DEEP 4.13 ニューピアホール(レポ):中島太一、1年ぶりMMAでハルク大城に2R TKO勝ちし涙。斎藤璃貴、ベテラン神酒龍一に判定勝ち。元NKB王者・杉山空、MMAデビュー戦は1R TKO勝ち
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SOUMEI Presents DEEP TOKYO IMPACT 2025 2nd ROUND
2025年4月13日(日)東京・ニューピアホール
レポート&写真:井原芳徳
中島太一、1年ぶりMMAでハルク大城に2R TKO勝ちし涙
第11試合 メインイベント バンタム級 5分3R
○中島太一(ロータス世田谷/元パンクラス・バンタム級王者)
×ハルク大城(ボスジム/KROSS×OVER MMAバンタム級王者、同KICKスーパーフェザー級(60kg)王者)
2R 3’19” TKO (ドクターストップ:左すねの裂傷)
中島は36歳。23年4月、パンクラスで田嶋椋に判定勝ちしパンクラス・バンタム級王座を防衛。9月のRIZINでは元修斗同級世界王者の岡田遼に判定勝ち。11月にパンクラスの王座を返上し、昨年4月のRIZINでのキム・スーチョル戦に臨んだが2R TKO負けした。その後はグラップリングの試合が続き、MMAは1年ぶりだ。DEEPには14年大晦日のDEEP DREAM IMPACTさいたまスーパーアリーナ大会にパンクラス代表として参戦し、北田俊亮に判定負けして以来10年ぶりの出場となる
大城は38歳。2010年代中盤は中島同様にパンクラスを主戦場とし、18年からはキックボクシングの試合が主体となり、KROSS×OVERではキックとMMAの両方で王者となっている。昨年3月、DEEPに初参戦し、山本有人に判定勝ちしている。
1R、長身の中島が鋭い左ジャブと右カーフキックを的確に当て続け主導権を握る。大城は1分足らずでスイッチを繰り返すようになる。中島のカーフをもらった大城は、左スネをカットし出血する。だが中盤、大城も前に出て左のジャブとフックを当てていると、中島は鼻血を出す。
終盤、中島が右カーフを連打して効かせた後、右ストレートでひるませ、パンチをまとめ好印象を作る。大城は右まぶたもカットし出血している。記者採点は中島。
2R、開始前に大城のスネのドクターチェックが入り再開する。大城はサウスポー主体で、左ストレートを当て、少し中島をひるませる場面もあったが、中島が左ジャブ主体で手数で上回る状態をキープする。だが終盤に入ろうとした時、大城のスネの出血が激しくなり、再びドクターチェックが入ると、ストップがかかり、中島のTKO勝ちとなった。
マイクを持った中島は「格闘技初めてもう13年、まだ13年かな。関わってくれる全ての方に感謝しています。ありがとうございます。去年1試合しかできなくて、それも負けてしまい、絶望していましたけど、家族に支えてもらって」と話すと涙ぐみ、しばらく言葉を詰まらせ「ずっと頑張って来れて、今日久々に勝ててうれしいです」と続け、観客から拍手を浴び、「話したいこと話すと長くなるので、このぐらいにします」と元気に話して切り上げた。
バックステージでのインタビューで中島は今後について「僕は今36歳で、こんな危険なことをいつまでできるか本当にわからないので、この格闘技人生をやりきりたいので、今はもう場所はこだわってないです。とにかく自分が輝ける場所を探して試合していって、後悔なくやりきりたいです」とコメントし、キャリア終盤の今、積極的に試合を求めていく方針を示した。
1年前にRIZINで中島をKOしたキム・スーチョルは、その半年後、敗れはしたがRIZINバンタム級王座決定戦での井上直樹の相手に選ばれた。今回の中島は結末こそ不完全だったが、鋭い打撃で健在ぶりを示した。観戦したRIZINの笹原圭一広報事業部長も試合直後のXで「中島太一、強い!」と讃えており、今年後半のRIZINでの再浮上への期待が高まる。
斎藤璃貴、ベテラン神酒龍一に判定勝ち
第10試合 セミファイナル フライ級 5分2R
×神酒龍一(HERMIT CLUB/元パンクラス&修斗世界フライ級王者)※CAVEから所属変更
○斎藤璃貴[りき](Fight Holic)
判定0-3 (柴田19-19○/松宮19-19○/橋本18-20)
神酒は42歳。05年に修斗でMMAデビューし、13年に修斗世界フライ級(当時の呼び方はバンタム級)王者となる。15年からパンクラスを主戦場とし、16年にフライ級王座を獲得し2団体制覇を達成。17年の初防衛戦でマモルに判定負けし王座陥落。19年12月に上田将竜に判定勝ちし、コロナ禍に入るとブランクが続いたが、23年12月、中国のWLF(武林風)での日中対抗戦で復帰しTKO負け。今回5年半ぶりに日本での試合に臨む。中島同様、DEEPには14年大晦日のDEEP DREAM IMPACTさいたま大会にパンクラス代表として参戦し、和田竜光に3R一本負けして以来10年ぶりの出場となる
斎藤は21歳。昨年4月のDEEPフューチャーキングトーナメントで優勝し、6月にDEEPでMMAデビューし木村琉音に判定勝ち。12月のTOKYO IMPACTではフェルナンドにわずか45秒でTKO勝ちしている。
1R、神酒がタックルを仕掛けると、斎藤は切りつつ腕十字を仕掛けるが、神酒は防御して上になる。中盤、スタンドに戻り、斎藤がテイクダウンからすぐバックを取りに行くが、これも神酒がすぐスタンドに戻す。打撃戦では斎藤は右カーフ、右ストレートを当て、神酒は右ストレートと左ジャブを当てる。打撃はほぼ五分だ。ジャッジは割れ、2者が神酒、1者が斎藤につける。
