UFC 10.12 ラスベガス(レポ):平良達郎、フライ級1位・ブランドン・ロイバルの打撃に苦しみ判定負け。MMAデビュー以来の連勝が16、UFCでの連勝が6でストップ
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UFC Fight Night: Royval vs. Taira
2024年10月12日(土/現地時間)米国ネバダ州ラスベガス:UFC APEX大会
レポート:井原芳徳
第12試合 メインイベント フライ級 5分5R
○ブランドン・ロイバル(米国/1位)
×平良達郎(THE BLACKBELT JAPAN/セカンドキャリア/5位、元修斗世界王者)
判定2-1 (48-47/47-48/48-47)

LAS VEGAS, NEVADA – OCTOBER 12: Tatsuro Taira of Japan prepares to face Brandon Royval in a flyweight fight during the UFC Fight Night event at UFC APEX on October 12, 2024 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
平良はMMA 16戦16勝(5KO/6一本) 、UFC 6戦6勝(2KO/2一本)の24歳。沖縄出身・在住で、18年8月に修斗でプロデビューし、21年7月に福田龍彌を1Rで下し修斗世界フライ級王者となる。22年にUFCと契約し、5月の初戦ではカルロス・カンデラリオに判定勝ちし、10月の2戦目ではC.J.ベルガラに2R腕十字で一本勝ち。昨年2月にはヘスス・アギラーに1R腕ひしぎ三角固めで勝利し、2連続でパフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(POTN)の5万ドルの賞金を獲得した。7月にエドガー・チャイレスに判定勝ち。12月にカルロス・ヘルナンデスに2R TKO勝ち。その後ランキング入りし、今年6月には5位のアレックス・ペレスに2R TKO勝ちし、5位まで浮上した。この試合でもPOTNに選ばれ、UFC参戦日本人選手最多連勝記録を6に伸ばし、水垣偉弥を超える単独1位となった。
ロイバルはMA 23戦16勝(4KO/9一本)7敗、UFC 10戦6勝(1KO/3一本)4敗の31歳。21年8月にアレッシャンドリ・パントーハに一本負けし、その後マテウス・ニコラウら相手に3連勝したが、昨年12月にパントーハの王座に挑戦し判定負け。今年2月には元王者のブランドン・モレノとの再戦で判定1-2でリベンジを果たし、1位にランクアップしている。試合後のマイクでパントハとの3度目の対戦を希望したが、その前に平良が立ちはだかる。平良が勝ては1位となり、パントーパの王座挑戦に大きく近づくことになる。
試合は平良が寝技で強みを発揮するものの、弱点の打撃で攻め込まれることに。1R、ロイバルがサウスポー、平良がオーソドックスで構える。ロイバルが左ミドルを放つと、平良は蹴り足をつかんでタックルを仕掛けるが、ロイバルは倒れず離れる。中盤、ロイバルが随所で左ミドル、ストレートを的確に当てて主導権を握る。終盤、パンチが交錯する場面で、平良が押す形でロイバルを倒すが、ロイバリは足をつかんで関節技を狙って、最後は立って終える。記者採点はロイバル。ジャッジは2者がロイバルを支持し、サル・ダマト氏のみ平良につける。
2R、ロイバルが前に出てパンチと膝蹴り放とうとするが、平良はすぐさま組み付いて倒し、今度はすぐにバックマウントを奪う。ロイバルは必死にもがくが、平良は足4の字で捕獲しバックキープする。中盤も平良はバックからコツコツとパウンドを当て、執拗に裸絞めを狙う。終盤、平良はマウントと行き来しながらコントロールを続ける。最後、またもロイバルが足関を狙うが、平良はすぐ立って終える。記者採点は平良。これでイーブンに。
3Rは一進一退のスリリングな展開に。またも平良がタックルを仕掛けるが、ロイバルは金網を背にして切りながら肘を連打する。離れると、ロイバルは左ストレートを当て続け、右アッパーも絡め、打撃では変わらず優位を維持する。中盤過ぎから平良はパンチをもらって後退するように。それでも平良はタックルを仕掛けるが、ロイバルは逆に押し返し、抱え上げてテイクダウンを奪う。すぐに平良は脱出するが、上は取れずスタンドに戻る。ロイバルはさらにパンチをヒットし平良を追い詰める。終盤、平良は執拗にタックルを仕掛けるが、投げに失敗すると、ロイバルは潰してパウンドを連打してフィニッシュを狙い、バックを取り、腕十字を狙う。だがこれは失敗し、平良はバックを取り返すことに成功する。平良は裸絞めを狙い、アゴの下に腕が入りかけるが、ロイバルは防御して終える。記者採点はロイバル。

