RISE 11.14 丸善インテックアリーナ大阪(レポ):ペットパノムルン、原口健飛を膝とミドルで苦しめ判定勝ち。鈴木真彦、江幡塁を1Rで返り討ち。YA-MAN、中村寛との打ち合い制す。大雅、梅野源治下し皇治との再戦希望。海人完勝
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Cygames presents RISE WORLD SERIES 2021 OSAKA.2
2021年11月14日(日)丸善インテックアリーナ大阪
レポート&写真:井原芳徳
ペットパノムルン、原口健飛を膝とミドルで苦しめ判定勝ち
第14試合 メインイベント スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
×原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM/RISE DoA -63kgトーナメント2020優勝、元RISEライト級(63kg)王者)
○ペットパノムルン・ギャットムーカオ[Petchpanomrung Kiatmookao](タイ/ギャットムーカオジム/GLORYフェザー級(65kg)王者)
判定0-3 (板坂29-30/大沢28-30/長瀬28-30)
RISEの大阪大会は7月の大会に続き今年2回目。兵庫出身の原口にとって実質地元での試合となる。原口は昨年10月のRISE DoA -63kgトーナメントで優勝し、今年の2月の横浜アリーナ大会ではさらに上のステップとして、米国中心に行われているGLORYの1階級上の王者・ペットパノムルンとの試合が組まれた。だがコロナ禍の影響で実現せず、白鳥大珠との試合に変わり、原口が2ダウンを奪い判定勝ちした。9月の横浜大会では仮想ペットパノムルンとして、同じタイ人で1階級上のタップロンと65.5kgで対戦。2Rにタップロンの首相撲からの膝蹴りで原口はキャリア初のダウンを喫したが、3Rに三日月蹴りを効かせてからのパンチで逆転TKO勝ちした。
ペットパノムルンは26歳。戦績210戦169勝(27KO)37敗4分。ルンピニー、ラジャダムナンで活躍し、13年にはサムエー、セクサン、ペットモラコットといった強豪にも勝利している。16年から欧米で開催されているGLORYを主戦場にし、肘無し・つかみ制限ありのルールにも慣れており、ザカリア・ゾウガリー、アブデラ・エズビリを左ハイでKO。ロビン・ファン・ロスマレン、セルゲイ・アダムチャックら相手にGLORY世界フェザー級王座を4度防衛しているトップファイターだ。最近ではチュージャルン・ダブランサラハムと2度戦い、4月の初戦は判定負けしたが、10月の再戦では判定勝ちしている。原口もペットパノムルンも構えはサウスポーで、蹴り主体で試合を組み立てるところは共通する。
RISEはコロナ下で海外選手を招へいするため、先週土曜のVTJでチリ人を招へいしたサステイン(修斗のプロモーター)、RISEと修斗を放送するABEMAと協力。元格闘家の須藤元気参院議員の仲介により、外務省、スポーツ庁に対して9月から交渉し、「特例中の特例(RISEの伊藤隆代表)」でペットパノムルン招へいを果たした。ペットパノムルンは試合5日前の9日に来日。3日の隔離の後、12日から入った大阪のホテル、試合時、そして帰国まで、外部から遮断される、東京五輪のような“バブル形式”で感染予防生活を送る。ペットパノムルンも原口も前日計量は別室で待機し、計量時だけ会場に姿を現し、会見はリモートだった。
試合前には須藤議員が両選手に花束を贈呈。リングアナウンサーは困難な状況で試合するペットパノムルンにも拍手を呼びかける。
1R、両者いつも通りサウスポー。ペットパノムルンは左ミドルを連打してからの右フック、左ローからの左ミドルと、コンビネーションを駆使し攻撃を強打する。だが原口もバックスピンキックをクリーンヒットし、左ハイでペットパノムルンをふらつかせる。ペットパノムルンの飛び膝もかわし、ほぼ五分で渡り合う。記者採点はイーブン。
