DEEP 9.7 ニューピアホール(レポ):鹿志村仁之介・海飛・杉山廣平、中国YFUとの対抗戦で揃ってフィニッシュ勝利

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SOUMEI Presents DEEP TOKYO IMPACT 2025 4th ROUND ~DEEP VS YFU~
2025年9月7日(日)東京・ニューピアホール
レポート:井原芳徳
今回のDEEPでは中国の「YFU(Youde Fighting Ultimate)武林笼中对」との3対3対抗戦が行われ、DEEP側からは鹿志村仁之介、海飛、杉山廣平が参加した。
YFUは日本のK-1等のキック大会とも交流しているWLF(武林風)と同じ、中国河南テレビで放送されているMMA大会。23年12月の河南省の大会で日中6対6対抗戦が行われ、神酒龍一、畠山祐輔、東修平らが参戦し、日本勢は2勝3敗1分で惜敗した。昨年5月の修斗ニューピア大会でも7対7対抗戦が行われ、SASUKE、エフェヴィガ雄志、川北晏生らが勝利し、ソルトらが敗れ、日本勢が5勝2敗で勝ち越した。
今回はDEEPの主催大会で日中3対3対抗戦が行われた。過去にもDEEPは23年9月、韓国のBLACK COMBATと対抗戦を行い、3本のチャンピオンベルトが流出し、2勝5敗で負け越した過去がある。
今回は王座戦は無しだが、DEEP側は各階級の上位勢を揃えて中国勢を迎え撃ち、3戦全てフィニッシュ勝利でレベルの差を見せつけた。
第11試合 DEEP(日本) VS YFU(中国) バンタム級 5分3R
○鹿志村仁之介(Battle-Box)
×マジシャン[Eqiyuebu](中国/郭強フィトネスクラブ)
1R 3’36” 裸絞め
鹿志村は24歳。22年のRoad to UFCでは初戦敗退。その後DEEPで6戦4勝2敗。昨年3月に秋元強真戦が組まれるも鹿志村が欠場。9月の復帰戦では力也に1R裸絞めで一本勝ち。12月の大阪大会ではRYUKIに1R裸絞めで一本勝ちし3連勝。6月の札幌大会では後藤丈治に判定負けしたが、随所でスピードのあるサブミッションで後藤を脅かし、印象を残した。
対するマジシャンは23年2月にデビューし11戦8勝(4KO/3一本)3敗。
試合は鹿志村が多彩なサブミッションでマジシャンを翻弄することに。1R、鹿志村はサウスポーで構え、オーソドックスのマジシャンに対して左ミドルを当てた後、早速タックルを仕掛ける。これはマジシャンが切ったが、鹿志村はマジシャンの腕をつかみながら下になると、ヒールフックを仕掛ける。極まりが不完全になると、すぐに鹿志村は解除して立ち、上からあっさりとパスガードしてサイドで押さえる。鹿志村はマウントを狙いつつ、マジシャンの返そうとする動きに合わせて、三角絞めを極めながら下になる。マジシャンは金網をつかむ反則を犯しながら立ち上がると、鹿志村をマットに叩きつけて脱出を狙う動きを2度繰り返すが、2回ともあまり高く持ち上げられず、鹿志村の三角を解くことができない。すると鹿志村は腕十字に移行しクラッチを切って腕を伸ばす。マジシャンは体をひねって間一髪で脱出し、上になって立ち上がり、右のパウンドを2連打する。さらにマジシャンは踏みつけを放つが、鹿志村は足をつかんで関節技を狙いながらリバースに成功する。鹿志村はハーフで押さえ、足を抜いてマウントを狙うと、マジシャンはブリッジで返そうとするが、鹿志村はバックマウントに移行し、すぐさま裸絞めを極め、タップを奪った。
