RISE 9.19 大田(レポ/後半):那須川龍心、大﨑一貴との6Rの死闘制し判定勝ち「俺が勝ったということは天心も勝ってくれます」。YURA、白鳥大珠を4R KOしスーパーライト級王者に。松本天志、塚本望夢を2R KOしフライ級王座初防衛

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ABEMA presents RISE WORLD SERIES 2026 TOKYO.2
2026年9月19日(土)東京・EBARA WAVE ARENAおおた(東京都大田区総合体育館)
レポート&写真:井原芳徳 ※前半戦は別記事でお伝えします ABEMAでPPV生中継
那須川龍心、大﨑一貴との6Rの死闘制し判定勝ち「俺が勝ったということは天心も勝ってくれます」
第9試合 メインイベント RISE世界スーパーフライ級(53kg)タイトルマッチ 3分5R(延長1R)
×大﨑一貴(OISHI GYM/王者、ISKAオリエンタルルール世界フライ級(53.5kg)王者、元WMC&ルンピニー日本フライ級王者)※初防衛戦
○那須川龍心(TEAM TEPPEN/挑戦者、RISE同級王者・元フライ級(51.5kg)王者、ISKA K-1ルール世界ストロー級(51.5kg)王者)
6R 判定1-2 (豊永9-10/秋谷10-9/小川9-10)
5R 判定1-1 (豊永49-48/秋谷48-48/小川48-49)
※那須川が王者に
大﨑兄弟の兄・一貴は30歳。昨年5月、コーリー・ニコルソンに5R KO勝ちし初代RISE世界スーパーフライ級王者となる。8月、タイ人のラニャゲーオとのOFGマッチで3R TKO勝ち。12月、タイのラジャダムナン・ワールド・シリーズ(RWS)に参戦し、ラジャダムナン認定バンタム級王者のジャルンスックに挑戦したが、肘と膝で圧倒され判定負けした。
那須川天心の弟・龍心は20歳。昨年3月、タイの強豪クマンドーイを2R KO。昨年6月、ハマダ・アズマニに判定勝ちしISKA世界ストロー級王座を獲得すると、スーパーフライ級(53kg)への階級アップを表明。8月の同級初戦は1位の政所仁に判定勝ち。10月のGOATではチャラームダムを1R右バックスピンキックでKO。今年1月のRISEでは上村雄音に1R右ストレートでKO勝ち。3月、長谷川海翔に5R KO勝ちしRISEスーパーフライ級王者となり、連勝を15に伸ばした。
一貴と龍心は6月の太田大会で対戦し、一貴が延長判定勝ちした。1階級上のバンタム級(55kg)の世界トーナメントの出場枠を争う試合で、バンタム級で争われた。だが本戦の判定について龍心陣営は不満を示し、ファン・関係者の間でも様々な評価があり、一貴もスーパーフライ級(53kg)世界王座を懸けての再戦を希望し、再戦が組まれた。55㎏トーナメントは出場予定選手の怪我等もあり、9月から12月に開幕戦が延期となっている。
なお、龍心は再戦発表2週間後の7月24日、タイでのONEフライデーファイツに初参戦し、タイ人のトンプーンに2R TKO勝ちしている。
再戦も初対決同様の接戦に。1R、一貴が今回も最初から距離を詰め、龍心はロープ、コーナーを背負う時間が続く。その中で一貴は左ボディを当てつつ、左フックにつなげるが、龍心も中盤過ぎから随所で左右のパンチのヒットを増やす。最後、一貴がパンチをまとめ、やや好印象で終える。記者採点はイーブン。タイトルマッチのジャッジはオープンスコアリングシステムで、小川氏と豊永氏の2者がイーブン、秋谷氏が一貴につける。
2R、変わらず一貴が前に出る展開が続き、お互い、パンチ、膝を当て、一歩も引かない削り合いに。一瞬、一貴がひるんだ後もすぐ持ち直し、攻撃を返す。龍心が右フック、膝を効かせやや優位にも見えるが、一貴も攻撃を返しており、見る位置によって評価が変わることもありそうな難しいラウンドに。記者採点はイーブン。ジャッジは割れ、小川氏と秋谷氏は龍心につけるが、豊永氏は大﨑につける。
