BOM 12.8 ニューピアホール:スアキム、チャンヒョンに逆転TKO勝ち。梅野源治、1年ぶりムエタイは1R TKO勝ち。名高「年末オファーお待ちしています」
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
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BOMプロモーション(エイワスポーツジム)「BOM -The Battle Of Muaythai- season II vol.6」
2019年12月8日(日) 東京・ニューピアホール
レポート&写真:井原芳徳
第2部
第11試合 メインイベント BOMスーパーライト級(63kg)初代王座決定戦 3分5R
○スアキム・PKセンチャイムエタイジム(タイ/元ルンピニー認定スーパーフェザー級&スーパーバンタム級王者)
×イ・チャンヒョン[チャンヒョン・リー](韓国/RAON/RISEスーパーフェザー級(60kg)王者)
3R 終了時 TKO (タオル投入:右肘打ちによる左まぶたの負傷)
スアキムは6月のBOM横浜大会で翔・センチャイジムに2R KO勝ちし、7月のRISE大阪大会での那須川天心との再戦でのTKO負けと、タイでの試合を経て、BOMに再登場する。
RISE王者のチャンヒョンはRISE WORLD SERIESのトーナメントでは-59kgのスアキムよりも上の-61kgに出場し、大阪大会での梅野源治との準決勝で敗れ、9月の幕張大会では原口健飛に判定負けした。KNOCK OUTで4月まで行われたライト級アジアトーナメントに参戦し、町田光、森井洋介を下し、決勝でヨードレックペットに判定負けしている。
1R、チャンヒョンは圧力をかけ続け、左右のフック、ローを積極的に放つ。チャンヒョンは時折被弾しつつも、右肘を正確に当て返す。チャンヒョンが終了間際にパンチを増やすが、スアキムは耐える。
2R、チャンヒョンは手数を上げ、度々詰めてロー、フックを当てる。スアキムは耐えると終盤、左ミドルを効かせてチャンヒョンを後退させ、終了間際にはパンチと肘のラッシュで猛反撃する。両者のハイレベルな削り合いに場内は沸く。
3R、スアキムは首相撲で捕まえて左膝を連打し、チャンヒョンを苦しめる。だがチャンヒョンは前に出て、右クロス、左フックの連打でダウンを奪う。しかしスアキムはこれで火がついたか?次第に回復すると、左右のフック、右肘を当て反撃し、チャンヒョンを後退させる。スアキムの右ローがローブローとなり一時中断し、再開後もスアキムがパンチ、肘、膝のラッシュで追い詰める。右肘をもらったチャンヒョンは左まぶたが大きく腫れており、4R開始直前にチャンヒョン陣営がタオルを投入し、死闘に終止符が打たれた。
スアキムは3月のRISEの-59kgトーナメント一回戦のタリソン・ゴメス・フェレイラ戦の逆転を思わせるファイトで威厳を保ったが、チャンヒョンも改めてパンチの破壊力を印象づける内容だった。
第9試合 BOMライト級(61kg)初代王座決定戦 3分5R
○梅野源治(PHOENIX/元ラジャダムナン認定ライト級王者)
×シラー・Y’ZD(タイ/Y’ZD GYM/元ラジャダムナン認定バンタム級王者、元ルンピニー認定フェザー級2位、元オムノーイ認定フェザー級王者)
1R 2’46” TKO (ドクターストップ:右肘打ちによる額のカット)
梅野は今年、RISE WORLD SERIES 61kgトーナメントに参戦し、9月の決勝で白鳥大珠にKO負けした。BOMには初参戦で、ムエタイルールの試合は昨年12月のREBELSのジョン・キハン戦以来だ。
シラーはオムノーイのタイトルマッチでブアカーオに勝利して王者になった過去があり、日本でも10年以上前から試合をして、対日本人では負け無し。9月の新日本キックでは重森陽太と5R戦い引き分けている。
