RISE 10.11 横浜 ぴあアリーナMM:原口健飛、番狂わせの直樹を1Rで沈めDoA -63kg制覇「来年白鳥君やりましょう」。QoQ準決勝は寺山日葵×sasori、百花×紅絹に
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Cygames presents RISE DEAD OR ALIVE 2020 YOKOHAMA
2020年10月11日(日)神奈川・ぴあアリーナMM
レポート&写真:井原芳徳
RISEは新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、外国人の入国規制が解ける目途が立たないことから、10.11 横浜 ぴあアリーナMM、11.1 エディオンアリーナ大阪第1大会を、RISE WORLD SERIESから日本のトップ勢のトーナメント主体の編成に変更。11.1 大阪では那須川天心が裕樹の引退戦の相手を務めるが、RISEの伊藤隆代表はこの2カ月連続のビッグイベントのテーマを「天心vsRISE」とし、ポスト天心のスター誕生を期待する。
RISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント
10.11 横浜大会の目玉は、4選手が1日で優勝を争う「RISE DEAD OR ALIVE 2020 -63kgトーナメント」。優勝賞金は500万円、準優勝100万円。KOボーナスは1R 50万円、2R 30万円、3R 20万円。一回戦では昨年のRISE WORLD SERIES 2019 -61kgトーナメント優勝者の白鳥大珠が、8連勝中と好調の直樹と対戦する。8月10日のぴあアリーナMMでのRIZINで大雅を1R KOし勢いづく原口健飛は、2月のKNOCK OUTのBLACK 64kg級王座決定トーナメントを制したシュートボクシングの21歳の新鋭・西岡蓮太を迎え撃つ。
白鳥は「原口選手に勝ち上がってもらわないと困ります」、原口は「王子(=白鳥)との決勝やないといけない」と話し、この2選手の決勝への期待論も多いが、実績のある直樹と西岡がそのシナリオをどこまで狂わせることができるかが見所となった。(※組み合わせ決定抽選会の記事はこちら)
第5試合 準決勝(1) 3分3R(延長1R)
×白鳥大珠(TEAM TEPPEN/RISE WORLD SERIES 2019 -61kgトーナメント優勝、元RISEライト級(63kg)王者)
○直樹(BRING IT ONパラエストラAKK/RISEライト級(63kg)2位、スック・ワンキントーン・スーパーライト級王者)
1R 1’30” TKO (ドクターストップ:右膝蹴りによる額のカット)
1R、白鳥がサウスポー、直樹がオーソドックスに構え、白鳥が圧力をかけ、左ミドル、右ロー、右フックを時折出す。秋谷レフェリーは開始10秒ほどから「攻めて」と何度か口にするが、まだ両者は少しずつ攻撃を出すだけで慎重だ。しかし中盤に入り、直樹のスピードのある右ストレートが白鳥の顔面をかすめると、白鳥は前に出て、左テンカオを放つ。距離が詰まり、直樹が左ジャブを当てると、白鳥が右フックで突っ込んできたが、直樹は右ハイの軌道で右膝を白鳥の額にクリーンヒット。白鳥は少しフラつき、そのまま直樹をコーナーに押し込む。白鳥は額から出血。傷はかなり深く、ドクターチェックが入ると一発でストップ。直樹が見事下馬評を覆すと、コーナーに登って「見たか」と叫び、白鳥は足早に退場した。
直樹は大会後のインタビューで、右の膝蹴りについて「白鳥君は右フックの後に前のめりになる癖があるので合わせる練習していました」と明かした。
第6試合 準決勝(2) 3分3R(延長1R)
○原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM/RISEライト級(63kg)王者)