2R、お互い右ストレートを当てるが、中盤、斎藤の右がアイポークとなり一時中断する。斎藤は左肘打ちで神酒をひるませ、飛び膝でもアグレッシブに攻め、最後も左右のストレート等でやや優位に進めてて終了。2Rにはっきり差を示した斎藤が判定勝ちした。
第9試合 ストロー級 5分2R
×多湖力翔[たご りきと](NEX SPORTS)
○杉山 空(THE BLACKBELT JAPAN/NKBフライ級王者)※HEATから所属変更
1R 3’21” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
多湖は昨年12月、越智晴雄にスプリット判定負けしている選手。杉山はキック9戦6勝1敗2分でNKBの元フライ級王者。。レスリングも6年の経験があり、全日本アマパンクラスストロー級優勝を経て今回MAMプロデビューし、素質の高さを印象付ける。
杉山のセコンドには鶴屋浩・怜親子がつく。1R、サウスポーの多胡に、杉山が右ミドルを当てていると、多胡はタックルを仕掛けて倒して上になる。だが杉山はブリッジで返して上になる。多胡が下から腕十字を狙うが、杉山は対処して立ち、スタンドに戻す。すると杉山が多胡を金網に押し込み、首相撲からの右膝蹴りをヒット。多胡はすぐタックルを仕掛けて倒そうとしたが、杉山は潰して、そのままマウントを奪うと、片腕を抱えて動けなくしつつ、鉄槌を連打し続けると、レフェリーがストップした。
第8試合 ウェルター級 5分2R
○佐々木大(JAPAN TOP TEAM)
×高鍋明大(FIGHTER’S FLOW)
2R 0’34” ヒールフック
第7試合 バンタム級 5分2R
×黒岡裕真(リバーサルジム新宿Me,We)
○寺崎昇龍(Fight Holic)
2R 2’00” 裸絞め
寺崎は2018年、フルコンタクト空手のJFKOの全日本大会で準優勝した実績があり、昨年8月にMMAデビューし2連勝中。首相撲からの鋭い膝蹴りを当てつつ、2Rには左のショートフックでダウンを奪うと、すぐさまバックから裸絞めを極めタップを奪った。
第6試合 バンタム級 5分2R
×梶本保希(パラエストラ八王子)
○坂本 岳(JAPAN TOP TEAM)
1R 0’13” KO (右フック)
第5試合 バンタム級 5分2R
○清太郎[きよたろう](K-Clann)
×湯浅帝蓮[たいらん](FIGHTER’S FLOW)
2R 0’32” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
第4試合 ライト級 5分2R
○ケンシロウ(FIGHTER’S FLOW)
×今市凌太(Style plus gym)
2R 4’21” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
第3試合 バンタム級 5分2R
○生田大雅(BLUE DOG GYM)
×山口コウタ(パラエストラ八王子)
判定2-1 (福田19-18/松宮18-19/田澤19-18)
※1R後頭部への肘打ちの反則で生田に減点1
第2試合 バンタム級 5分2R
×みやび(糸満MMA)
○西山亮翔(パラエストラ八王子)
判定0-3 (松宮18-20/橋本18-20/福田17-20)
第1試合 アマチュアSルール メガトン級 3分2R
○タンク内藤(レンジャージム)
×バッファロー(ROOM)
1R 0’38” TKO (レフェリーストップ:右フック)
オープニングファイト第2試合 アマチュアSルール フェザー級 3分2R
×Mr.サタン(フリー)
○千(IGGY HAND GYM)
1R 0’19” KO (右ストレート)
オープニングファイト第2試合 アマチュアSルール ストロー級 3分2R
×Michael北見(フリー)
○小林桜大[おうた](THE BLACKBELT JAPAN)
1R 2’47” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
DEEPフューチャーキングトーナメント2024
◆優勝者(写真左から)
フライ級:菊地颯斗(神龍ワールドジム)
バンタム級:仁井田右楽(JAPAN TOP TEAM)
フェザー級:高橋正親(BRAVE GYM)
ライト級:杉野亜蓮(パラエストラ八王子)
ウェルター級:大澤将司(BLOWS)
ミドル級 :田所和史(パラエストラTB)
◆決勝戦試合結果
フライ級
○菊地颯斗(神龍ワールドジム)
×横山桔平(THE BLACKBELT JAPAN)
2R 4’46” 裸絞め
バンタム級
○仁井田右楽(JAPAN TOP TEAM)
×佐藤昭栄(パンクライズム横浜)
1R 4’05” 腕ひしぎ十字固め
フェザー級
×青代 享(Evermore)
○高橋正親(BRAVE)
判定0-3
ライト級
○杉野亜蓮(パラエストラ八王子)
×有馬鉄太(THE BLACKBELT JAPAN)
1R 1’02” フロントチョーク
ウェルター級
○大澤将司(BLOWS)
×羽江哲郎(CAVE)
1R 1’57” TKO
ミドル級
×チャキル・デザール(SNAKE TEAM)
○田所和史(パラエストラ TB)
1R 4’01” アームロック