ONE SAMURAI 9.12 横浜BUNTAI(レポ):吉成名高、キックルール初戦はミャンマーの選手に判定勝ち。若松佑弥、王座陥落後再起戦は2R TKO勝ち。吉成士門、KOでONE 6勝目。奥脇竜哉が逆転KO勝ち。MMAストロー級は箕輪ひろば・伊藤盛一郎が完勝

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ONE SAMURAI 3
2026年9月12日(土)横浜BUNTAI
レポート:井原芳徳 写真提供:(C)ONE Championship
吉成名高、キックルール初戦はミャンマーの選手に判定勝ち
第10試合 メインイベント キックボクシング アトム級(52.2kg) 3分3R
○吉成名高(エイワスポーツジム/ONEムエタイ・アトム級王者、元ラジャダムナン認定スーパーフライ級・フライ級・ミニフライ級王者、プロムエタイ協会・WPMF世界・BOMフライ級王者、WBCムエタイ・ダイヤモンド・スーパーフライ級王者、同ナイカノムトム・スーパーバンタム級王者、元ルンピニー・LPNJ・WMC・WBC・IBFムエタイ世界ミニフライ級王者)
×ハーリンオム[Har Ling Om](ミャンマー)
判定3-0 (30-26/30-27/30-26)
※ハーリンオムが計量3.2ポンド(1.4kg)オーバー
名高は25歳。ラジャダムナンの3階級で王者となり昨年3月のONE埼玉大会でONEに初参戦しラック・エラワンに3R KO勝ち。6月、バンルーロックに判定勝ち。8月、ハマダ・アズマニに3R TKO勝ち。11月のONEムエタイ・アトム級初代王者決定戦でヌンスリンに判定勝ちし、日本人初のONEムエタイ王者に。今年4月、ソンチャイノーイに判定勝ちし初防衛。自身の連勝を41とした。今回、肘無し・キャッチ禁止・ボクシンググローブ着用のONEキックルールに初挑戦した。なお、名高は「ONE SAMURAI 4」(10月17日(土)有明アリーナ)でのリファディン・マスドールとのムエタイ王座2度目の防衛戦を控えており、怪我も回避したい状況だ。
ハーリンオムは28歳。名高同じくONEではムエタイルールでしか戦っていない選手で、ONEフライデー5戦2勝3敗。石井寿来に3R KO負けし、谷津晴之に判定勝ちしている。素手で戦うラウェイがベースの選手のため、ボクシンググローブでの試合経験では名高に劣る。ONEのチャトリ・シットヨートンCEOは、将来的に名高とRISEの那須川龍心のキックルールでの一戦を組みたい考えで、名高は2つのルールを並行する路線となるようだ。
試合は初のキックルールの名高が手堅くも確かな技術を見せる展開に。1R、名高はサウスポーで構え、右ジャブを突きつつ、左ストレート、左ボディストレートを当てる。中盤、ハーリンオムが前に出て右フックを当てると、名高はのけぞる。名高はすぐ持ち直し、引き続きプレッシャーをかけ、左ミドルを連打して終える
2R、ハーリンオムも前に出るようになるが、名高は自分の距離を作り、左ストレート、ミドル、膝を当てる。終盤には名高が左ミドルを連打し、最後は左テンカオを当てて終える。
3R、名高は左ミドル、前蹴り、ストレート等のヒットを増やす。ハーリンオムは下がって回って防戦一方で終える。名高が3Rともポイントを取り判定勝ちした。ジャッジ3者のうち2者は、3Rは名高に10-8とつけていた。
勝利者インタビューで名高は「キックボクシングデビュー戦だったんですけど、ハーリンオム選手がタフでした。メインイベンターの役目として倒し切りたかったんですけど、それができずに悔しいです」と試合を振り返り、10月17日のONE SAMURAI 4でのムエタイ王座防衛戦については「今回、判定という結果になったんですけど、もっと練習して、もっと成長して、もっと圧倒的なパフォーマンスで防衛したいです」と話した。
若松佑弥、王座陥落後再起戦は2R TKO勝ち。
第9試合 MMA フライ級(61.2kg) 5分3R
○若松佑弥(TRIBE TOKYO MMA/元王者)