×西岡蓮太(龍生塾/KNOCK OUT BLACK 64kg級王者、SB日本ライト級(63kg)王者)
判定3-0 (和田30-29/小川30-28/豊永30-28)
1R、原口が圧力をかけ続け、西岡にコーナーに詰めると、左ミドルを時折ヒット。早くも西岡の右脇腹が赤くなる。原口は左のパンチにもつなぐ。西岡は右ハイを返す場面もあるが、手数が少ない。
2Rも原口が再三コーナーに西岡を詰め、左ストレート、左ミドル、左膝、右ボディ等を当て続ける。西岡もパンチの打ち合いで少し当て返すものの、後手に回る時間が長く印象が悪い。
3Rも基本的に同じように原口ペース。パンチの連打からの左ミドルも度々決める。とはいえ一発逆転を警戒してか、深追いはせず。西岡も終盤にパンチを振るうが、原口はかわし続け、危ない場面を作らず判定勝ちした。
第4試合 リザーブマッチ 3分3R(延長1R)
○秀樹(新宿レフティージム/RISEライト級(63kg)1位、K-1 REVOLUTION FINAL-65kg級世界王者)
×北井智大(チームドラゴン/RISEライト級(63kg)3位)
判定3-0 (小川30-28/秋谷30-28/大澤30-28)
1R、秀樹がサウスポーに構えて前に出るが、北井は回って距離を取り続ける構図。やや秀樹がパンチを積極的に出すが、まだお互い攻撃は少ない。
2R、北井も圧力を上げるが、秀樹が右ジャブを駆使しつつ、左のパンチを当て続け、左ハイも当てて攻勢を印象付ける。
3Rもその流れが続き、秀樹がパンチを当て続け、近距離からの左ロー、左ハイも当て続け、差をはっきりつけ判定勝ち。トーナメントに選ばれなかった秀樹だが、今後につなぐ結果を残した。
第13試合 メインイベント 決勝 3分3R(最大延長2R)
×直樹(BRING IT ONパラエストラAKK/RISEライト級(63kg)2位、スック・ワンキントーン・スーパーライト級王者)
○原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM/RISEライト級(63kg)王者)
1R 2’54” KO (パンチ連打)
※原口が優勝。賞金500万円を獲得
1R、原口は開始すぐから、ボディから顔面のパンチのコンビネーション、パンチからミドルのコンビを決める。単発の右のミドルやボディストレートも当て続け主導権。直樹も右のカーフキック、右ストレートを返す。
お互いまだ手数は多く無かったが、原口が終盤、二段蹴りで左ミドルを直樹の右腕に当てると、これで勢い付いたか?圧力を強めると、直樹をロープ際に詰め、右ストレートを立て続けに当てる。直樹のガードの上からも打ち続けると、直樹は苦しそうな表情に。それでも直樹はガードを解いて打ち合いで活路を見出そうとするが、原口がカウンターで左フックをクリーンヒットし、崩れる直樹に右フックも当てダウンを奪う。直樹はダメージが大きく、立ち上がろうとしても足に力が入らず、小川レフェリーがストップ。レフェリーの背後の直樹のセコンドからもタオルが投入されていた。
最後は圧巻の強さを見せつけ優勝し、KOボーナスと合わせ550万円を獲得した原口。「西岡選手、直樹選手、対戦してありがとうございます。白鳥君について言わせてください。白鳥君が負けちゃってモチベーションが無くなったんですけど、白鳥君がいたのでここまで強くなれました。前にはいつも白鳥君という邪魔もんがいて、どかしたろうと思っていたのがかなわなかったので、来年白鳥君、RISEの舞台でやりましょう」とアピールし、大会を締めくくった。
◆原口「(白鳥が負けた後の気持ちの切り替えは?)逆に優勝するのは僕しかいない、大珠君とやるためには勝たないといけないと思いました。(2試合を振り返って)西岡戦ではKNOCK OUTとシュートボクシングに間接的に勝って、RISEのほうが強いと証明できたんですけど、逆に直樹君に勝たなあかんと思ってマジでプレッシャーで、一人でトイレで泣きそうになりました。直樹選手はアゴがそんなに強く無いってのがあったんで、チャンピオンやし、初のメインやし、KOで終わらないと怒られるなと思って、リスク背負って行きました。でも次やったらわからないですし、今日は勝負運や勢いがあっただけかもしれないです。自分が強いから勝ったとは思っていなくて。もう直樹君とはやりたくないですね。RIZINで(8月に大雅と)ここでやってて、初めての感じや無かったのも運やと思います。」
