UFC 2.24 メキシコシティ(レポ):ロイバル、モレノとの接戦制し判定勝ち。ブライアン・オルテガ、ヤイール・ロドリゲスに肩固めでリベンジ
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
中野駅徒歩3分。平日7~23時、年中無休営業。入会金&月謝2ヶ月分無料!
UFC Fight Night: Moreno vs. Royval 2
2024年2月24日(土/現地時間)メキシコ・メキシコシティ:メキシコシティアリーナ
レポート:井原芳徳
第12試合 メインイベント フライ級 5分5R
×ブランドン・モレノ(1位、元王者)
○ブランドン・ロイバル(3位)
判定1-2 (47-48/49-46/47-48)
19年9月以来約4年半ぶりとなるメキシコシティ大会。この大会のファイトウィークには、メキシコシティにUFCパフォーマンス・インスティテュート(練習施設)がオープンし、UFCはメキシコにも力を入れている。メインイベントとコーメインイベントは、いずれもメキシコの選手と米国の選手による再戦の構図となった。
メキシコ人のモレノと米国人のロイバルは20年11月に対戦し、モレノが1R終了間際にパウンドでTKO勝ちしている。モレノはその後、デイブソン・フィゲイレードとフライ級ベルトを巡って4度戦う等、6試合ともチャンピオンシップとなる。昨年1月のフィゲイレードとの王座統一戦でTKO勝ちし、暫定王者から正規王者になったが、7月にアレクサンドル・パントーハ[アレッシャンドリ・パントージャ]に死闘の末に判定1-2で惜敗し、王座から陥落した。
ロイバルはモレノに敗れた後、5戦3勝2敗。21年8月にパントーハに一本負けし、その後マテウス・ニコラウら相手に3連勝したが、12月にパントーハの王座に挑戦し判定負けしている。
1R、ロイバルがサウスポーで構えてプレッシャーをかけ、モレノはオーソドックスで距離を取って回る構図からスタートする。お互い攻撃がなかなか出ず、ハーブ・ディーン・レフェリーは両者に攻撃を促す。中盤も攻撃が少ないが、終盤、少しずつパンチと蹴りが交錯する頻度が上がる。大差は無いが、モレノの左フック、右ロー等のヒット数がやや上回る。記者採点は僅差でモレノだが割れても不思議ではない。
2R、モレノは変わらず距離を取りながらも、序盤から右フックをクリーンヒットし、ロイバルは少しバランスを崩す。中盤もモレノが随所で左右のパンチや右ミドルを当てる。ロイバルは右のリードジャブを放ち続けるが、なかなか打開できない。終盤、ロイバルが左ミドルを連打するが、モレノは蹴り足をつかんで倒して上になる。ロイバルは下から足関節技を狙い、失敗した後は三角絞め、オモプラッタを途切れなく狙うが、モレノは対処して、スタンドに戻して終える。記者採点はモレノ。
3R、ロイバルは変わらず前に出て、中盤に左ミドルを放つが、モレノは蹴り足をつかんで倒す。すぐスタンドに戻り、ロイバルが右ハイを当てるが、モレノもすぐ左ストレートをお返しする。終盤もグラウンドになるがすぐスタンドに戻る。打撃の攻防ではロイバルの積極性が増し、細かいパンチのヒットがこれまでよりも増え、逆にモレノの手数が低下してしまう。記者採点はロイバル。
4R、序盤にモレノはパンチを連打してから組み倒すが、すぐロイバルは立つ。中盤、モレノが右のオーバーハンドフックを強打するが、ロイバルは歯を食いしばって前に出て、モレノを金網に詰めパンチを連打して好印象を作る。終盤、モレノも右ボディや左ローを当てるが、手数は伸びない。一方のロイバルも右ジャブ等は細かく出す。強打は乏しいが手数で印象を作る。記者採点は僅差だがロイバル。
