RIZIN 6.6 仙台(レポ):神龍誠、先輩の扇久保博正を判定勝ちで超えて行きフライ級王者に「扇久保…先生、あなたのおかげで強くなれました」。トニー・ララミー、元谷友貴に判定勝ち
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RIZIN LANDMARK 14 in SENDAI
2026年6月6日(土)宮城・ゼビオアリーナ仙台
レポート:井原芳徳 写真提供:(C)RIZIN FF ※ABEMAでPPV中継
神龍誠、先輩の扇久保博正を判定勝ちで超えて行きフライ級王者に
第8試合 MMA RIZINフライ級(57kg)タイトルマッチ 5分3R
×扇久保博正(THE BLACKBELT JAPAN/王者、RIZINフライ級世界GP 2025優勝、RIZINバンタム級日本GP 2021優勝、元修斗フライ級&バンタム級世界王者)※初防衛戦
○神龍 誠(神龍ワールドジム/アメリカン・トップチーム/挑戦者、元DEEP&CFFCフライ級王者)
判定0-3 (石川27-30/植松27-30/橋本27-29)
※神龍が王者に
RIZIN初の東北大会は満員の4564人(主催者発表)の観衆を集め、メインイベントでは東北出身勢同士、元同門同士の因縁の再戦が行われた。
扇久保は岩手県久慈市出身の39歳。21年のRIZINバンタム級日本GPで井上直樹、朝倉海らを下し優勝。22年大晦日大会ではフライ級で堀口恭司と対戦し判定負け。23年7月、バンタム級王者決定戦でフアン・アーチュレッタに判定負け。大晦日にはフライ級に戻り、ジョン・ドッドソンに判定勝ち。24年7月、元同門の後輩・神龍誠との接戦を制し判定勝ち。昨年7月のフライ級GP一回戦ではホセ・トーレスに判定勝ち。9月の準決勝ではアリベク・ガジャマトフに判定勝ち。大晦日には元谷友貴に判定勝ちしGPを制し、フライ級王者となった。
神龍は今大会の地元仙台出身の25歳。24年7月の超RIZIN.3で扇久保博正に判定負け。同年の大晦日大会ではホセ・トーレスと59kg契約で対戦し判定負け。昨年5月、伊藤裕樹に判定勝ち。7月のフライ級GP一回戦では山本アーセンに1Rフロントチョークで一本勝ち。9月の準決勝では元谷友貴に判定負け。その後、元谷の所属するフロリダのアメリカン・トップチームに加入。大晦日大会ではヒロヤに判定勝ち。今年4月の福岡大会ではエンカジムーロ・ズールーに1Rアームロックで一本勝ち。試合後、中継席の扇久保に対し再戦を呼びかけ、扇久保は「6月、ボコボコにしてやるから」と答え、休憩時間前にRIZINの榊原信行CEOが両者の王座戦を正式発表した。
地元東北での凱旋試合で、扇久保は入場曲を吉田拓郎の「落陽」から「人生を語らず」に変えて登場する。中継の解説の征矢貴によると「人生を語らず」は修斗時代に使っていたことがあるそうだ。「人生を語らず」のサビには「超えて行け そこを」という歌詞があり、扇久保は試合後のインタビューでこの歌詞は自分自身および後輩の神龍に対してのメッセージだったことを明かし、試合では神龍が先輩の扇久保超えを果たすことになる。
1R、扇久保がオーソドックス、神龍がサウスポーで構え、お互いパンチを振う。扇久保が左フックを放つが、神龍はかわすと、タックルを仕掛けて倒す。神龍は座った状態の扇久保の背後にしがみつく。神龍は両足を扇久保の胴に巻きつけることはできないものの、右足を扇久保の右足に絡めてポジションをキープし、時折パウンドを当てて印象を作る。終盤、扇久保は一気に体をひねって立ちあがる。扇久保がパンチを振ると、またも神龍はタックルを仕掛けるが、これはすぐに扇久保が突き放す。最後、扇久保が右ローを放つと、軸足刈りとなり、神龍は倒れるが、すぐに立ち上がって終える。記者採点は神龍。
