RIZIN 9.10 大阪(前半レポ):ホベルト・サトシ・ソウザ、野村駿太に判定勝ち。斎藤裕、YA-MANに判定勝ち「区切りになるような気もする」。クジュティナ、RENAを圧倒し2R一本勝ち

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ANGEL CHAMPAGNE 超RIZIN.5 浪速の超復活祭り
2026年9月10日(木)京セラドーム大阪
レポート&写真:井原芳徳 【後半戦は別記事に掲載】
※この大会はABEMAで生中継されます。
ホベルト・サトシ・ソウザ、野村駿太に判定勝ち
第5試合 MMA ライト級(71kg) 5分3R
○ホベルト・サトシ・ソウザ[Roberto Satoshi Souza](ブラジル/ボンサイ柔術/元RIZINライト級王者、元REALスーパーライト級(74.2kg)王者)
×野村駿太(アメリカン・トップチーム/DEEPライト級王者)※BRAVEから所属変更
判定3-0 (植松29-28/石川29-28/橋本29-28)
サトシは36歳。24年9月、ルイス・グスタボを左ストレートからのパウンドでわずか21秒で仕留めて王座3度目の防衛。大晦日大会ではヴガール・ケラモフに1R三角絞めで一本勝ちし王座4度目の防衛。昨年5月、キ・ウォンビンに1R裸絞めで一本勝ち。9月の名古屋大会では堀江圭功に1R裸絞めで一本勝ちし、王座5度目の防衛を果たした。大晦日大会ではサトシに挑戦予定だった野村駿太が左膝の負傷で欠場し、大会13日前の18日、ベイノアと戦う予定だったイルモフ・ノジモフに挑戦者が変わると、サトシはわずか13秒でKO負けし、6度目の防衛に失敗。ノジモフは5月、ルイス・グスタボに1R KO負けして王座がまたも移動している。
野村は28歳。伝統派空手の全日本選手権5位入賞経験があり、21年にMMAデビュー。22年7月の4戦目からDEEPを主戦場とし、24年9月、江藤公洋に判定勝ちし、DEEPライト級王座を獲得。昨年3月のRIZIN初戦ではルイス・グスタボと対戦し、3Rのバッティングにより負傷判定となるも判定勝ち。7月の超RIZINでパトリッキーに判定勝ちした。9月にサトシの王座に挑戦予定だったが、試合中に負傷し、左眼窩底骨折と診断され手術し、大晦日に延期。だが大晦日前に左膝の靱帯を損傷し欠場。アメリカン・トップチームに移籍し、サトシとの仕切り直し戦に臨む。
1R、野村が低いガードからの右フックを当て、さらに右フックを振るうと、サトシは組み付いてテイクダウンを狙う。サトシはコーナー際で野村を倒して上になる。野村が座った状態で、サトシは膝を当て、寝かせると、サトシはパウンドをまとめる。野村が動いたところでサトシはバックに回り込む。野村は極めさせず脱出し、スタンドに戻って終わる。記者採点はサトシ。
2R、野村はサトシのタックルを切り、低いガードから左ジャブ、右ストレートを随所で当てる。サトシもパンチを返すが、ヒットと積極性で劣る。野村の左ジャブでサトシは右まぶたを少しカットする。記者採点は野村。
3R、野村のパンチに合わせ、サトシはタックルを仕掛けてテイクダウンに成功する。サトシはアームロックを狙いつつコントロールし、中盤過ぎにはバックマウントを奪う。サトシは足4の字ロックでコントロールし、裸絞めを狙い、パウンドも当て、主導権を握り続けて終える。記者採点はサトシ。合計29-28でサトシ。ジャッジ3者もサトシを支持し、サトシが判定勝ちした。
マイクを持ったサトシは「3R始まる時、私の肩外れた。肩治してから、大晦日、チャンスお願いします」と話した。
斎藤裕、YA-MANに判定勝ち「区切りになるような気もする」
第4試合 MMA フェザー級(66kg) 5分3R
○斎藤 裕(パラエストラ小岩/元RIZIN&修斗世界フェザー級王者)
×YA-MAN(TARGET SHIBUYA/RISE OFGM -65kg級王者、RISEスーパーライト級(65kg)3位)
判定3-0 (橋本30-27/植松30-27/石川30-27)