×ウィリー・ファン・ローエン[Willie Van Rooyen](南アフリカ)
2R 4’34 TKO (ドクターストップ:左フックによるアゴの負傷)
若松は31歳。中学時代にボクシングを習い、15年にMMAデビューし、パンクラスで活躍後、18年からONEに参戦。22年3月にアドリアーノ・モラエスのフライ級王座に挑戦し3Rギロチンで一本負け。続くウ・ソンフン戦でも1R TKO負け。24年12月にギルバート・ナカタニに判定勝ちし連勝を3に伸ばすと、昨年3月の埼玉大会で王者モラエスに挑戦して1R TKO勝ちし、リベンジとベルト奪取を果たした。11月、ジョシュア・パシオに2R TKO勝ちし王座初防衛、今年4月のONE SAMURAI 1ではアバズベク・ホルミルザエフに2R KO負けし、王座から陥落した、5カ月を経て、再起戦に臨む。
ファン・ローエンは23歳。MMA戦績9戦8勝(5KO/1一本)1敗。23年にMMAデビューし、南アフリカでのEFCで25年にフライ級王者となり1度防衛。同年11月のONE初戦ではホルミルザエフに1R一本負け。今年3月のONEファイトナイトではジェレミー・ミアドに3R TKO勝ちしている。
1R、開始すぐから若松が組み付き、抱え上げて倒し、立たれても組み付く。ファン・ローエンがコーナーに押し込むが、若松は倒れない。中盤、一旦離れ、若松が右ストレートを当てる。再び組み付き、離れ際にファン・ローエンが右ストレートを当てる。終盤、若松が中央に立つが、ファン・ローエンはステップで動き続け、若松に的を絞らせず、お互い攻撃が少ないまま終わる。ここまで若干若松が優位だがまだ差は乏しい。
2R、若松が右ボディを当ててから、タックルを仕掛けて倒す。ここでもファン・ローエンはすぐ立つ。若松がプレッシャーをかけ続け、時折パンチを振い、タックルを仕掛けるが、今度はファン・ローエンは倒れず、すぐ突き放す。終盤も引き続き若松が中央でプレッシャーをかける。するとファン・ローエンもじわじわと前に出るようになったが、1分を切り、若松が右ストレートを当て、続けて左フックをアゴにクリーンヒット。ファン・ローエンはマウスピースを吐き出し、コーナー際まで後退する。若松はパンチを振って前に出て、タックルで倒しにかかり、ファン・ローエンはロープを背に耐えたが、口が開いたままで出血し、鶴和レフェリーはストップしてドクターチェックを要請する。するとドクターはストップし、若松のTKO勝ちとなった。
勝利者インタビューで若松は「勝てたんですけど、対戦相手も命かけてここまで来て、僕が勝ったんですけど、僕は勝ち負けよりも、弱い自分に打ち勝つ姿だけを見せたくて。前回、タイトルを失ってからずっと苦しんで、やっと証明できました」「これからも僕の戦いで少しでも勇気づけたいです」と話した。若松はボーナス750万円を獲得。鹿児島出身の若松は「これからも修行して強くなるんで、次はタイトルマッチ、九州のほうでどうですか」と笑顔を見せつつアピールした。
吉成士門、KOでONE 6勝目
第8試合 ムエタイ フライ級(61.2kg) 3分3R
○吉成士門(エイワスポーツジム/プロムエタイ協会ライト級&スーパーフェザー級王者、WBCムエタイ世界ライト級王者、WPMFインターナショナル・スーパーバンタム級王者、元WMCインターコンチネンタル・バンタム級王者、元WMC日本フライ級王者)
×スーブラック・トープラン49[Suablack](タイ)
2R 1’28” KO (左ボディフック)
※スーブラックが計量4.2ポンド(1.9kg)オーバー
士門は21歳。吉成名高のいとこで、BOM・RWSでの活躍を経て、24年12月にONEフライデーファイツに初参戦するとリッティデットに2R肘打ちでTKO勝ち。昨年3月、ヨードレックペットに判定勝ち。8月、ペットンローを2R KO。10月のBOMではヌンプーシンを1R KOしWBCムエタイ世界ライト級王者王座を獲得。11月、偶発的なアイポークによりタギール・カリロフが左目を負傷し2R途中で無効試合に。12月、デッドゥアンレックに判定勝ち。今年4月のONE SAMURAI 1ではジョハン・ガザリに判定勝ち。ONE 6戦5勝1無効試合となり、ONEとの本戦契約の10万ドルボーナスも獲得した、
