UFC 5.14 ラスベガス(レポ):平良達郎、UFCデビュー戦は寝技存分見せ判定勝ち。英語で王座奪取宣言
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UFC Fight Night (Vegas 54): Błachowicz vs. Rakić
2022年5月14日(土/現地時間)米国ネバダ州ラスベガス:UFC APEX
レポート:井原芳徳
※プレリムの模様はUFC JAPAN公式YouTubeで無料生中継された。
第2試合 フライ級 5分3R
○平良達郎(Theパラエストラ沖縄/修斗世界フライ級王者)
×カルロス・カンデラリオ[Carlos Candelario](米国)
判定3-0 (30-26/30-27/30-27)
平良はMMA戦績10戦10勝(3KO/5一本)の22歳。高校1年の15年夏からMMAを始め、17年9月の全日本アマ修斗選手権で優勝し、18年8月にプロデビュー。21年7月に福田龍彌を1Rで下し修斗世界フライ級王者となる。11月のVTJではチリLive Fight Nightフライ級王者のアルフレド・ムアイアドに1R裸絞めで一本勝ち。試合後のマイクでは「僕はUFCのフライ級のでベルトを取ることを目指しています」とアピールした。今年1月には米国で約1カ月練習すると共に、100名以上のUFC選手とマネジメント契約を結ぶイリディアム・スポーツと契約。早速2月にUFCとの契約が決まり、今回UFCデビューする。
対するカンデラリオはMMA 8勝(2KO/3一本)1敗の30歳。ローカル大会のCESを主戦場とし、UFCのデイナ・ホワイト代表主演の選手発掘番組「コンテンダー・シリーズ」に2度出場。昨年8月の同番組の試合で判定1-2で惜敗したが、UFCとの契約を獲得し、平良同じくUFC初戦を迎える
もともとこの試合は、4月30日(土/現地時間)のUFC APEXでのFight Nightで組まれ、両者前日の計量をクリアしたが、カンデラリオが体調を崩し、2週間後の今大会に延期となっていた。両者とも再び過酷な減量を余儀なくされ、今回の平良は125lbs(56.70kg)、カンデラリオはリミットジャストの126lbs(57.15kg)でクリアした。平良は沖縄出身で、試合のある日本時間の5月15日は沖縄の本土復帰50周年の日となる。
1R、カンデラリオはサウスポーで構え、圧を掛けて左ミドルを当ててから組み付くが、平良は突き放す。平良は右のインロー、ミドルキックをコツコツと当て、片足タックルを仕掛け、金網に押し込むが、カンデラリオは耐え、平良は離れる。今度はカンデラリオがタックルを仕掛けるが、これも平良が突き放し、どちらも譲らぬ展開に。
後半に入ると打撃戦に戻り、平良は右ストレートを、左ハイをヒット。3分半過ぎに平良がタックルを仕掛けると、金網際で一瞬倒しかける。離れ際に平良は右アッパーを当てる。残り30秒、カンデラリオは片足タックルでようやくテイクダウンを奪い、そのまま金網際で押さえ続けるが、その先には持ち込めない。記者採点はスタンドで若干優勢だった平良。ジャッジ3者も同様だ。1Rの攻防を見る限り、両者とも試合延期の悪影響は無さそうだ。
2R、カンデラリオは胴タックルを先に仕掛けるが、平良は突き放す。すると平良が右ストレートをヒットし、カンデラリオはダウンする。平良はすかさずパウンドを連打し、金網を背にしてオンブになり、そのままグラウンドに持ち込んでバックマウントをキープする。両足でガッチリと捕獲し、パウンドで削りつつ、時折裸絞めを仕掛ける。カンデラリオはもがくが、平良は対応してバックマウントでコントロールを続ける。残り1分、カンデラリオはようやく脱出し、金網際で上をキープするが、平良は下からしがみついて反撃を封じる。記者採点は平良。
3R、開始すぐに平良の右インローがローブローとなり一時中断するが、すぐに再開する。カンデラリオは少し息が荒くなっている様子だが、前に出てタックルを先に仕掛ける。平良は倒され、少し下になった後に脱出し、タックルを仕掛け返す。カンデラリオはギロチンチョークで迎撃するが、十分には極まらない。平良は外し、再びタックルを仕掛ける。カンデラリオはまたもギロチンを狙うが、これも浅く、平良はケージ中央付近で上になる。
するとカンデラリオがリバースしたカウンターで、平良は三角絞めを仕掛け返し、一気に反撃モードに。極まらないとみるや、セコンドの声も聞きつつ、外してからすぐに動きてバックマウントを取ることに成功する。終盤、裸絞めも狙い、ここでも固執せずマウントに移行。パウンドと肘を連打し、しっかりダメージを与えてTKO寸前まで追い詰めて試合を終える。記者採点は平良。ジャッジ1者は10-8とつける。記者採点合計30-27で平良。平良が持ち味を存分に見せ、UFC初戦を白星で飾った。
勝利者インタビューで平良は「I’m happy, Thank you.」と英語で話し、その後は日本語で「対戦相手の全部のところで勝負しました。相手が逃げるのが上手でした」とコメント。最後は紙を見ながら英語で「新しいファンの皆さん、僕はUFCのタイトルを取りに来ました。新しい波はすぐ来ます」とアピールした。
第10試合 メインイベント ライトヘビー級 5分3R
○ヤン・ブラホビッチ(1位、元王者)
×アレクサンダル・ラキッチ(3位)
3R 1’11” TKO (レフェリーストップ:右膝の負傷)
第9試合 セミメインイベント ライトヘビー級 5分3R
○ライアン・スパン(13位)
×イオン・クテラバ
1R 2’23” フロントチョーク
第8試合 バンタム級 5分3R
○デイビー・グラント
×ルイス・スモルカ
3R 0’49” KO
第7試合 女子フライ級 5分3R
○ケイトリン・チョケイジアン(1位)
×アマンダ・ヒバス(9位)
判定2-1 (28–29/29–28/29–28)
第6試合 ライト級 5分3R
×フランク・カマチョ
○マヌエル・トーレス
1R 3’27” TKO
第5試合 フライ級 5分3R
×ジェイク・ハドリー
○アラン・ナシメント
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)
第4試合 女子フライ級 5分3R
○ヴィヴィアニ・アロージョ(8位、元パンクラス女子ストロー級王者)
×アンドレア・リー(9位)
判定3-0 (29–28/29–27/29–27)
第3試合 ライト級 5分3R
○マイケル・ジョンソン
×アラン・パトリック
2R 3’22” KO
第2試合 女子ストロー級 5分3R
○ビルナ・ジャンジロバ(12位)
×アンジェラ・ヒル(13位)
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)
第試合 ミドル級 5分3R
×ニック・マキシモフ
○アンドレ・ペトロスキー
1R 1’16” アナコンダチョーク