2Rも途中まで1Rと近い攻防だったが、中盤からペットパノムルンの流れに。ペットパノムルンは首相撲で原口をガッチリ捕まえ、RISEで認められる1回の膝蹴りを強打し、ブレイクを待つパターンを繰り返す。原口は首相撲に対応できず防戦一方に。ペットパノムルンは組んで2度膝を当ててイエローカードをもらう場面もあったが、それ以外はルールでOKの1回の膝を当て続ける。終了のゴングが鳴ると、ペットパノムルンは胸を叩き笑顔で手を上げアピールする。
3Rもペットパノムルンが左ミドル、組んでの膝を当て続け圧倒。原口は右わき腹が赤くなり、右腕が上がらなくなる。口も開き消耗も激しく、反撃の糸口をつかめない。結局最後までペットパノムルンが主導権を維持し、1~2点差をつけ判定勝ちした。
ペットパノムルンは「日本で試合したかったので、呼んでくれてありがとうございます。原口選手は思ったより強かったです。いい選手です。これからも応援してください」とアピールした。大会後のインタビューでは「日本に来たかったので、日本に来られて勝ててうれしいです。日本の風景に感動しました。原口選手はあと2年したらもっと強くなると思いました。ストレートと三日月蹴りと後ろ廻し蹴りが効きました」と話した。
RISEの伊藤代表は大会後の総括で「原口はペッチの無言の圧力に押されました。効いたふりを出さないですし、原口に必要なのは微動たりしないメンタル力だと思います。ペッチはRISEにまた来られるので、我々としては打倒ペットパノムルンを掲げて、原口含め彼を倒せる選手を育成したいです」「今日発表した4月2日(代々木大会)にはペットパノムルンを招へいしたいです」と話した。
敗れた原口は「何もできなかったです。もっと圧倒されるかなと思ったんですけど、悔いが残る試合でした。さすが世界チャンピオンでした。オーラが凄くて、もらいたくない気持ちが出ちゃった感じです。1R目のハイを効かせて、ペット選手に火がついて、あそこからいけなかった自分がまだまだです。敗北を無駄にせず、世界の強豪をぶっ倒したいです」「ペット選手は試合の組み立て方をよくわかっていました。組まれるのはわかっていて、組まれてからの攻撃は対処していましたけど、組みが強すぎて何もできなかったです。体力を持っていかれました。(今、痛い所は?)全く無くて、それが悔しいです」と話した。
鈴木真彦、江幡塁を1Rで返り討ち
第13試合 セミファイナル バンタム級(55kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
○鈴木真彦(山口道場/RISEバンタム級(55kg)王者、元WBCムエタイ日本&ホーストカップ日本同級王者)
×江幡 塁(伊原道場/WKBA世界スーパーバンタム級王者、元KNOCK OUT-RED同級王者、元新日本バンタム級王者)
1R 1’49” KO (右フック)
鈴木は15年8月に那須川天心に敗れて以降、昨年11月の「RISE DoA -55kg ~那須川天心挑戦者決定トーナメント~」準決勝で江幡塁に判定勝ちするまで20連勝していたが、決勝で志朗に破れた。鈴木は以降はRISEで溜田蒼馬にとテーパリットに連勝。9月の横浜ぴあアリーナMM大会では念願の天心戦に辿り着いたが判定負けに終わった。江幡兄弟の弟・塁は、2月の横浜大会で拳剛に1R KO勝ちして以来の試合となる。
10月のカード発表会見で塁は「真彦君に負けた試合は、RISEでの戦い方を学ばせてもらった大きな転換点となる試合でした」「2月に試合をしてから時間が空き、フィックス(=修正)する時間ができました」と発言していたが、天心戦を経験した鈴木はさらに上回る成長を示す結果に。
1R、鈴木が圧力をかけ、塁は細かくステップして回り、お互いローを出し合う。塁はRISE仕様でこれまでよりも構えが低く距離が近い。鈴木の右のカーフキックで序盤から塁はスリップし、塁の右フックにも鈴木は右のフックのカウンターを合わせる。だが塁もパンチが交錯すれば左を返す。その後もお互い積極的にパンチを出し、塁は空振りも含め右ローを多用していると、中盤、いきなりフィニッシュが訪れる。左のパンチの相打ちとなり、塁が踏み込んで右ローを放とうとしたタイミングで、鈴木が右フックをカウンターでアゴにクリーンヒット。ダウンした塁は立ち上がるが、足に力が入らずフラついてロープに倒れたため、レフェリーがストップした。