斎藤は38歳。21年10月、牛久絢太郎にTKO負けし、RIZINフェザー級王座から陥落。同年大晦日の朝倉未来戦でも判定負け。22年4月、牛久の王座に挑んだが判定負け。23年4月、平本蓮に判定勝ちし連敗を3で止めるが、大晦日大会ではクレベル・コイケに3Rダースチョークで一本負け。24年7月の超RIZINでも久保優太に2R三日月蹴りでKO負けし、またも連敗に突入する。24年12月、東京の秋葉原に自身のラーメン屋「麺ZINさいとう」をオープン。経営も軌道に乗り、昨年大晦日、YA-MANとの試合が組まれたが、YA-MANが負傷し欠場する。この発表は大晦日の5日前でRIZINの榊原信行CEOは、1年半ぶりの試合に向けて準備していたベテラン斎藤の引退を見据えた心情を考慮し、急造の代替カード編成を見送った。それから9か月後の大阪大会で、YA-MANとの仕切り直し戦が組まれた。
YA-MANは29歳。キックボクシングのRISEで活躍しつつ23年5月の三浦孝太戦でMMAデビューし1R TKO勝ちし、同年大晦日の2戦目では平本蓮に判定負け。24年7月、鈴木博昭に1R左フックでKO勝ち。大晦日大会ではカルシャガ・ダウトベックに判定負けしたものの、真っ向からの打合いを繰り広げ評価を高めた。RISEでOFGマッチも並行し、昨年3月のRISEではミゲール・トリンダーデに3R KO負け。7月の超RIZINでは金原正徳に3R TKO勝ち。大晦日大会では斎藤裕戦が組まれたが、練習中の怪我により左眼窩底骨折となり欠場した。
斎藤は今回に備え平良達郎の在籍するTHE BLACKBELT JAPAN沖縄で練習を積み、セコンドには同ジム代表の松根良太氏がつき、堅実な寝技でYA-MANを圧倒することに。
1R、YA-MANがパンチを振って詰めてくると、斎藤は胴タックルを仕掛けて倒して上になる。斎藤はハーフガードで押さえ、中盤にはサイドに移る。斎藤は終盤、ニーオンザベリーからマウントを狙うが、YA-MANがもがくと斎藤はバックマウントを取り、裸絞めを狙って終える。記者採点は斎藤。
2R、パンチが交錯し、斎藤が左フックを当て、タックルを仕掛けて倒して、またも上になる。斎藤はハーフで押さえ、中盤段階でバックマウントを奪い、裸絞めを狙う。YA-MANは対処し、斎藤はハーフに戻って引き続き押さえる。終盤、YA-MANが立ちそうになっても倒し、グラウンドコントロールを続ける。記者採点は斎藤。
3R、序盤に斎藤が組んで膝を当てYA-MANをスリップさせ、立とうとしたYA-MANを倒す。斎藤はこのラウンドもハーフで押さえ続け、立たれても倒す。最後はハーフで押さえ、鉄槌を連打して終える。記者採点は斎藤。合計30-27で斎藤。ジャッジ3者も斎藤を支持し、斎藤が判定勝ちした。
マイクを持った斎藤は「皆さんおかげで勝てました。区切りになるような気もするんですけど、もう一回考えて、皆さんの前でお話できればと思います」と話し、時間を置いての引退発表を示唆した。
ケラモフ、高木凌に判定勝ち
第3試合 MMA フェザー級(66kg) 5分3R
○ヴガール・ケラモフ[Vugar Karamov](アゼルバイジャン/オリオン・ファイトクラブ/元RIZINフェザー級王者)
×高木 凌(フリー)
判定3-0 (橋本29-28/長瀬30-27/石川30-27)
ケラモフは34歳。23年11月のアゼルバイジャン大会でのフェザー級王座初防衛戦で鈴木千裕にわずか88秒でKO負けしフェザー級王座陥落。24年11月、摩嶋一整に28秒でTKO勝ち。大晦日大会ではライト級王者のホベルト・サトシ・ソウザに挑戦したものの1R三角絞めで一本負け。昨年6月、木村柊也に判定勝ち。11月の神戸大会で松嶋こよみ戦が組まれ来日したが、ウィルス性胃腸炎により欠場。大晦日大会ではクレベル・コイケとの元王者対決で判定負けした。
高木は26歳。21年にパンクラスでデビューし、フェザー級1位まで浮上。23年10月、RIZINに初参戦しビクター・コレスニックに判定負け。24年4月に西谷大成に1R KO勝ち。9月には萩原京平に1R裸絞めで一本勝ち。昨年5月、秋元強真に判定負け。9月、三宅輝砂に判定勝ち。今年3月、木村柊也に1R TKO勝ち。5月、Road To UFC準優勝のリー・カイウェンを1R KO。3連勝とし、今回、元王者との一戦が用意された。