3R、一貴が変わらず前に出て、龍心は左ハイを当て、一貴が右フックを当てる。お互い少しひるませるが、すぐ持ち直す。一貴が若干優位だが、はっきり差をつけたとは言い難い。記者採点はイーブン。ジャッジ3者ともイーブンとする。
4R、開始すぐにバッティングとなり、一貴が左まぶたをカットし、龍心は頭を痛そうにし、お互いダメージを負う。再開後、一貴がやや積極的だが、クリーンヒットにはなかなかつながらない。お互い前に出てクリンチが増える。両者とも消耗が激しいが、動きは切らさない。記者採点はイーブン。
5R、接近戦で両者、頭を近づけ、膝、パンチの応酬が続く。お互い右フックのクリーンヒットもあるが、その先が続かず、均衡状態のまま終わる。記者採点はイーブン。合計50-50でイーブン。ジャッジは三者三様で延長へ。
延長R、接近戦が続き、序盤、一貴が膝をまとめるが、中盤から龍心もパンチのヒットを増やして巻き返す。終盤になっても龍心がバックスピンキックも絡め、やや手数上で進むが、最後は一貴も左フックを立て続けに当てて、ややいい形で終える。
延長はマスト判定で、記者採点は手数の多かった龍心。僅差のためジャッジはやはり割れたが、2者が龍心を支持し、龍心が判定勝ちした。龍心陣営の近くの客席で見守っていた兄の天心もリングまで登り、龍心と抱き合って祝福した。
チャンピオンベルトを巻いてマイクを持った龍心は「また延長で、ここまで強くして、気持ちを強くしてくれたのは大﨑選手です。大﨑選手ありがとうございました。今、一人で抱え込んだり自分のことを苦しめたりという人がたくさんいると思います。そういう時こそ周りの人に相談したり、弱さを打ち明けるのも強さです。僕は周りに恵まれて、着々と強くなりました。リベンジマッチで世界タイトルマッチで勝ちました。1週間後(9月27日)、天心が(井上拓真との)世界タイトルマッチでリベンジマッチです。俺が勝ったということは天心も勝ってくれます。みんな天心、応援してください 絶対天心、ベルト取ります。ボクシングは天心に、キックボクシングはこの俺、那須川龍心に任せてください。ここまで支えてくれた家族、彼女、ありがとうございました。RISE最高」と話し、リングを降りると天心、父の弘幸氏と記念撮影した。
バックステージでのインタビューで龍心は、延長Rのポイントになった点について「組み際ですね。前回、組み際にかわされたりバランスを崩したりして印象が悪くなったので、組み際に対処できたのが大きなキーポイントでした」と話し、「前回のほうが疲れて、今回のほうが疲れなかったので、全然大丈夫でした」「圧倒的に差が出る勝負ではないんだろうなってのがわかったんで、自分にポイントが入ろうが、相手にポイントが入ろうが、焦らないのを決めていました。前回は(3R終了後)延長だと思っていたんですけど、延長行きたくないなみたいな弱気な感じでしたけど、今回は延長でもやり切るのをずっと心がけて、自分自身に勝つのを意識してきました」とも述べ、心身両面での成長が勝利につながったことを明かした。
なお、今後の展望について龍心は「世界王者になったからこうする、とかはないですけど、自分が強くなるきっかけになったし、大﨑一貴に延長で勝ったのが大きいですね。自分で自分を褒めたいです」と述べるに留まったが、「減量してて53kgって生きてるなって思いました。55kgはなんかやっぱちょっと体もあるなと思いました。問題はないですけど」と話しており、ベスト体重は53kgといった様子だった。
YURA、白鳥大珠を4R KOしスーパーライト級王者に
第8試合 セミファイナル RISEスーパーライト級(65kg)タイトルマッチ 3分5R(延長1R)
×白鳥大珠(TEAM TEPPEN/王者、元ライト級(63kg)王者、RISE -61kgトーナメント2019優勝)※初防衛戦
○YURA(ダイアタイガージム/1位、BreakingDownフェザー級(66kg)王者、元RKS&ジャパンカップキック・ウェルター級王者)
4R 0’47” KO (右ストレート)
※YURAが王者に
