RISE on ABEMA 5.16:寺山日葵、AKARIに判定勝ちし初防衛。政所仁、1R KO勝ちでDoA -53kg最終枠獲得。志朗×石井一成、DoA前哨戦級のエキシに
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Cygames presents RISE on ABEMA
2021年5月16日(日) 会場非公開・無観客開催
レポート&写真:井原芳徳
「RISE on ABEMA」は昨年7月、新型コロナウイルス感染拡大防止のため無観客で初開催され、メインイベントでは那須川天心が笠原友希をわずか90秒でKOした。
今回はその第2弾で、観客を収容して開催される予定だったが、政府による緊急事態宣言の影響で、東京都大田区総合体育館から非公開の会場に移しての無観客大会に変更となった。
さらに出場予定だった大﨑孔稀のコロナ感染に伴い、孔稀と風音によるDoA -53kgトーナメント選抜マッチ、孔稀の兄・大﨑一貴と志朗によるメインイベントの主要カード2試合が中止となった。
寺山日葵、AKARIの持ち味封じ判定勝ち
第12試合 メインイベント RISE QUEENミニフライ級(49kg)タイトルマッチ 3分5R(無制限延長R)
○寺山日葵(TEAM TEPPEN/王者、RISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020(47.6kg)優勝)
×AKARI(TARGET/挑戦者、RISEミニフライ級NEXT QUEENトーナメント2021優勝)
判定3-0 (大沢49-48/長瀬49-48/佐藤49-48)
※寺山が初防衛
アクシデント続きの大会でメインイベントに繰り上がったのが、寺山とAKARIの王座戦。寺山は19年9月の王座決定戦で佐藤レイナに勝利。昨年は8選手参加のQUEEN of QUEENSトーナメントでerika♡、sasori、紅絹を下して頂点に立ち。2月の横浜アリーナ大会でも新鋭・田渕涼香に判定勝ちし9連勝中だ
対するAKARIは第2代RISE Queen・神村エリカ氏の弟子。3月の後楽園大会の挑戦者決定トーナメントで宮﨑若菜と大倉萌に判定勝ちして挑戦権を獲得し、初めて王座に挑む。
1R、AKARIが圧力をかけ、左ジャブ、右の前蹴りから攻撃をつなげようとするが、寺山は右に回って距離を取り続け、自分の右ストレート、右ローを随所でヒット。だがAKARIも時折ローを返し、もらいっぱなしにはならない。。2Rも同じような構図だが、AKARIの右ローが増え、寺山もヒットを増やす。だがまだ均衡状態は崩れない。記者採点はここまでイーブン。
3R、寺山が蹴りの打ち合いの中で、しっかり右ローを当てる場面が少し目立つように。とはいえ秋谷レフェリーは度々「もっと攻めるように」等と両者に注意し、まだ寺山もAKARIを追い詰めきれている感じがしない。記者採点は寺山。
とはいえ寺山ペースであることには変わらず、4Rも寺山が的確に右ロー、右ストレートをコツコツヒット。AKARIはひるむことはないが、攻撃を当てさせてもらえず、さすがに印象が悪いか。記者採点は寺山。
5R、開始すぐに寺山が右のボディ狙いの前蹴りを当て、着地した後、AKARIが右ストレートを当てて寺山を倒すが、秋谷レフェリーは押し倒す形と判断し、ダウンとはならない。その後、寺山も前に出て、クリンチが増えるが、その中で膝を当てる。AKARIは攻めきれないまま終了する。記者採点はイーブン。合計50-48で寺山。ジャッジ3者とも49-48で寺山を支持し、寺山の勝利となった。
寺山は「AKARI選手が盛り上げてくださったおかげで注目度が上がったと思います。ありがとうございます。課題が見つかったので、強くなって、圧倒的な王者になれるようにします」と話した。
第11試合 セミファイナル スペシャルエキシビションマッチ 2分2R
―原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM/RISE DoA 2020 -63kgトーナメント優勝、元RISEライト級(63kg)王者)
―“ブラックパンサー”ベイノア(極真会館/RISEウェルター級(67.5kg)王者、元J-NETWORKウェルター級王者)
勝敗無し
2試合中止の事態を受け組まれた、王者同士のエキシビションマッチ。両者とも空手ベースということもあり、普段以上に回転蹴り等の大技を多用する攻防を繰り広げた。
マイクを渡されたベイノアは「格闘技だけじゃなくスポーツ界も中止や延期が続きますが、関係者各位のおかげで開催できて感謝しています。RISEは歩みを止めません。皆さんもずっと共に突っ走っていきましょう」とコメント。原口は「次戦、7月18日に(エディオンアリーナ大阪大会に)出場予定で、前回(2月の横浜大会で試合が)流れたGLORYのチャンピオン(ペットパノムルン・キャットムーカオ)と戦いたいんで、決まったら応援お願いします」とアピールした。