1R、開始すぐから梅野は圧力をかけ、左右のミドルを積極的に放つ。シラーに蹴り足をすくわれ、時折寸断されるものの、梅野は攻撃を緩めず、右ボディストレートも当ててシラーを追い詰めると、ロープに詰めての右の縦肘で額を切り裂きTKO勝ちした。
マイクを持った梅野は「1年ぶりのムエタイの試合で久しぶりに肘を使えて、肘で勝てて良かったです」と話し「9月に幕張メッセでRISEで不甲斐ない試合をしたので、来年はまたもう一度自分の夢に向かって、ムエタイ、RISE、2つで頂点を極めたいです」と宣言した。
第3試合 BOMフライ級(50kg)初代王座決定トーナメント準決勝 3分3R
○名高・エイワスポーツジム(エイワスポーツジム/ルンピニー認定ミニフライ級王者、元ラジャダムナン同級王者)
×イ・ジソン(韓国/Team Villain/KTK)
1R 1’36” KO (右ミドルキック)
ジソンが前日計量5.3kgオーバー。当日計量でも3.2kgオーバーで減点2。グローブハンデは名高が拒否して試合が行われた。両者サウスポーに構え、開始すぐから名高がスピードのある左右のローを当て続けて主導権を握る。中盤に右ミドルを三日月蹴り気味にヒットすると、ジソンはダウンし、うずくまったまま立ち上がれず、名高のKO勝ちとなった。
第4試合 BOMフライ級(50kg)初代王座決定トーナメント準決勝 3分3R
○ファン・チーユン[Fung Chi yeung](香港/KF1/香港チャンピオンシップ48kg王者、IPCC 48kg王者、PENG CHEUNG FIGHT 50kg王者、NEW STAR FIGHT 48Kg王者、KUNLUN FIGHT CITY HERO 50kg王者)※ティック・チャンからリングネーム訂正
×ジェイソン・マーク・D.C・ヴェダナ[Jayson Mark D.C Vedana](フィリピン/世界ムエタイフェスティバル2019銀メダル、プロムエタイマーシャルアーツ2019銀メダル)
3R 0’01” TKO (ドクターストップ:歯の負傷)
第10試合 BOMフライ級(50kg)初代王座決定トーナメント決勝 3分3R
○名高・エイワスポーツジム(エイワスポーツジム/ルンピニー認定ミニフライ級王者、元ラジャダムナン同級王者)
×ファン・チーユン(香港/KF1/香港チャンピオンシップ48kg王者、IPCC 48kg王者、PENG CHEUNG FIGHT 50kg王者、NEW STAR FIGHT 48Kg王者、KUNLUN FIGHT CITY HERO 50kg王者)
1R 2’45” KO (左ハイキック)
※名高が王者に
1R、両者サウスポーに構え、名高が開始すぐから圧をかけ、パンチ、ミドル、ローを当てていると、中盤、コーナーに詰めての右フックでダウンを奪う。その後も名高が左右のパンチ、左肘等を当て続けて圧倒すると、最後はロープに詰めての左ハイでマットに沈めた。
韓国と香港の選手に無傷で完勝した名高は「タイ人以外と試合経験が少なく、不安があったんですけど、中川(夏生)会長やジムの皆さんのサポートで優勝できました。今年はこれで最後かわからないですけど、50kg以下では自分が一番強いと思っています。もし年末オファーいただければお待ちしています」と、大晦日のRIZIN参戦を熱望した。
第8試合 IBF&WBCムエタイ統一世界バンタム級タイトルマッチ 3分5R(インターバル2分)
○ペットチャワリット・ソー・チットパッタナ[Petchchaoalit Sor.Chitpattana](タイ/IBF&WBC王者、ラジャダムナン8位)
×朝陽・PKセンチャイムエタイジム(PKセンチャイムエタイジム/挑戦者、ムエサイアム・イサーン&ルンピニー日本(LPNJ)王者)
判定3-0 (47-45/49-46/48-46)
※ペットチャワリットが防衛
