BOM 12.6 横浜大さん橋ホール:石井一成、片島聡志に判定勝ちしWPMF世界王座奪取。梅野源治、キヨソンセンと死闘も判定負け
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BOM WAVE 03 – Get Over The COVID-19 –
2020年12月6日(日)横浜大さん橋ホール
レポート&写真:久保与志
Part.2(夜)
第9試合 メインイベント WPMF世界&BOMスーパーフライ級ダブルタイトルマッチ 3分5R
×片島聡志(フリー/WPMF世界スーパーフライ級王者)
○イッセイ・ウォーワンチャイ[石井一成](ウォーワンチャイ・プロモーション/BOMスーパーフライ級王者、WPMF世界&KING OF KNOCK OUTフライ級王者)
判定0-3(47-49/48-49/46-50)
※イッセイがBOMスーパーフライ級王座初防衛、WPMF世界スーパーフライ級王座獲得
BOMの昼夜大会の夜のメインイベントでは、10月のNO KICK NO LIFEでの岩浪悠弥を2R肘でKOした試合が記憶に新しいイッセイが登場。イッセイの持つBOMスーパーフライ級王座と、片島の持つWPMF世界スーパーフライ級王座を懸けてのダブルタイトルマッチとなった。
1R、互いにローで出方を探りながら、イッセイが速いステップワークからの左フック、右ロー。距離が空くと右ミドル、ハイと多彩な攻撃で先手を取っていく。片島はキャッチからの反撃、前蹴りでイッセイを牽制する。記者採点は10-10、オープンスコアも3者とも10-10を付ける。
2R、イッセイが右ローのヒットを重ね、意識を下に向けたところで右ストレートをヒットし、さらに飛びヒザで襲いかかる。片島はこれを凌ぐと、イッセイの攻撃をキャッチからの崩しで揺さぶりながら前に出てプレッシャーをかけていく。記者採点は9-10でイッセイ。オープンスコアは2者がドロー、1者のみイッセイにつける。
3Rに入ると、イッセイのスピードに慣れてきたか、片島が左ジャブと前蹴りでプレッシャーをかけてイッセイが下がる展開に。イッセイも右ストレートや左ボディの強打を放つが、片島に攻撃を遮断され単発の攻撃が目立つ。記者採点は10-10、オープンスコアは2者が10-10、1者がイッセイに付ける。
4Rも3R同様に片島が丁寧な戦い方でイッセイの爆発力を封じていたかに見えたが、イッセイが右ストレートで片島をグラつかせると、好機を逃さず再び右ストレートから返しの左フックでダウンを奪う。ダメージの深い片島をイッセイがパンチとヒジのラッシュで仕留めにかかるが、片島は首相撲も駆使して何とか踏みとどまり、ラウンド終盤にはカウンターで右ヒジもヒットさせて反撃する。記者採点は8-10でイッセイ、ここまでのトータルスコアは37-40でイッセイ。5Rは判定勝ちは確定的にしたイッセイが足を使って試合を流し、片島が終始追いかける展開が続きタイムアップ。イッセイが判定3-0で勝利し、WPMFとBOMのダブルタイトルマッチを制した。
第8試合 ライト級 3分5R
×梅野源治(PHOENIX/BOMライト級王者、元ラジャダムナン同級王者、元WPMF世界&WBCムエタイ世界スーパーフェザー級王者)
○キヨソンセン・FLYSKY GYM(タイ/FLYSKY GYM/WMCインターコンチネンタル・スーパーフェザー級王者)
判定0-3(47-49/48-49/48-50)
梅野は昨年12月のBOMでシラー・Y’ZDに1R TKO勝ちし、BOMライト級初代王者に。その後、コロナ禍の影響で4月と9月のスック・ワンキントーンの試合が連続で流れ、1年ぶりの試合となる。キヨソンセンは18年10月のKNOCK OUTで森井洋介と接戦を繰り広げたタイ人。K-1ライト級王者・林健太のトレーナーとしても知られる。
1R、立ち上がりから徹底して左の奥足ローを蹴っていく梅野。インローはカットするキヨソンセンだが、奥足はかなり深く被弾してしまう。キヨソンセンは前蹴りで放そうとするが、梅野はそれをキャッチして崩し、さらに左ローを蹴り込んでいく。記者採点は10-10のイーブン。
2Rも梅野が左ローやミドルでペースを掴みつつあるように見えたが、組み際の左ヒジで梅野をグラつかせ、さらに右ヒジ、ヒザ蹴りで追撃する。ダウンは逃れた梅野だが右目尻をカットしてドクターチェックが入り、かなりの流血。試合続行となったが、またも組み際にキヨソンセンが左の縦ヒジを炸裂させ、今度は目の上が大きく腫れて2度目のドクターチェックが入る。記者採点は9-10でキヨソンセン。
3R、セコンドのゴーサインもあって立ち上がりか猛然と前に出てパンチ、ヒジを振るう梅野に対し、キヨソンセンは梅野の傷口を狙うように的確に左ジャブをヒット。首相撲になると頭を押し付けるなど老獪さを見せつつヒザを入れる。梅野の攻めに出る姿勢は変わらないが、より冷静に戦えているのはキヨソンセンの方か。記者採点は9-10でキヨソンセン。