2R、扇久保はセコンドの注意があったか?パンチの振りを1Rよりはコンパクトにしつつ前に出る。それでも神龍はまたも扇久保のパンチにタックルを合わせて組み付き、金網に押し込んで倒す。扇久保は金網際で座った状態で耐えて立ち上がり、中盤過ぎに離れる。扇久保は変わらず前に出て、左ボディを連打しつつ、左フックを顔面に当て、打撃でようやく印象を作る。
終盤、神龍も左テンカオを当てて印象を作る。扇久保が前に出れば、神龍は首相撲で捕まえて左右の膝蹴りを連打する。神龍は右の縦肘を当てる場面も。残り30秒を切り、お互いパンチを当てるが、クリーンヒットにはつながらない。記者採点は有効打でやや上に見えた神龍だが、割れても不思議ではない。
3R、扇久保が右ストレートを当ててから組み付いて押し込み、離れ際には左フックを当てる。中盤、神龍が片足タックルで倒すが、すぐに扇久保は立つ。扇久保は変わらず前に出るが、神龍は左の縦肘を当てる。すると扇久保は頭頂部から大出血し、豊永レフェリーはタイムストップしドクターチェックを要請する。2分ほどの止血の後に再開するが、すぐに扇久保の顔が血で染まる。
扇久保は血だるまになりながらも、挽回を狙って前に出てパンチを振うが、神龍はスウェーし、終盤、タックルを仕掛けて倒す。神龍は背後からしがみついて倒し、1Rのように右足を絡めてコントロールし、反撃を封じ、クレバーな試合運びを見せる。残り30秒、扇久保が体をひねって上になるが、下の神龍はギロチンで迎撃し、簡単に主導権を譲らない。最後、扇久保は外し、立ち上がってパウンドを振うが空振りして試合終了のゴングが鳴る。すると扇久保は神龍に握手して話しかける。記者採点は神龍。RIZINの新ルール基準で8-10とした。合計26-30で神龍。ジャッジ3者とも神龍を支持し、神龍が判定勝ちし、悲願の扇久保超えとRIZINフライ級王座獲得を果たした。
マイクを持った神龍は「扇久保…先生、あなたのことを嫌いだったし、色々あったけど、あなたのおかげで強くなれました。ありがとうございました」と、激しい舌戦を繰り広げた先輩の扇久保に話しかけると、場内は拍手に包まれた。
続けて神龍は「最後、お父さん、来てください」と話し、父がケージに入り、神龍はチャンピオンベルトを渡し「育ててくれてありがとう。お父さんのおかげでベルトを巻けました。これが親孝行です。ありがとうございました」と感謝を述べた。
その後、扇久保がマイクを持つと「誠、本当に強くなったな。今まで色々言って、ごめん」と話しかけ、2人は握手し、再び場内は拍手で包まれ、扇久保は「これからRIZINフライ級、世界一の階級にしよう。2人で盛り上げていこう」と呼びかけ、神龍は「はい。押忍。お願いします」と答えた。
神龍は退場時、直前の試合で元谷友貴に判定勝ちしたトニー・ララミーと笑顔で握手し、両者の今後の対戦を示唆した。
【LIVE】
RIZIN LANDMARK 14神龍「扇久保先生、あなたのことを嫌いだったし、色々あったけどあなたのおかげで強くなれました。」
扇久保「本当に強くなったな。今まで色々言ってごめん。これからRIZINフライ級、世界一の階級にしよう!」
— ABEMA格闘 (@Abema_Fight) June 6, 2026
トニー・ララミー、元谷友貴を打撃で追い詰め判定勝ち
第7試合 MMA 59kg契約 5分3R
×元谷友貴(アメリカン・トップチーム/元DEEPバンタム級&フライ級王者)
○トニー・ララミー[Tony Laramie](カナダ/マキシマム・トレーニングセンター/元BTCフライ級王者)