おそらくイーブンで迎えた最終5R、モレノが試合巧者ぶりを発揮する。モレノがロイバルを金網に押し込むが、テイクダウンに持ち込めず、レフェリーはブレイクを掛ける。中盤、モレノは右フック、左肘、ローを随所で当てる。ロイバルはパンチの空振りが増えてしまう。終盤、またもモレノは押し込むが、レフェリーはこれまでより早い段階から攻撃を促し、ブレイクを掛ける。残り1分、モレノは左肘を当てつつ、またも組み付いて押し込み、ロイバルの反撃を封じ、最後は打合いをして終える。記者採点はモレノ。合計48-47でモレノ。僅差のラウンドがあったためかジャッジは割れ、2者がロイバルを支持し、ロイバルが判定勝ちした。ロイバルは試合後のインタビューで、王者パントーハに3度目の対戦を要求した。
第11試合 コーメインイベント フェザー級 5分5R
×ヤイール・ロドリゲス(3位、元暫定王者)
○ブライアン・オルテガ(4位)
3R 0’58” 肩固め
メキシコ人のロドリゲスと米国人のオルテガは22年7月のニューヨーク大会で対戦したが、1Rのテイクダウンの攻防の際にオルテガが右肩を負傷しTKO負けしていた。オルテガはそれ以来1年7か月ぶりの復帰戦。ロドリゲスは続く昨年2月のフェザー級暫定王者決定戦でジョシュ・エメットに2R三角絞めで一本勝ちしたが、7月の正規王者アレキサンダー・ヴォルカノフスキーとの王座統一戦で3R TKO負けした。
オルテガはコールを受ける際に上下にジャンプしたが、水で濡れたマットに着地した際に右足首をひねって少しバランスを崩し、その後も足首を気にする動作をする。1R、オルテガがサウスポーで前に出るが、ロドリゲスが前蹴りを当てると、オルテガは踏ん張りが効かず後ろに倒れる。ロドリゲスは立ったオルテガを追いかけて、パンチを当てて優位に進める。オルテガは鼻血を出し苦しそうだ。中盤過ぎからオルテガはオーソドックスにスイッチするが、ロドリゲスに押されると、またも力なく後ろに倒れ、ロドリゲスが上になりパウンドを連打する。最後はオルテガが返して上になってマウントを取って終わる。記者採点はロドリゲス。インターバル中、オルテガは腫れた左まぶたのドクターチェックを受ける。
2R、オルテガは前に出て、右ストレートを当てつつ、タックルを仕掛けテイクダウンを狙い、抱え上げて倒す。ロドリゲスはギロチンを仕掛け、下になってからも首を抱えるが、極まりは浅く、中盤には外す。オルテガは金網際で押さえ続け、時折パウンドと肘を当て、終盤も主導権を維持する。ロドリゲスは右まぶたから出血している。記者採点はオルテガ。
すると3R、オルテガは勝負を仕掛ける。オルテガは開始すぐから押し込み、30秒過ぎに早くもテイクダウンを奪い、そのままマウントを奪う。するとオルテガは速攻の肩固めを仕掛け、サイドに動いて締め上げてタップを奪い、見事リベンジを果たした
第10試合 ライト級 5分3R
○ダニエル・ゼルフーバー
×フランシスコ・プラド
判定3-0 (29–28/29–28/30–27)
バンタム級 5分3R
―ラウル・ロザスJr.
―リッキー・トゥルシオス
中止 (ロザスJr.の体調不良)
第9試合 女子ストロー級 5分3R
○ヤスミン・ハウレギ
×サム・ヒューズ
判定3-0 (30–27/30–27/30–27)
第8試合 ライト級 5分3R
○マヌエル・トーレス
×クリス・ダンカン
1R 1’46” 裸絞め
第7試合 バンタム級 5分3R
×クリスチャン・キニョネス
○ラオーニ・バルセロス
3R 2’04” 裸絞め
第6試合 フライ級 5分3R
○ヘスス・アギラー
×マテウス・メンドンサ
判定2-1 (29–28/28–29/29–28)
第5試合 フライ級 5分3R
○エドガー・チャイレス
×ダニエル・ラセルダ
1R 2’17” 三角絞め7
※公式計量でチャイレスが5ポンド、ラセルダが1ポンドオーバー
第4試合 ライト級 5分3R
×クラウディオ・プエレス
○ファレス・ジアム
判定1-2 (29-28/27-30/28-29)
第3試合 フライ級 5分3R
○ルイス・ロドリゲス
×デニス・ボンダー
2R 4’59” 裸絞め
第2試合 フライ級 5分3R
×ビクトル・アルタミラノ
○フェリペ・ドス・サントス
判定1-2 (30-27/28-29/28-29)
第1試合 フェザー級 5分3R
×エリク・シウバ
○ムハンマド・ナイモフ
1R 0’44” TKO