◆RISE伊藤代表「(大会のテーマに掲げた「天心vsRISE」について)改めて天心の大きさは感じました。最後(セミとメインでKO勝ちし)まとめてくれたベイノアと原口も凄いと思いますけど、まだ圧倒的な存在感が足りないです。原口はいなしも倒しもできて、天心に近いといえば近い存在になってきているので、人間として、ファイターとしての存在感をもっと磨いていきたいと思います。
(白鳥の敗戦について)彼も(去年のトーナメントの)世界王者ですので、ここで止まっているわけにはいかないので、再生させたいです。原口が白鳥とやりたいと言っていましたけど、必ずやりたいと思います。(直樹について)今までの苦労が報われましたね。白鳥戦の勝利は大きいです。どこかで西岡とかとも絡ませたいです。
(コロナ対策で声援は禁止だったが、それでも声援する観客が多く、マスクを外して声援する人もいたことについて)見る側とやる側が協力しないと(政府の制限の)5千から上は越えられないですよね。」(※QUEEN of QUEENSトーナメント、70kg戦線についての伊藤氏のコメントは後記)
RISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020(女子47.6kg契約)
男子63kgトーナメントと共に、大会のもう一つの目玉となるのが、RISE、ミネルヴァ等の王者や新鋭の集まった女子47.6kg契約トーナメント「RISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020」。8選手による一回戦4試合が行われ、残った4人が11.1 大阪の準決勝・決勝に進む。優勝賞金は300万円。KOボーナスは1R 50万円、2R 30万円、3R 20万円。(※組み合わせ決定抽選会の記事はこちら)
組合せはAyaka vs. 紅絹[もみ]、百花 vs. 大倉萌、平岡琴 vs. sasori、erika♡ vs. 寺山日葵[ひなた]。RISE QUEENミニフライ級(49kg)王者の寺山が優勝候補だが、初戦のerika♡は5戦全勝で8月のREBELSで平岡に完勝しており侮れない相手だ。那須川天心の後輩・寺山は公開練習で「皇治選手との試合での天心が理想」と発言していた。
sasoriも7月のRISEで寺山と接戦を繰り広げた実力者。平岡は元々リザーバーだったが、女神の欠場で本戦に繰り上がり。2連敗中だが「ぬるま湯につかっているチャンピオンたちに喝を入れる」と気合十分だ。
反対ブロックのAyakaは2月に伊藤紗弥をパンチでKOし番狂わせを起こした19歳の新鋭で、36歳・60戦目のベテラン・紅絹はどう対処するか。紅絹は公開練習で、貴重な女子の大規模トーナメントを盛り上げたい思いの強さを口にしていた。
大倉は着衣総合武道・空道の日本一経験者で、早稲田大学卒業後は有名金融会社に入社した文武両道ファイター。プロはまだ1戦1勝だが練習仲間の青木真也もABEMAの「格闘代理戦争」への推薦も考えた一押しの選手だ。百花は昨年9月のRISE幕張で平岡に敗れるも接戦で、試合経験も豊富だ。大阪でのファイナルが3週間後のため、勝ち残った選手がどれだけダメージを負わないかも気になるポイントとなる。
第7試合 一回戦(1) 3分3R(延長1R)
×Ayaka(健心塾/ミネルヴァ・ピン級(45.36kg)王者)
○紅絹(NEXT LEVEL渋谷/RISE QUEENアトム級(46kg)王者、元J-GIRLSミニフライ級王者)
判定0-3 (長瀬28-29/豊永28-29/和田28-30)