判定0-3 (植松26-30/石川26-30/柴田25-30)
元谷は36歳。24年大晦日大会で秋元強真に判定勝ちし、連勝を3に伸ばすと、昨年3月、井上直樹のバンタム級王座に挑戦したが判定1-2で惜敗した。その後、王座獲得のチャンスを求め、フライ級に戻ることを決意。7月のフライ級GP一回戦ではヒロヤに判定勝ち。9月の準決勝では神龍誠に判定勝ち。大晦日の決勝では扇久保博正に判定負けし、フライ級王座奪取とはならなかった。
ララミーは27歳。レスリングをベースとし、17年にMMAデビュー。24年6月、カナダのBTCのフライ級王座を獲得。11月のRIZIN初戦では村元友太郎に判定勝ち。昨年3月、伊藤裕樹に判定負けし、フライ級GPには選ばれなかった。11月には山内渉に判定勝ち。今年3月、征矢貴に3R TKO勝ちし「次は征矢のチームメイト(=扇久保博正)とタイトルを懸けてやらせろ」とアピールしていた。
なお、RIZINの6月1日の発表によると、ララミーは犬の散歩中に大型犬に深く噛まれ、狂犬病等の対策のために抗菌薬を飲んで体重調整が難しくなったことが理由で、フライ級(57kg)から59kg契約に変わっている。噛まれた場所は右手首だった。
1R、中央付近で両者構え、元谷が右フックを放つが、かわしたララミーが左フックを当て、元谷は倒れる。ララミーはすぐに上になり、パウンドラッシュで追い詰めようとするが、元谷は下からしがみついて難を逃れる。ララミーはハーフガードで押さえるが、元谷は体をひねって脱出する。ララミーはすぐ元谷を金網に押し込む。終盤、元谷が押し返すが、ララミーは足を掛けて倒すと、上からパウンドを連打する。元谷は右膝周辺にテーピングをしており、踏ん張りが不十分か?元谷は下から組み付いて耐え、最後は立ち上がって終える。元谷は眉間から出血している。記者採点はララミー。ジャッジは3者とも8-10とつけたようだ。
2R、ララミーがパンチを振って前に出ると、元谷は下がる足取りが遅く、右足のダメージの影響を感じさせる。元谷が組み付いても、ララミーが倒す。すぐスタンドに戻り、ララミーは随所でパンチや右ローを当て、元谷のタックルも切る。終盤もララミーは左ボディ、右フック、ローを的確に当てて離れ、元谷をじっくりと削りつつ、確実にポイントを取る。記者採点はララミー。
3R、ララミーは元谷を金網際に詰め、左ボディを連続で当てる。元谷もパンチを当てるが手打ちで、タックルを仕掛けても簡単に突き放され、八方ふさがりの状態となる。中盤過ぎからはララミーが押し込み続け、一瞬倒す場面も。終盤、離れてからも、変わらずララミーは休まず打撃を出し続け、元谷が出てきても軽々とかわし、最後も膝とパンチを当てる。最後、ララミーは胴廻し回転蹴りを放って空振りして試合を終えるが、左足を痛そうにする。記者採点はララミー。合計27-30でララミー。ジャッジはRIZINのルールに沿って8-10を比較的つけつつ、ララミーを支持し、ララミーが判定勝ちした。
マイクを持ったララミーは元谷に対し「体重変更に合意してくれてありがとうございました」と感謝を述べつつ「今日元谷選手を圧倒して勝ったので、次の試合の勝者と戦いたいです」「なんなら2人一緒にやってもいいです」とアピールした。榊原CEOは大会後の総括で「59kgのキャッチウェイトということも考慮する必要はあると思いますけど、元谷に何もさせなかった戦いぶりはすごいなと完服しました。十分タイトルに挑戦していくにふさわしい選手と思っています」とコメントしている。
計量オーバーの貴賢神、酒井リョウを76秒KO
第6試合 MMA ヘビー級(120kg) 5分3R
×酒井リョウ(レンジャージム)
○貴賢神(フリー)