スーブラックは30歳。23年9月からONEに上がりムエタイ12戦8勝4敗、キック2戦1勝1敗。25年にはセクサンに判定勝ちし、パコーンに判定負け。今年3月、キックルールで陽勇に1R TKO負けし、7月18日のファイトナイトで英国の選手に2R KO勝ちしている。セコンドにはウィラサクレック・ウォンパサー氏がつく。
1R、士門はオーソドックス、スーブラックがサウスポーで構え、士門が序盤から右ミドルを的確に当て続けて主導権を握る。すると中盤、右の三日月蹴りでダウンを奪う。その後も士門がミドル、膝、肘で攻め続ける。
2R、スーブラックは強引に詰めてパンチを振り回すが、士門は軽々とかわすと、またも右の三日月蹴るをヒット。スーブラックは今度はダウンしなかったが、左足を上げて追撃を封じようとすると、士門は詰めて、右フックのフェイントから左ボディフックをクリーンヒット。スーブラックはダウンし、うずくまったまま動けず、士門のKO勝ちとなった。
これで士門はONE 7戦6勝1無効試合に。勝利者インタビューで士門は「三日月蹴りを今回練習していて、うまく入ったのでうれしいです」と話した。士門はボーナス450万円を獲得。士門は「頑張って来た甲斐があります。凄くうれしいです」と笑顔で話した。
サウスポーの陽勇が常陸飛雄馬を完封
第7試合 キックボクシング フライ級(61.2kg) 3分3R
○陽勇[ひゅう](チーム・メディ・ザトゥ/TEAM3K)
×常陸飛雄馬[ひゅうま](TARGET SHIBUYA/RISEスーパーフェザー級(60kg)王者)
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)
陽勇は23歳。22年、新極真会等が参加するJFKO全日本フルコンタクト空手道選手権で優勝し、同年末にキックデビュー。RISEを主戦場にした後、24年9月のONE初戦でユセフ・サードに判定勝ち。昨年2月、レアンドロ・ミランダに2R TKO勝ち。3月の埼玉大会ではザカリア・ジャマリを1R左飛び膝蹴りでKO。9月、ジョーダン・エストゥピニャンに3R TKO勝ち。今年3月、スーブラック・トープラン49に1R KO勝ちし、プロ11戦全勝、ONE 5戦5勝、4連続KO勝ちとした。だが4月のONE SAMURAI 1で内藤大樹に持ち味を封じられ判定負けし、プロ初黒星を喫した。
常陸は28歳。キック22戦15勝(9KO)6敗1分。19年にプロデビューし、23年8月、大雅に延長判定負け。24年3月のK-1では江川優生に延長判定2-1で惜敗。昨年1月にはエン・ペンジェーに判定勝ち。3月のRISE WORLD SERIES -61.5kgトーナメント一回戦ではシャクリヨール・ユラエフを3R KO。6月の準決勝ではペンジェーに判定負け。10月のスーパーフェザー級王座決定トーナメント一回戦ではGUMPに判定勝ち。今年1月の決勝でパヌワットに判定勝ちし王者となった。5月のRISEに出場予定だったが、練習中に負傷し右眼窩底骨折と診断され欠場。8か月ぶりの試合でONEに初参戦する。
試合は陽勇がテクニシャンぶりを存分に発揮する内容に。1R、常陸がオーソドックスで構えて低めの重心でプレッシャーをかけ、陽勇がサウスポーで構えて前後のステップで距離を取る。終盤、陽勇は左ミドル、インロー、テンカオ、右ジャブを当てて印象を作る。最後、常陸が陽勇をコーナーに詰め右フックを当てるが、その後は空振りが続く。
2R、陽勇は変わらず距離を取り、左ミドル、インロー、インカーフ、テンカオ、右ジャブを的確に当てる。終盤、常陸はインカーフをもらうと足が流れるように。
3R、常陸は圧を強めてパンチを振うが、陽勇は変わらず距離を取り、自分の左の蹴りとパンチを当て続ける。中盤の左テンカオで常陸は下がり気味に。終盤も陽勇が的確に左テンカオを随所で当て反撃を封じて終了する。陽勇が3Rともポイントを取り判定勝ちした。
