UFC 8.2 ラスベガス(レポ):初黒星からの再起戦は揃って完勝。平良達郎、韓国の10戦全勝の新鋭を圧倒し2R一本勝ち「パントージャ、ジョシュア・ヴァン、ぜひ戦いたい」。中村倫也、62秒左三日月蹴りでKO勝ち

GYM VILLAGE [→おすすめジム一覧]
神楽坂 江戸川橋 クラミツムエタイジム
立ち技最強、ムエタイを究める!16周年、選手コース開設。ジュニア、女子クラスも。今ならスタート月会費0円!

GYM VILLAGE [→おすすめジム一覧]
パワーオブドリーム札幌
地下鉄「北24条」徒歩10秒。MMA・キック・グラップリング。初級キック&フィットクラスも!主催大会PFC出場者募集中!
UFC Fight Night: Taira vs. Park
2025年8月2日(土/現地時間)米国ネバダ州ラスベガス:UFC APEX
レポート:井原芳徳
初黒星からの再起戦は揃って完勝。平良達郎、韓国の10戦全勝の新鋭を圧倒し2R一本勝ち「パントージャ、ジョシュア・ヴァン、ぜひ戦いたい」
第12試合 メインイベント フライ級 5分5R
○平良達郎(THE BLACKBELT JAPAN/セカンドキャリア/6位、元修斗世界王者)
×パク・ヒョンソン[ヒャンソン][Hyun Sung Park](韓国)
2R 1’06” フェイスクランク

LAS VEGAS, NEVADA – AUGUST 01: Tatsuro Taira of Japan poses on the scale during the UFC Fight Night weigh-in at UFC APEX on August 01, 2025 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
平良は25歳。沖縄出身・在住で、18年8月に修斗でプロデビューし、21年7月に福田龍彌を1Rで下し修斗世界フライ級王者となる。22年にUFCと契約し、5月の初戦ではカルロス・カンデラリオに判定勝ちし、10月の2戦目ではC.J.ベルガラに2R腕十字で一本勝ち。23年2月にはヘスス・アギラーに1R腕ひしぎ三角固めで勝利。7月にエドガー・チャイレスに判定勝ち。12月にカルロス・ヘルナンデスに2R TKO勝ち。その後ランキング入りし、昨年6月にはアレックス・ペレスに2R TKO勝ちし、5位まで浮上した。10月のファイトナイトのメインイベントで1位のブランドン・ロイバルとの試合が組まれたが、ロイバルの打撃に苦しみ、5R判定2-1で惜敗し、プロデビュー以来の連勝が16勝、UFC参戦以来の連勝が6でストップした。今回それから10カ月ぶりの試合となる。
今回の平良の相手は当初、アミル・アルバジ(4位)で、平良が上位の選手に挑む構図だったが、アルバジの負傷欠場により、ノーランカーのパク・ヒョンソンに相手が変わった。
ヒョンソンは29歳。MMA戦績10戦10勝(4KO/5一本)。元キックボクサーで、18歳だった14年2月、Krushに参戦し、卜部弘嵩に判定負け。18年にMMAデビューし、21年12月、Double Gフライ級王座を獲得。22年から23年のRoad To UFCでは3試合ともフィニッシュ勝利し優勝(上動画は準決勝のトップノイ戦で1R裸絞めで一本勝ち)。23年12月のUFCデビュー戦ではシャノン・ロスを2R KOしパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを獲得。24年は膝の療養が続き、今年2月に復帰戦が組まれたが、対戦相手のニャムジャルガル・トゥメンデムベレルの体重オーバーで試合中止となる。5月17日の試合ではカルロス・フェルナンデスに1R裸絞めで一本勝ち。8月9日(現地時間)、フライ級10位のスティーブ・エルセグと戦う予定だったが、1週間前の大会の平良の相手にスライドした。

LAS VEGAS, NEVADA – AUGUST 02: (L-R) Tatsuro Taira of Japan punches HyunSung Park of South Korea in a flyweight fight during the UFC Fight Night event at UFC APEX on August 02, 2025 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
相手の変更、ヒョンソンの勢いもあり、心配材料もあった試合だが、平良は全く問題にしなかった。
1R、両者オーソドックスで構え、中央付近で見合う状況が続く。平良は左インロー、左ジャブを当て、ヒョンソンが左ジャブを放って詰めると、平良は右ストレートを当てる。足が止まったヒョンソンに平良は再び右ストレートを当てて、開始1分で早くもダウンを奪う。寝転んだヒョンソンはすぐ両足を上げてパウンドの追撃を逃れ、平良はトップで押さえる。平良はヒョンソンの脇を抱えつつ、ハーフガードに移り、パスガードを狙いながらバックに回ろうとしたが、ヒョンソンは立つ。

