UFC 10.15 ラスベガス(レポ):平良達郎、UFC 2戦目は寝技で圧倒し2R腕十字で一本「UFCチャンピオンになるまで負けません」
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UFC Fight Night: Grasso vs. Araújo
2022年10月15日(土/現地時間)米国ネバダ州ラスベガス・UFC APEX
レポート:井原芳徳
第2試合 フライ級 5分3R
○平良達郎(Theパラエストラ沖縄/修斗世界フライ級王者)
×C.J.ベルガラ[C.J. Vergara](米国)
2R 4’19” 腕ひしぎ十字固め
平良はMMA戦績11戦11勝(3KO/5一本)の22歳。沖縄出身・在住で高校1年の15年夏からMMAを始め、17年9月の全日本アマ修斗選手権で優勝し、18年8月にプロデビュー。21年7月に福田龍彌を1Rで下し修斗世界フライ級王者となる。11月のVTJではチリLive Fight Nightフライ級王者のアルフレド・ムアイアドに1R裸絞めで一本勝ちすると「UFCフライ級王座を目指す」とマイクアピールした(下写真)。
今年1月には100名以上のUFC選手とマネジメント契約を結ぶイリディアム・スポーツと契約。2月にUFCとの契約が発表され、5月のUFC初戦ではカルロス・カンデラリオと対戦し、最後はパウンドと肘でフィニッシュ寸前まで追い込み判定勝ちすると、英語で「新しいファンの皆さん、僕はUFCのタイトルを取りに来ました。新しい波はすぐ来ます」とアピールしていた。
対するベルガラはMMA 10勝3敗1分テキサス出身の31歳。昨年11月のUFC初戦ではオーデ・オズボーンに判定負けしたが、5月の2戦目ではクレイドソン・ホドリゲスに判定2-1で勝利している。なお、前日の公式計量で平良は126ポンド(57.15kg)ジャストでクリアしたが、ベルガラは3ポンド(1.36kg)オーバーしたため、ベルガラのファイトマネーの30%が平良に譲渡される。
試合は体格差をもろともせず、平良が寝技でベルガラを圧倒する内容に。1R、開始すぐからベルガラが前へ出て詰めようとする。平良は距離を取って回りつつ、左右のストレート、左ミドルを当てて打撃戦に応じるかのような素振りを見せてから、素早く胴タックルを仕掛け、抱え上げつつ倒し、サイドでガッチリと押さえる。平良はここまで1分足らずで早速主導権を握ることに成功する。ベルガラは防戦一方で、ベルガラのブリッジのタイミングで、平良は上四方に動いて押さえ続ける。
中盤、平良がマウントを取ろうとすると、ベルガラは脱出したが、すぐに平良は金網に押し込み、反り投げ気味に倒してハーフガードで押さえ、再びグラウンドで主導権を維持するる。だが終盤、ベルガラは平良の首に手をかけながらブリッジで返して上になりつつ、肩固めに近い形で平良の首を抱え極めを狙う。平良は腕を入れた状態で防御を続けると、最後は立ち上がって左膝、右ストレートを当て、しっかり挽回して終える。記者採点は平良。
2R、平良が右のカーフキックを当てると、ベルガラはスリップし、すぐ立ち上がると、一瞬サウスポーに切り替えてから戻す。平良は片足タックル、胴タックルを繰り返すが、ベルガラは対処する。それでも平良は片足タックルを仕掛けつつ、そのまま胴タックルに切り替えて押し込み、背後を狙いながら倒す。平良はすぐさま足4の字ロックで捕獲し、バックマウントを取ることに成功する。平良はボディに肘を当てて意識させてから、首元に手を回し裸絞めを取りに行く。
ベルガラはアゴを引きつつもがいて防御を続けるが、平良は執拗に裸絞めを狙う。すると残り1分を切り、平良は足4の字ロックを切ると、右足をベルガラの喉元に素早く回しこみ、腕十字の体勢に移行する。するとベルガラは不意を打たれた様子で、平良がマットに背中をつけながらベルガラの腕のクラッチを切ることに成功すると、すぐにベルガラはタップし、平良の一本勝ちとなった。
平良達郎 @tatsurotaira 第2ラウンド終了間際に・・・#UFCVegas62 pic.twitter.com/RPII0Q2DJ2
— UFC Japan (@ufc_jp) October 15, 2022
勝利者インタビュー(上動画)で平良は「アイラブユーサンキュー。アイムスーパーハッピー。(前回から)5か月で成長した姿を見せるため、それだけやってきました。相手がタフな選手だったので、苦手な寝技で削ろうと思いました」と、簡単な英語と日本語を織り交ぜて話し、「僕が日本人で初のUFCチャンピオンとなります。チャンピオンになるまで負けません」と宣言した。最後はカメラに向かって「日本のみんな早起きしてくれてありがとう」とメッセージを送った。
バックステージでのインタビュー(上動画)で平良は「UFCに少しずつ慣れ、次はもっと成長した姿を見せられると思うので楽しみです」「今が22歳で、自分自身凄い成長を感じているので、年に4回・5回、たくさん試合したいです。試合の緊張感を乗り越えてどんどん強くなりたいです」と話し、早期の次戦に意欲を示した。
なお、平良は今大会のパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトに選ばれ、5万ドルの賞金を獲得した。平良が前回5月に試合をした時は1ドル130円だったのが、今は円安がさらに進み150円近くで、同じ5万ドルでも100万円近い差が生じており、これも米国で試合するメリットとなっている。
第11試合 メインイベント 女子フライ級 5分5R
○アレクサ・グラッソ(5位)
×ビビアン・アラウジョ[ヴィヴィアニ・アロージョ](6位)
判定3-0 (50–45/49–46/49–46)
第10試合 コーメインイベント バンタム級 5分3R
×カブ・スワンソン
○ジョナサン・マルチネス
2R 4’19” TKO
第9試合 ミドル級 5分3R
×ジョーダン・ライト
○ドゥスコ・トドロビッチ
2R 3’12” TKO
第8試合 バンタム級 5分3R
○ハファエル・アスンソン
×ビクター・ヘンリー
判定3-0 (30–27/30–27/30–27)
第7試合 ライトヘビー級 5分3R
×ミシャ・サークノフ
○アロンゾ・メニフィールド
1R 1’28” KO
第6試合 バンタム級 5分3R
○マーナ・マルティネス
×ブランドン・デイビス
判定2-1 (28–29/29–28/29–28)
第5試合 ミドル級 5分3R
×ニック・マキシモフ
○ジェイコブ・マルクーン
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)
第4試合 フェザー級 5分3R
○ジョアンダーソン・ブリート
×ルーカス・アレクサンダー
1R 2’02” 裸絞め
第3試合 女子ストロー級 5分3R
○ピエラ・ホドリゲス
×サム・ヒューズ
判定3-0 (29–28/29–28/29–28)
第1試合 ウェルター級 5分3R
×マイク・ジャクソン
○ピート・ロドリゲス
1R 1’33” KO