1R KOで返り討ちに成功した鈴木は「やっぱり鈴木強いなって思ってくれましたか?この間、那須川天心選手に負けて、色々考えたんですけど、止まっていても仕方ないんで、前に歩いていくしかないんで。これからも最強目指して頑張るんで応援してください。RISE引っ張っていきます。この後、健飛、絶対勝てよ」とアピールした。
大会後のインタビューで鈴木は「(フィニッシュは)正直覚えてなくて。でも(プロボクシング世界3階級制覇王者の)長谷川穂積さんのジムに練習に行かせてもらって、練習で身についたものが出た感じです。狙っていたわけでもないんで、パンチ技術も上がっているのかもしれませんね。江幡選手を倒せたのは自信になりました」と話した。
YA-MAN、中村寛との打ち合い制す
第12試合 ライト級(63kg) 3分3R(延長1R)
×中村 寛(BK GYM/元DEEP☆KICK -60kg王者)
○YA-MAN(TARGET SHIBUYA/RISEライト級7位)
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
YA-MANは5月のRISE on ABEMA、9月の横浜大会と、連続でオープンフィンガーグローブ(OFG)着用マッチを行い、山口侑馬と北井智大をKOした。
中村は7月の大阪大会で大雅から左ハイでダウンを奪い判定勝ち。9月の横浜大会には出場しなかったが、白鳥大珠に勝利した直後のRISEライト級(63kg)王者・直樹に対し、「次、俺と11月やれ。ベルト懸けてやれ」と挑発した。直樹は「中村さん、63kg(ライト級)で一回も試合してないじゃないですか。他のランカーと戦ってからやれ」と話し対戦拒否していた。大会後、YA-MANが中村にTwitter上で噛み付き、対戦実現。OFGマッチではなく、通常グローブ着用のライト級ランキング戦として行われる。
1R、開始すぐから中村がパンチラッシュを仕掛けるが、YA-MANは左右のフックを大振りし続けて抵抗すると、左のショートフックを効かせてから、右フックでダウンを奪う。中村はダメージが大きく、YA-MANがその後もパンチ、膝を度々当て圧倒。中村は時折スリップしたり、ロープに倒れるが、ダウンはギリギリ免れる。
2R、中村は少し回復したか?時折サウスポーからの左フックを強打し、YA-MANをふらつかせる。手数ではYA-MANが上だが、パンチが手打ちになりがちで、中村を追い詰めきれない。
3Rも中村がパンチを当て、左ハイも当てていると、YA-MANが防戦に。中盤、両者足を止め、揃って雄たけびを上げ、ノーガードで打ち合うと、場内は湧き上がる。その後も中村がパンチ、左ハイでYA-MANを苦しめるが、逆転のダウンは奪えず終了。試合前は舌戦を繰り広げた両者だが、最後は抱き合って称え合った。
判定勝ちで激戦を制したYA-MANは「中村選手、ありがとうございました。最高の試合できました。お母さん、育ててくれてありがとうございます。うちの家庭は複雑で、お父さんはポン中で刑務所行って、おじいちゃんとおばあちゃんも養育費持ってどっか行っちゃうし。でも、こうやってOFGで人生変えられるんで、不幸だと思っている人も、自分で人生を切り開いてください」とアピール。場内は拍手で包まれた。
大雅、梅野源治下し皇治との再戦希望
第11試合 61kg契約 3分3R
×梅野源治(PHOENIX/BOMライト級王者、元ラジャダムナン同級王者、元WPMF世界&WBCムエタイ世界スーパーフェザー級王者)
○大雅(チームドラゴン/元K-1 WORLD GPスーパー・フェザー級(60kg)王者、元Krushスーパー・バンタム級(55kg)王者)
判定0-3 (26-30/26-30/26-30)
大雅は7月の大阪大会でチームドラゴンへの移籍初戦に臨んだが、中村寛に左ハイでダウンを奪われ判定負けした。
梅野は2月の横浜大会でノラシンに判定勝ち。6月のRIZIN大阪大会のトーナメントでは、一回戦で皇治のバッティングでのダメージで試合続行不可能となり、わずか43秒で試合が終わっていた。9月26日のBOMではムエタイルールでタイ人のロンペットと5R戦い引き分けている。