白鳥は30歳。過去に梅野源治、大雅、皇治、YA-MAN、佐々木大蔵に勝利し、直樹、原口健飛、ゴンナパー、イ・ソンヒョンに敗れる。24年12月のGLORYとRISE合同の65kg1DAYトーナメント一回戦でペットパノムルンに判定負け。昨年3月麻火佑太郎に判定勝ちし、第5代RISEスーパーライト級王者となる。8月、アンディ・ターランドに1R左三日月蹴りでKO勝ち。GLORYとRISE合同の65㎏世界トーナメントには11月の二回戦からシード参戦し、笠原弘希に延長判定負け。今年3月、元ONE王者のカピタンと対戦し、延長R、白鳥の負傷によりそこまでの内容で判定が行われ白鳥は判定負け。5月のGOATではISKAユニファイドルール世界ライトウェルター級(65kg)王座決定戦ではアンソニー・ヴェレイ相手に苦戦するもジャッジは3者とも白鳥を支持し、白鳥が判定勝ちした。今回、昨年3月に獲得したRISE王座の初防衛戦に臨む。RISEの伊藤代表は「白鳥は、昨年のトーナメントやカピタン戦、その後の他団体での試合も含め、まだ不調が続いているのかなと思います。まさに正念場、踏ん張りどころですので、今回は頑張っていただきたい」と厳しく評価しつつ期待を寄せる。
YURAは23歳。BreakingDown出場で知名度を高めつつ、RISEでも頭角を現し、昨年8月の世界65kgトーナメント一回戦ではコン・デシャンを1R KO。11月の二回戦で対戦予定だったチャド・コリンズが負傷欠場し、YURAはトーナメント勝ち上がり、伊藤澄哉とのOFGマッチで1R KO勝ち。今年3月の準々決勝ではイ・ソンヒョンに3R TKO勝ち。6月の準決勝では原口健飛に判定負けした。今回、RISE王座に初挑戦する。
1R、白鳥がサウスポー、YURAがオーソドックスで構え、ミドルとローの応酬が続く。お互いパンチも振るうが、やや距離が遠く届ききらない。まだ均衡状態だ。記者採点もジャッジ3者もイーブン。
2R、YURAがプレッシャーをかけるが、白鳥は右の前手を振って距離を保ち、随所で左の蹴りを当てる。終盤、白鳥が左ミドル、膝などを立て続けに当ててまとめる。だがYURAも右ストレートを返し、五分に戻して終える。記者採点はイーブン。ジャッジ3者もイーブン。
3R、変わらずYURAが前に出るが、なかなか攻撃につなげられない。白鳥も左インローを随所で強打し、やや優位に進める。最後、YURAがオーソドックスにスイッチしたが、まだひるまない。記者採点はイーブンだが白鳥につく可能性もある。ジャッジは長瀬氏がイーブンとしたが、小川氏と秋谷氏は白鳥につける。
すると4R、劣勢のYURAが前に出て、右ストレートを当てると、白鳥は一発でひるむ。するとYURAは白鳥をロープ際に詰め、パンチラッシュで右ストレートを当てて倒す。ダウンした白鳥は倒れたまま動けず、大澤レフェリーがストップし、YURAのKO勝ちとなった。
ベルトを巻き、家族と記念撮影し、マイクを持ったYURAは「RISEでチャンピオンになるためにプロでやってきて、勝てて良かったです。白鳥選手も凄いプレッシャーの中ありがとうございました。グローブキックのベルトを取ったんで、次はOFGで65kgのベルトを懸けてYA-MAN選手とやりたいです。来年、YA-MAN選手、お願いします」とアピールした。
松本天志、塚本望夢を2R KOしフライ級王座初防衛
第7試合 RISEフライ級(51.5kg)タイトルマッチ 3分5R(延長1R)
○松本天志(TARGET SHIBUYA/王者)
×塚本望夢[もうむ](team Bonds/2位、元DEEP☆KICK −51kg王者)
2R KO (3ダウン:左膝蹴り)
※松本が初防衛
松本は22歳。昨年2月、数島大陸に判定負け。6月に平山裕翔に判定勝ち。11月のフライ級王座決定トーナメント準決勝では塚本望夢に判定勝ち。今年2月の決勝では棚澤大空に判定勝ちし王者となる。塚本には過去2勝しているが、昨年11月の2度目の対決では、松本がローブローを繰り返した上、判定2-0の接戦だったことから、初防衛戦で三度戦うことになった。
