DEEP 11.2 後楽園ホール(レポ):大原樹理、神田コウヤに2R TKO勝ちしライト級暫定王者に。牛久絢太郎、椿飛鳥に58秒一本勝ち。北岡悟、山田聖真に判定負けし4連敗。三井俊希、直樹を27秒KO
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2025年11月2日(日)後楽園ホール
レポート:井原芳徳 写真提供:DEEP事務局
大原樹理、神田コウヤに2R TKO勝ちしライト級暫定王者に
第9試合 メインイベント DEEPライト級暫定王者決定戦(5ジャッジ制) 5分3R
○大原樹理(KIBAマーシャルアーツクラブ/元DEEP&BLACK COMBATライト級王者)
×神田コウヤ(THE BLACKBELT JAPAN/元DEEPフェザー級王者)
2R 4’59” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※大原が暫定王者に
昨年9月、野村駿太が江藤公洋に判定勝ちし、DEEPライト級王座を獲得した。その後、野村はRIZINで3月にルイス・グスタボに判定勝ち、7月27日にパトリッキー・ピットブルに判定勝ちし、9月28日のRIZIN名古屋大会でRIZINライト級王者のホベルト・サトシ・ソウザに挑戦することが決まったが、怪我により王座挑戦を回避した。
DEEPのルールの第45条で「チャンピオンは、原則としてタイトル獲得後10ヶ月以内に防衛戦を行わなければならない。正当な理由なくしてチャンピオンがこの義務を履行しない場合はタイトル剥奪の理由となる。ただし、チャンピオンの負傷、病気、プロモーターの責などの正当な理由がある場合は、この限りではない」と定められており、本来なら野村は王座獲得から10カ月後の7月16日までに防衛戦を行わないといけないが、引き続き、負傷が理由で防衛戦が猶予され、大原と神田の間で暫定王者決定戦が行われる。
大原は試合当日で35歳になる。23年2月、DEEPの推薦で韓国のBLACK COMBATに初参戦すると、その後も継続参戦し人気を高め、昨年9月、イ・ソンハにニンジャチョークで勝利しライト級王座を獲得。12月にはムン・ギボムに判定負けし王座陥落する。今年5月にはBLACK COMBATの推薦で、RIZIN韓国大会に参戦し、ジョニー・ケースに1RでKOされたが、ケースの計量オーバーにより無効試合となっていた。DEEPには23年9月にソンハとの初対決で2R一本負けして以来2年ぶりとなる。
神田は29歳。レスリング天皇杯ベスト8の実績があり、18年にMMAデビュー。23年2月、DEEPフェザー級暫定王座決定戦で五明宏人に判定勝ち。同年のRoad to UFCでは初戦突破するも準決勝で敗退。牛久絢太郎が王座を返上し神田は正規王者に昇格したが、昨年3月、青井人に判定2-3で惜敗し王座陥落。7月の木下カラテ相手の再起戦では1.9kgオーバーし判定負け。ライト級に階級を上げて臨んだ12月の山田聖真戦では、3R負傷判定勝ち。8月にはデビュー6連勝の山本颯志との試合が組まれたが、山本の怪我により代役の佐々木大と対戦し2R TKO勝ちしている。
1R、神田がサウスポーで構え、開始すぐから前に出て、大原はオーソドックスで構えて距離を取る。大原は左ストレート、肘、インローを当て、右ジャブも当て、少し大原をひるませる。大原は右ミドル、左ストレートを返す場面もあるが、攻撃が少なく、やや守勢が続く。
だが終盤、神田の圧力が少し落ちて来ると、大原が左ジャブ、右ミドルを立て続けに当て、距離を取った神田に右ストレートも当てる。すると大原は左右のパンチを立て続けに放つ。神田は嫌って組んで来るが、大原は右膝蹴りを当て、少しふらつき気味の神田にさらに右ストレートを当ててダウンを奪う。神田はすぐ立ち、さらに大原が右ストレートを当て、神田は組み付いてタックルで倒してバックを狙うが、大原は脱出してスタンドに戻す。だが神田は再びたっくるを仕掛けて倒すと、サイドから肘を当て、マウントを奪ってパウンドを当てる。大原が背中を向けて立とうとすると、先に神田は立ち上がり、サッカーボールキックを2連打する。最後は大原も立って終わる。記者採点はダウンを奪った大原。だが、流れは神田となっている。