箕輪ひろば、パンクラス王者の宮澤雄大に判定勝ち
第6試合 MMA ストロー級(56.7kg) 3分3R
○箕輪ひろば(STF/元修斗世界ストロー級王者)
×宮澤雄大(RESURGO MMA/パンクラス・ストロー級王者、元Fighting NEXUS同級王者)
判定3-0
箕輪は27歳。修斗の王者として活躍後、20年からONEに参戦し、リト・アディワン、アレックス・シウバに判定勝ちしたが、ジャレッド・ブルックス、ボカン・マスンヤネ、グスタボ・バラートに判定負けし3連敗。24年7月、ジェレミー・ミアドに判定勝ちし、連敗を脱出したが、昨年7月、イ・スンチョルに判定負け。今年4月、カレン・ガザリアンに1R裸絞めで一本勝ちし、5万ドル(約800万円)のボーナスを獲得した。日本人との対決は20年1月の修斗の王座戦で小巻洋平に一本勝ちして以来約7年ぶりとなる。
宮澤は32歳。17年にZSTでプロデビューし、18年からパンクラスを主戦場とし、21年12月のストロー級タイトルマッチで北方大地に3R TKO負け。23年8月にNEXUSで同級王座を獲得し、NEXUSの主力として活躍。約3年ぶりのパンクラス参戦となった昨年11月大会で飯野タテオに判定勝ち。今年3月、船田電池に判定勝ちしパンクラス・ストロー級級王座を獲得。今回、ONEに初参戦する。
1R、宮澤がコーナーに押し込み、離れ際に右肘を当てる。中盤過ぎから再び両者組んでテイクダウンを狙う展開が続き、残り1分を切り、箕輪が倒して上から押さえる。宮澤はコーナーに背中をつけて対処を続けるが、最後、箕輪がバックを取り、裸絞めを狙ったところでゴングが鳴る。
2R、箕輪がタックルを仕掛けると、宮澤はニンジャチョークで迎撃する。箕輪は対処して外して倒し、抱え上げて倒し、バックマウントを奪う。箕輪はバックキープして裸絞めを3分近く執拗に狙う。
3R、今度は宮澤が序盤から倒してバックを取ることに成功するが、足を組むまでいかず箕輪は立つ。それでも宮澤は組み付くが、箕輪はテイクダウンを奪い、バックを取り、足4の字ロックで捕獲する。箕輪はこのラウンドも執拗に裸絞めを狙い続けるが、極まらず時間切れとなる。ジャッジ3者とも攻め続けた箕輪を支持し、箕輪が判定勝ちした。
奥脇竜哉が逆転KO勝ち
第5試合 ムエタイ アトム級(52.2kg) 3分3R
○奥脇竜哉(エイワスポーツジム/WBCムエタイ世界&プロムエタイ協会フライ級王者、元ラジャダムナン・WPMF世界・IBFムエタイ世界・ムエサイアムイサーン・ミニフライ王者、元WMC世界ピン級王者)
×チョーディー・マクジャンディー[チョークディー/Chokdee Maxjandee](タイ)
2R 1’29” KO (左ボディフック)
※チョーディーが計量3.6ポンド(1.6kg)オーバー
竜哉は25歳。昨年8月のONE初戦ではヌラペットを2R左ハイでKOし35万バーツのボーナスを獲得。10月のBOMではウェウワーオに判定勝ちしWBCムエタイ世界フライ級王座を獲得。12月のONEではペットに判定勝ち。今年4月のBOMではデッピチャイに判定勝ちしWBCムエタイ王座を防衛。6月のONEではONE 5戦全勝のハーを2R左右のボディフック連打でKOし、35万バーツのボーナスを獲得。今回、地元神奈川でのONE SAMURAIに、同門の吉成名高らと共に参戦する。
チョーディーは28歳。23年2月のONEフライデー草創期から同大会に参戦し、ムエタイルールで9戦5勝(3KO)4敗。24年に2連続KO負けし、今年2月、1年半ぶりに参戦すると、マヘースアン(タイ)に1R TKO勝ち。今年4月にもサライタン(ミャンマー)に判定勝ちし2連勝中だ。セコンドにはウィラサクレック氏がつく。
1R、チョーディーが中央で構え、ワンツーで左ストレートを当てる。竜哉もプレッシャーをかける側に回り、どちらも慎重な攻防が続いていたが、中盤過ぎ、竜哉が右ストレートを放つと、チョーディーが左フックを竜哉の右手の外側から当ててダウンを奪う。チョーディーはさらに左フックを当て続け、竜哉はフラつくが、クリンチで時間いっぱいまで耐えきる。竜哉は右まぶたをカットする。