マイクを持った鹿志村は「メインイベンターとして(対抗戦の)大将として、勝つことができたことに安心しています。相手凄いタフでしたね。最初の腕十字も極まったと思ったんですけど、極めきれなかったですね。でもあきらめず、足関から作ってバック作って狙い通りチョークってことで。課題も見つかりました。メインの赤コ―ナーで勝つ経験ができたことに感謝しています。これからも俺たちのやり方で勝ち続けていくんで応援お願いします」とアピールした。
第10試合 DEEP(日本) VS YFU(中国) フェザー級 5分3R
○海飛[かいと](和術慧舟會HEARTS)
×ジャッキー狂[Jia Qiong](中国/中山拓武)
1R 2’00” TKO (レフェリーストップ:右ジャブ→サッカーボールキック)
海飛は26歳。DEEPフューチャーキングトーナメント2020フェザー級優勝者。極真空手をベースとした打撃を武器に、五明宏人、西谷大成に勝った実績があり、DEEPフェザー級GPの3月の初戦では奥山貴大に判定勝ちしたが、5月の準決勝では水野新太に判定負けした。
対するジャッキーは23年9月にデビューし4戦3勝(2一本)1敗。キックボクシングに投げ技を加えた中国発祥の格闘技・散打(さんだ)の経験がある。
試合は海飛が打撃スキルの差を活かす展開に。1R、海飛がサウスポーで構えて、時折左ミドルを当てるが、序盤は慎重に相手を探るような状態が続く。1分過ぎ、ジャッキーのタックルのモーションに合わせ、海飛は左の膝蹴りをボディに当てる。ジャッキーはそのままタックルを続けて、海飛を金網に押し込む。だが海飛は右脇を差しており、左脇も差すとすぐに崩してから離れる。するとジャッキーがすぐ立って右フックを振りながら前に出てきたが、バッティングとなってしまい、海飛は前頭部から出血する。
ドクターチェックの後、再開すると、すぐさまフィニッシュが訪れる。ジャッキーが前に出てきて右ストレートを放ったが、海飛は右の前手のジャブをクリーンヒット。ダウンして四つん這いになったジャッキーに、海飛が左右のサッカーボールキックを連打したところでレフェリーがストップした。
マイクを持った海飛は「前回、水野君に負けたのが悔しくて。水野君が(フェザー級GPで)優勝してくれて良かったんですけど、やり返したくて。年内もう1試合、練習仲間なんですけど、高橋(遼伍)選手どうでしょうか。やりたいです」とアピールし、水野にGPの決勝で敗れた高橋との対戦を希望した。
第9試合 DEEP(日本) VS YFU(中国) フライ級 5分3R
○杉山廣平(THE BLACKBELT JAPAN)
×ラスカル[Wang Minghai](中国/郭強フィトネスクラブ)
2R 1’52” 三角絞め
杉山は29歳。昨年3月に風我に判定勝ちしたが、9月に関原翔に判定負け。3月の濱口奏琉戦ではバンタム級に階級を上げて判定勝ちしたが、今回フライ級に戻って戦う。
対するラスカルは24年4月にデビューし既に7戦4勝(2一本)3敗。
1R、杉山が右ミドルを放つと、ラスカルは蹴り足をすくって倒し、上から押さえる。だが主導権を握るのは下になった杉山で、両手両足を動かしてコントロールしつつ、肘を少し当て、三角絞めを狙う。ラスカルはグラウンドの展開を嫌った様子でスタンドに戻す。ラスカルはパンチを振うが空振りが続く。今度はラスカルが下になり、ギロチンは足関を狙うが、杉山は対処し、パウンドや立ち上がってのサッカーボールキックで応戦する。終盤、スタンドに戻り、杉山は距離を取って右ロー、左ミドルを当てる。ラスカルは早くも口が開きしんどそうだ。記者採点は杉山。
2R、杉山は序盤からタックルでテイクダウンを奪い、ハーフガードで押さえる。杉山はパスガードを狙いつつ、左肘をラスカルの頭にクリーンヒットする。効いた様子のラスカルはもがき、杉山はすぐパスガードし、マウントになりかける。ラスカルがリバースしようとしたが、杉山は下になりながら三角絞めを極めタップを奪った。