試合はケラモフの完勝に1R、序盤からケラモフが首投げで倒し、バックマウントを奪い、裸絞めを狙う。高木は脱出し、スタンドに戻すが、飛び膝蹴りを放つと、やや慎重になって遅くなり、ケラモフがキャッチして倒す。ケラモフはグラウンド状態で肩固め、バックからの裸絞め等、ギロチン等を執拗に狙い、高木を追い詰める。記者採点はケラモフ。
2R、開始すぐに高木の指がケラモフの目に入り、一時中断する。再開後も同じようになり、またも一時中断する。レフェリーは高木に警告を出す。再開後、またも高木がゆっくりな飛び膝を出すと、ケラモフがタックルで倒し、バックマウントを奪う。高木が立つと、ケラモフの膝蹴りのタイミングでテイクダウンを奪い、マウントを奪うが、すぐにケラモフは脱出する。最後のスタンドに攻防でケラモフは2度右フックを当てて好印象で終える。記者採点はケラモフ。
3R、高木のパンチのタイミングで、ケラモフがタックルでのテイクダウンを何度も繰り返し、グラウンドでコントロールする展開が続く。お互い打撃のヒットが少なく、ケラモフもサブミッションには持ち込めず、ケラモフがコントロールで取るラウンドに。記者採点はケラモフ。合計30-27でケラモフ。ジャッジ1者はなぜか29-28とつけたが、3者ともケラモフを支持し、ケラモフが判定勝ちした。
クジュティナ、RENAを圧倒し2R一本勝ち
第2試合 MMA 女子スーパーアトム級(49kg) 5分3R
×RENA(シーザージム/シュートボクシング女子世界フライ級(51kg)王者)
○ナターシャ・クジュティナ[Natasha Kuziutina](ロシア/アメリカン・トップチーム/ウラル&ウエスタンシベリア/元LFA女子ストロー級暫定王者)
2R 3’14” フロントチョーク
RIZINは7月から9月の3大会にかけ、伊澤星花が産休のため返上し空位となっている女子スーパーアトム級王座の決定戦進出選手を選ぶための“見えないトーナメント”4試合を組んでいる(6月の会見発表記事はこちら)。7月の広島大会で大島沙緒里がイ・イェジに1R一本勝ちし、パク・シウが須田萌里に判定勝ちし、10月3日の長崎大会でのケイト・ロータス×NOELの試合を控え、今回大阪ではRENA とクジュティナが激突する。
RENAは地元大阪出身の34歳。シュートボクシングのエースとして活躍し、15年末のRIZIN旗揚げ大会でMMAに初挑戦し、17年の大晦日の女子スーパーアトム級GP決勝では浅倉カンナに一本負け。富松恵美、山本美憂ら相手に4連勝後、21年大晦日にパク・シウに判定負け。22年7月のスーパーアトム級GP一回戦ではアナスタシア・スヴェッキスカに判定勝ちしたが、大晦日の準決勝は目の怪我のため辞退。23年4月、クレア・ロペスに膝十字固めで一本負け。24年3月、シン・ユリに判定勝ち、7月、ケイト・ロータスに2R TKO勝ち。その後、伊澤星花の王座挑戦が度々計画されたが、RENAの怪我により延び、満を持して昨年大晦日に組まれ、1RにRENAが左フックでダウンを奪ったが、2R伊澤がフロントチョークで逆転勝ちした。
クジュティナは37歳。柔道で2016年リオデジャネイロ五輪女子52kgの銅メダルを獲得。22年にMMAデビューし11戦10勝(4一本)1敗。2戦目で現UFCランカーのファティマ・クラインに判定負けしたが以降は全勝で、24年8月、LFA女子ストロー級暫定王者となり、11月に防衛。昨年はTuff-N-Uff、Ural FCで2勝。今年5月、RIZINに初参戦し、浜崎朱加を寝技で圧倒し1R腕十字で一本勝ちした。
試合はクジュティナがフィジカルとグラップリングで差をまざまざと見せつける展開に。1R、スタンドでのお見合いが続いた後、クジュティナが組み付くと、RENAの首を抱えながらアッパーを連打し、崩してがぶりながら頭部に膝を連打する。途中、立たれても、引き続きクジュティナは組み付き、同じ攻撃を繰り返す。最後は倒して上になって、腕十字を狙い、パウンドと膝を当て、追い詰める。記者採点は8-10でクジュティナ。RENAは右まぶたが腫れており、インターバル中、ドクターチェックが入る。
2R、開始すぐ、クジュティナは胴タックルで倒し、上四方に回って頭に膝を連打する。すると中盤過ぎ、クジュティナはマウントポジションを奪うと、首を抱えて極めてタップを奪った。