2R、神田はまたもタックルで倒し、ハーフで押さえるが、大原はその先を許さずスタンドに戻す。だがまたも神田はタックルで倒し、サイドで押さえる。中盤、神田はマウントを奪い、バックを取りつつ、下に落ちながら腕十字を狙うが、まだ元気な大原は神田は腕をつかんで防御し引き抜く。終盤、下の神田はリバースに成功するが、大原は下から三角をすぐに狙い、嫌った神田が立ってスタンドに戻る。残り40秒、大原はスタンドを待ってましたとばかりに前に出る。逆に神田は目まぐるしい攻防が続いた影響でやや集中力が切れたか?ガードが甘くなると、大原が立て続けに左ジャブ、右ストレート、アッパーを当て、神田を金網際まで詰める。
パンチを立て続けにもらった神田は次第にダメージが溜めり劣勢に。大原は首相撲からの膝蹴り、パンチを何発も当てる。神田はフラフラで背中を向けて逃げる状態が10秒以上続き、危険な状態だが、なぜか植松レフェリーはストップをかけない。すると10秒を切り、神田が倒れ、亀になって、大原がパウンドを追撃したところで、ようやく植松レフェリーがストップした。ストップは残り1秒のタイミングで、あやうく3Rに突入するところだった。
暫定ライト級王者のベルトを巻きマイクを持った大原は「危なかったしヒヤヒヤさせましたけど、面白かったでしょ。僕自身、戦績綺麗じゃないですけど、この姿を見て何かを感じ取って欲しいです。今日、誕生日なので、おめでとうと言ってもらえるとうれしいです。まだまだどんどん試合頑張るんで応援お願いします」とアピールした。
牛久絢太郎、椿飛鳥に58秒一本勝ち
第8試合 セミファイナル フェザー級 5分3R
○牛久絢太郎(アメリカントップチーム/元DEEP&RIZINフェザー級王者)
×椿 飛鳥(フリー/修斗フェザー級世界4位)※トライデントジムから所属変更
1R 0’58” ヴォンフルーチョーク
牛久は30歳。21年12月、神田コウヤに判定勝ちし、DEEPフェザー級王座を防衛。その後はRIZINで6戦2勝4敗。22年10月にクレベル・コイケに一本負けし、RIZINフェザー級王座から陥落。23年4月、朝倉未来に判定負け。6月からフロリダのATTに移籍し、9月に萩原京平に判定勝ち。その後、バンタム級転向を決め、DEEPフェザー級王座を返上。昨年4月のバンタム級初戦では太田忍に判定負け。9月には佐藤将光に判定負け。今年5月、3年半ぶりにDEEPに出場し、福田龍彌のバンタム級王座に挑戦したが判定負け。バンタム級で3連敗を喫し、今回フェザー級に戻って戦う。
椿は29歳。ABEMAのリアリティショー「格闘代理戦争」出身で、20年から修斗に上がり、当初は負けが込んだが、23年10月に齋藤翼に判定勝ちし、昨年3月に結城大樹に判定勝ちし、7月、たておに判定勝ち3連勝すると、今年3月にSASUKEの修斗世界フェザー級王座に挑戦したが2R裸絞めで一本負けした。6月にはデビュー前から在籍していたトライデントジムを離れフリーとなり、今回DEEPに初参戦した。
1R、牛久がサウスポーで構え、椿はオーソドックスで構え、椿がプレッシャーをかけていると、牛久が左フックを放つ。これは前腕が椿に当たる形となり、すぐにそのまま椿は組み付いて押し込むが、牛久の組力が勝り、右脇を差して倒し、上から押さえる。椿は立つために金網際まで体を動かすが、その隙に牛久が左脇を枕にして肩固めの体勢に入りつつパスガードする。すると牛久はすぐにマウントに移りつつ、左の上腕を椿の喉元に押し付けるヴォンフルーチョークに移行すると、椿は落ち、牛久の一本勝ちとなった。