4R、少し疲れの見えてきたキヨソンセンに梅野が右アッパーをヒット。さらにパンチとヒジでたたみかけるが、キヨソンセンは上手く出ばなにジャブ、前蹴りを入れて梅野の圧力を捌く。距離が詰まると互いにパンチ、ヒジを振るいながら首相撲へと移行し、時には頭もぶつかり合う打撃音が響くが、それでも互いに集中力を切らすことはなくスリリングな攻防が続く。記者採点は10-9で梅野、ここまでのトータルスコアは38-39でキヨソンセン。
5R、変わらずプレッシャーをかけ続ける梅野に、キヨソンセンは組みの頻度を増やし、ヒザを入れながら梅野を転倒させる。梅野はパンチとヒジ、さらにはバックブローと攻撃を繰り出すが、キヨソンセンはすんでのところでかわし、逆にジャブで顔面を跳ね上げて出血がまた激しくなる。最後は梅野のヒジをキヨソンセンがかいくぐったところで試合終了のゴング。記者採点は10-10、トータルスコア48-49でキヨソンセン。
ムエタイの魅力が凝縮されたような一戦は、判定0-3で2Rに大きなハイライトを作ったキヨソンセンが勝利。勝ち名乗りをあげたキヨソンセンは故・フンファー会長の遺影と共に記念撮影に収まった。
第7試合 IMCインターナショナル・フェザー級王座決定戦 3分5R
○朝陽・PKセンチャイムエタイジム[品川朝陽](PKセンチャイムエタイジム/WBCムエタイ世界スーパーバンタム級王者)
×ジョムラウィー・REFINAS GYM[Jomrawee](タイ/REFINAS GYM)
判定3-0(50-46/50-47/49-47)
※朝陽が王者に
1R、セコンドはジョムラウィーの右の蹴りをかなり警戒している様子で、朝陽はその声に従いながら右ロー、左ボディと中下の攻撃を当てていく。ジョムラウィーがローを蹴ると、キャッチからの崩しで鮮やかに転倒させる場面も。2Rもジョムラウィーのミドルをカットやキャッチで対処しつつ、徐々に左ボディなどの強打をヒット。ジョムラウィーの動きが止まると右ストレートを上下に打ち分けて追撃する。記者採点は1Rがイーブン、2Rは10-9で朝陽。
3R、右ローを増やし、ジョムラウィーの足を止めてから左ボディを打ち込んでいく朝陽。ジョムラウィーが右ミドルを連打してもしっかりカットし、さらに右ローを重ねてジョムラウィーの前足にダメージを与える。さらにラウンド終了間際、右ストレートをヒットしてジョムラウィーが前のめりに倒れダウンを奪う。4Rも朝陽は強烈な右ローを何発もヒットさせ、左ボディ、右ストレートなどで仕留めにかかるが倒しきることは出来ず。5Rはムエタイの流儀できっちり流してゴング。大差の判定で勝利した朝陽がIMCインターナショナル・フェザー級のベルトを腰に巻いた。
第6試合 50kg契約 3分5R
○竜哉・エイワスポーツジム[奥脇竜哉](エイワスポーツジム/ラジャダムナン&WPMF世界ミニフライ級王者)
×阿部秀虎(鷹虎ジム)
1R 1’40” TKO(レフェリーストップ:右ハイキック)
竜哉は10月のBOMで名高・エイワスポーツジムにKO負けした阿部と対戦
1R、ローで探り合う静かな立ち上がりかと思われたが、竜哉がガードの合間を縫うように右ハイを一閃。一瞬間をおいて倒れた阿部は立ち上がることが出来ず、竜哉が鮮やかな1RKO勝ちを飾り喜びを爆発させた。
第5試合 IMCインターコンチネンタル・ミドル級王座決定戦 3分5R
×柿沼 慶(ポゴナ・クラブジム/BOMスーパーウェルター級王者)
○クリスチャン・ジョセフ(米国/尚武会)
4R 0’52” TKO(レフェリーストップ)
※ジョセフが王者に
1R、立ち上がりから右ハイに右フック、さらには叩きつけるような右ヒジとパワフルな強打を放っていくクリスチャン。柿沼もしっかりとブロッキングして左フックをリターンするが、クリスチャンの手数と勢いに押されてしまう。2Rもクリスチャンがワンツーからミドルと先手で攻める。柿沼は組みで対処していたが、意を決したかのように左ボディで前進すると、そこからはスリリングな打ち合いに。互いにパンチを被弾しながら打ち合うが、ダメージが見えるのは柿沼の方か。
3Rも激しい打ち合いとなり、柿沼が右ストレートから左右のフック、さらにロープ際で強烈な左フックをヒットさせダウンを奪う。立ち上がったクリスチャンは柿沼の追撃を耐え凌ぐと、今度は左右のヒジを振るって反撃。テンプルに右、さらに左ヒジと痛打してダウンを奪い返す。ダメージの大きい柿沼に、クリスチャンは左右のヒジからヒザ蹴りを連打して2度目のダウンを奪う。4Rもクリスチャンの猛威は止まず、パンチとヒジでラッシュをかけて柿沼が防戦一方となったところでレフェリーが試合をストップ。クリスチャンが柿沼とのハードヒッター対決を制してビッグインパクトを残した。
第4試合 女子ピン級 2分5R
○伊藤紗弥(尚武会/WBCムエタイ世界女子ミニフライ級王者)
×祥子JSK(治政館)
判定3-0(49-48/49-47/49-47)