オープンフィンガーグローブマッチはパンチ主体の攻防続きに
第10試合 RISE on ABEMA特別ルール(オープンフィンガーグローブ着用・判定無し) 65kg契約 3分3R
△山口裕人(山口道場/WPMF世界スーパーライト級暫定王者、元WBCムエタイ日本統一同級王者)
△松本芳道(KICK DIET 吉野町/元新日本ライト級王者)
時間切れ
「RISE on ABEMA特別ルール」は今大会で初めて行われる、オープンフィンガーグローブ(OFG)着用・判定無しの試合形式。OFGでの立ち技マッチはONE Championshipのムエタイの試合でも定着しているが、首相撲も肘も無いため、パンチの比重が上がる。
山口兄弟の兄・裕人と松本は、1年前のRISE on ABEMAで対戦し、裕人が1R KO勝ちしている。再戦の1R、試合前から両者激しくにらみ合う。
ゴングが鳴ると、サウスポーの松本が距離を取る展開。裕人は圧をかけ、右のインローをカーフキックの形で効かせる。中盤、松本の左フック、左ハイで裕人は少しひるむが、終盤はパンチとバックハンドブローを返し持ち直す。
2R、お互いパンチの比重が上がり、裕人が次第にパンチのヒットを増やし、やや優位に。だが最後、裕人の連打をブロックした後、松本が右フックを当ててダウンを奪う。
3R、松本も右ローを効かせるが、次第にパンチ主体の攻防に戻り、お互いパンチを振るい続けるが、一歩も譲らす時間切れ。終了のゴングが鳴ると、リングアナウンサーは間違えて「ジャッジの集計に入ります」とマイクで話してしまったが、訂正し、結果はドロー。松本は「延長でしょ」「もう1回やらせてくださいよ。伊藤代表お願いします。このままじゃ終われねえ」とノーマイクで叫んだ。
第9試合 RISE on ABEMA特別ルール(オープンフィンガーグローブ着用・判定無し) 63kg契約 3分3R
×山口侑馬(山口道場/RISEスーパーライト級(65kg)3位、元INNOVATIONライト級王者)
○YA-MAN(TARGET SHIBUYA/2018年 RISING ROOKIES CUPフェザー級準優勝)
2R 1’53” KO (左ストレート)
1R、序盤の打ち合いで、侑馬の左フックが炸裂し、YA-MANがダウン。その後、侑馬が右ローを連打する場面もあったが、大半はパンチの打ち合いで、お互いひるむ場面も。侑馬は左ボディも絡め、やや優位で終える。
すると2R、YA-MANは開始すぐから右のカーフキックを連打し、流れを変えると、少しずつパンチをヒット。コーナーに侑馬を詰めると、左アッパー、左フックをクリーンヒット。崩れる侑馬に、右ストレートも当ててマットに沈めた。
マイクを持ったYA-MANは「今日、RISE on ABEMAはKO少なくて、俺が見せてやろうと、倒しに行く覚悟で行って、俺が勝ちました。今日この後、松本選手とお兄ちゃんの勝った方、次どうですか?」と、やや朦朧とした状態ながらもアピールした。
YA-MANは試合後のインタビューで「OFGだと当たった時は痛いけど、その時だけで、普通のグローブのように痛みが続かなかったです」と話し、パンチが多かったことについては「相手がOFGだとミドルにパンチを合わせやすいのが練習でわかっていたので、ミドルは蹴らず、ローとハイだけにしようと思っていました」と話した。
今後のOFGマッチについて、RISEの伊藤隆代表は「選手のダメージの状況もヒアリングしたいですが、またビッグマッチでやりたいです」と話した。
7月のDoA -53kg前哨戦?志朗と石井一成のエキシは実戦さながらの技術戦に
第8試合 スペシャルエキシビションマッチ 2分2R
―志朗(BeWELLキックボクシングジム/RISE DoA 2020 -55kgトーナメント優勝、ISKAムエタイ世界バンタム級王者)
―石井一成(ウォー・ワンチャイプロモーション/WPMF世界&BOMスーパーフライ級王者、元WPMF世界・IBF世界・KNOCK OUTフライ級王者)
勝敗無し
志朗の試合中止を受け、7月18日の大阪大会から開幕するDoA -53kgトーナメント出場を控えた両者によるエキシビションマッチが行われた。志朗は公式戦では無いにも関わらず、55kg以下での体重の落ちを確認するため、試合前々日に水抜きし、54kgの「非公式計量」を自分で行いパスしたと前日にツイート。石井も急なオファーながら全く緩みの無い体でリングに上がり、両者とも実戦さがならのフェイント、スピード、パワーで攻防を繰り広げ、中継席や本部席の関係者を驚かせた。
志朗は「エキシビションマッチを引き受けてくれた石井選手ありがとうございます。関係者のおかげで今日リングに上がれてうれしいです。動き見てもらえればわかる通り、53kgでも通じると思います。7月はもっと切れを増していると思います。55kgに続き53kgも制覇します」と話した。
