BOM 9.26 大田区総合体育館(第2部レポ):RIZIN帰りの梅野源治、ロンペットとドロー。名高&緑川創が豪快KO勝ち
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
センチャイムエタイジム中野
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BOM (The Battle Of MuayThai) – ouroboros 2021 –
2021年9月26日(日)東京都大田区総合体育館
レポート&写真:井原芳徳
第2部
第12試合 メインイベント ライト級 3分5R
△梅野源治(PHOENIX/BOMライト級王者、元ラジャダムナン同級王者、元WPMF世界&WBCムエタイ世界スーパーフェザー級王者)
△ロンペット[Lompetch]・Y’ZD(タイ/Y’ZD豊見城)
判定0-1 (ゲンナロン48-48/北尻48-49/ナルンチョン48-48)
梅野は昨年12月のBOMでキヨソンセン・フライスカイジムに判定負けしたが、4月のBOM横浜大会での再戦で判定勝ち。6月のRIZIN大阪大会での4人1DAYトーナメントでは、一回戦で皇治のバッティングでのダメージで試合続行不可能となり、わずか43秒で試合が終わっていた。
ロンペットは沖縄のY’ZD豊見城(とみぐすく)ジムのトレーナーで、タイ時代にはロッタンとも試合経験があり、19年6月の沖縄でのK-SPIRITで元WMC日本ライト級王者の伊藤伴恭にKO勝ち。昨年2月の新日本キックで勝次と対戦し、サウスポーからの左ミドルと首相撲からの膝で圧倒し、5Rには肘で切り裂き、ジャッジ3者とも50-45とつける完勝をしている。
1R、梅野が大半の時間でサウスポーのロンペットをロープやコーナーに詰め、積極的に右ストレートや右ミドルを放つ。ロンペットは被弾することもあるが、多くはかわしたりブロックしたり、クリンチで寸断する。中盤、ロンペットは前に出て、左ミドル、ストレート等を立て続けにヒットし、しっかり印象を残す。記者採点はイーブン。
2Rも梅野が圧力をかけるが、ロンペットは笑顔を浮かべながら、左ミドル、左ストレートをボディと顔面に正確に当て続ける。梅野もボディと顔面にパンチを散らす等して攻め方にバリエーションを持たせるが、有効打では差が縮まらない。記者採点はロンペット。
3R、ロンペットは序盤から出て、パンチと蹴りを積極的に出してくるが、梅野がかわし続けると、次第に動きが落ち、逆に梅野にとっては攻めやすくなり、ボディに右ミドルとストレートを効かせると、ロンペットは笑顔が消える。梅野は組んでの左膝蹴りを連打するなど、ロンペットを圧倒するように。記者採点は梅野。だが梅野は試合後のツイートで、ロンペットの膝蹴りで右上腕二頭筋が断裂したことを明かしている。
4Rも同様に。序盤はロンペットがラッシュを仕掛けるが、中盤から息切れすると、梅野が右ボディストレート、ミドル、組んでの膝を何発も当てて追い詰める。記者採点は梅野。
5Rもロンペットは前に出続け、パンチ、膝、ミドルを当てる。これまでなら梅野も中盤から巻き返すが、梅野も激しい攻防が続いた影響で消耗が激しく、攻撃が返せなくなる。ロンペットも疲れていながらもパンチ、ミドルを当て続け、終盤には梅野のミドルをキャッチしてはパンチを当て続けて終了する。記者採点はロンペット。合計48-48でドロー。ジャッジは1者がロンペットに入れたが、2者はイーブンとし、ドローとなった。
第11試合 セミファイナル スーパーフライ級 3分3R
○名高・エイワスポーツジム[吉成名高](エイワスポーツジム/BOMフライ級王者、元WBC・IBF・WMCムエタイ世界ミニフライ級王者、元ルンピニー&ラジャダムナン認定ミニフライ級王者)
×佐藤仁志(新宿スポーツジム)
1R 1’23” KO (左膝蹴り)
名高は4月の横浜大会でIBUKI BRAVERYに1R KO勝ちして以来のBOM出場で、試合は6月のRIZIN大阪大会で誓に1R TKO勝ちして以来。いずれも得意の肘打ちで勝利を呼び込んでいる。対する佐藤はこれまでムエタイオープン、REBELS、KNOCK OUTに出場してきた選手で、タイトル獲得実績は無い。