1R 1’16” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※貴賢神が計量1.2kgオーバー。121.2kg契約で実施
8月11日のTOYOTA ARENA TOKYO大会から4選手参加の「RIZIN JAPANグランプリ ヘビー級(120kg)トーナメント」が開催される。上田幹雄、スダリオ剛、エドポロキングの出場が決まり、残り1枠の査定試合として、酒井と貴賢神の試合が組まれた。なお、5月4日のDEEPでの赤沢幸典 vs. 金田一孝介も査定試合で、赤沢が1R TKO勝ちしている。
酒井は栃木出身の39歳。22年11月のDEEPメガトン級暫定王者決定戦で赤沢幸典に1R TKO勝ち。23年7月に水野竜也に1R TKO勝ちし初防衛。24年3月のロッキー・マルティネスとの王座統一戦で判定負け。11月には元王者の長谷川賢に負傷判定勝ち。昨年3月のRIZIN初戦ではエドポロキングに2R TKO負け。8月、DEEPメガトン級王座決定戦で大成に3R KO負け。今年3月のDEEPでは荒東“怪獣キラー”英貴に1R TKO勝ちしている。
貴賢神は栃木出身の29歳。元力士で22年4月のRIZINでMMAデビュー後、関根“シュレック”秀樹、カルリ・ギブレイン、荒東“怪獣キラー”英貴に3連敗。24年3月の神戸大会ではプロ2戦目のコーディー・ジェラベックに1R TKO勝ちしたが、大晦日大会ではエドポロキングに1R KO負け。昨年7月には稲田将に2R TKO勝ち。11月、MAX吉田に1R TKO勝ち。その時は100kg契約のリミットをクリアしたが、今回は120kgのリミットをオーバーした。
試合は貴賢神の完勝に。1R、酒井がパンチを振って前に出るが、貴賢神が左フックを当てると、一瞬酒井が膝をつく。酒井は右ローを空振りした後、左右のパンチを振って前に出るが、貴賢神がバックステップでかわして右ストレートを当てると、酒井がダウンする。貴賢神が上から右肘を連打し、さらに鉄槌を連打し、酒井の意識が飛んだところでレフェリーがストップした。
マイクを持った貴賢神は「酒井選手、契約体重が守れず申し訳ありませんでした。通常ルールで受けてもらいありがとうございました。これからもヘビー級、盛り上げられるよう頑張ります」と謙虚に話した。
榊原CEOは大会後の総括で貴賢神について「ルール(=契約体重)が守れないやつはプロ失格です。信頼できない選手を日本の代表を決めるところに送り出す気には、今日の勝ちをもってしてならないですね。本人にも『チャンスを生かそうと思うんだったらしっかり準備しろよ』って言いました。酒井が男気を見せなければノーコンテストですよ。(ヘビー級GPを)プロデュースしてるのはチャーリー柏木なんで、チャーリーがどう判断するか、そこに従いたいと思っています」と厳しくコメントしている。
ベイノア、芳賀ビラル海を2R左ハイKO
第5試合 MMA ライト級(71kg) 5分3R
○“ブラックパンサー”ベイノア[Noah Bey](アメリカン・キックボクシング・アカデミー/元RISEウェルター級(67.5kg)王者、元J-NETWORK同級(66.68kg)王者、極真会館全日本ウェイト制2018軽量級(70kg)優勝)
×芳賀ビラル海[Bilal Kai Haga](MASTER JAPAN TOKYO/GRACHANライト級王者)
2R 0’10” KO (左ハイキック)
※芳賀が計量0.1kgオーバー。71.1kg契約で実施
