再び押さえたり、金網に押し込み、コントロールを続ける。残り1分を切り、スタンドに戻り、山内が右ミドル、ハイを出すが、クリーンヒットにはならない。
2R、山内が左ミドルを当てるが、ララミーがけりあしをつかんで倒し、またも上に。このラウンドもトップコントロールを続ける。ララミーはハーフで押さえ続け、残り30秒、マウントを奪い、パウンドを当て、腰を上げてボディに膝を当て、攻勢を印象付ける。
3R、またもララミーが最初から上になり、押さえ続け、立たれても倒し、パウンドを当て主導権を維持する。山内は防戦一方だ。残り1分を切り、スタンドに戻るが、またもララミーがタックルで倒し、パウンド、膝で攻めて終える。記者採点はララミー(D(ダメージ)0-0/A(アグレッシブネス)30-0/G(ジェネラルシップ)20-0/計50-0、減点込みで70-0)。ジャッジ3者もララミーを支持し、ララミーが判定勝ちした。
第1試合 キック 51kg契約 3分3R
○KING陸斗(ROYAL KINGS/元DEEP☆KICK -51kg王者、RISEフライ級(51.5kg)6位)
×水野夢斗(TEAM TEPPEN/RISEフライ級(51.5kg)11位)
1R 2’05” KO (3ダウン:左ストレート)
NOEL、RIZIN 2戦目は一本勝ち
オープニングファイト第5試合 MMA 女子スーパーアトム級(49kg) 5分2R
○NOEL[のえる](DELiGHTWORKS/修斗女子アトム級(47.6kg)世界4位)※AACCから所属変更
×海咲[うみさき]イルカ(リバーサルジム立川ALPHA)※須田美咲 改め
2R 2’46” 腕ひしぎ十字固め
NOELは17歳の高校2年生。小学生時代にムエタイを習い、12歳からMMAをはじめ、昨年修斗でプロデビューし4戦2勝2敗。RIZIN甲子園のスポンサーでもあるDELiGHTWORKSから支援を受ける選手で、7月の超RIZIN.4でRIZIN初戦に臨んだが、実績・経験で勝る須田萌里に2Rアームロックで一本負け。2戦目の今回はオープニングファイトに登場する。NOELはAACCを離れ、大塚隆史氏のT・GRIP TOKYO、佐藤将光のFIGHT BASE都立大等で練習し、セコンドには大塚氏、万智もつく。
海咲は29歳。金原正徳氏率いるリバーサルジム立川ALPHAに所属し、22年からDEEPのアマチュアで試合を重ね、昨年9月にDEEPでMMAデビューし2勝(1KO)。9月7日のDEEP JEWELSでの試合は、相手の彩綺の負傷により中止となっていた。
1R、NOELが中盤の2度目のタックルでテイクダウンを奪い、金網際で押さえる。NOELはパウンドはほとんど当てられず、海咲は金網を背にして立つ。終盤、NOELは倒れながら腕をつかんで十字を狙うが、海咲は対処して、立った状態で上から右のパウンドを当てて挽回する。最後、海咲がガードの中に入って終える。
2R、NOELが立て続けに右ストレートを当てて印象を作ってから、金網に押し込む。中盤、スクランブル状態からNOELがマウントポジションを奪うと、海咲のブリッジのタイミングで、腕十字を極めててタップを奪った。NOELはすぐさまケージを出てリングサイドの母親と抱き合ったが、ルールでは反則となるため、注意がアナウンスされると、ケージに戻ったNOELは苦笑した。
マイクを持ったNOELは「JKファイターのNOELです。須田選手に人生初の一本負けをして、それから今までで一番練習してきたので、その成果を見せられて良かったです。また頑張るので応援お願いします」と話した。
オープニングファイト第4試合 キック 57kg契約 3分3R
○赤平大治(VERTEX/NJKFフェザー級(57.15kg)4位)
×翔磨(TEAM-ANOTHER/DEEP☆KICK -55kg王者、HOOST CUP日本バンタム級王者)
判定3-0 (松宮28-27/豊永28-27/橋本28-27)
※1R右ストレート、パンチ連打で翔磨に2ダウン
オープニングファイト第3試合 MMA バンタム級(61kg) 5分2R
○宮川日向(SMOKER GYM)
×MG眞介(reversal gym osaka anne)
1R 1’52” TKO (レフェリーストップ:右フック→グラウンドパンチ)
オープニングファイト第2試合 キック 63kg契約 3分3R
×元氣[もとき](楠誠会館/元RKSライト級王者)
○林 眞平(SOLARE)
判定0-3 (豊永25-30/長瀬25-30/松宮25-30)
※2R・3R右ストレートで元氣に各1ダウン
オープニングファイト第1試合 キック 女子51kg契約 3分3R
×みいちゃんレンジャージム(レンジャージム)
○伊藤菜の花(VALIENTE)
判定0-3 (松宮26-30/豊永26-30/長瀬26-30)
※1Rパンチ連打でみいちゃんに1ダウン。






