LAS VEGAS, NEVADA – AUGUST 02: (L-R) Tatsuro Taira of Japan works for a submission against HyunSung Park of South Korea in a flyweight fight during the UFC Fight Night event at UFC APEX on August 02, 2025 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
中盤、平良は金網際で背後からしがみつき、倒してバックを取り、ヒョンソンに立たれてもバックキープしオンブの状態から裸絞めを狙う。終盤、ヒョンソンは真後ろに倒れ、平良は背中からマットに落ちるが、ダメージはない様子で、表情を変えずバックマウントをキープする。残り1分、平良は金網を背にバックマウントのまま終える。5R制のため、今後のラウンドに備え、焦らず攻めようとしている様子だ。記者採点は平良。

LAS VEGAS, NEVADA – AUGUST 02: (L-R) Tatsuro Taira of Japan secures a submission against HyunSung Park of South Korea in a flyweight fight during the UFC Fight Night event at UFC APEX on August 02, 2025 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
2R、パンチが交錯した後、平良は両足タックルを仕掛け、金網際まで押してから、肩から抱え上げて倒し、またもバックマウント奪う。平良は足4の字ロックで逃げられない状態にし、裸絞めを狙う。喉元に絞めは至らず、アゴに腕を押し付けるフェイスクランクながらも力強く極まると、最後はヒョンソンがタップした。大会後の記者会見で平良はフィニッシュについて「フェイスクランクというよりもバックチョークで極まっているような手応えがありました」と振り返っている。

LAS VEGAS, NEVADA – AUGUST 02: Tatsuro Taira of Japan reacts after a submission victory against HyunSung Park of South Korea in a flyweight fight during the UFC Fight Night event at UFC APEX on August 02, 2025 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
勝利者インタビューで平良はアナウンサーから「この試合展開を想像していましたか?」と聞かれると「アイムハッピーサンキュー」といつものように叫んでアナウンサーを笑わせてから「試合は打撃とグラップリングを混ぜる展開をイメージしていたので、想像通りです」と答えた。今後について聞かれた平良は「この前のブランドン・ロイバル戦から10か月空いてここに戻ってきました。だから自分のスキルを見せる必要がありました。チャンピオンのパントージャ、(次期挑戦権の)ジョシュア・ヴァン、ぜひ戦いたいです」と笑顔で答え、ガッツポーズを見せた。アナウンサーは「その前にもう1試合という考え方もあります」と冷静に質問すると、平良は「コーチセイズ、パントージャパントージャ」と笑顔で話し、アナウンサーも笑わせた。
大会後の会見で記者から「パントージャ対ヴァンは11月か12月に組まれると思うので、次のタイトル戦は来年春ぐらいになると思う。その間に試合無しで王座に挑みたい?」と聞かれた平良は「(王座戦と)同じ日に僕も戦いたいです」と答えた。最近のフライ級の盛り上がりについて聞かれた平良は「フライ級の盛り上がりは自分も感じていて、UFCもそうだし、日本でもフライ級が盛り上がっていて、そういう状況には自分は凄く興奮しています」と答え、7月から開幕したRIZINフライ級GPからも刺激を受けていることを明かした。
RIZINフライ級GP参戦中の神龍誠は、平良の勝利後のXのポストで「強いな。俺も負けてられない。まずは今年RIZINチャンピオンになる」と記しており、相乗効果で日本のフライ級がさらにレベルアップしそうだ。
中村倫也、62秒左三日月蹴りでKO勝ち
第6試合 バンタム級 5分3R
○中村倫也[りんや](アメリカン・トップチーム)※フリーから所属変更
×ネイサン・フレッチャー[Nathan Fletcher]
1R 1’02” TKO (レフェリーストップ:左三日月蹴り→グラウンドパンチ)

LAS VEGAS, NEVADA – AUGUST 02: Rinya Nakamura of Japan prepares to face Nathan Fletcher of England in a bantamweight fight during the UFC Fight Night event at UFC APEX on August 02, 2025 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
中村はMMA 10戦9勝(5KO/1一本)1敗の30歳。レスリングで全日本選手権2連覇、U-23世界選手権優勝の実績を残し、21年7月に修斗でMMAデビュー。22年6月から23年2月にかけて行われたROAD TO UFCバンタム級トーナメントでググン・グスマン、野瀬翔平、風間敏臣をいずれも1Rで仕留めて優勝。23年8月でのUFC初戦でファーニー・ガルシアに判定勝ち。昨年2月のUFCアナハイム大会ではカルロス・ヴェラに判定勝ち。その後、堀口恭司のいるフロリダのアメリカン・トップチームに加入。拳の怪我の療養を経て、今年1月に復帰したが、ムイン・ガフロフに3Rともポイントを取られ判定負けし、プロ初黒星を喫した。
フレッチャーは27歳の英国人。MMA 11戦9勝(1KO/7一本)2敗で、英国のCage Warriorsで経験を積み、昨年9月のUFC初戦はジギマンタス・ ラマスカに2R肩固めで一本勝ちしたが、今年3月の2戦目はケイラン・ロクランに判定1-2で敗れ、中村同様に再起戦となる。

