RISE 6.6 EBARA WAVE大田(レポ/65kgトーナメント):原口健飛、過去3度敗れたペットパノムルンに決勝で延長判定勝ちし優勝
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OURO presents RISE WORLD SERIES 2026 TOKYO -GLORY×RISE LAST FEATHERWEIGHT STANDING TOURNAMENT Final-
2026年6月6日(土)東京・EBARA WAVE ARENAおおた(大田区総合体育館)
レポート:井原芳徳 写真提供:(C)RISE
※大﨑一貴 vs. 那須川龍心ほかワンマッチは別記事でお伝えします。
RISEとGLORYが共同で開催する24選手参加の65kg契約トーナメント「GLORY×RISE LAST FEATHERWEIGHT STANDING TOURNAMENT」がついにファイナルを迎える。1年前の6月の横浜大会、8月の大田区総合体育館大会で一回戦4試合ずつ計8試合が行われ、勝った8選手がシードの8選手と、10月と12月のGLORY、11月のRISE両国大会で二回戦を行った。今年3月のRISE両国大会で準々決勝、6月の大田大会で準決勝と決勝を1大会で行う。準決勝まではRISE勢同士、GLORY勢同士の対戦構図となり、決勝ではRISE代表とGLORY代表が戦う。優勝賞金は1千万円。
24年末の1DAYトーナメントも制したペットパノムルンは今回も優勝候補で、トリンダーテはGLORYサイドの対抗馬で、この2人が順当に準決勝まで残った。RISEサイドは主力の原口健飛と新鋭のYURAが残っている。
原口健飛、新鋭YURAを翻弄しRISEサイド制覇し決勝へ
第6試合 GLORY×RISE LAST FEATHERWEIGHT(65kg)STANDING TOURNAMENT 準決勝 3分3R(延長1R)
○原口健飛[けんと](FASCINATE FIGHT TEAM/ISKA K-1ルール世界ライトウェルター級(65kg)王者、元RISEライト級(63kg)王者)
×YURA(ダイアタイガージム/RISEスーパーライト級(65kg)1位、BreakingDownフェザー級(66kg)王者)
判定3-0 (朝武29-28/北尻30-28/大澤30-28)
原口は29歳。24年7月にオランダでペットパノムルンの持つGLORYフェザー級王座に挑戦したが判定負けし、対ペットパノムルン3連敗となる。12月の65kgトーナメント一回戦でミゲール・トリンダーデに1R KO負け。昨年3月の両国大会では同トーナメントベスト4のイ・ソンヒョンに判定勝ち。8月の大田大会でのRISE世界スーパーライト級タイトルマッチでは王者のチャド・コリンズに判定負け。今回のトーナメントは一回戦シードで11月の二回戦から参加し、ペトル・モラリを1R 左インローでKO。3月の準々決勝ではシュートボクシング代表の笠原弘希からダウンを奪い判定勝ちした。
YURAは22歳。BreakingDown出場で知名度を高め、24年大晦日のRIZINの雷神番外地では元K-1ライト級王者の朝久泰央に判定負けし、キック15戦目で初黒星を喫した。昨年3月のRISEでのOFGマッチでは山口裕人を1R KO。8月の65kgトーナメント一回戦ではコン・デシャンを1R KO。11月の二回戦で対戦予定だったチャド・コリンズが負傷欠場し、YURAはトーナメント勝ち上がり、伊藤澄哉とのOFGマッチで1R KO勝ち。今年3月の準々決勝ではイ・ソンヒョンに3R TKO勝ちした。
試合は経験豊富な原口がYURAを翻弄する展開に。1R、オーソドックスで構えるYURAに対し、原口がサウスポーからの右ジャブを突きつつ、左インロー、ミドル、ハイを自在に当てる。まだ攻撃が少ないが主導権を握る。だが終了間際、YURAが前に出るとバッティングとなってしまい、原口はダメージを負う。記者採点はイーブンだが原口につく可能性もある。
