RISE GIRLS POWER 2.11 新宿フェイス:紅絹、平岡琴とのダウンの応酬制しアトム級王座初防衛。ミネルヴァ王者Ayaka、ムエタイ世界3冠の伊藤紗弥をパンチでKO
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
格闘技医学会
現場で役立つ格闘技医学を研究/公開/実践中!
RISE GIRLS POWER 2(ライズ ガールズ パワー ツー)
2020年2月11日(火/祝) 新宿フェイス
レポート:井原芳徳 (試合映像はAbemaビデオで視聴できます)
第8試合 メインイベント RISE QUEEN アトム級(46kg)タイトルマッチ 3分5R(無制限延長R)
○紅絹(NEXT LEVEL渋谷/王者)
×平岡 琴(TRY HARD GYM/挑戦者)
判定3-0 (佐藤まさゆき48-47/佐藤しんいち47-46/豊永47-46)
※紅絹が初防衛
1R、紅絹サウスポーに構え、回って距離を取り、時折詰め、独特のリズムからパンチ、蹴りを当てる。平岡もオーソドックスを主体にしながらスイッチを絡めつつ、右ミドル、インローを随所で返す。終盤、平岡がパンチの連打と左ハイのコンビネーションを決めて追い詰め、極真空手出身選手らしくしっかり最後に印象を残す。記者採点は9-10で平岡。
2R、紅絹は同様に回って距離を取り、随所で左インローをヒット。終盤、平岡は圧を強め、右アッパー、右ミドルを当てるが、1R終盤のように攻撃をまとめきれない。記者採点は10-10としたが、紅絹についていても不思議ではない。
3R、1分過ぎに平岡が前に出て右ローを放つと、紅絹は下がりながら左フックで迎撃して、平岡をひるませる。その後も紅絹が随所でパンチとローを当て攻勢だったが、終盤、紅絹の右フックのカウンターで、平岡の右の上段後ろ廻し蹴りがクリーンヒットし、紅絹は膝をついてしまいダウンを宣告される。命中したのは平岡のふくらはぎで、紅絹はすぐ立ち、ダメージは大きくない様子だ。記者採点は10-8で平岡。
4R、紅絹は序盤から圧を強め、右フック、左ローを当てて挽回する。平岡はまたも上段後ろ廻し蹴りを出すが、強引に行ってしまい、タイミングがズレてしまう。紅絹は圧をかけ続け、平岡は攻撃を返せない。記者採点は10-9で紅絹。
5Rも紅絹は圧力をかけ続ける。平岡はロープ際に下がると、右のテンカオをお返ししようとするが、紅絹が右フックを合わせて当て、平岡は尻餅をつき、ダウンを宣告される。平岡はすぐ立ち、手を広げダウンではないとアピールするが、RISEのルールならダウンは妥当だろう。これで紅絹はポイントで挽回。勢いづいた紅絹はパンチを当てるが、平岡も随所で圧をかけ返して必死にパンチを振るって反撃を狙う。最後は平岡が押し気味だが、紅絹が耐え時間切れに。記者採点は10-8で紅絹。合計47-47のイーブン。ジャッジは3者とも1点差で紅絹を支持したが、紅絹は首を振って不満げで、平岡に歩み寄って称えると、平岡は涙を流した。
ベルトを巻きマイクを持った紅絹は、彼女らしいウイットに富んだアピールを展開。「平岡選手、見て分かった通り、滅茶苦茶強かったですし、ぶっちゃけ、私のダウン、ラッキーっぽかったでしょ。でもこれが王者ってことですかね。でも平岡選手のアレ(=上段後ろ廻し蹴り)、全然見えんかった。平岡選手ありがとう。これじゃ納得していないんで、挑戦してくるの待ってます。前回色々反省した結果が、ダウンもらうコレなんですけど、私の中ではこっちの試合のほうが納得しているんで、熱い試合をしていきたいと思います。あと46kg、いっぱい若い子が出て来たと思うんですけど、どんどん狙ってください。蹴りでダウンをもらうのがバレたと思うんで、対策してもらって、どんどん挑戦してください。これからも負けないよう頑張りますし、これからもRISE GIRLS POWER、よろしくお願いします。あと個人的なことですけど、加藤トレーナー、今朝子供が生まれたばかりなのにセコンドについてくれてありがとうございました」と話した。
第7試合 セミファイナル 女子ミニフライ級(49kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
○寺山日葵(TEAM TEPPEN/RISE QUEEN王者、J-GIRLSミニフライ級王者)
×KOKOZ[ココゼット](TRY HARD GYM/スック・ワンキントーン・女子ミニフライ級王者)
判定3-0 (佐藤しんいち30-29/長瀬30-29/佐藤まさゆき30-29)
1R、両者距離を取り、蹴り主体の攻防。蹴りのラリーでKOKOZもしっかり返し続け、初参戦ながらRISE王者の寺山と渡り合う。記者採点はイーブン。
2Rも蹴り主体の攻防で、お互い慎重で、なかなか均衡が崩れない。終盤、お互い距離を詰め、KOKOZは左フックを連続で当てるが追い詰めきれない。記者採点イーブン。
3R、少しずつ寺山が手数を上げ圧力を強め、右ミドル、右ストレートのヒットを増やす。KOKOZは崩れないしないものの、攻撃が返せない。記者採点は僅差だが寺山。合計30-29で寺山。ジャッジ3者も同じで、寺山が判定勝ちしたものの、攻めきれなかったせいかもあって表情は晴れなかった。
第6試合 女子アトム級(46kg) 3分3R(延長1R)
