BOM 4.11 横浜大さん橋ホール 第2部:大﨑孔稀、福田海斗との名古屋強豪対決で判定勝ち。梅野源治、キヨソンセンにリベンジ。石井一成、サンチャイをKO
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BOM WAVE 04 – Get Over The COVID-19 – 第2部
2021年4月11日(日)横浜大さん橋ホール
レポート&写真:井原芳徳
大﨑孔稀、タイで活躍の福田海斗にムエタイルールで完勝「ムエタイでもキックボクシングでも最強を証明する」
第9試合 BOMバンタム級王座決定トーナメント決勝戦 3分5R
×カイト・ウォーワンチャイ [福田海斗](ウォーワンチャイ・プロモーション/True4Uバンタム級王者、元WPMF世界フライ級王者)
○大﨑孔稀(OISHI GYM/WMC日本&J-NETWORKスーパーフライ級王者)
判定0-3 (ノッパデッソーン48-49/ナルンチョン48-49/シーン47-49)
※大﨑が王者に
BOM昼夜大会の夜の部のメインイベントは梅野源治の試合で、セミファイナルには石井一成が登場したが、「裏メイン」的に注目度が高かったのが、福田海斗 vs. 大﨑孔稀の愛知勢対決だ。10月と12月のBOMで一回戦の行われた「BOMバンタム級王座決定トーナメント」の決勝として行われる。(名高・竜哉・朝陽らの出場した昼の第1部の記事はこちら)
福田は長年タイを主戦場とし、ラジャダムナンスタジアムのランキング戦線で活躍してきたが、コロナ禍の影響でタイで試合ができなくなったことから、昨年終盤は日本でのBOMとNO KICK NO LIFEに上がり圧巻の強さを見せつけた。
大﨑兄弟の弟・孔稀はKNOCK OUT、RISEで活躍し、12月のBOMではサンチャイ・TEPPEN GYMに判定勝ちし、今年1月のRISEでは京介を右のカーフキックでKOし話題を呼んだ。
ムエタイルールで分があるのはもちろん福田。しかし5R制の肘有りキックボクシングなら孔稀も経験豊富で、一筋縄ではいかない戦いとなりそうだが、果たして?
試合前のワイクルーを孔稀はコーナー四方で礼をする程度で済ませ、福田はたっぷり丁寧に踊ってから、試合のゴング。1R、孔稀が序盤は回って距離を取り、ジャブや前蹴りのフェイントを見せつつ、右ロー、左ハイ、右ボディをヒット。ローはカーフ気味の軌道でも打つが、福田はカットしている。福田はタイでの試合同様、1R目はまだ手数は少ない。最後に組んで膝を連打する。ジャッジは3名ともイーブン(3Rまでオープンスコア)。
2R、福田は圧力を強めるが、孔稀が左ジャブ、右ボディを当てつつ、右ローでスリップさせる。福田は組んで来るが、孔稀は逆に崩しを数度決め、その後もパンチと蹴りを当て続け優位を保つ。タイ人ジャッジ3者も孔稀を支持する。
3R、福田が組む場面が増え、孔稀の攻撃は減るが、離れれば左ジャブ、右ローを随所で返す。福田も膝を当てるが、なかなかその先で連打にまとめることはできない。福田は左ジャブをもらった影響か?右まぶたが腫れてきた。ジャッジ3名はイーブン。
4R、福田は首相撲の展開に再三持ち込み、膝を当てるが、孔稀も膝を返し、大差はつけさせない。離れれば相変わらず孔稀が左ジャブ、右ローを細かく当て、攻撃数ではイーブンとする。
5R、福田の前進を孔稀はステップワーク、左ジャブを駆使して巧みにかわし続ける。組んでくれば崩しも決め、膝の応酬でもほぼ五分を維持し終了。ジャッジ3者も孔稀を支持すると、福田も拍手し、孔稀を称えた。
孔稀は「相手が同じ名古屋の福田海人選手で、中学の時から一緒にタイに行って練習していて、ずっとタイの一線で試合していて、誰もが認める選手で、試合が決まってからずっと不安だったんですけど、会長や先輩やタイの先生と作戦を立てて、僕一人じゃなくジムのみんなで勝ち取ったベルトです。これからもムエタイでもキックボクシングでも最強を証明するんで応援お願いします」とアピール。最後は兄の一貴、大石陽一郎会長と共に記念撮影をした。
梅野源治、キヨソンセンとの4カ月ぶり再戦で完封リベンジ
第11試合 メインイベント BOMライト級タイトルマッチ 3分5R
○梅野源治(PHOENIX/王者、元ラジャダムナン同級王者、元WPMF世界&WBCムエタイ世界スーパーフェザー級王者)