ベイノアは30歳。米国と日本のハーフ。24年4月、井上雄策に判定勝ち。続く6月、計量オーバーで減点のあったジョニー・ケースに判定勝ち。24年暮れに極真会館を退会し、アメリカン・キックボクシング・アカデミー(AKA)に移籍。AKAで練習しつつ、米国のLFAで昨年5月と7月に勝利。大晦日大会ではイルホム・ノジモフとと戦う予定だったが、カード変更によりノジモフはホベルト・サトシ・ソウザのライト級王座に挑戦しKO勝ち。ベイノアは緊急出場の雑賀“ヤン坊”達也に2R KO負けした。
芳賀は28歳。西アフリカのガーナと日本のハーフで愛知出身。日本拳法がベースで、17年の全日本体重別選手権中量級で準優勝し、19年の総合選手権大会では木村柊也に決勝で敗れる。22年2月、MMAプロデビューし当初は4連敗したが、GRACHANを主戦場にし6連勝。昨年3月、ロクク・ダリに判定勝ちし、5月、林RICE陽太に判定勝ちし、GRACHANライト級王座を獲得。9月、RIZINに初参戦したが、矢地祐介に2R裸絞めで一本負け。3月、GRACHANに戻り、チョ・ギョンウィに1R裸絞めで一本勝ちし、RIZINに再挑戦する。
1R、開始すぐにベイが左ハイでダウンを奪う。ベイはパウンドで追撃するが、芳賀は耐えて立つ。芳賀は右まぶたが腫れている。芳賀は前に出るが、ベイはステップでかわし、オーソドックス主体で時折スイッチし、左の三日月を当てる。終盤、芳賀が右カーフを連打した後、左フックを当てると、ベイは一瞬腰が落ちてしまう。ベイは持ち直し、左三日月を当てるが、芳賀も右ストレートを返し、一歩も引かない。記者採点はベイ。
2R、序盤から芳賀が右カーフからの左フックをまたも当てるが、ベイも左ハイをヒット。これは芳賀は耐えたが、ベイは落ち着いて左三日月蹴りを一発散らしてから、芳賀が左フックで突っ込んだところで、ベイが左ハイを放つとアゴにクリーンヒット。芳賀がダウンすると、すぐさま長瀬レフェリーがストップした。
マイクを持ったベイは「芳賀君、試合前から僕の空気感に合わせて盛り上げてくれました。ありがとうございました。押忍」と話し、今大会のPRキャンペーンで仙台を回ったことから「仙台のみなさん、ただいま」「仙台出身」と冗談めかして話すと、「ネクストファイト、次、誰と見たいですか?ノジモフ?リベンジ?ヤン坊?井上(雄策)?まあまあ、誰でもやります。ライト級かき回します。仙台、牛タン食べてタン能してください」とアピールした。
矢地祐介、ISAOとの「玄人好み」の技術戦制す
第4試合 MMA ライト級(71kg) 5分3R
○矢地祐介(フリー/元修斗環太平洋&PXCフェザー級王者)
×ISAO(NEVER QUIT/元パンクラス・ライト級&フェザー級王者、2009年ネオブラッドトーナメント・ライト級優勝)
判定3-0 (植松29-28/柴田29-28/石川29-28)
矢地は36歳。21年大晦日から22年4月にホベルト・サトシ・ソウザ、ルイス・グスタボに2連敗。その後3連勝したが、24年5月のベラトール・パリ大会でマンスール・ベルナウイに1R一本負け。9月には宇佐美正パトリックに判定勝ちしたが、大晦日大会では桜庭大世に26秒でTKO負け。昨年9月の再起戦ではGRACHAN王者の芳賀ビラル海に2R裸絞めで一本勝ち。今年3月、キム・ギョンピョに肘でまぶたを切られ2R TKO負けした。
ISAOは宮城県大崎市出身の37歳。デビュー当時の09年からパンクラスに上がり、ライト級のフェザー級の2階級を制覇。21年5月、中島太一に判定勝ちしフェザー級王座3度目の防衛。23年11月のベラトールでイーブス・ランドゥーに判定負け。昨年7月、4年ぶりにパンクラスに上がり、2年ぶりの試合に臨んだが、カリベク・アルジクル ウールに1R右フックでKO負け。12月、ライト級に戻るが、粕谷優介に2R裸絞めで一本負けし3連敗中。今回RIZINに初参戦する。