第8試合 フライ級 5分2R
○橋本ユウタ(CAVE)
×安永吏成(IRIE BASE)
判定3-0 (柴田20-18/石川20-18/内田20-18)
1R、橋本が序盤から倒してハーフで押さえ、安永がリバースするが、橋本は首を抱えて立ち、首相撲で捕まえて膝蹴りを連打する。離れても左フックを当て、またもタックルで倒す。終盤、スタンドに戻ると、安永はカウンターの右フックでダウンを奪うが、橋本はすぐ立つ。安永はさらに橋本のタックルのカウンターで胸元に左膝蹴りを当てて見せ場を作るが、最後も橋本がタックルでテイクダウンを奪い、流れを作らせない。記者採点は僅差で安永だが、ジャッジは橋本を支持する。
2R、橋本は右ボディフックを強打するが、組んでのネルソンの攻防から安永が上を取る。だがすぐに橋本は立ち、安永を金網に押し込み、離れ際に右バックハンドブローを当てると、倒してそのままマウントポジションを奪う。橋本は自軍近くでセコンドの声を聞きながらマウントをキープし、随所でパウンドを当てて優勢を印象付ける。終盤、一旦ハーフに戻って安定してから、マウントに戻り、残り20秒でギロチンにトライし、最後はパウンドをまとめて終了する。記者採点は橋本。合計19-19でマスト判定で橋本。ジャッジ3者とも20-18で橋本を支持し、橋本が判定勝ちし、連敗を3でストップした。
第7試合 フライ級 5分2R
×横内三旺[さんおう](Battle-Box/RIZIN甲子園2024優勝)※フォーランバスから所属変更
○松井優磨(KATANA GYM)
判定0-3 (石川19-19○/柴田18-20/内田18-20)
昨年の大晦日のRIZIN甲子園で優勝した横内三旺がBattle-Boxに移籍しプロ2戦目に臨んだ。松井とは昨年4月のDEEPフューチャーキングトーナメント・バンタム級一回戦で対戦し、横内が判定勝ちしている。
1R、横内がオーソドックス、松井がサウスポーで構え、松井がパンチの連打で横内を下がらせる。金網際でのスクランブルの展開で松井がバックマウントを取り、裸絞めを狙うが、横内は脱出する。横内は左まぶたをカットし腫らしている。中盤、横内が組んで足を掛けテイクダウンを奪い、上から押さえる。横内はもがく松井を抑え、時折パウンドや肘を当てる。終盤、横内は立ち上がり、飛び込んでパウンドを落とすが、松井はその隙に脱出すると、またもバックマウントを奪い、パウンドを当てる。横内は返して上になるが、押さえるので手一杯で終わる。記者採点は松井。インターバル後、横内の左まぶたのドクターチェックが入る。
2R、序盤から横内がタックルで倒してまたも上になる。またも松井はスイープしてバックマウントを取り、首を抱える。中盤、横内は上を取り返し、バックに行った後、すぐにトップに戻る。横内は立つと、飛び込んで側転のような形でパスガードを狙うが、回転が不十分で背中を向けてしまい、松井はすぐにバックを取る。終盤、横内がまたも上になり、バックを取り、パウンドを当ててから腕十字を狙うが、これも失敗し、するとまたも松井がバックに回って首を抱えて終える。記者採点は松井。合計18-20で松井。ジャッジ3者も松井を支持し、松井が判定勝ちした。
第6試合 フェザー級 5分2R
○黒井海成(BRAVE/J-MMA Rookies CUP 2023フェザー級優勝)
×丈太(KNOCK OUTクロスポイント・パラエストラ吉祥寺)
1R 2’01” 三角絞め
1R、黒井が左ローを放つと、丈太は詰めて脇を差して倒し、上になって押さえる。だが黒井は下から足を登らせ、三角絞めを極める。丈太はもがいて必死に脱出を狙うが、黒井は1分近く捕獲し続けてタップを奪った。黒井はDEEP初戦を白星で飾った。
第5試合 ライト級 5分2R
○山崎弥十朗(ガスワン)