カード発表会見で梅野は「肘無しならこの距離、肘有りならこの距離といった理解がどんどん深まっている」と話しつつ、「見ている人が熱くなる、殺気立った試合をしたい」ともコメント。大雅も「引き出しが増えてメンタルが変わりました。やっと昔みたいな闘争心が次の試合で見せられると思います」と移籍効果を語っていた。
1R、両者サウスポー。梅野が左ミドル、大雅が左フック主体の攻防。中盤からお互い攻撃が増えると、大雅がコーナーに詰め、左ボディも絡めてもパンチの連打で追い詰め、好印象を残す。終盤、バッティングの後、お互いお詫びの手合わせをするが、大雅はそこからすぐにパンチを当て、闘志をむき出しにする。
2R、梅野は普段のオーソドックスに戻すが、大雅がパンチで追い詰め、時折梅野をスリップさせ、パンチの連打でダウンを奪う。その後も大雅がパンチ主体にしつつ、左のインローをカーフキックの要領で当て、梅野を少しふらつかせる。
3R、前に出る梅野を大雅はかわしつつ、自分の左フック、右ジャブ、左ボディ、左カーフを度々当てて梅野を圧倒し判定勝ちした。
試合後マイクを持った大雅は「皇治選手、年末もう一回ぶっ飛ばしてあげるんで、週末怪我しないようにしてください」とアピールした。大雅はK-1時代の17年6月に皇治と対戦し判定勝ちしている。皇治は来週20日のRIZIN沖縄大会での祖根寿麻戦を控えている。RISEの伊藤代表は大会後の総括で「イケイケの大雅が戻って来た。グローブタッチで殴るとかね」と話している。
海人、地元大阪での6年ぶり試合で完勝
第10試合 ミドル級(70kg) 3分3R(延長1R)
○海人(TEAM F.O.D/シュートボクシング日本ウェルター級(67.5kg)1位、元SB日本スーパーライト級(65kg)王者、S-cup 2018 65kgトーナメント優勝、KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級(70kg)王者)
×中島将志(新潟誠道館/RISEミドル級6位)
判定3-0 (長瀬30-26/板坂30-26/大沢30-26)
1R、海人がオーソドックスでパンチと右のカーフ、サウスポーで左ミドル、ハイ等を当て続け、終盤に右フックでダウンを奪取。最後もハイキック、パンチで中島をフラつかせる。
2R、挽回したい中島は、序盤から動きを多くし、随所で右ローをヒット。海人はロー、ミドル、膝、ボディブローを当て、手数では上で優位だが、中島がやや持ち直す。
3Rも中島が右ロー、ミドル、右フックを当て健闘したが、中盤から海人は手数を上げ、度々顔面に左ジャブ、右ストレートを当て、中島をダウン寸前まで追い詰め判定勝ちした。
海斗は「6年ぶりに地元大阪で試合できてうれしいです。日本に相手がいないので、今後世界と渡り合います。シュートボクサーですけど、世界で渡り合えたら、どの舞台でもシュートボクサーとして上がります。もしよろしければRISEで世界と組んでください。今日は原口君が僕より先に世界と戦うので、最後まで見て行ってください」とアピールした。RISEの伊藤代表は大会後の総括で「SBさんと話し合わないといけないですが、今後GLORYの70kgの選手が来た時に、彼には日本代表になってもらいたい思いもあります」「GLORYとはRISEの3対3の対抗戦をやらないかと話し合っています」と話している。
第9試合 バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
×植山征紀(龍生塾ファントム道場/シュートボクシング日本スーパーバンタム級(55kg)王者)
○京谷祐希(山口道場/RISEバンタム級7位)
3R 負傷判定0-3 (吉田29-30/大沢29-30/小川29-30)
植山は昨年11月のRISE DoA -55kgトーナメント一回戦で志朗に判定負けして以来のRISE登場。京谷は7月の大阪大会で川上叶戦に続きSB日本王者との連戦で、川上戦は判定負けしていた。
1R、サウスポーの京谷は中盤まで慎重だったが、右ジャブ、左ストレートを中盤から的確に当て、植山は鼻血を出す。植山は手数は上で、終盤の打ち合いで当て返し、まだ大差はつけさせない。