1R、両者サウスポーで構え、ISAOが左カーフを当てると、矢地が左カーフを返したタイミングで、ISAOがタックルを仕掛けて金網に押し込む。ISAOは足を払って倒し、金網際で押さえる。ISAOはハーフガードから右肘を当てる。矢地が立つと、組んだ展開で放った膝蹴りがローブローとなり、一時中断する。ブレイクして再開し、ISAOがまたもタックルから金網に押し込み、またも足を掛けて倒し、中央付近で上から押さえる。終盤、ISAOがトップで押さえ、時折体を起こしてパウンドと肘を落とし、主導権を維持する。記者採点はISAO。
2R、お互い左カーフを当て、矢地は左ストレートやハイも絡め、打撃では好印象だが、すぐにISAOは組み付いて金網に押し込み、追撃を封じる。ISAOは足へタックルを仕掛けて倒し、金網際で押さえる。ISAOは立ち際に顔面に膝を当てる。再びISAOが押し込む構図となる。中盤過ぎ、今度は矢地が崩して倒すと、立ち際に顔面に膝を当て返す。ISAOは立つと、アームロックを狙って倒す。
両者背中をマットにつけて足が絡む状態がしばらく続き、矢地がトップを取る。矢地はハーフで押さえ、左肘を当てるが、ISAOも下から左肘を当てる。最後、両者が立ち、ISAOが押し込んで終える。記者採点は矢地だが割れても不思議ではない。
3R、お互い組み合い膠着すると、すぐブレイクがかかる。矢地は押し込むが、離れ際に右ストレートを当てる。矢地が右ハイを当てるが、ISAOは蹴り足をつかんで倒して、金網際で上になる。矢地はギロチンを狙いつつ立ち上がるが、ISAOは押し込む。終盤、ISAOはアームロックを狙いつつ離れる。ISAOが左膝を当てるが浅く、両者組み付き、残り10秒にISAOが倒すが、すぐに矢地が立って終わる。両者笑顔で握手する。記者採点は正味の打撃のあった矢地。合計28-29で矢地。ジャッジ3者も同じ採点で矢地を支持し、矢地が判定勝ち。「負けたらRIZIN出禁」とRIZINの榊原CEOから言われていた矢地だが、なんとか踏みとどまった。
マイクを持った矢地は「こんな玄人好みの試合でマイクでいたたまれないんですけど、生き残ったんで、まだまだここから頂上登るんで応援お願いします」とアピールした。
冨澤大智が1R TKO勝ち
第3試合 MMA フライ級(57kg) 5分3R
○冨澤大智(FIGHTER’S FLOW)
×加藤瑠偉(フリー)
1R 4’31” TKO (レフェリーストップ:グラウンドでの肘打ち)
富澤は栃木県宇都宮市出身の28歳。K-1ジム総本部チームペガサス時代の21年にKrushでプロデビューし2勝後、22年11月にBreakingDownに初参戦し、MMAルールでヒロヤに判定負け。23年大晦日のRIZINでのOFGキックでは篠塚辰樹に2ダウンを奪われ判定負け。24年大晦日のRIZINでのMMAプロデビュー戦では三浦孝太に1R KO勝ち。昨年5月の2戦目は山本アーセンに2R裸絞めで一本負け。9月、平本蓮の弟・丈に判定勝ち。大晦日の篠塚辰樹とのMMAでの再戦では2R TKO負けした。
加藤は宮城出身の24歳。柔道をベースとし、19年からのABEMA格闘代理戦争に出場し、20年からはDEEPでMMAの試合を重ねていたが、12戦5勝(2KO)7敗と負け越していた。24年12月に青田武に判定勝ちして以降、MMAは遠ざかり、昨年はBreakingDownでキックを2戦しいずれも勝利している。