塚本は20歳。昨年8月、54kg契約のOFGマッチで花岡竜に2R KO負け。11月のフライ級王座決定トーナメント一回戦では松本天志に判定2-0で惜敗。4月、伊藤琉之助に65秒でKO勝ち、王座挑戦を希望すると共に、「唯一無二の選手になりたいんで、MMA、RIZIN、どうですか」とアピールしていた。その後、X上で松本を挑発し、今回、王座戦が組まれた。
1R、松本がサウスポーで構え、塚本がオーソドックスで構えつつ時折スイッチする。最初、塚本が一気に前に詰めるが、中盤からは松本も前に出るように。お互いローやミドルを当てるが、まだ攻撃が少なく慎重だ。記者採点はイーブン。ジャッジ3者もイーブンとする。
2R、接近戦でパンチ主体の攻防となるが、松本陣営から膝蹴りの指示が飛び、松本は左テンカオと首相撲から左膝蹴りをボディに立て続けに当ててダウンを奪う。塚本はボディのダメージが大きく、塚本がさらに左膝蹴りで2ダウンを奪いKO勝ちした。
松本は「正直、こんな早く終わると思っていなかったです。長い間、塚本選手のおかげで強くなれました。塚本選手、ありがとうございました」と話し、ファンや関係者に感謝を述べ「51.5kgの王者として、誰でも挑戦を受けます。いつでもかかって来いやという感じです。53kgのベルトも狙っているんで、53kgの皆さんも待っていてください」とアピールした。
安本晴翔が1R KO勝ち
第6試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
○安本晴翔[はると](橋本道場/元RISEフェザー級(57.5kg)王者、シュートボクシングS-cup 2025世界フェザー級(58kg)優勝、元WPMF世界・WBCムエタイ日本・KNOCK OUT-RED同級王者、元INNOVATIONスーパーバンタム級王者、元REBELS-MUAYTHAIスーパーフライ級王者)
×ペットパヤータイ・ソープーンサワット[Petchphayathai Sor.Poonsawat](タイ/ソープーンサワット/ラジャダムナン認定スーパーフェザー級9位)
1R 2’59” KO (左ボディフック)
安本は26歳。INNOVATION、WBCムエタイ、REBELS、KNOCK OUTの元王者で、22年7月からRISEに参戦し、24年10月、門口佳佑に判定勝ちしRISEフェザー級王座を獲得。昨年5月に國枝悠太を1R左ハイでKOし王座初防衛。11月のシュートボクシングでのS-cup世界フェザー級トーナメントでは川上叶に判定勝ちし、山田虎矢太と彪太朗の双子を連続KOして優勝した。RISE’s PRIZE 2025 MVPに選ばれ、今年3月のRISE両国大会では前K-1王者の寺田匠に判定勝ち。RISE世界王座獲得を目指し、世界のつかない王座を返上。6月の大田大会では中国のゼ・ワリロとの試合が組まれ判定勝ちし、現在9連勝中だ。
ペットパヤータイは92戦75勝(22KO)15敗2分の23歳。構えはオーソドックス。RISEと交流しているタイのRWS RISEの伊藤隆代表は今回の安本の試合を、RISE世界フェザー級王座決定戦に向けての「最後の関門」と位置づける。勝てば年内に世界王座決定戦を組む考えで、12月20日のKanadevia Hall(TDCホール)大会がその舞台となりそうだ。

1R、安本が右カーフキックを当てれば、ペットパヤータイも右ミドル、ローを返す、蹴り主体の攻防が続く。終盤、安本がじわじわと圧力を強めると、左ボディフックを効かせてダウンを奪う。ペットパヤータイはボディのダメージが大きく、安本がパンチラッシュから左ボディで再びダウンを奪ったところで、豊永レフェリーがストップした。
「最後の関門」を難なくクリアした安本はマイクを持ち「12月、世界戦で組んでもらえると思うんで、皆さんに勇気が与えられればいいなと思います。12月も最高のKOをして盛り上げます」とアピールした。

