2R、京谷が左右のストレートを連打して植山を下がらせる場面を2度作る。だが植山もパンチの打ち合いで当て、京谷もバランスを崩す場面がある。
だが3R、序盤のバッティングで植山が左の側頭部をカットし出血する。ドクターチェックの結果ストップがかかり、そこまでの内容で判定され、ジャッジ3者とも1点差で京谷を支持した。
京谷は「はっきり勝ちたかったんですけど、また機会があれば(植山と試合を)組んでください。でも久しぶり勝ったんで、言わせてください。見たかボケ。風音の言葉を借りました。この後、原口健飛が世界最強を証明してくれると思います。帰らんと見てください」とアピールした。RISEの伊藤代表は大会後の総括も「再戦させたい」と話している。
憂也、ねぎ魔神を圧倒もKOはできず
第8試合 ミドル級(70kg) 3分3R(延長1R)
○憂也(魁塾/RISEミドル級2位、元DEEP☆KICK -65kg王者)
×ねぎ魔神(ネイバーズキックボクシングジム/RISEミドル級9位)
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)
ねぎ魔神はRISE福岡大会で頭角を現し、9月の横浜大会でRISE本戦に初登場したが、ベイノアに判定負けした。憂也は過去にベイノアに敗れるもダウンを奪ったこともあり、緑川創とは1勝1分だ。
1R、圧力をかけるねぎに対し、憂也が左ジャブで距離を取りつつ、左のインローを的確に当て続けると、中盤からねぎがバランスを崩すように。憂也は左右のアッパー、フックを効かせつつ、終盤には左右のハイでもひるませ、ねぎを圧倒する。
2Rも憂也が何発も攻撃を当て続け圧倒。ねぎは倒れないが防戦一方だ。3Rも憂也が圧倒するが、ねぎは耐えながら雄たけびを上げ、途中からは「ねぎねぎ」と叫んだり、手を上げて挑発し、観客の笑いを誘い終了。憂也が3Rともポイントを取る完勝だったが、ねぎの打たれ強さと特異なキャラも印象に残る試合となった。
憂也は「ねぎねぎ粘って倒せなかったのが悔いがあるんですけど、もっと強いんで、70kg戦線に食い込めるよう頑張ります」とアピールした。
第7試合 ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
○中野椋太(誠至会/RISEウェルター級4位、WBCムエタイ日本同級王者)
×蛇鬼将矢(テツジム/NKBウェルター級王者)
2R 2’56” KO (パンチ連打)
1R、手足の長い中野が、ムエタイ式の構えから、右ミドルを度々当てつつ、右ロー、ハイ、ストレート、膝も絡め主導権。蛇鬼はパンチの空振りが多い。
2R、中野が蛇鬼の右フックのカウンターで左フックを当て、蛇鬼をひるませる。だがパンチ主体に切り替えると、蛇鬼のパンチをもらってひるみ、中野もすぐ当て返し、一進一退の展開に。中野は首相撲で膝を2回当ててしまい、減点1を喫したものの、以降、パンチを的確に当てると、左右のフックの連打でダウンを奪取。蛇鬼のダメージは大きく、最後は中野がロープに詰めてのパンチの連打で蛇鬼を棒立ちにしたところで小川レフェリーがストップした。
マイクを持った中野は「タイトルマッチとかOFGのトーナメントとかやって欲しいです」とアピールした。
第6試合 ライト級(63kg) 3分3R(延長1R)
×麻原将平(パウンドフォーパウンド/RISEライト級4位、元ホーストカップ日本スーパーライト級王者)
○山畑雄摩(心将塾/DEEP☆KICK -63kg王者)
判定0-3 (宮本29-30/板坂29-30/小川29-30)
1R、お互いミドルを蹴り合いつつ、サウスポーの山畑に、麻原が右ストレートを上手く当てる場面もあるが、まだ山畑を追い詰めるほどにはならず。2Rもミドル主体の攻防だが、均衡は崩れない。3R、山畑は度々左ミドルをヒット。麻原もひるまずパンチを返すが攻撃が少ない。3Rの蹴り数が評価されたか?ジャッジ3者とも山畑を1点差で支持し、山畑の判定勝ちとなった。
梅井泰成、宮崎就斗を1R KO。フェザー級王座挑戦を熱望
第5試合 フェザー級( 57.5kg) 3分3R(延長1R)
×宮崎就斗(TARGET/RISEフェザー級5位、DEEP☆KICK -57.5kg王者)
○梅井泰成(TEAM TEPPEN/RISEフェザー級6位)