2R、原口は同様の攻撃の一つ一つのヒットの頻度を高め、左ストレート、フックでの顔面攻撃も増やす。YURAがパンチを振っても原口はブロックしたりかわして対処し、有効打数ではっきり差をつける。記者採点は原口。
3R、YURAは圧を強め、パンチを振って反撃を狙うが、原口はかわしつつ自分のパンチや蹴りを当てる。特にYURAの入り際の右ストレートやジャブが有効だ。とはいえYURAも負ったダメージは小さく、残り1分を切ると、残りの力を振り絞るようにパンチを振り回し続け、左右のフックを立て続けに当てて印象を作り、ようやく五分に近い状態に持ち込んだところで終わる。記者採点はイーブンだがYURAについても不思議ではない。合計30-29で原口。ジャッジ3者とも原口を支持し、原口が判定勝ちし、RISEサイドを制し、GLORY代表との決勝に進んだ。原口は1R最後のバッティングで少し右まぶたを腫らしたが、他のダメージはほとんど無い様子だ。
マイクを渡された原口は「超新星のYURA選手が相手で、自分もそういう時があって、ベテランを超えてきました。ちょっと怖かったですけど、なんとか意地でYURA君の前に立ち塞がれて良かったです。短めに行きます。2戦目、優勝します」と話した。
ペットパノムルン、トリンダーテとの接戦制す
第7試合 GLORY×RISE LAST FEATHERWEIGHT(65kg)STANDING TOURNAMENT 準決勝 3分3R(延長1R)
○ペットパノムルン・キャットムーカオ[Petchpanomrung Kiatmookao](タイ/キャットムーカオジム/GLORYフェザー級(65kg)王者、元RISE世界スーパーライト級(65kg)王者、GLORY RISE FEATHER WEIGHT GP 2024優勝、WMC世界ライト級王者)
×ミゲール・トリンダーテ[Miguel Trindade](ポルトガル/マンバファイトクラブ/GLORYフェザー級(65kg)1位、ISKA&WAKO-POR欧州スーパーライト級王者)
判定2-0 (北尻29-29/朝武30-28/和田30-27)
ペットパノムルンは31歳。23年12月のRISEでチャド・コリンズに判定負けし、RISE世界王座から陥落。24年7月に原口健飛に判定勝ちしてGLORYフェザー級王座8度目の防衛を果たし、対原口では3戦3勝している。24年12月のGLORY RISE FEATHER WEIGHT GRANDPRIXでは白鳥大珠、イ・ソンヒョン、ミゲール・トリンダーデを下して優勝。昨年6月、トリンダーデに5R判定勝ちしGLORYフェザー級王座9度目の防衛。今回の65kgトーナメントTは一回戦シードで、12月のGLORYでの二回戦ではデニス・ウォーシックに判定勝ち。今年3月のRISEでの準々決勝ではエイブラハム・ヴィダレスを蹴りで圧倒し判定勝ちし、盤石の強さを保っている。
トリンダーテは25歳。ONE、GLORYでの試合を経て、24年3月のRISEで初来日しチャド・コリンズを1R KO。7月にGLORYでエイブラハム・ヴィダレスに判定勝ち。12月のRISEのGLORY RISE FEATHER WEIGHT GRANDPRIXでは一回戦で原口健飛を1R右ストレートでKOし、準決勝ではコリンズと再戦し1R右膝蹴りでKOし、決勝ではペットパノムルンに判定負けした。昨年3月、YA-MANとのOFGマッチで3R KO勝ち。6月にペットパノムルンのGLORY王座に挑戦したが判定負け。10月のGLORYでハリル・キュトゥクチュに判定勝ちし、LAST FEATHERWEIGHT STANDING TOURNAMENTは一回戦シードで、12月の二回戦ではボボ・サッコに判定勝ち。今年3月のRISEでの準々決勝ではベルジャン・ペポシとの延長戦を制したが、コンディション面で不安を残した。