牛久はキャリア12年、33戦で初の一本勝ち。マイクを持った牛久は「身内ネタなんですけど、朝起きて昼位に熱が出て、厳しいと思ったんですけど、姉ちゃんに『お前その顔じゃ負けるぞ』と言われて、気合が入って、勝つことができました。ありがとうございます」と話し、「佐伯さん、僕こと、もう一回RIZINにプッシュしてください、借りを返しに行きたいです」とアピールした。
倉本大悟、2年ぶり復帰の大木良太にTKO勝ち
第7試合 ライト級 5分3R
×大木良太(KRAZY BEE)
○倉本大悟(JAPAN TOP TEAM)
2R 0’29” TKO (レフェリーストップ:右ストレート)
大木は36歳。プロ4連勝後、21年7月にDEEPライト級暫定王者決定戦に抜てきされたが、大原樹理に3Rテクニカル判定負け。続く10月には石塚雄馬に判定負け。2年のブランクを経て23年7月に北岡悟と対戦したが判定負け。それからさらに2年が経過し今回復帰する。
倉本は31歳。極真空手をベースとし、22年9月にMMAプロデビュー。昨年3月のDEEPで川名雄生に判定勝ち。5月に北岡悟に1R TKO勝ち。11月のRIZIN名古屋大会でRIZINに初参戦したが、キム・ギョンピョに1R TKO負け。今年3月にトミー渡部に3R TKO勝ちした。
1R、大木がサウスポー、倉本がオーソドックスで構え、倉本がプレッシャーをかけ続ける。倉本が右ボディストレート、三日月蹴り、組んでの左膝を当てる。大木は左フック、左インローを返す。倉本がやや手数が多く積極的だが、均衡状態が続く。中盤過ぎから、大木がタックルを仕掛けてから倉本を金網に押し込み、時折抱え上げて倒そうとするが、倉本は倒れない。残り30秒を切り、倉本が離れ際に膝蹴りを当て、お互い攻撃があまり出ないまま終わる。記者採点は倉本。打撃の積極性と手数を評価した。
2R、倉本が1R同様にプレッシャーをかけ、大木が左ミドルを当てると、その直後に倉本が距離を詰めてパンチを振いつつ、首相撲で捕まえて右膝蹴りを当てる。大木を金網際に詰めると、倉本は左のテンカオを連発して一気にラッシュを仕掛けると、右ストレートをアゴに当てて大木を倒す。大木は目が飛んでいたか?倉本がパウンドを追撃したところで、橋本レフェリーがストップした。
北岡悟、山田聖真に判定負けし4連敗
第6試合 ライト級 5分3R
×北岡 悟(パンクラスイズム横浜/元DEEP&戦極ライト級王者)
○山田聖真(JAPAN TOP TEAM)
判定0-3 (石川27-30/福田27-30/中原27-30)
北岡は45歳。23年7月に大木良太に判定勝ちし3連勝としていたが、同年11月に泉武志に判定1-2で惜敗。昨年5月には倉本大悟に1R TKO負け。今年3月には山本颯志に判定負けし3連敗中で、3戦連続でJTTの選手との試合が組まれた。
山田は27歳。柔道では高校・大学ともに団体戦で全国大会に出場。就職後MMAを始め、23年にプロデビューし9戦5勝4敗。昨年12月に神田コウヤに3R負傷判定負けしたが、今年に入ってからは3月に井上竜旗に、5月に宇良拳に、いずれも2R判定勝ちしている。
1R、北岡はサウスポー、山田がオーソドックスで構え、山田が右ストレートをヒットする。北岡から組み付き、金網際で組んだ状態となる。北岡は金網を背にしつつ、山田の胴体に足を巻きつけてギロチンを狙うが、山田は北岡を振り落とす。山田は金網際で上から押さえつつ、右のパウンドを随所で当てる。終盤、山田は上からハーフで押さえ続ける。北岡は最後、ギロチンチョークを仕掛けるが、山田は外して立つと、北岡の立ち際に右ハイを当て、攻勢を改めて印象付けて終える。
2R、またも序盤から金網際での組んでの攻防となるが、両者密着して膠着すると、植松レフェリーはブレイクする。北岡は右フックを放ちながら再び押し込むと、山田はギロチンチョークで迎撃して引き込み、北岡は頭を引き抜く。北岡も山田の立ち際にギロチンを仕掛け、ギロチン合戦に。だが山田は対処して外すと、立って突き放す。終盤、打撃戦に戻り、山田はサウスポーの北岡に右ストレート、右テンカオを随所でヒットし、主導権を維持する。