×伊藤紗弥(尚武会/WBCムエタイ&WMC世界女子ミニフライ級王者、元WPMF世界女子ピン級王者)
○Ayaka(健心塾/ミネルヴァ・ピン級王者)
3R 1’51” KO (右ストレート)
伊藤は21歳で、Ayakaは18歳。ムエタイ世界3冠の伊藤は今回RISE初登場だ。1R、伊藤はムエタイ式のリズムと構えで前蹴り、ミドルを出すが、Ayakaは迷わず前に出て、右ローで伊藤をふらつかせる。中盤には右のバックハンドブローも当てる。終盤、伊藤が右ミドルを3連打し巻き返す。記者採点は僅差だがAyaka。
2R、伊藤は序盤から蹴り数を上げる。Ayakaもひるまず、右ローを随所で返すが、攻撃数では差が開いてしまう。記者採点は僅差だが伊藤。
3Rも伊藤が蹴り続けるが、Ayakaはひるまず前に出続け、空振りは多いながらも右ストレート、右ローを出し続ける。すると中盤、Ayakaが左ボディをクリーンヒットすると、伊藤は動きが止まる。Ayakaはこのチャンスを逃さず右ストレートを連打すると、伊藤はロープまで下がり、顔を背けてダウンする。伊藤はうずくまったまま立ち上がれず、Ayakaの逆転KO勝ちとなった。
Ayakaは「初のRIZINで、あ、RISE?すみません、初のRISEで、相手が世界チャンピオンで緊張したんですけど、三重県から応援に来てくれた方もいるので、いい所を見せられて良かったです。なんかうれしい。またRISE出させてください」と、いきなり言い間違えたりしながら初々しくマイクアピールした。
第5試合 女子52kg契約 3分3R
○スーパーガール・アンナ(タイ/untouchable/TARGET)
×キム・スヨン[Kim Soo Yeon](韓国/エキスパートジム)
判定3-0 (小川30-27/大澤30-26/長瀬30-26)
アンナは16歳でRISE初参戦。1R、アンナはワンツーでの右ストレート、右ローを立て続けに当てて先手を取る。スヨンは30秒ほどで鼻血を出す。中盤、アンナがジャブのような右ストレートでダウンを奪う。その後もワンツーローの繰り返しで圧倒する。記者採点は10-8でアンナ
2R、アンナは左ジャブ、前蹴りで距離を作りつつ、右ロー、右ストレートを当てる。スヨンも右ローを返し続けると、アンナは1Rよりは勢いが落ちる。記者採点はイーブン。
3R、お互い右ロー、右のパンチを当てる削り合いに。スヨンは鼻が曲がり、手数では劣るが、随所できっちり返す。とはいえアンナの優位は崩れず。記者採点はアンナ。合計30-27でアンナ。ジャッジ3者もアンナを支持しアンナが判定勝ちした。
第4試合 女子57kg契約 3分3R
○村上悠佳(TEAM TEPPEN)
×MAYA(タイ/及川道場)
判定2-0 (大澤30-28/豊永29-29/小川29-28)
1R、MAYAは開始すぐから前に出て積極的に攻めるが、村上はサウスポーからの前蹴りで止め、左のテンカオを効かせ、左ストレートにつなげてじわじわとMAYAを苦しめる。記者採点は村上。
2R、MAYAが序盤に左ストレートを当てて先手を取る。村上はステップでかわし、中盤から左のテンカオ、右ローを効かせ、MAYAの勢いを封じるが、終盤にもMAYAの左ストレートをもらってしまう。記者採点はイーブン。
3RもMAYAが右フックで先手を取ると、右のボディフック、膝蹴りでじわじわと攻勢に。村上も左テンカオを返すが、力が入らない。終盤、MAYAの左ミドルで村上はスリップしてしまう。村上も最後、右の前蹴りで吹き飛ばし、必死で挽回しようとする。記者採点はMAYA。合計29-29でイーブン。ジャッジも1者のみイーブンだったが、2者は村上を支持し、村上の勝利となった。敗れたMAYAは初参戦ながら健闘しており、RISEルールに慣れればより手強い選手となりそうだ。
第3試合 女子ミニフライ級(49kg) 3分3R
×RAN(MONKEY☆MAGIC KICKBOXING STUDIO/第7回K-1アマチュア全日本大会チャレンジ女子Bクラス-55kg級優勝)
○AKARI(TARGET/2018年KAMINARIMON全日本女子-52kg級優勝)
判定0-3 (28-29/29-30/27-30)
第2試合 女子44kg契約 3分3R
△松谷 綺(VALLELY KICKBOXING TEAM/NJKFアマチュア-46kg王者)
△小林愛理奈(FASCINATE FIGHT TEAM/第38回全日本空手道選手権大会2019軽量級優勝)
判定1-1(30-29/28-29/29-29)
第1試合 女子ミニフライ級(49kg) 3分3R
○宮﨑若菜(TRY HARD GYM/2019年KAMINARIMON全日本女子-52kg級優勝)
×武内紗耶香(格闘技スタジオBLOOM)
判定2-0 (30-29/29-29/29-28)
オープニングファイト2 Point captureルール 女子47kg契約 2分2R
×阿部葉月(TEAM TEPPEN)
○横山優美(LEOジム)
2R 0’12” KO
オープニングファイト1 Point captureルール 女子42kg契約 2分2R
×Crazy SHARK(DUROジム)
○島田美咲(SQUARE-UP KICKBOXING道場)
ポイント2-7