2R、チョーディーが前に出るが、竜哉は距離を取りつつ、右カーフキック、ローキックを随所で当て、足に意識を向けさせる。それでもチョーディーは前に出るが、竜哉は左ボディフックをクリーンヒット。チョーディーは腹を押えて倒れて、10カウントになっても動けず、竜哉のKO勝ちとなった。
勝利者インタビューで竜哉は「いやあ、ダウンしました。急にもらっちゃって、全然覚えていないです。これがエイワスタイルですよ」とアピールした。竜哉はボーナス450万円を獲得し、「聞いたことのない金額なので、帰り気をつけます」と話して、観客を笑わせた。
TEPPENの吉田晄成が中国の選手に判定勝ち
第4試合 キックボクシング フライ級(61.2kg) 3分3R
○吉田晄成[こうせい](TEAM TEPPEN)
×ジャオ・ジェンドン[Zhao Zhendong](中国)
判定3-0 (29-28/29-28/29-28)
吉田は20歳。福岡出身で22年にプロデビューし、地元での大会で試合を重ねた後、昨年からRISEの後楽園大会に進出。9月からはONEフライデーファイツにも参戦し、同大会で当初4連勝したが、7月のリュー・ジュンチャオ戦では判定負けした。今回も中国の選手と対戦する。日本での試合は昨年10月のRISE以来約1年ぶりとなる。
ジェンドンは21歳。24年7月のK-1では大久保琉唯に判定負けしたが、その後は力をつけ、今年1月のONE初戦では元RISE王者の門口佳佑に3R TKO勝ちし、その後も2連勝し3連勝中と勢いに乗っている。
1R、吉田がプレッシャーをかけ続け、ジェンドンがロープ・コーナーを背負う時間が続く。ミドル、ローを蹴り合うが、お互い攻撃が少なく、差は乏しい。若干吉田の積極性が上だが、ジェンドンも巧さを見せている。ジャッジ3者ともジェンドンを支持する。
2R、吉田が変わらずプレッシャーをかけ、左右のパンチを当てるが、蹴り合いにおいてはジェンドンのヒットがやや上となる。終了間際、吉田の右の飛び膝蹴りでジェンドンは左まぶたをカットする。倒す攻撃では吉田だが、ジェンドンの巧さは変わらず光る。ジャッジ3者とも吉田を支持する。
3R、差をつけたい吉田は圧を強める。吉田が右ストレートを当てれば、すぐにジェンドンも右ストレートを当て返す。ジェンドンも蹴りを返すが、吉田は圧をかけ続け、最後、左フック、右飛び膝で印象を作る。3Rは吉田がポイントを取って差をつけ判定勝ちした。
伊藤盛一郎、ストロー級で黒部和沙に一本勝ち
第3試合 MMA ストロー級(56.7kg) 5分3R
○伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム/元パンクラス&ZSTフライ級王者)
×黒部和沙(TRIBE TOKYO MMA/修斗ストロー級世界4位)
2R 2’14” 裸絞め
伊藤は32歳。12年にMMAデビューし、15年2月にZSTフライ級王座を獲得。19年から20年、RIZINでマネル・ケイプに2R TKO負け、神龍誠に2Rギロチンで一本負け。22年12月からパンクラスに参戦し、23年12月、フライ級暫定王者決定戦で有川直毅に2R裸絞めで一本勝ち。その後、正規王者になり、24年7月、ムハンマド・サロハイディノフに3R裸絞めで一本勝ちし初防衛。昨年は肺炎や怪我の療養が続き、6月に王座を返上。今年3月、パンクラスでの試合はジョセフ・カマチョのビザトラブルにより中止。4月のONE SAMURAI 1では和田竜光と対戦し判定負け。今回はストロー級に階級を下げて戦う。
黒部は24歳。23年のプロデビューから修斗で10戦し7勝(1KO/4一本)2敗1分。昨年5月から今年1月に修斗でのインフィニティリーグ・ストロー級で4戦全勝して優勝。今年5月、田上こゆるの王座に挑戦したが4R KO負け。今回、ONEに初参戦する。
黒部は裸絞めを得意とし、伊藤とのグラップリングでの攻防でどこまで渡り合えるか見ものだったが、体格でも上の伊藤がレベル差を見せつける。