マイクを持ったクジュティナは「私の名前はクージャです。私がRIZIN女子スーパーアトム級王者になるクージャです。みなさん、一緒にクージャと叫んでください。(日本語で)ニホンサイコウ、アイシテル」とアピールした
なお、RIZINの榊原信行CEOは大会後の総括で、“見えないトーナメント”の扱いについて、「4人で大晦日で準決勝みたいなことをやって、勝ち残った2人が年明けにベルトを懸けて決勝という流れが綺麗じゃないかと今は思っています」とコメントしている。
宇佐美秀メイソン、ベイノアから2ダウン奪い判定勝ち
第1試合 キック(肘無し・ワンキャッチワンアタック・オープンフィンガーグローブ着用) 71kg契約 3分3R
דブラックパンサー”ベイノア[Noah Bey](アメリカン・キックボクシング・アカデミー/元RISEウェルター級(67.5kg)王者、元J-NETWORK同級(66.68kg)王者、極真会館全日本ウェイト制2018軽量級(70kg)優勝)
○宇佐美秀メイソン(team VASILEUS/RISEウェルター級(67.5kg)王者、元ISKAユニファイドルール・インターコンチネンタル・ウェルター級(67kg)暫定王者)
判定0-3 (橋本25-30/石川25-30/25-30)
メイソンは大阪出身の25歳。宇佐美正パトリックの弟。フルコンタクト空手をベースとし、ボクシングでも西日本U15大会で準優勝。MMAでプロデビューした後、キックの試合が主体に。24年12月、實方拓海に判定勝ちしRISEウェルター級王座を獲得。昨年冬、武尊率いるteam VASILEUSに移籍。5月のRIZIN韓国大会ではジョ・サンへに右アッパーでダウンを奪われ引き分け。11月のRISEでのサンへとの再戦では判定勝ち。今年6月のRISEではタイ人のピーマイを43秒左膝蹴りでKO。今回、「武尊がマッチメイクするスペシャルカード」に出場する。
ベイノアは31歳。フルコン空手の極真会館、キックボクシングのRISEで活躍後、21年6月にRIZINでMMAデビューし、22年末以降はMMAの試合に専念する。アメリカン・キックボクシング・アカデミー(AKA)で練習しつつ、米国のLFAで昨年5月と7月に勝利。大晦日大会ではイルホム・ノジモフと戦う予定だったが、カード変更によりノジモフはホベルト・サトシ・ソウザのライト級王座に挑戦してKO勝ちし、ベイノアは緊急出場の雑賀“ヤン坊”達也に2R KO負けと明暗が分かれる。今年6月、芳賀ビラル海に2R KO勝ち。22年6月のTHE MATCHで和島大海に判定負けして以来4年ぶりにキックルールのの試合に臨む。OFGキックは初となる。なお、22年大晦日のRIZINでメイソンの兄・パトリックとMMAルールで対戦し、1R KO負けしている。
1R、両者サウスポーで構え、ベイが時折スイッチし、メイソンがプレッシャーをかけ続ける構図。ベイも右ストレートやローを返す場面もあるが、メイソンが積極的に左ストレート、ロー等を出し、やや好印象を残す。記者採点はメイソン。RIZINキックルールの試合は、今回からラウンドマスト判定が採用されている。
2R、基本的に同じような構図で、メイソンがプレッシャーをかけ続ける。ベイは左ローを当てる頻度が上がるが、パンチにつなげることができない。メイソンも左カーフを返す。ヒットは減ったが、メイソンが変わらず積極的な印象だ。記者採点はメイソン。
3R、後の無いベイはようやく前に出てパンチを振るうが、メイソンは距離を取ると、ベイの入り際に右フックを当ててダウンを奪う。その後もベイの左ローの蹴り足をメイソンがすくいながら、左ストレートを当てて倒すと、豊永レフェリーはダウンを宣告する。その後もベイは前に出るが、反撃に持ち込めず終了。メイソンが大差をつけ判定勝ちした。
マイクを持ったメイソンは「つまんない試合をしてすみません。今日は20%ぐらいです。本当はもっと強いです。RIZINはMMAのファンが多いと思うけど、キックの試合も見に来てください」とアピールした。最後はは武尊らVASILEUS勢と記念撮影した。