1R、名高がサウスポーに構え、開始すぐから左ミドル、崩しで翻弄。左膝蹴りを効かせると、もう一発左膝を当ててダウンを奪う。佐藤は立ったもののうずくまり、大成レフェリーがストップ。名高が下馬評通り完勝した。
第10試合 71kg契約 3分3R(延長1R)
×柿沼 慶(ポゴナ・クラブジム/BOMスーパーウェルター級王者、WMCインターコンチネンタル・スーパーウェルター級王者)
○緑川 創(RIKIX/RISEミドル級(70kg)3位、元WKBA世界スーパーウェルター級王者、元新日本ウェルター級王者)
2R 2’15” KO (右ストレート)
1R、緑川が前手前足で距離を作りつつ、右ローも当て、左ボディを次第に効かせるように。終盤は柿沼がボディブローをもらうと顔をしかめるように。
2Rも緑川は執拗にボディブローを当て続け、下がる柿沼のボディに左の前蹴りを当ててダウンを奪う。最後もボディ連打の後、右ストレートで2ダウン目を奪ったところで、ナルンチョンレフェリーがストップ。緑川の完勝だった。
第9試合 ONE Championship提供試合 ONEムエタイルール ストロー級(56.7kg) 3分3R
△KOUMA(ウィラサクレック・フェアテックス荒川/元WPMF日本&REBELE-MUAYTHAIスーパーバンタム級王者)
△鳩[あつむ](TSK japan/WMCインターコンチネンタル・バンタム級王者、ムエタイオープン・スーパーバンタム級王者、元WMC日本バンタム級王者)
判定0-3 (岡林28-29/大成29-29//ノッパデッソーン29-29)
前回7月の横浜大会でBOM初のONEムエタイルールの試合が行われ、今回は第2弾。一般的なムエタイとは異なり、オープンフィンガーグローブを着用し、3R制となるのが特徴だ。階級表記もMMAに準じたものになっている。
1R、鳩が圧力をかけ続け、左ボディストレート、左ミドルを随所で的確にヒットする。KOUMAは左ストレートを当てた場面もあるが、手数が少ない。
2R、鳩が右フック、ミドル、カーフキック等を随所で当て続け、優位をキープする。
3R、KOUMAもパンチを増やしが、クリンチが増える。中盤、KOUMAが左フックで少し鳩をふらつかせ反撃。2Rは2者イーブンだった模様で、ドローとなった。
この試合後、次回11月7日のBOM横浜大さん橋ホール大会に出場の決まった石井一成がリングイン。「相手は決まっていませんが、バチバチに倒しに行きます」とアピールした。
第8試合 ミドル級 3分3R (延長1R)
×MIKE JOE(BATTLE FIELD/TEAM J.S.A/Bigbangスーパーウェルター級王者)
○松島勲也(MSJ/J-NETWORKミドル級王者、KOSスーパーウェルター級王者)
4R 判定 (ナルンチョン9-10/大成9-10/ノッパデッソーン9-10)
3R 判定0-1 (ナルンチョン29-29/大成29-30/ノッパデッソーン29-29)
1R、長身のJOEが圧力をかけ、時折右ストレート、左ミドルをヒット。松島はもぐりこんで右のボディストレートを度々当て、終盤には右フック、右ロー等も絡める。
2Rも松島は動き続けつつ、左右のボディ、左ミドルを随所でヒットする。JOEは右ストレート、左ミドル等を返すが、手数では差が多い。
3R、松島は変わらず動き続け、時折右ボディストレートを強打するものの、少し動きが落ちてくる。だがJOEもミドル等を時折当てるが、はっきりしたヒットは少なく終了する。
ジャッジは1者のみ松島を支持し延長へ。次第に両者激しくパンチで打ち合うようになると、最後は松島がJOEをコーナーに詰め、ボディと顔面へのパンチのヒットを増やし攻勢を印象付け判定勝ちした。
第7試合 73kg契約 3分3R
―喜多村誠(ホライズン・キックボクシングジム/BOMミドル級王者、元新日本王者)
―クアン・サックランシット(タイ/サックランシット)※クワン・OZジム 改め