3R、山田が右ボディを当て、またも金網に押し込む展開となり、北岡は飛びついてグラウンドに引き込む形となる。すぐ立ってからも、引き続き山田が押し込み、膠着するとブレイクがかかる。北岡はパンチを振りつつ片足タックルを仕掛けるが、山田は切って背後に回り込んで裸絞めを狙う。山田は下に崩れ落ちそうになると、今度は腕ひしぎ三角固めを仕掛けるが、北岡は振りほどいて脱出する。終盤、スタンドに戻り、山田が距離を保ちつつ、随所で右ストレートを当て、最後は左右のフック、右テンカオと打撃のヒットを増やし、しっかり差を印象付けて終える。記者採点もジャッジ3者も3Rとも山田で、山田が判定勝ちし3連勝に。北岡は4連敗となってしまった。
三井俊希、元RISE王者の直樹を27秒KO
第5試合 フェザー級 5分2R
×直樹(FIGHTER’S FLOW/元RISEライト級(63kg)王者、元スック・ワンキントーン・スーパーライト級(63.5kg)王者)
○三井俊希[しゅんき](reversal gym osaka anne)
1R 0’27” KO (左フック)
直樹は33歳。RISEの元王者で、白鳥大珠にも2度勝利した実績がある。22年4月の山田洸誓戦から23年4月の中村寛とのRISE王座防衛戦まで4連敗を喫し、その後2年間試合をしていなかったが、ジムの先輩の上田貴央率いるFIGHTER’S FLOWでMMAの練習を始め、5月のDEEPでのMMA初戦では奥山貴大を1R左ジャブでKO。だが7月のRIZINでは芦田崇宏に寝技で終始攻め込まれ判定負けしている。
三井は21歳。フルコンタクト空手の新極真会出身で、朝倉未来に憧れMMAを始め、昨年6月のDEEPでプロデビュー後、地元大阪大会で試合を重ね5戦4勝(3KO)1敗。12月に大搗汰晟に2R KO負けしたが、4月に松本大知に2R TKO勝ちし、6月には瀧口脩生を78秒でKOした。
三井は今回後楽園の本戦シリーズに初登場。早速キックの元トップ選手相手にインパクトを残すことに。
1R、直樹が前に出るが、三井はステップして距離を取ると、ガードを低くして誘いつつ、一気に詰めてワンツースリーでの左フックをアゴにクリーンヒット。右のガードの下がっていた直樹は、真後ろに倒れ、目が飛んだ状態で、三井がパウンドを一撃したところで、すぐさま福田レフェリーがストップした。
第4試合 バンタム級 5分2R
×高野優樹(フリー)
○山本有人(リバーサルジム東京スタンドアウト)
判定0-3 (石川18-19/福田18-19/橋本18-19)
※2Rグラウンド状態での頭部への膝蹴りの反則で高野に減点1
第3試合 59kg契約 5分2R
○木村琉音[りお](K-clann)
×火の鳥(BRAVE GYM)※高木恭平 改め
判定2-1 (橋本○19-19/福田19-19○/石川○19-19)
第2試合 メガトン級 5分2R
○誠悟(AACC)
×バッファロー(ROOM)
1R 1’23” Vクロスアームロック
第1試合 バンタム級 5分2R
×寺崎昇龍(Fight Holic)
○唐沢タツヤ(GRABAKA/元PFCバンタム級王者)
判定1-2 (橋本19-19○/福田○19-19/長瀬19-19○)
オープニングファイト第2試合 アマチュアSルール フェザー級 3分2R
×大越充悟(パラエストラ八王子)
○マイティ・saw(ミャンマー/T・GRIP TOKYO)
判定0-3
オープニングファイト第1試合 アマチュアSルール フライ級 3分2R
×大将(THE BLACKBELT JAPAN)
○金子蒼空(FIGHTER’S FLOW)
1R 1’25” 裸絞め


