LAS VEGAS, NEVADA – AUGUST 02: (R-L) Rinya Nakamura of Japan kicks Nathan Fletcher of England in a bantamweight fight during the UFC Fight Night event at UFC APEX on August 02, 2025 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
ATTに加入した中村のセコンドには、マイク・ブラウン・コーチ、堀口恭司、中村の弟の剛士がつく。
1R、中村がサウスポー、フレッチャーがオーソドックスで構え、フレッチャーが中央側からプレッシャーをかける。中村は出入りしつつ、左インローを当て、時折前に出て左フックを放つが、フレッチャーはかわす。フレッチャーも右インローをを返す。静かな出だしだったが、50秒過ぎ、いきなりフィニッシュが訪れる。前に出たフレッチャーに対し、中村が左の三日月蹴りをレバーにクリーンヒットする。不意を打たれた様子のフレッチャーはうずくまり足が止まると、中村が詰めて左ストレートを当てて倒し、上からパウンドを連打したところでレフェリーがストップした。堀口はオクタゴンに入ると満面の笑顔で中村と握手した。

LAS VEGAS, NEVADA – AUGUST 02: Rinya Nakamura of Japan reacts after a TKO victory against Nathan Fletcher of England in a bantamweight fight during the UFC Fight Night event at UFC APEX on August 02, 2025 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)

LAS VEGAS, NEVADA – AUGUST 02: Rinya Nakamura of Japan reacts after a TKO victory against Nathan Fletcher of England in a bantamweight fight during the UFC Fight Night event at UFC APEX on August 02, 2025 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
勝利者インタビューでアナウンサーから「レスリングが得意ですが不要でしたね」と聞かれると、中村は英語で「前回はKOボーナスにこだわりすぎて、レスリングを出せませんでした。今回は自分のレスリングの良さを見せたかったんですけど、出なかったですね」と答えて苦笑した。「ボディへのキックは練習していたんですか」と聞かれた中村は「特別には準備していませんでした。相手のお腹のところが空いていたので、足を上げたら当たりました」と答えた。これでMMA 10勝という話題になった後、「次いつ戦いたいですか?」と聞かれた中村は「年内もう1試合したいです」と答え、「誰と戦いたいですか」という質問には「あと2連勝したらバンタム級で対戦したい相手が言えると思います。(今は)誰が相手でもいいです」と控え目に回答した。
バックステージでのインタビュー動画で中村は英語で「うれしいと同時に驚きました。もっと競った展開になると思っていました。腹に蹴りを当てた後、効いているのか半信半疑でしたが、セコンドが『行け』と何度も言ってくれたおかげで、仕留めに行けました。初黒星の後、自信を無くしましたが、フロリダのATTに行ってから、自信を取り戻せました」とコメントしている。
第11試合 コーメインイベント ライト級 5分3R
×マテウス・レベツキ
○クリス・ダンカン
判定0-3 (28-29/28-29/27-30)
第10試合 ライト級 5分3R
×エルベス・ブレナー
○エステバン・リボビクス
判定0-3 (28-29/27-30/27-30)
第9試合 女子バンタム級 5分3R
○カロル・ホサ(10位)
×ノラ・コノル(12位)
判定3-0 (30-27/29-27/29-27)
第8試合 ウェルター級 5分3R
○ニール・マグニー
×エリゼウ・ザレスキ・ドス・サントス
2R 4’39” TKO
第7試合 フェザー級 5分3R
×ダニー・シウバ
○ケヴィン・ヴァシェホス
判定0-3 (28-29/27-30/27-30)
第5試合 ミドル級 5分3R
○ホドルフォ・ヴィエイラ
×トレーシャン・ゴア
判定3-0 (29-28/30-27/30-27)
※ゴアが計量3.5ポンドーバー。対戦相手にファイトマネーの25%を譲渡
第4試合 ミドル級 5分3R
×ニック・クライン
○アンドレイ・プリャエフ
2R 1’31” TKO
第3試合 フェザー級 5分3R
○オースティン・バシ
×ジョン・ヤニス
1R 3’39” 裸絞め
第2試合 フライ級 5分3R
○ハファエル・エステバム
×フェリペ・ブネス
判定3-0 (29-28/29-28/29-28)
※エステバムが計量4.5ポンドオーバー。対戦相手にファイトマネーの25%を譲渡
第1試合 女子ストロー級 5分3R
○ピエラ・ロドリゲス
×ケトレン・ソウザ
判定2-1 (29-28/28-29/29-28)