中止 (喜多村の諸事情による欠場)
第6試合 ONE Championship提供試合 ONEムエタイルール フライ級(61.2kg) 3分3R
○優吾・FLYSKY GYM(FLYSKY GYM/WMC日本スーパーフェザー級王者)
×河野直次郎(CLIMB GYM/大和57.5kg級王者)
判定3-0 (ナルンチョン29-27/大成30-26/ゲンナロン30-27)
1R、優吾がサウスポーに構えて圧をかけ続け、左のミドル、インローを当て続け、主導権を維持する。
2Rも同じ構図で、優吾が左インローを効かせると、終盤には左ハイ、左ストレートも絡めて追い詰める。
3Rも優吾が左の蹴りを当てつつ、パンチも増やし、中盤には左フックでダウンを奪い、点差を広げ判定勝ちした。
第5試合 54kg契約 3分3R
○HIROYUKI(RIKIX/元新日本バンタム級&フライ級王者)
×稔之晟[じんのじょう](TSK japan/WMC日本バンタム級王者、ムエタイオープン・スーパーバンタム級王者)
判定3-0 (ナルンチョン29-28/北尻29-28/ゲンナロン30-28)
1R、HIROYUKIが左右のロー、ミドル、右ストレート等を積極的に当て続ける。だが終盤、稔之晟が右のカーフキックを当てると、少しHIROYUKIはバランスを崩す。2Rも近い構図で、終盤の稔之晟のカーフでHIROYUKIはふらつくが、長くは尾を引かず元に戻り、自分の攻撃を当て続ける。3R、HIROYUKIは組んでの崩し、左ボディ、左ミドル主体で攻勢を維持し、判定勝ちした。
第4試合 ONE Championship提供試合 ONEムエタイルール フライ級(61.2kg) 3分3R
×真吾(レンジャージム/WMC日本ライト級5位)
○ライヤマン(ナックルズジム/元KOSフェザー級王者)
2R 1’34” KO (左ストレート)
1R、両者サウスポーに構え、パンチが交錯し続けると、終盤にライヤマンが左ストレートでダウンを奪う。2R、ライヤマンが左ローを効かせつつ、最後も左フックでKOした。
第3試合 ミドル級(ノンタイトル戦) 3分3R (延長1R)
○J(TSK japan/WMCインターコンチネンタル・ミドル級王者、ムエタイオープン・スーパーウェルター級王者)
×大輝・FLYSKY GYM(FLYSKY GYM)
3R 1’06” KO (左膝蹴り)
1R、大輝が右ミドル主体でやや攻撃が多い状態が続くが、2R、Jがパンチの連打で追い詰めてから、左の膝蹴りでダウンを奪う。3Rも首相撲からの左膝の連打で2ダウンを重ねたところでレフェリーがストップした。
第2試合 WMC日本スーパーライト級王座決定戦 3分3R(延長1R)
○高橋幸光(TSK japan/元MA日本&J-NETWORKライト級王者)
×KJヒロシ(Y’ZD豊見城/西日本統一&RKAライト級王者)
判定2-0 (大成29-29/ノッパデッソーン29-28/ナルンチョン29-28)
※高橋が王者に
WMCのタイトルマッチは通常5Rだが、コロナ対策で会場から大会の時間を要請されたため、3R制で行われた。1R、首相撲の多い展開の中で、ヒロシが右肘で高橋の左まぶたを切り、高橋はドクターチェックを受ける。2R、高橋もサウスポーから左ミドルのヒットを増やし巻き返す。ヒロシが右ミドル、組んでの膝を返し、大差はつけさせない。
3R、今度は高橋が右肘でヒロシの左頬を切る。その後も高橋が膝、ミドル等で攻め続け終了。2Rと3Rを評価された高橋が勝利しベルトを巻いた。
第1試合 スーパーバンタム級(ノンタイトル戦) 3分3R
○加藤有吾(RIKIX/WMC日本スーパーバンタム級王者、岡山ZAIMAX MUAYTHAI 55kg賞金トーナメント2021優勝)
×ダイナマイト柿崎(DRAGON GYM湯沢/DBS&RKAスーパーバンタム級王者)
2R 1’32” KO (右ストレート)
1R、パンチ主体の攻防で、加藤が圧をかけ続け、終盤に左ボディを強打すると、コーナーに詰めての左右のパンチの連打でダウンを奪う。2Rにも右ストレートで2つのダウンを重ねたところでレフェリーがストップ。加藤が下馬評通り完勝した。