両者共に様子見の1Rから、2Rに入ると伊藤が右ミドルに左テンカオ、さらには右ストレートもヒットさせるなど多彩な攻めで主導権を握る。3Rも伊藤が祥子の打ち終わりに右のカウンターを決め、右ミドルを的確に当ててポイントを重ねる。
4R、キャッチからの崩し、左テンカオに右ミドル、さらにカウンターの右ストレートを決めて伊藤優勢の展開は変わらず。祥子もパンチで前に出ていくがカウンターのパンチを被弾してしまう。5Rはセーフティリードを得た伊藤がミドルを蹴りながら流し気味に試合を進め、パンチとヒジで前進する祥子に押される展開で試合終了のゴング。テクニックで一枚上手だった伊藤が判定3-0で勝利した。
第3試合 WMCインターコンチネンタル・ミドル級王座決定戦 3分5R
○J(TSK japan/WMC日本ミドル級王者)
×鈴木清照(ドージョー☆シャカリキ)※松島勲也(MSJキックボクシングジム/J-NETWORKミドル級王者、KOSスーパーウェルター級王者)から変更
1R 2’40” TKO(3ダウン)
※Jが王者に
第2試合 BOMバンタム級王座決定トーナメント1回戦 3分5R
○大崎孔稀(OISHI GYM/WMC日本&J-NETWORKスーパーフライ級王者)
×サンチャイ・TEPPEN GYM(タイ/TEPPEN GYM/元ラジャダムナン認定ミニマム級王者)
判定2-1(50-48/48-49/49-48)
第1試合 WMC日本ライト級王座決定戦 3分5R
○川原龍弥(北流会君津ジム/WMC日本スーパーフェザー級3位)
×加藤雅也(TSK japan/WMC日本ライト級6位)
判定3-0(50-48/50-48/49-48)
※川原が王者に
Part.1(昼)対戦カード
第10試合 メインイベント スーパーフェザー級 3分5R
○渡辺優太(PKセンチャイムエタイジム/元WMC日本・WPMF日本・MuayThaiOpen・J-NETWORK・MA日本スーパーバンタム級王者)
×堀口貴博(ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪/J-NETWORKスーパーフェザー級王者、WMC日本9位)
3R 2’58” TKO (レフェリーストップ)
第9試合 WMCインターコンチネンタル・バンタム級王座決定戦 3分5R
○國本真義(MEIBUKAI/WMC日本バンタム級1位)
×稔之晟(TSK japa/WMC日本バンタム級王者、MuayThaiOpenスーパーバンタム級王者)
判定3-0 (50-46/50-48/50-48)
※國本が王者に
第8試合 WMC日本ミドル級王座決定戦 3分5R
△大輝・FLYSKY GYM(FLYSKY GYM/WMC日本ミドル級1位)
△ブハリ亜輝留(ウィラサクレック・フェアテックスジム幕張)
判定1-1 (49-48/49-49/48-49)
※王座は保留
第7試合 WMC日本フライ級王座決定戦 3分5R
×天馬(ウィラサクレック・フェアテックス西川口)
○士門・PKセンチャイムエタイジム[吉成士門](PKセンチャイムエタイジム)
3R 3’00” TKO (レフェリーストップ:右ストレートでダウン後)
※士門が王者に
第6試合 WMC日本スーパーフェザー級タイトルマッチ 3分5R
×梅沢武彦(東京町田金子ジム/王者)
○優吾・FLYSKY GYM(FLYSKY GYM/挑戦者、RISEスーパーバンタム級(55kg)9位)
判定0-3 (48-49/48-49/48-49)
※優吾が王者に
第5試合 WMCインターコンチネンタル・ウェルター級王座決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
○誠(レンジャージム/元WMC日本ウェルター級王者)
×ピィラポン・ストライキングジムアレス(タイ/ストライキングジムAres)
判定2-0 (29-28/28-28/29-27)
第4試合 WMCインターコンチネンタル・ウェルター級王座決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
○滝口幸成(チーム滝口)
×YOUTA(ウィラサクレック・フェアテックス西川口/WMC日本ウェルター級4位)
判定3-0 (30-29/29-28/29-28)
第3試合 49kg契約 3分3R
○中野伊織(ウォーワンチャイ・プロモーション)
×吏亜夢[りあむ](ZERO)
判定2-0 (29-28/28-28/29-28)
第2試合 フェザー級 3分3R
○大翔(ウィラサクレック・フェアテックス荒川)
×Gang-G(ゴリラジム)
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)
第1試合 56.3kg契約 3分3R
○聡之晟(TSK japan)
×古山和樹(北流会君津ジム)
判定3-0 (30-28/30-28/30-28)