1R、紅絹がサウスポーに構えて右に回り続け、Ayakaが詰めようとするが詰め切れない。お互いパンチを振るうがまだ明確なヒットが乏しい。
2Rも同じように紅絹が回り続け、随所で左のパンチ、ローを当てる。Ayakaはもらい続けることは無いが、なかなか攻撃が返せず、印象は良くない。
3Rになると紅絹の動きの回転が上がり、左ミドル、左右のフックが何発も当たり、差が明白に。Ayakaは前に出続けるがほとんど当てさせてもらえず。記者採点は3Rのみ紅絹につけ29-30で紅絹。ジャッジ3者も紅絹を支持し、紅絹の完勝に終わったが、試合前の気合とは裏腹に、やや勢いに欠ける内容となってしまった。
第8試合 一回戦(2) 3分3R(延長1R)
○百花(魁塾/ミネルヴァ・アトム級(46.26kg)王者)
×大倉 萌(大道塾吉祥寺支部/空道全日本体力別選手権2017女子-215優勝)
4R 判定2-1 (長瀬10-9/和田9-10/秋谷10-9)
3R 判定1-1 (長瀬30-29/和田29-29/秋谷29-30)
1R、大倉は大道塾吉祥寺支部の先輩・末廣智明を思い出させる前傾姿勢から、伸びのある右ミドル、前蹴りをヒット。百花も大倉の蹴りの後に右フックを返す。ヒット数では大倉が上回るが、終盤に鼻血を出してしまう。
2Rも大倉の蹴り、百花のパンチの構図が続く。お互い当てるものの、はっきりした差はまだつかない。
3Rも接戦が続いたが、中盤に百花が圧を強めると、左右のフックの連打を増やし好印象を残す。大倉は蹴り続けるが、百花のパンチをもらい続ける。
記者採点は3Rだけ百花につけ30-29で百花。RISEやK-1・Krushでレフェリーを務めることの多い長瀬ジャッジは同じように百花につけたが、REBELS等でムエタイの試合も裁いている和田・秋谷ジャッジは大倉の蹴りも評価した模様で、大倉にもポイントを振り、三者三様で延長へ。
延長R、大倉はこれまでのジャッジの傾向で自信を持ったか?距離を取り、右ミドル、ローを当て続ける。百花は終盤になり、ようやく右ストレートのヒットを増やし好印象。記者採点は百花、ジャッジの傾向を考えれば大倉かと思ったが、秋谷ジャッジも百花を支持し、百花の勝ちとなった。
第9試合 一回戦(3) 3分3R(延長1R)
×平岡 琴(TRY HARD GYM/極真会館全日本女子選手権2014年軽量級優勝)
○sasori(テツジム/PRIMA GOLD/ミネルヴァ・ライトフライ級(48.99kg)王者)
判定0-3 (長瀬28-30/秋谷27-30/大澤27-30)
sasoriのリングネームの由来は1970年代の映画シリーズ「女囚さそり」。その主人公を演じた梶芽衣子の唄う主題歌「恨み節」で入場。コスチューム含め異質の世界感を、今年春にできたばかりの新会場で展開する。
試合も前回の寺山戦同様、sasoriワールド全開の内容に。1R、sasoriがサウスポーに構えて圧力をかけ続け、度々左ストレートをヒット。本来階級が下の平岡は防戦一方になる。
2Rもsasoriが左ストレートを当て続け、左ミドル、左ボディストレートも効かせる。sasoriは笑顔を浮かべイケイケで、終盤にはパンチの連打でダウン寸前まで追い詰める。
3Rもsasoriが左ストレートを当て続け攻勢。平岡は度々フラつく。終盤、平岡もパンチの打ち合いで返すが、sasoriの勢いは止められず終了。sasoriが文句無しの判定勝ちで初戦を突破した。
第10試合 一回戦(4) 3分3R(延長1R)
×erika♡(SHINE沖縄)
○寺山日葵(TEAM TEPPEN/RISE QUEENミニフライ級(49kg)王者、J-GIRLSミニフライ級王者)
4R 判定0-3 (小川9-10/秋谷9-10/大澤9-10)
3R 判定0-1 (小川28-29/秋谷29-29/大澤29-29)
1R、erika♡はサウスポーに構え、開始すぐから詰め、左ストレートを随所でヒットする。寺山はしばらくもらい続けたが、うまく回って右のミドル、前蹴りを返す。だがerika♡も終盤右ストレートのヒットを増やし挽回する。