ペットパノムルンのセコンドにはONEの王者で同門のスーパーレックがつく。1R、ペットパノムルンがサウスポーで構えてプレッシャーをかけ、左ミドルを当てる。トリンダーデはオーソドックスで構え、時折スイッチも織り交ぜる。過去2度敗れているトリンダーデはよく対策してきた様子で、サークリングやバックステップを駆使して、ペットパノムルンに一方的に攻めさせない。GLORYのラウンドマストの採点方式なら確実にペットパノムルンのラウンドだが、RISEルールなら差がつくなつかないかの微妙なラインでトリンダーデは踏みとどまっている。記者採点はイーブン。
2R、トリンダーテがサウスポーで固定すると、ペットパノムルンは左ミドルを打ちにくくなり、逆にトリンダーデが接近戦で右ストレート、アッパーを連続で当て、好印象を作る。だがトリンダーデは足首をテープで補強している右足が少し沈む場面が増え、状態が良くない様子。右足を軸足にするサウスポーは負担があるようで、中盤過ぎからはオーソドックスに時折戻すように。終盤、トリンダーテの勢いが落ちると、ペットパノムルンは左右のロー、左ミドルを当てる頻度を上げて挽回する。
残り30秒、ペットパノムルンはトリンダーデの蹴り足をつかんで、左前蹴りと右テンカオを連打する。だが左前蹴りが軽めながらもローブローとなり、トリンダーデのダメージは小さい様子だが一時中断する。大澤レフェリーはペットパノムルンをコーナーに待機させてから注意する。この間に持ち直せたトリンダーデは前に出て右ローを当てると、軽めだがローブローに。ペットパノムルンはローブローをアピールするが、大沢レフェリーは一瞬の注意に留めて続行すると、トリンダーデは右ハイをヒットする。だがすぐにペットパノムルンも左ミドルを4連打して終える。レフェリーの判断次第では大きく流れが変わりそうな展開の中で、両者が蹴り主体で素早い一進一退の攻防を繰り広げる。記者採点はイーブン。マスト判定なら評価が割れそうだ。
3R、ペットパノムルンが距離を取り、サウスポーのトリンダーデに対し、随所で左ミドルを当てる。トリンダーデも右テンカオを当てる場面もあるが、攻撃が少ない。中盤過ぎからのトリンダーデはオーソドックとなる時間が増える。するとおのずとペットパノムルンの左ミドルも当たりやすくなる。結局トリンダーデはこれまでのラウンドと異なり、あまり攻められないまま終わってしまう。記者採点はペットパノムルンだがイーブンでもおかしくはない程度の差だ。
記者採点合計は30-29でペットパノムルン。僅差のラウンドが続いたせいもあってか、ジャッジは29-29・30-28・30-27と大きくバラつきつつも、ペットパノムルンが2票を獲得し判定勝ちし、GLORUサイドを制し、RISEサイドを制した原口の待つ決勝に駒を進めた。
マイクを渡されたペットパノムルンは「日本にまた来て勝ててうれしいです。またミゲール選手に勝ててうれしいです。まだ今日は終わりではありません。あと一戦残っています。真の勝利は次の試合の後だと思っています」と冷静にコメントした。
原口健飛、ペットパノムルンに延長判定勝ちし優勝
第13試合 メインイベント GLORY×RISE LAST FEATHERWEIGHT(65kg)STANDING TOURNAMENT 決勝 3分3R(延長1R)
○原口健飛[けんと](FASCINATE FIGHT TEAM/ISKA K-1ルール世界ライトウェルター級(65kg)王者、元RISEライト級(63kg)王者)
×ペットパノムルン・キャットムーカオ[Petchpanomrung Kiatmookao](タイ/キャットムーカオジム/GLORYフェザー級(65kg)王者、元RISE世界スーパーライト級(65kg)王者、GLORY RISE FEATHER WEIGHT GP 2024優勝、WMC世界ライト級王者)