×キヨソンセン・フライスカイジム(タイ/FLYSKY GYM/挑戦者、WMCインターコンチネンタル・スーパーフェザー級王者)
判定3-0 (北尻49-48/シーン49-47/大成49-48)
※梅野が初防衛
BOM昼夜大会の夜の部のメインイベントでは、梅野が12月のBOMで大流血の死闘の末に判定負けした相手であるキヨソンセンと、BOMライト級タイトルを懸けて再戦した。
梅野は今年2月のRISE横浜アリーナ大会で、ノラシン・スペチアーレジム戦で1Rから右フックでダウンを奪い判定勝ち。RISEルールに対応するため、K-1・RISE・ボクシングで活躍した久保賢司氏の元でトレーニングを始め、早速その成果を発揮した。今回もセコンドには久保氏がつく。
1R、梅野が前に出て、キヨソンセンが回って距離を取る構図。まだ梅野も捕まえきれず、パンチや左奥ローを当てるがヒットは少ない。とはいえ積極性を評価したか?ジャッジ1名は梅野につける。
2Rも基本的に似た構図ではあるが、梅野は左奥ローを増やし、キヨソンセンも右ロー、ミドルを随所で返し、お互い攻撃を増やす。とはいえ蹴り数で上なのは梅野で、ジャッジ1名が梅野を支持する。
3R、梅野は執拗に左奥ロー、左ミドルをヒット。キヨソンセンは攻撃が返せない。キヨソンセンも最後にパンチ、ローを増やすが、それまでの悪印象をぬぐうほどにはならない。ジャッジ3者とも梅野につける。
4R、キヨソンセンは前に出続けるが、梅野はステップでかわしながら左ミドルを度々当てる。だがキヨソンセンは何度か蹴り足をつかんで押してから、飛び膝やパンチを当て、好印象を残す。
5R、点差を確信した様子の梅野は、手堅い判定勝ち狙いでタイ式に「流す」状態。再三攻撃を止め、半身で走って離れたり、自分のアゴを叩いて挑発したりしつつ、時折ミドルを当てる。キヨソンセンもミドルを返すが攻勢には持ち込めず終了。梅野が各ジャッジから1~2点差で支持され判定勝ちし、リベンジに成功した。
石井一成、TEPPEN GYMのタイ人・サンチャイを三日月葬
第10試合 セミファイナル 53kg契約 3分5R
○イッセイ・ウォーワンチャイ[石井一成](ウォーワンチャイ・プロモーション/WPMF世界&BOMスーパーフライ級王者、WPMF世界・IBFムエタイ世界フライ級王者、元KNOCK OUT同級王者)
×サンチャイ・TEPPEN GYM(タイ/TEPPEN GYM/元ラジャダムナン認定ミニフライ級王者、元S1 102ポンド級王者)
4R 2’30” KO (左三日月蹴り)
石井はWBCムエタイ世界王座決定戦が計画されていたが、対戦相手のタイ人選手が来日困難のため延期になり、在日タイ人のサンチャイと対戦した。
1R、石井がプレッシャーをかけ続け、右ローを随所で当てると、早くも効き目を発揮するが、サンチャイはステップと前蹴り等のフェイントで上手くごまかし、追撃を許さない。
2R、石井が度々サンチャイを詰め、右ロー、左右のボディをヒット。サンチャイは蹴り足をすくって倒す場面が何度かあるが、正味の打撃で返せる場面は少ない。
3R、石井が前に出て積極的にパンチや蹴りを出すが、動きが読まれなかなかクリーンヒットにつなげれらない。サンチャイは再三組んで倒し、攻撃を寸断する。石井は倒される場面が2Rよりも増え、少し印象が悪い。
4R、それでもしつこく石井は前に出続け、パンチを顔面とボディに当てていると、サンチャイは耐えきれなくなり、石井がパンチとローと膝のラッシュで追い詰め、左ボディでダウンを奪う。その後もパンチと膝を当て続け、サンチャイはなかなか倒れなかったが、最後は左の三日月蹴りをクリーンヒットして再びダウンを奪ったところでレフェリーがストップした。
野杁にK-1で負けたプライチュンポン、肘有りでは圧巻の強さ。Jは逆転勝ち。喜多村誠はKO勝ち
第8試合 IMCインターコンチネンタル・スーパーウェルター級王座決定戦 3分5R
×柿沼 慶(ポゴナ・クラブジム/BOMスーパーウェルター級王者)
○プライチュンポン・GTジム(タイ/GTジム)
3R 0’26” KO (左肘打ち)
※プライチュンポンが王者に
プライチュンポンはK-1での野杁正明戦で敗れてから2週間隔の試合。K-1ルールには上手く適応できなかったが、肘有りでは19年11月のKNOCK OUTでT-98にも勝っており、今回も強さを存分に発揮する。