2Rもerika♡がパンチを当て続けていると、寺山は右瞼を腫らし、ドクターチェックを受ける。再開後もerika♡が左ストレートを当て優勢だが、寺山も打ち合いで右ストレートを返すように。
3Rもerika♡はパンチを振り回すが、やや疲れが見え、2Rまでよりもヒットが減る。逆に寺山は随所で右ストレートをクリーンヒットし、左前蹴りでも吹き飛ばし、好印象を残す。記者採点は2Rにerika♡、3Rに寺山につけイーブン。ジャッジは1者のみ寺山につけたが、2者がイーブンで延長へ。
延長R、接近戦でお互いパンチを振るい、寺山はその中で左の前蹴りをerika♡の顔面に当てて吹き飛ばす。その後も前蹴りとミドルを随所で絡め攻勢を維持し、死闘を制した。
これで準決勝の組み合わせは寺山×sasori、百花×紅絹に。寺山の勝利後、11.1大阪の準決勝に進んだ4選手がリングイン。寺山は「嫌になっちゃいますね。このままだとsasori選手に負けてしまうので、3週間後しっかり仕上げて、弟の遼冴と、天心の3人で大阪、いい結果出せるようにします」と話した。sasoriは、いつものように藤田飛竜会長が代弁し「次はきっちり倒してリベンジしたいです。今日も絶好調、中畑清でした」と、開催地の横浜を意識してか、前日会見と同じフレーズで締めくくった。
百花は「今回は距離が合わなかったので、次はバチバチ打ち合って面白い試合します」、紅絹は「1R目で腹効いちゃって一杯吐いてきました。Ayaka選手、強くて、ああいう試合になりました。あと3週間やることはっきりしました。神村さんが良しと思う試合をして、来年開催されるためにもマジで行きます」と話した。
大会後の総括でRISEの伊藤代表は「神村とも話しましたが、今日の状況だったら来年は無いですね。印象残ったのがsasoriと平岡だけです。宮﨑は短い準備期間ですけど頑張りました。大倉さんは本当に2戦目なのかと思うぐらいムエタイの選手みたいででした。勝ち残った4選手には奮起してもらいたいです」「寺山はあれじゃRISE QUEENと言えないですね」と苦言を呈した。神村氏も「sasori選手と平岡選手以外は普通のワンマッチと変わらなかったです。リザーブのほうがいい試合でした。11月の準決勝と決勝もこのままやっていいのだろうかと思います。私が現役の時は新宿フェイスでメインを張るのにどれだけの試合をしなければいけなかったか。この状況が当たり前だと思わないで欲しい。気持ちを入れ替えて次は臨まないと。これで賞金300万もらえると思うなよと言いたいですね」と奮起を促した。
第3試合 リザーブマッチ 3分3R(延長1R)
○宮﨑小雪(TRY HARD GYM/2019年KAMINARIMON全日本女子-47kg級優勝)
×小林愛理奈(FASCINATE FIGHT TEAM/正道会館全日本空手道選手権2019軽量級優勝)
判定3-0 (和田30-29/大澤30-28/秋谷30-28)
1R、サウスポーの宮﨑が回って距離を取り、蹴りを当てつつ左フックを当てる。5日前に試合が決まったが動きは良い。小林は平岡、MISAKIから相手が変わり、戦いにくそうだたったが、終盤に右フックのヒットを増やし巻き返す。
2R、宮﨑は再び自分の距離を作り、蹴りから左のパンチに上手くつなぎ続け、主導権を維持する。3Rも必死に前に出る小林を宮﨑がかわし続け、的確に左右のパンチを当て続け判定勝ちした。
ワンマッチ
第12試合 セミファイナル ミドル級(70kg) 3分3R(延長1R)
○“ブラックパンサー”ベイノア(極真会館/RISEウェルター級(67.5kg)王者)
×宮城寛克(赤雲会/TENKAICHIウェルター級&ミドル級王者)
3R 0’55” KO (左ハイキック)
1R、前に出る宮城に対し、ベイノアは回って距離を取りつつ、ミドルを当て、右ハイ、バックスピンキック、右テンカオを随所でクリーンヒットし、好印象を残す。