オープニングファイト 女子バンタム級 2分3R
○ルイ(クラミツムエタイジム)
×JASMINE(ポゴナ・クラブジム)
判定3-0 (29-28/29-28/30-29)
第1部
第10試合 メインイベント BOMフェザー級王座決定トーナメント決勝 3分3R(延長1R)
×佐野貴信(創心會/WMC日本フェザー級王者)
○竹内将生(エイワスポーツジム/元Bigbangフェザー級王者、元MA日本スーパーバンタム級王者、元WPMF日本&J-NETWORKバンタム級王者)
4R 判定0-3 (9-10/9-10/9-10)
3R 判定1-0 (29-29/29-28/29-29)
※竹内が王者に
第9試合 WPMFインターコンチネンタル・スーパーライト級王座決定戦 3分3R(延長1R)
○北野克樹(誠至会/WBCムエタイ日本統一スーパーライト級王者、RISEスーパーライト級1位)
×小川 翔(OISHI GYM/WBCムエタイ日本統一ライト級王者、HOOST CUP日本スーパーライト級王者、RISEライト級3位)
4R 判定2-1 (10-9/9-10/10-9)
3R 判定1-0 (29-29/29-28/29-29)
※北野が王者に
第8試合 フライ級 3分3R
○竜哉・エイワスポーツジム(エイワスポーツジム/ラジャダムナン・WPMF世界・IBFムエタイ世界ミニフライ級王者)
×TOMO(K CRONY)
判定3-0 (30-28/30-28/30-27)
第7試合 WMCインターコンチネンタル・ライト級王座決定戦 3分3R(延長1R)
×晃希(Team SRK/WMC日本スーパーライト級王者)
○レンタ・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイ・プロモーション)
1R 1’49” KO (右肘打ち)
第6試合 WMC日本スーパーフライ級タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
○佐藤九里虎(FAITH/王者)
×日畑達也(FKD/挑戦者、WKBA日本&KOSスーパーフライ級王者)
判定2-1 (29-28/28-29/29-28)
※佐藤が初防衛
第5試合 WMC日本ライト級タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
×川原龍弥(北流会君津ジム/王者)
○羅向(ZERO/2位)
1R 0’40” KO (左フック)
※羅向が王者に
第4試合 WMCインターコンチネンタル・スーパーフライ級王座決定トーナメント決勝 3分3R(延長1R)
×誓(ZERO/元NJKFフライ級王者)
○ダイヤ・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイプロモーション)
2R 0’57” TKO (ドクターストップ:左肘打ちによる左まぶたのカット)
※ダイヤが王者に
第3試合 バンタム級 3分3R
○士門・PKセンチャイムエタイジム(PKセンチャイムエタイジム/元WMC日本フライ級王者)
×宮坂桂介(ノーナクシンムエタイジム/TENKAICHIバンタム級王者)
判定3-0 (30-28/30-28/30-28)
第2試合 ライト級 3分3R
○貴雅(治政館)
×マサ佐藤(ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪/英雄伝説64kg級アジア王者、西日本統一・蹴拳ムエタイ・DBSライト級王者)
判定2-1 (29-28/29-30/29-28)
第1試合 67kg契約 3分3R
○峯山竜哉(ウィラサクレック・フェアテックス西川口/J-NETWORKウェルター級王者)
×倫太朗(proud top team)
1R 1’35” KO
オープニングファイト フェザー級 3分3R
○聡之晟(TSK japan)
×山元剣心(FAITH)
3R 1’02” KO