1R 2’07” KO (パンチ連打)
1R、梅井はセコンドの那須川天心のアドバイスを聞きつつ、サウスポーからの左ミドルを的確に当て続けると、左ハイでダウンを奪う。宮崎は立ち上がるもダメージが大きく、最後は梅井がロープに詰めてパンチを連打したところでレフェリーがストップした。
梅井は「RISEに来て4勝2KO、1R KO勝ち、インパクト的に申し分ないと思うんで、タイトルマッチ、次組んでください。工藤(政英)選手からベルトを奪いたいです。天心もキックからいなくなるので、それまでにベルトを取りたいです」とアピール。さらに「一緒に(会場で並ぶ形でチャンピオンの)バナー載りたいよな?」と天心に呼び掛けると、天心は苦笑していた。RISEの伊藤代表は大会後の総括で「1R KOで良かった。向こう(=工藤)のジムと話し合いたい」と話し、王座戦実現に意欲を示した。
第4試合 バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
×知花デビット(エイワスポーツジム/RISEバンタム級2位、WMAF世界スーパーバンタム級王者)
○拳剛(誠剛館/RISEバンタム級4位、DEEP☆KICK -55kg王者)
判定0-2 (長瀬29-30/大沢29-29/小川28-30)
1R、知花が圧力をかけ続け、随所でボディにパンチを当てる。拳剛はボディブロー、ミドルキックを度々当てるが、知花は圧力を切らさない。2Rも基本的に同じ構図だが、拳剛の右ストレートのクリーンヒットがやや増え印象を良くする。3R、知花も随所でボディを強打するが、拳剛は下がりながらも右ストレート、右膝を的確に当て、最後はヒットを増やして終了。2R以降やや優位だった拳剛が判定勝ちした。
緊急出場の数島大陸が鮮やかハイでKO勝ち
第3試合 バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
×甲斐元太郎(理心塾/NJKFバンタム級暫定王者)
○数島大陸(及川道場)
2R 1’32” KO (左ハイキック)
数島はフライ級の選手だが、同門の有井渚海の欠場により、2階級上で急遽出場した。1R、両者サウスポーに構え、数島がコーナーに詰めると、甲斐の左ストレートのタイミングで左ハイを合わせダウンを奪う。終盤にもフラフラの甲斐から左ストレートでダウンを奪う。2Rも左ボディ、左ストレートの連打でダウンを奪うと、最後は左ハイで累計4度目のダウンを奪ったところでレフェリーがKOを宣告。数島が体格差を足技で埋める見事な快勝だった。RISEの伊藤代表は大会後の総括で「数島は短い期間で良くやった。存在感を示した」と称えた。
第2試合 バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
×田渕神太(拳聖塾/アクセル&ABWバンタム級王者)
○大森隆之介(EX ARES/RISEバンタム級9位)
判定0-2 (29-29/29-30/29-30)
第1試合 スーパーフライ級(53kg) 3分3R
○KING剛[たけし](ROYAL KINGS/MA日本バンタム級王者)
×溜田蒼馬(Crazy Wolf/CMA KAISERバンタム級王者)
判定2-0 (30-29/29-29/30-29)
【オープニングファイト】
第3試合 フェザー級(60kg) 3分3R
○岩郷泰成(TFT/DEEP☆KICK -60kg 1位)
×佐藤 亮(健心塾/DEEP☆KICK -60kg 3位)
判定3-0 (30-28/30-27/30-27)
※3R佐藤に警告の累積で減点1
第2試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R
△都築海杜(キックボクシングジム3K/and lab/RISEフェザー級10位)
△勇志(真門ジム/NKBフェザー級5位)
判定0-0 (29-29/29-29/29-29)
第1試合 バンタム級(55kg) 3分3R
○翔磨(多田ジム/DEEP☆KICK -55kg 2位)
×久津輪将充(888GYM/DEEP☆KICK -57.5kg 6位)
1R 2’49” KO