1R、両者サウスポーで構え、加藤が片足タックルで倒し、富澤に立たれてもすぐ倒し、金網際で押さえる。その後も立たれても倒したり組み付く展開が繰り返される。数十秒押し込んだ後に膠着すると、レフェリーはブレイクする。終盤、富澤は右のミドル、三日月蹴りをヒットするが、加藤がタックルで倒して上で押える。ところが加藤が立って大振りのパウンドを振うと、勢い余って背中を向けて倒れてしまう。富澤が脱出して上になり、パウンドを当て、サイドに回って押さえ、頭に膝を当ててから、左の肘を連打したところで、レフェリーがストップした。
マイクを持った富澤は中継席に座っていた篠塚に向けて「馬鹿篠塚、てめえが休んでいる間チャンピオンになるよ」と挑発し、「大晦日、修斗でもパンクラスでもDEEPでもいいんで、チャンピオンクラスとやりたいです。榊原さん面白いマッチメイク組んでください」とアピールした。中継で篠塚は「DEEPのチャンピオンとか失礼だろ。やれるわけないだろ」とツッコんだ。
直樹、黒井海成に1R TKO勝ち
第2試合 MMA フェザー級(66kg) 5分3R
○直樹(FIGHTER’S FLOW/元RISEライト級(62.5kg)王者、元スック・ワンキントーン・スーパーライト級(63.5kg)王者)
×黒井海成(BRAVE/J-MMA Rookies CUP 2023フェザー級優勝)
1R 3’37” TKO (レフェリーストップ:左膝蹴り→グラウンドパンチ)
直樹は33歳。伝統派空手をベースとし、RISEで白鳥大珠にも2度勝利した実績がある。昨年5月のDEEPでのMMA初戦では奥山貴大を1R左ジャブでKO。だが7月のRIZINでは芦田崇宏に寝技で終始攻め込まれ判定負け。11月のDEEPでは三井俊希に27秒左フックでKO負けし2連敗となったが、今年3月のDEEPでは木下カラテに22秒裸絞めで一本勝ち。寝技の成長を印象付け、RIZINに再挑戦する。
黒井は宮城県蔵王町出身の24歳。伝統派空手をベースとし、19年、K-1甲子園東日本予選で優勝。上京してBRAVEに加入し、21年のBreakingDownでの勝利を経て、22年にMMAデビュー。23年、MMA 7団体参加のJMMA Rookies Cupで優勝。韓国ROAD FCで2連敗後、昨年9月にDEEPに初参戦し丈太に1R三角絞めで一本勝ち。11月の宮城でのBRAVE FIGHTではTack(長田拓也)に1R TKO勝ち。今年2月のDEEPでは三井俊希に1R TKO負けしている。
1R、MMA経験で勝る黒井が、開始すぐから両足タックルを仕掛けて倒し、金網際で上になり先手を取る。黒井がハーフで押さえて、随所でパウンドを当てて主導権を握り続ける。すると黒井は中盤過ぎという早めの段階で、逆サイドに回って腕十字を仕掛けるが、まだ元気な直樹は対処して脱出する。直樹は立つと黒井を首相撲で捕まえて、左膝蹴りを顔面に連打して黒井を倒す。直樹が金網際で倒れたパウンドを連打したところで、レフェリーがストップした。
直樹は入場パフォーマンスで踊ったキッズダンサーのアピールをした後、「黒井選手みたいな実力のある選手を倒せるんで色物じゃないんで、トップを目指します。RIZINのジョーカーになります」とアピールした。
井上聖矢、赤田功輝に3R逆転KO勝ち
第1試合 MMA バンタム級(61kg) 5分3R
×赤田功輝(FIGHTER’S FLOW)※KTTから所属変更
○井上聖矢(THE BLACKBELT JAPAN)
3R 0’28” KO (左フック)
赤田は青森出身の27歳。20年にKrushでキックデビューし7戦4勝(3KO)2敗1分。24年大晦日のRIZINの雷神番外地でのMMAプロデビュー戦では五明宏人に判定1-2で惜敗。昨年3月、魚井フルスイングに判定負け。平本蓮のチームを離れ、7月のBreaking Downでのキックルールの一戦で西谷大成に2R KO勝ち。同月末のRIZINに急きょ参戦し、秋元強真に1R裸絞めで一本負けした。9月のBreakingDownでのキックの試合では細川一颯にKO負けしている。