ペットチャワリットは6月のスック・ワンキントーンでのIBF王座決定戦で小嶋勇貴に判定勝ちし。今回、朝陽とのダブル王座戦が組まれた。朝陽はONE Championship参戦を目標に掲げており、今回のマッチメイクは絶好のアピール機会だったが、差を示される内容に。
1R、ペットチャワリットはサウスポーに構え、朝陽はオーソドックスに構え、朝陽は右のインローを当てるが、まだお互い攻撃は少ない。
2R、ペットチャワリットは左ミドル、ハイの蹴り主体で、朝陽は右ロー、左右のボディをまんべんなく出す攻防が続く。中盤、朝陽が左ボディから左の顔面へのフックの連打を決めると、ペットチャワリットはひるみ、朝陽がパンチラッシュで追い詰める。
3R、ペットチャワリットは組み狙いにシフトし、捕まえて膝を当てる場面が目立つように。朝陽は右インロー、右ボディを随所で当てるが、ペットチャワリットの動きを止めることはできない。
すると4R、ペットチャワリットは開始間もなくから左ミドル、左ボディフックを立て続けにクリーンヒットし、ダウンを奪う。その後もペットチャワリットが左ミドル、組んでの膝で圧倒し、左膝で2ダウン目を奪い追い詰める。
5R、朝陽は必死に前に出て右ボディを当て逆転KOを狙うが、ペットチャワリットはステップと崩しでかわし続けて試合を終え、ペットチャワリットの完勝に終わった。
第7試合 BOMスーパーウェルター級(70kg)初代王座決定戦 3分5R
○柿沼 慶(ポゴナクラブジム/WMCインターコンチネンタル王者)
×チェ・フン(韓国/サムサンジム/韓国KBCムエタイ・ミドル級王者)
1R 2’51” KO (3ダウン:パンチ連打)
1R、フンが積極的にパンチを振るうが、柿沼は防御し、右ストレートで中盤にダウンを奪う。フンはダメージが大きく、その後も柿沼がパンチの連打で2ダウンを重ねKO勝ちした。
第6試合 68kg契約 3分3R
○ガオナー・PKセンチャイムエタイジム(タイ/ルンピニー認定ライト級5位、元同バンタム級&フェザー級王者)
×プライチュムポーン・ソーシーソムポン(タイ/GTジム)
判定3-0 (大成29-27/ソンマイ29-27/シーン29-27)
ガオナーは昨年12月のBOMで初来日し、WPMF世界スーパーライト級暫定王者のNOBU BRAVELYに1R肘でTKO勝ち。RISEにも参戦しているラジャダムナン認定ライト級王者のセクサン・オークワンムアンにも勝利している。プライチュムポーンはMAXムエタイを主戦場とし、11月1日のKNOCK OUTではT-98に判定勝ちしている選手。ロイズ・サリバの欠場でプライチュムポーンが緊急出場したため、プライチュムポーンに合わせた68kg契約となっている。ラウンド数も3Rに変わった。
1R、両者サウスポーに構え、右フックの相打ちで両者倒れるが、ガオナーが先にすぐに立ったため、ガオナーがダウンを奪うことに。その後もガオナーが膝、崩しを決め主導権を維持する。2R以降はプライチュムポーンが肘を当てる場面もあったが、3Rはガオナーが膝、崩し等で翻弄し判定勝ちした。
第5試合 WPMF世界ライトフライ級王座決定戦 3分5R(インターバル2分)
○ペッシラー・MTMアカデミー[Phetsila MTM academy](タイ)
×竜哉・エイワスポーツジム(エイワスポーツジム/ラジャダムナン&IBFムエタイ・ミニフライ級王者)
判定2-0 (49-49/50-49/49-47)
※ペッシラーが王者に
竜哉は7月にラジャダムナンスタジアムにおいてIBFムエタイ、9月にはラジャダムナンでラジャの王座を獲得。10月31日にもラジャに出場し判定勝ちしている。
1R、ペッシラーがサウスポーから時折左ハイを放つが、竜哉は見えており問題無さそう。2R、ペッシラーが左ミドル、ローのヒットを増やすが、竜哉も中盤から右ミドル、ローのヒットをじわじわ増やす。
3R、中盤まで首相撲の展開が主体となるが、竜哉は五分で渡り合う。後半は蹴りの応酬で、ペッシラーの左ミドルが増えたが、竜哉も右ミドルを返しつつ、右ボディ、顔面への右ストレートも織り交ぜ、差をつけさせない。