1R、伊藤がパンチを振うと、黒部が組みに行く。コーナー際での差し手争いが続く。すると1分過ぎ、伊藤が右脇を差した状態から左手を黒部の足にかけて倒す。勢いよく倒れたため、黒部は背中をマットについたあと、背中が浮き上がり、伊藤はすぐさまバックマウントを奪う。伊藤は下に落ちながら腕十字を狙い、黒部は上から防御を続ける。この状態で膠着し、残り1分、伊藤は上になって引き続き腕十字を狙う。残り30秒、伊藤が腕のクラッチを切るが、黒部は体をひねって防御し続ける。
2R、ロープ際で両者組んだ状態で膠着すると、鶴和レフェリーはブレイクする。最近の日本のMMA基準で、ONEの基準としてはやや早めな感がある。伊藤は引き続き組み付き、右脇を差してすくって倒すと、すぐさまバックに回り込み、足4の字ロックで捕獲すると、裸絞めを極めてタップを奪った。
勝利者インタビューで伊藤は「自分はキング・オブ・パンクラシストだったので、気合を入れてやりました。前回フライ級でやったんですけど、56.7kg(ストロー級)が自分の階級だと思うので、やってみて行けるなと思いました。ONEストロー級で全員の首を絞めたいです」と話した。伊藤はボーナス150万円を獲得した。
緊急出場のエイワ安部焰が1R KO勝ち
第2試合 ムエタイ 121.5ポンド(55.1kg)契約 3分3R
○安部 焰[ほむら](エイワスポーツジム/プロムエタイ協会ライトフライ級(48.97kg)王者、WBCムエタイ世界ミニマム級(47.62kg)王者、ラジャダムナン認定同級1位)
×トゥアキアオ・ウォーワンチャイ[Tuakheow Wor.Wanchai](タイ/ウォーワンチャイプロモーション)
1R 2’02” KO (左フック)
品川朝陽が事前のメディカルチェックにおいて基準を満たさなかったため欠場し、代わって品川と同じエイワスポーツジムに所属する後輩の安部焰[ほむら]が緊急初参戦した。当初はストロー級(125ポンド/56.7kg)での試合だったが、3.5ポンド軽い121.5ポンドリミットに変わり、両選手とも121ポンドでクリアしている。トゥアキアオは福岡のジム・KINGSのトレーナーを務める29歳の在日タイ人選手で、九州でのKODO、KINGS CUP、KOSで4戦し全て判定勝ちし、今回ONEに初参戦した。
1R、トゥアキアオがプレッシャーをかけるが、安部は距離を取ってフェイントをかけ、左ボディを強打する。すると安部がじりじりプレッシャーをかけ、前手での左フックをフェイントを織り交ぜてクリーンヒット。反応できなかったトゥアキアオは伸びた状態でダウンし、安部のKO勝ちとなった。
勝利者インタビューで安部は「セコンドから左ボディ入れて、フェイント入れてから左フックやってみなと言われてやってみたら、見事に当たりました」と笑顔で語り「本来自分はミニマム級とライトフライ級で、軽い方でやっていて、ナチュラルな体重でやったんですけど、適正な階級で呼んでいただけたらうれしいです」と話した。安部はボーナス150万円を獲得した。
第1試合 キックボクシング フェザー級(70.3kg) 3分3R
×亜維二(新興ムエタイジム/NJKFウェルター級王者)
○田中佑樹(TARGET SHIBUYA/RISEスーパーライト級(65kg)10位)
1R 1’07” KO (左フック)
※亜維二が計量5.6ポンド(2.5kg)オーバー
1R、ミドルとローの応酬の後、両者パンチを振い、田中の左フックが炸裂する。田中はさらに左右のローを当て、亜維二は前に出て左右のフックを振り回すが、ガードが下がると、田中がカウンターの左フックをクリーンヒット。亜維二が真後ろに倒れてダウンし、立ち上がったが、コスト・レフェリーに促されて前に歩くも、表情が虚ろで、すぐさまレフェリーがストップした。
勝利者インタビューで田中は「第1試合で絶対KOしてこの大会に火をつけたくて、ONEに出るからには絶対にKOしようと思っていました。最高です。また良ければONEに呼んでほしいです」と話した。田中はボーナス150万円を獲得した。


