1R、サウスポーのプライチュンポンが柿沼の圧力をステップでかわしつつ、左ミドル、前蹴り、肘を随所で当てて好印象を残す。
2R、プライチュンポンは圧力をかけ返し、ミドルや膝を当てつつ、肘を多用。左肘の連打でダウンを奪う。終盤にも左肘でダウンを重ね、最後はKO寸前まで追い込む。ここで止めてもいいぐらいだったが、3R、序盤からプライチュンポンが左肘を連打し、通算3度目のダウンを奪ったところでレフェリーがようやくストップした。なお、王座決定戦ではあるが、ベルトの贈呈は無かった。
第7試合 BOMミドル級(72.5kg)王座決定トーナメント1回戦 3分5R
×松島勲也(MSJキックボクシングジム/KOSスーパーウェルター級王者、J-NETWORKミドル級王者)
○J(TSK japan/WMCインターコンチネンタル・ミドル級王者)
6R 判定0-3 (9-10/9-10/9-10)
5R 判定1-0 (49-48/48-48/48-48)
1R、松島が圧力をかけ続け、右ボディから左フックのコンビネーションを度々決めるなど、パンチ主体でやや優位に。
2R、松島はさらにパンチを増やし、左右のボディを度々ヒット。中盤からは右ストレートでのけぞらせ、パンチの連打で詰めてから右の縦肘も当てる。Jは額を切られ大出血しドクターチェックを受ける。
3Rも松島が圧をかけパンチ主体で攻勢。Jも序盤に肘で松島の額を切ったが、松島の勢いは最後まで落ちない。
しかし4R、松島は出血の影響もあってか攻め疲れが見え始め、Jがパンチのヒットを増やし挽回する。
5R、お互い疲れの色が濃く、攻撃に力が入りきらないが、Jが右ミドル、パンチの連打で随所で攻め込む場面を作り、好印象で終える。
ジャッジは2者がイーブンでドローだが、マスト判定の延長ラウンドが行われる。お互いフラフラながら、Jが組んでの膝を当て続けつつ、崩しも数度決めて好印象を残し、3者から支持され勝利した。
第6試合 BOMミドル級(72.5kg)王座決定トーナメント1回戦 3分5R
○喜多村誠(ホライズン・キックボクシングジム・元新日本ミドル級王者)
×大輝・FLYSKY GYM(FLYSKY GYM/WMC日本ミドル級1位)
2R 2’01” KO (右ストレート)
1R、喜多村が左右のローを随所で巧く当てるが、終盤に大輝も左ミドルとパンチを増やす。2R序盤もその流れが続き、大輝がパンチラッシュで先手を取る。だが喜多村もローを返し巻き返すと、左ジャブストレートをクリーンヒットして効かせ、最後は左ハイ、右ストレートを立て続けに当ててダウンを奪う。大輝は立ち上がるがフラついたため岡林レフェリーが止め、喜多村のKO勝ちとなった。
第5試合 WMCインターコンチネンタル・ウェルター級王座決定戦 3分5R
×誠(レンジャージム/WMC日本1位・元日本王者)
○滝口幸成(チーム滝口)
判定0-3 (48-49/48-49/48-49)
※滝口が王者に
第4試合 ウェルター級 3分3R
○KAZU(GTジム)
×YOUTA(ウィラサクレック・フェアテックス西川口)
判定2-1 (30-29/28-29/29-28)
第3試合 WMC日本スーパーフェザー級王座挑戦者決定戦 3分3R(延長1R)
○堀口貴博(ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪/9位)
×加藤雅也(TSK japan)
判定3-0 (30-28/29-27/29-28)
第2試合 WMC日本ライトフライ級(49kg)王座決定トーナメント1回戦 3分3R(延長1R)
○天馬(ウィラサクレック・フェアテックス西川口)
×阿部秀虎(鷹虎ジム)
2R 0’37” KO
第1試合 WMC日本ライト級王座挑戦者決定戦 3分3R(延長1R)
○羅向(ZERO/2位)
×真吾(レンジャージム/5位)
1R 1’40” KO
オープニングファイト スーパーバンタム級 3分3R
×九十田真悟(GTジム)
○GANG-G(ゴリラジム)
2R KO
- 横浜大さん橋ホール外観
- 第2部の中継のゲスト解説は吉成名高が務めた
- リングアナウンサーはラッパーのUZI氏が務めた
BOM 4.11 横浜大さん橋ホール 第1部:吉成名高、1R左肘でKO勝ちし「やりたい相手がいる」。竜哉&朝陽は判定勝ち。HIROYUKI&健太はKO勝ち