×アサン・ゲェイデ[Assane Gaide](セネガル/ROOTSジム)
判定2-1 (石川○19-19/内田19-19○/柴田○19-19)
山崎弥十朗は2022年全日本レスリング選手権男子フリー79kg優勝者の28歳で今回MMAプロデビュー戦。セコンドには武田光司、住村竜市朗がつく。ゲェイデはセネガル相撲出身の19歳で、同郷のエドポロキングの練習仲間でMMA 1戦1敗。
1R、ゲェイデが序盤からタックルを仕掛けて倒し、パワフルな動きでレスリングの強豪・山崎をコントロールして主導権を握る。山崎が立った状態でゲェイデを押し込み、膝蹴りを放つとローブローとなる。ダメージは軽い様子だが、ゲェイデが規定時間の5分近く休んでから試合再開する。終盤、ゲェイデがタックルを仕掛けるが、山崎は切るとサイドバックに回り込み、鉄槌を当ててから裸絞めを仕掛けるが、両足でロックしていないせいもあり、ゲェイデは前方に振り落として脱出する。最後、ゲェイデが小手投げで倒すが、山崎が上になって押さえ、パウンドを連打して終える。記者採点は正味の攻撃のあった山崎だが、ジャッジは3者とも動きの派手さが際立ったゲェイデを支持する。
2R、今度は山崎がテイクダウンを奪うと、アームロックを狙いつつ、サイドで押さえる。中盤過ぎ、山崎は上四方で押さえ、ノースサウスチョークを狙う。最後、スタンドに戻り、山崎が左フックを当て、押し込んで終える。記者採点は山崎。合計20-18で山崎。ジャッジは意外にも割れたが、2者が2R終始支配した山崎を順当に支持し、山崎が苦しみながらもプロデビュー戦を白星で飾った。
第4試合 フライ級 5分2R
―マサト・ナカムラ(レンジャージム)
―松丸息吹(THE BLACKBELT JAPAN)
1R ノーコンテスト
※当初は1R 4’07” 裸絞めでナカムラの一本勝ちだったが、試合後、試合を運営するDEEP競技運営機構の協議の結果、ナカムラが金網をつかむ反則を10秒以上行っていたことが判明し、この反則行為が試合結果に著しく影響を与えたと判断され、ノーコンテストに裁定が変更となった。DEEP公式サイトでの説明はこちら。
第3試合 フェザー級 5分2R
○鈴木大晟[たいせい](パラエストラ八王子)
×今村 豊(POLAR GYM OSAKA)
1R 1’09” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
鈴木は23年11月のDEEPのアマチュアで横内三旺を1R KOしており、今年3月のプロデビュー戦では平石光一に1R裸絞めで一本勝ちしている。今回は1R開始すぐ、今村から左ハイでダウンを奪うと、グラウンドで押さえ続け、パウンドをまとめTKO勝ちした。今後の上位戦線進出が期待できる選手だ。
第2試合 フライ級 5分2R
×颯斗[はやと](神龍ワールドジム)
○石原 射(GRABAKA)
判定0-3 (福田19-19○/石川18-20/内田19-19○)
第1試合 バンタム級 5分2R
×生田大雅(BLUE DOG GYM)
○西山亮翔(パラエストラ八王子)
1R 1’59” TKO (レフェリーストップ:左右フック連打→グラウンドパンチ)
【オープニングファイト】
第3試合 アマチュアSルール バンタム級 3分2R
○寉岡樹記(MASTER BRIDE)
×大和田龍斗(GRABAKA郡山)
1R 1’27” TKO
第2試合 アマチュアSルール フェザー級 3分2R
×菅 涼星(パラエストラ八王子)
○ダイヤ(FIRED UP GYM)
判定0-3
第1試合 アマチュアSルール フライ級 3分2R
×岸 翔大(IRIE BASE)
○荒井夕翔(Fired UP Gym)
1R 2’51” 三角絞め