LAS VEGAS, NEVADA – OCTOBER 12: (R-L) Tatsuro Taira of Japan punches Brandon Royval in a flyweight fight during the UFC Fight Night event at UFC APEX on October 12, 2024 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
4R、開始すぐこそロイバルがパンチを当てるが、平良はすぐタックルを仕掛けると、テイクダウンを奪い、またもすぐにバックを奪う。平良は足4の字ロックをキープし、鉄槌を細かく当て、裸絞めを狙い続ける。終盤も平良がバックキープし、手堅くポイントを取り、再びイーブンに戻す。記者採点は平良。
勝敗の決まる最終5R、お互い消耗が激しく、慎重に見合う状態が続く中で、ロイバルは細かく左のパンチを当てる。中盤、平良はタックルで倒し、金網際で上四方で押さえるが、ロイバルはもがいて上を取り返す。平良は立つが、ロイバルはすぐに抱え上げて倒して印象を作る。これもすぐ平良が立ち、ロイバルは肘を放ってから離れる。終盤、ロイバルは右ジャブ、左ストレートを当てる。平良はタックルを仕掛けるが、力が入らず、ロイバルは突き放す。平良も右ストレートを返すが、すぐにロイバルはパンチの連打を返す。平良はタックルを仕掛けるが、ロイバルは倒れながらギロチンで迎撃し、そのままリバースしてマウントを取る。ロイバルはバックに回り、裸絞めを狙い返し、最後は腕十字を狙い、平良を追い詰めて終了する。記者採点はロイバル。合計48-47でロイバル。ジャッジは割れたが、2者がロイバルを支持し、ロイバルが判定勝ちした。平良はMMAデビュー以来の連勝が16、UFCでの連勝が6でストップし、王座挑戦への道を阻まれた。
勝利者インタビューでロイバルは「もっと早く仕留められると思っていた。平良は凄い奴だ。僕と一緒に練習すればチャンピオンになれる。次は王座戦だ。朝倉海でもパントージャでもベルトを取りに行く」と話した。ちょうど今大会の同日昼間、12月のUFC 310で王者パントージャに初参戦の朝倉海が挑戦することが発表されたばかりだった。なお、死闘を繰り広げたロイバルと平良の両者はファイト・オブ・ザ・ナイトに選ばれ各5万ドル(約750万円)のボーナスを獲得している。
第11試合 コーメインイベント ミドル級 5分3R
×ブラッド・タバレス
○パク・ジュンヨン
判定1-2 (28–29/29–28/28–29)
第10試合 ウェルター級 5分3R
○チディ・エンジョクアニ
×ジャレッド・グッデン
判定3-0 (30–27/30–27/30–27)
※グッデンが計量1.5ポンドオーバー。対戦相手にファイトマネーの20%を譲渡
第9試合 ライト級 5分3R
○グラント・ドーソン
×ラファ・ガルシア
2R 1’42” TKO
第8試合 ウェルター級 5分3R
○ダニエル・ロドリゲス
×アレックス・モロノ
判定2-1 (28–29/29–28/29–28)
第7試合 フライ級 5分3R
×C.J.ベルガラ
○ラマザン・テミロフ
1R 2’50” TKO
第6試合 フェザー級 5分3R
×ジョナサン・ピアース
○パット・サバティーニ
1R 4’06” 裸絞め
第5試合 ウェルター級 5分3R
○テンバ・ゴリンボ
×ニコ・プライス
判定3-0 (30–27/30–27/30–27)
第4試合 ヘビー級 5分3R
○ジュニア・タファ
×ショーン・シャラフ
2R 2’15” TKO
第3試合 女子ストロー級 5分3R
○ジュリア・ポラストリ
×コーリー・マッケンナ
判定2-1 (29–28/28–29/30–27)
第2試合 バンタム級 5分3R
×ダン・アルグエタ
○コーディ・ハドン
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)
※アルグエタが計量2.5ポンドオーバー。対戦相手にファイトマネーの20%を譲渡
第1試合 フライ級 5分3R
○クレイトン・カーペンター
×ルーカス・ホシャ
2R 2’12” 裸絞め