4Rもミドルの応酬で互角の状態が続いたが、中盤からペッシラーが首相撲に持ち込むと、膝のヒットをじわじわ増やし、崩しも随所で決め、主導権を握る。
5R、序盤から竜哉がお返しとばかり組んでの膝を増やすが、ペッシラーも同じぐらいに返し、差をつけさせない。中盤以降は竜哉も流していたが、4Rに確実に取ったペッシラーの判定勝ちに終わった。
第2試合 WMCインターコンチネンタル・ミドル級タイトルマッチ 3分5R
○プーパンレック・クラミツムエタイジム(タイ/クラミツムエタイジム/王者)
×大輝FLYSKYGYM(FLYSKYGYM/挑戦者)
判定2-0 (チャンデット49-48/岡林49-49/ソンマイ49-48)
※プーパンレックが防衛
第1試合 WMCインターコンチネンタル・バンタム級タイトルマッチ 3分5R
○鳩(TSK japan/MuayThaiOpenスーパーバンタム級王者、WMC日本バンタム級王者)
×國本真義(MEIBUKAI)
判定2-0 (チャンデット49-48/ソンマイ49-49/大成49-48)
※鳩が王者に
2R終盤、國本が左右のローのヒットを増やし、少し優位になったが、3R、鳩が序盤からパンチのヒットを増やしてやや優位に。4R、國本は左まぶたをカットし、2度ドクターチェックを受ける。鳩が右ストレートのヒットで上回る。5Rも同様で、鳩が判定勝ちした。
オープニングファイト ライト級 3分5R
×加藤雅也(TSK japan)
○真吾(レンジャージム)
1R 1’26” KO
第1部
第10試合 メインイベント 女子ピン級 2分3R
○伊藤紗弥(尚武会/WBCムエタイ&WMC世界女子ミニフライ級王者、元WPMF世界女子ピン級王者)
×奥脇奈々(エイワスポーツジム)
判定3-0 (50-45/50-46/50-45)
第9試合 WMC日本ウェルター級タイトルマッチ 3分5R
×誠(レンジャージム/王者)
○KAZU(GTジム/蒼天塾/挑戦者)
4R 1’06” TKO (ドクターストップ:肘打ちによるカット)
※KAZUが王者に
第8試合 WMC日本スーパーフェザー級タイトルマッチ 3分5R
×リク・シッソー(トースームエタイジム/王者)
○梅沢武彦(東京町田金子ジム/NJKF 4位)
4R 2’58” KO (右飛び膝蹴り)
※梅沢が王者に
第7試合 WMC日本ライト級タイトルマッチ 3分5R
×伊東伴恭(LAILAPS東京北星ジム/王者)
○雅 駿介(PHOENIX/1位、ムエタイオープン&スック・ワンキントーン王者)
判定0-3 (47-49/48-50/48-50)
※雅が王者に
第6試合 WMC日本バンタム級タイトルマッチ 3分5R
×MAIKI FLYSKYGYM(FLYSKYGYM/王者)
○加藤有吾(RIKIX/2位)
判定0-2 (48-49/49-49/48-49)
※加藤が王者に
第5試合 WMC日本フェザー級タイトルマッチ 3分5R
○佐野貴信(創心會/王者)
×松本龍斗(京都野口ジム/挑戦者、NJKF王者)
判定3-0 (49-47/49-47/49-47)
※佐野が初防衛
第4試合 ライト級 3分3R
○羅向(ZERO)
×KEN(ユッタナジム)
3R 0’47” TKO (ドクターストップ:肘打ちによるカット)
第3試合 スーパーバンタム級 3分3R
△大野貴志(士道館新座ジム/元WMC日本王者)
△昭彦(尚武会/WMC日本4位)
判定1-1 (28-29/29-28/29-29)
第2試合 ミニフライ級 3分3R
×中野伊織(ウォーワンチャイプロモーション)
○天馬(ウィラサクレック・フェアテックス)
判定0-3 (28-29/27-29/28-29)
第1試合 スーパーフェザー級 3分3R
△大滝真吾(レンジャージム)
△聡之晟(TSK japan)
判定0-1 (29-29/28-29/29-29)