4R 判定3-0 (朝武10-9/北尻10-9/和田10-9)
3R 判定1-1 (朝武29-28/北尻28-29/和田29-29)
※原口が優勝
両者は過去3度対戦し原口は全敗している。21年11月の初対決ではペットパノムルンが3R判定勝ちし、22年8月の再戦ではペットパノムルンが延長(6R)判定勝ちし、RISE世界スーパーライト級王座を獲得した。24年7月にオランダでペットパノムルンが5R判定勝ちしGLORYフェザー級王座を防衛している。今回は1日2試合目という特殊な状況だが、原口が悲願の初勝利をあげることに。
1R、原口がオーソドックスで構え、サウスポーのペットパノムルンに対し、右インカーフキックを当てる。ペットパノムルンも左インロー、ミドルを返し、激しい蹴り合いから始まるが、原口が右インカーフを執拗に蹴っていると、1分足らずでペットパノムルンの足は流れがちになる。だがペットパノムルンも蹴り返し、足の削り合いが続くと、中盤過ぎ、ペットパノムルンの左フックが炸裂し、原口はひるんでしまう。終盤、原口は次第に持ち直すが、ペットパノムルンの左インローをもらうと少しバランスを崩し、ダメージの蓄積を隠せない。記者採点はペットパノムルン。
2R、ペットパノムルンは左ミドルを的確に当て続けるが、原口も右インローを随所で返し、ペットパノムルンを削る。終盤、原口は右テンカオをヒット。右ストレートでも脅かすと、ペットパノムルンはミドルが減り、クリンチで時間稼ぎするように。記者採点はイーブンだが、原口につく可能性もある。
3R、ペットパノムルンは変わらず左ミドルを度々ヒットする。中盤、原口がパンチを振って前に詰めつつ、サウスポーにスイッチするモーションを見せてから、右テンカオを当てると、不意を打たれた様子のペットパノムルンは動きが止まる。原口はすぐに右ミドル、テンカオを立て続けに当ててさらに追い詰める。ペットパノムルンは距離を取り、クリンチを繰り返し難を逃れる。終盤、原口は前に出続け、随所で右テンカオを当て、優位な状態をキープして終える。記者採点は原口。合計29-29でイーブン。ジャッジは三者三様で延長へ。
延長R、原口は左前蹴りで序盤からペットパノムルンを吹き飛ばし、右の膝とミドルも随所で当て、ペットパノムルンを苦しめる。ペットパノムルンは口が開き、クリンチで追撃を封じる展開を繰り返し、左ミドルをほとんど蹴らなくなる。結局最後まで同様に原口ペースが続き、試合が終わる。記者採点は原口。トーナメント決勝のためマスト判定だが、マストじゃなくても原口だろう。ジャッジ3者も原口を支持し、原口が判定勝ちし、悲願のペットパノムルン超えと、トーナメント優勝を果たした。原口は何度も叫んで涙を流して大喜びした。
原口はトーナメント優勝の記念ベルトを腰に巻き、優勝賞金1千万円を獲得した。記念のトロフィーは魔裟斗氏から授与された。マイクを持った原口は「よっしゃ」と叫び、「ペッチと出会って5年、長かった。やっと乗り越えたぞ。俺は今日、ペッチとやって、もし負けたら、あきらめようかと思っていました。俺の格闘技人生、ペッチには勝てなかったねというストーリーを勝手に作ろうと思っていました。やっと乗り越えれてうれしいです」と喜びを語った。
続けて原口は「俺にはやり返さなあかん2人がおるんで、これを権利として、思いっきり潰しに行きます。これからも期待してください。RISEの原口についてください」と話し、ミゲール・トリンダーデ、チャド・コリンズへのリベンジを新たな目標に掲げた。
RISE 6.6 EBARA WAVE大田(レポ/ワンマッチ):大﨑一貴、那須川龍心との延長戦制す。RWSとの対抗戦は宇佐美秀メイソンが1R KO勝ち、コリンズと麻火佑太郎は接戦制す