2R、宮城も右ロー、右アッパーを返すようになるが、ベイノアも右ハイ、右ローを随所で当て続け、終盤、右フックでダウンを奪う。
すると3R、ベイノアは序盤から左ハイでダウンを奪取。その後もベイノアは勢いに乗って攻め続け、最後も左ハイでマットに沈めた。
ベイノアは「生で迫力ある外国の化け物見たくないですか?来年70kgの世界トーナメントよろしくお願いします。勢いづけるために今年もう1試合したいです。そうなると大晦日、他にも出たい選手がいますが、俺が一番出たい」とアピールした。RISEの伊藤代表は70kgトーナメントについて「まだ日本の選手だと外国人に及ばないので、やるとすれば日本人でのDoAトーナメントになると思います」と話した。
第11試合 ミドル級(70kg) 3分3R(延長1R)
○海人(TEAM F.O.D/S-cup 2018 -65kg世界トーナメント優勝、SB日本スーパーライト級(65kg)王者)
×緑川 創(RIKIX/RISE 2位、WKBA世界スーパーウェルター王者)
判定2-0 (大澤30-29/小川30-30/豊永30-29)
1R、海人が圧力をかけ、右ロー、右テンカオを随所で当てる。緑川も左ボディ、右フックをお返し。まだ均衡状態だ。
2Rも近い構図で、緑川がボディと顔面のパンチ、海人が右ロー、カーフキックを当て続けるが、なかなかお互い崩れない。
3R、海人は序盤から右ハイを当て、緑川をひるませる。だが緑川も右フックで海人をひるませる。海人は右の膝やローを絡めつつも、パンチの比重を上げ、緑川と打ち合い、一進一退の展開で場内を沸かせる。記者採点は30-30。ジャッジ2者がおそらく3Rの海人に振り、海人の判定勝ちとなったが、緑川のパンチの巧さも光る好勝負だった。
第2試合 スーパーフライ級(53kg) 3分3R(延長1R)
×鳩[あつむ](TSK JAPAN/MuayThaiOpenスーパーバンタム級王者、WMC日本バンタム級王者)
○松谷 桐(VALLELY KICKBOXING TEAM/RISEスーパーフライ級5位、NJKFフライ級王者)
判定0-3(長瀬29-30/和田28-29/秋谷29-30)
1R、松谷はサウスポー、鳩はオーソドックスに構え、お互い攻撃が少ない状態。2R、お互いやや積極性を増し、松谷が左ミドル、飛び膝を随所で当てるが、まだはっきりした差はつけられない。3R、ようやくお互い積極的なるが、攻撃を当てるのは松谷で、左フックを効かせ、鳩から鼻血を出させて下がらせ続ける。松谷がポイントを取り判定勝ちしたが、序盤から積極的に攻めて欲しい試合だった。
第1試合 スーパーライト級(65kg) 3分3R
○水落洋祐(エイワスポーツジム/元WPMF世界ライト級暫定王者、元WBCムエタイ日本統一ライト級王者)
×松本芳道(KICK-DIET吉野町/元新日本ライト級王者)
判定3-0 (豊永29-28/和田29-27/長瀬29-27)
1R、松本が右ローを散らしつつ、中盤から顔面への右フックを随所で当てて連打につなげ好印象。2R、松本が左ボディを効かせるが、水落も右ローを効かせ、ほぼ五分の展開。パンチの打ち合いでも激しさを増す。
すると3R、水落のローの効き目を発揮。松本の踏ん張りが効かなくなり、水落のパンチにふらつき始め、水落がパンチを連打しスタンディングダウンを奪う。両者最後までパンチを打ち合うが、水落が反撃を許さず終了。水落がパンチャー対決をローを駆使して制した。
オープニングファイト2 ライト級(63kg) 3分3R
○KENTA(HAYATO GYM/RISE 9位)
×達晃(リアルディール)
判定3-0 (29-27/30-28/30-27)
オープニングファイト1 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R
×松山和弘(トイカツ道場)
○奥平将太(平井道場/Bigbangアマチュア6階級王者、元NJKF EXPLOSION-50kg級王者)
3R 1’59” KO