UFC 9.17 ラスベガス(レポ):パンクラス・ミドル級王者・内藤由良、念願のUFCの登竜門DWSC出場も、カメルーンの新鋭の打撃に苦しみ2R TKO負け
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Dana White’s Contender Series: Season 8, Episode 6
2024年9月17日(火/現地時間)米国ネバダ州ラスベガス:UFC APEX
レポート:井原芳徳
第2試合 ミドル級 5分3R
○アテバ・グーティエ[Ateba Gautier](カメルーン)
×内藤由良[ゆら](リバーサルジム横浜グランドスラム/パンクラス・ミドル級王者)
2R 4’00” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
Dana White’s Contender Series(デイナ・ホワイトのコンテンダーシリーズ/略称:DWCS)は、UFCのデイナ・ホワイト代表による選手発掘番組で、ショーン・オマリーを発掘したことでも知られる。日本からは22年8月に当時のパンクラスのウェルター級1位の木下憂朔が参戦しTKO勝利し、UFCと契約している。今シーズンには1週間前に修斗世界ミドル級1位の岩﨑大河が参戦したが、オランダの選手に3R TKO負けした。今回はパンクラスから同級王者の内藤由良が参戦した。
内藤は28歳。国士舘大学出身でレスリング全日本選手権に15年から4年連続エントリーし最高5位。MMA戦績6戦6勝(3KO/2一本)。20年からパンクラスで4連勝後、22年3月に2(当時のリングネームはロッキー川村2)を42秒でKOし、ミドル級のベルトを獲得した。その間、練習を積むも、なかなか試合が組まれなかったが、今年6月のパンクラスでのアリ・カラダギィ戦で1R TKO勝ちすると「自分の行くところはUFCしか見ていません」「アイム・ジャパニーズ・ナンバーワン・ミドルウェイトファイター」とアピールしていた。今回の紹介映像でも、内藤は「ダナ(=デイナ)には強い日本人がいることを見てもらいたい」「日本人の強さを見せつけたい」と豪語していた。
対するグーティエはフランシス・ガヌーを輩出したアフリカのカメルーン出身の22歳。MMA戦績6戦5勝(4KO)1敗。ボクシングをベースとする。
内藤のセコンドには同門の伊藤盛一郎がつく。試合は内藤がパワーで勝るグーティエにタックルを切られ続け、打撃に苦しむ展開に。1R、内藤は開始間もなくから、タックルを繰り返す。1度目はすぐ切られ、2度目では金網に押し込んだ後に突き放される。3度目は内藤の組み際にグーティエが右アッパーを当てると、グーティエが首相撲で捕まえて左の膝蹴りを胸元に当て、内藤を吹き飛ばす。グーティエはグラウンドに付き合わず離れ、内藤は立つ。中盤、4度目の内藤にタックルに対し、グーティエは右膝蹴りを合わせようとしたが空振りし、内藤はそのままテイクダウンに成功する。ようやくチャンスの訪れた内藤はトップキープするが、グーティエは下から足を組んでしっかりガードし密着する。内藤は時折パウンドを落とすが強く打てない。終盤も同様に攻めあぐね、内藤はインパクトを残せず終わる。記者採点はグーティエ。ジャッジは割れ、2者が中盤以降トップキープした内藤につける。
2Rもグーティエはパンチを当て、内藤のタックルを切り続ける。中盤、離れ際にグーティエは右アッパーをヒット。内藤がやや苦し紛れに見える形で右の飛び膝を放つが、グーティエは右フックで迎撃する。内藤は続けてすぐにタックルを仕掛けるが、これもグーティエが切ると、立ち際に右と左のフックを当て、内藤はついにダウンする。
That's all she wrote
Ateba Gautier gets the TKO in round 2! #DWCS pic.twitter.com/mPoA63cWCV
— UFC (@ufc) September 18, 2024
中盤、グーティエは金網際で上から押さえ続ける。内藤が下からしがみついているため、グーティエはパウンドを強打できずにいたが、終盤、グーティエが体を起こすことに成功すると、左右のパウンドを連打し、内藤が防戦一方になったところでレフェリーがストップした。勝利の瞬間、観戦していたUFCのホワイト代表も拍手でカメルーンの新鋭を称え、番組の最後にはグーティエとのUFC専属契約を発表している。