井上は熊本出身の22歳。極真空手をベースとし、キックの試合を重ね、昨年5月、RIZIN韓国大会にキックルールで出場しカン・ボムジュンに判定勝ち。千葉のTHE BLACKBELT JAPANに移籍し、今年4月の福岡大会でMMAデビューし、宮川日向に寝技で攻め込まれ判定負けしたが、アグレッシブな戦いがRIZINから評価され、2戦目が早くも用意された。
1R、ストライカー対決だが、MMA経験が比較的長い赤田が、組みの勝負を選び、序盤からタックルを仕掛けて押し込む。1分ほど膠着すると、豊永レフェリーはブレイクする展開が2度繰り返される。終盤、赤田がタックルで倒すが、すぐ井上が立つ。最後も赤田が押し込み、突き放した井上が右ストレートを当てるが、すぐに終わる。記者採点は赤田。
2Rも赤田が組んで押し込む展開を繰り返す。井上は組まれ際に左フックを当て、組まれた直後は右膝蹴りを当てるが、その後は押し込まれて為す術がない。中盤過ぎのブレイクの後、赤田はサウスポーからの左ストレートを当て、その後すぐにタックルで押し込む。井上は右まぶたをカットする。残り30秒、ブレイクがかかると、井上が右テンカオを2連打し、赤田が少し苦しそうな表情を見せて、組んで防御して終える。記者採点は正味の有効打で上だった井上だが割れる可能性もある。
すると3R、赤田のタックルを井上が切り、頭を押えて右膝蹴りを当てる。赤田は負けじとパンチを振って詰めて来るが、井上が左フックを立て続けにクリーンヒット。赤田は大の字になって倒れ、レフェリーがストップした。
マイクを持った井上は「赤田、MMA甘くないよ、アマチュア修斗からやり直したほうがいいよ」と、赤田の元練習仲間の平本蓮が6年前に萩原京平に負けた後に言われたセリフを引用して赤田を揶揄しつつ「これは冗談ですけど、赤田選手、ありがとうございました」とフォローした。続けて井上は「去年クリスマスにお父さんにステージ4の末期がんがみつかり、余命宣告を受けて戦っています。自分はMMAを始めて4カ月ぐらいで、色んな人から甘くないと言われました。頑張ったら報われるので、お父さんも余命宣告とか関係なく打ち勝ってほしいです。これからバンタム級を井上聖矢が荒します」とアピールした。
オープニングファイト
第4試合 MMA フライ級(57kg) 5分2R
○颯斗[はやと](神龍ワールドジム)
×湯浅帝蓮[ていらん](米国/FIGHTER’S FLOW)
判定2-1 (石川20-18/豊永19-19○/福田20-18)
第3試合 キック 67.5kg契約(ウェルター級相当) 3分3R
○齋藤紘也[こうや](K-1ジム川口ブルードラゴン/Krushウェルター級王者)
×TAaaaCHAN[ターチャン](PCK連闘会/聖域統一スーパーライト級王者・元同ライト級王者、元INNOVATIONフェザー級王者)
1R 1’26” KO (3ダウン:左ハイキック)
第2試合 キック 56.5kg契約(フェザー級相当) 3分3R
×赤平大治(VERTEX/NJKFフェザー級4位)
○内田 晶[しょう](チーム・タイガーホーク)
判定0-3 (橋本27-30/長瀬27-30/石川28-29)
第1試合 キック 62kg契約(ライト級相当) 3分3R
○岩城悠介(RIKIX/元WPMF世界スーパーフェザー級王者)
×中泉 翔(TEAM EIGHT SENDAI)
3R 0’45” KO (右飛び膝蹴り)






