石井は「RISE初出場で急遽オファーをいただき、志朗選手と試合できて良かったです。凄く強くて、7月に向けて気を引き締めます。まず7月勝って、準決勝、決勝につなげて優勝します」と話した。
政所仁、1R KO勝ちでDoA -53kg最終枠獲得
第7試合 DoA選抜マッチ スーパーフライ級(53kg) 3分3R(延長1R)
○政所 仁(魁塾/RISE 2位、WBKF世界スーパーフライ級王者)
×溜田蒼馬(CRAZY WOLF/CMA KAISERバンタム級王者)
1R 2’50” KO (右ストレート)
1R、序盤から政所が左ジャブ、右ストレート等を的確にヒット。中盤に溜田の右フックをかわしてから右フックを当て返すと、右ハイを効かせてからの右フックでダウンを奪う。溜田のダメージは大きく、最後は政所が右フックで2ダウン目を奪い、大の字で倒れたところでレフェリーがストップした。
圧勝でDoAの最後の枠を獲得した政所は「53kgに最初選ばれなくて悔しくて、しっかりKO勝ちしようと思って、結果的に1R KOできました。(友人の)風音も上がれるということで楽しみです。圧倒的に優勝します」とアピールした。
また、戦わずして出場権を獲得した風音もリングイン。「こんな試合見て、私服でリングに上がるのは申し訳ないので、手短に済ませます。ただのラッキーボーイで終わる気はないので、本気で決勝に上がるので楽しみしてください。この後メインで日葵が締めてくれると思うので楽しみにしてください」と話した。
第6試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
○門口佳佑(EX ARES/RISE 2位)
×平野凌我(MTS/RISE 9位)
判定3-0 (長瀬30-29/佐藤30-28/大沢30-28)
1R、門口がサウスポーからの左のミドルを当てるが、平野も中盤から左のカーフをお返しし挽回する。2Rも蹴りの応酬が続くが、門口が終盤、左の飛び膝、ミドル、右ストレート等のヒットを増やして優位に。3R、接近戦で門口がボディへの左膝を効かせ、パンチも当てて平野を圧倒し判定勝ちした。
第5試合 64kg契約 3分3R(延長1R)
○秀樹(新宿レフティージム/RISEライト級(63kg)1位、K-1 REVOLUTION FINAL- 65kg級世界王者)
×畠山隼人(E.S.G/NJKFスーパーライト級王者)
判定3-0 (佐藤30-29/大沢30-28/秋谷30-27)
1R、秀樹がサウスポーに構え、圧力をかけ続け、左インロー、ミドルを随所で強打して主導権を握る。2Rも秀樹が蹴り主体にしつつ、左ボディも効かせ優位を維持。3Rも秀樹が左ミドルを強打し、畠山を圧倒。採点はバラついたものの、秀樹が3者から支持され
判定勝ちした。
第4試合 ライト級(63kg) 3分3R(延長1R)
○麻原将平(パウンドフォーパウンド/RISE 4位、元HOOST CUPスーパーライト級王者)
×KENTA(HAYATO GYM/RISE 7位)
4R 判定3-0 (小川10-9/秋谷10-9/大沢10-9)
3R 判定1-0 (小川30-30/秋谷30-28/大沢29-29)
お互いカーフキック、ローを当てる展開から始まるが、1R終盤あたりから麻原が前に出る時間が長くなり、手数でもやや優位。延長にもつれ込んだものの、麻原が右のカーフを効かせ優位を維持し判定勝ちした。
第3試合 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○SEIDO(LARA TOKYO/RISE 5位)
×森下祐樹(SUNNY GYM)※TASUKU 改め。リアルディールより所属変更
判定2-0 (小川29-28/秋谷29-29/豊永29-28)
第2試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
×津田鉄平(新宿レフティージム/RISE 10位)
○都筑海杜[つづき かいと](キックボクシングジム3K/and lab/極真会館関西総本部 グランドチャンピオン決定戦2016高校1年生男子軽量級優勝)
判定0-3 (29-30/28-30/28-30)
都築がサウスポーの重みのある左ミドル、右の顔面狙いの前蹴りを駆使し、津田を苦しめる。3Rはスタミナが切れ、前に出続ける津田のパンチをもらい苦しんだが、耐え抜き判定勝ちした。
第1試合 バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
×鷹介[ようすけ](魁塾/RISE 6位)
○大森隆之介(EX ARES)
判定0-3 (29-30/28-30/28-30)