RIZIN 12.31 さいたま：ベラトールとの対抗戦4試合決定。扇久保博正×堀口恭司3はフライ級。クレベル・コイケ、パトリシオ・ピットブルとフェザー級王者対決。ホベルト・サトシ・ソウザ×AJ・マッキー、アーチュレッタ×スーチョルも決定
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RIZIN.40（12月31日(土) さいたまスーパーアリーナ）での「RIZIN vs. Bellator全面対抗戦」の発表記者会見が10月26日、東京の六本木ヒルズアリーナにて行われた。
RIZINは15年の旗揚げ時から、米国のベラトールと協力関係にあり、ベラトールは19年12月29日、RIZINの協力の元、初の日本大会をさいたまスーパーアリーナで開催した。以降も両団体の交流は続き、昨年9月からは米国在住のRIZINバンタム級王者・堀口恭司がベラトールに移籍し、両団体に出場している。
今月10日にはRIZINの榊原信行CEOがTwitterに「年末に向けての最後の交渉と調整の為、スコットに会いに再びハワイに来ました！今年の年末は、地上波放送の制約から解放された“どストライク！”なビッグサプライズにご期待ください！！」と投稿。23日の福岡大会から一夜明けた24日、両団体の対抗戦が発表され、ベラトール側からは堀口、パトリシオ・ピットブル、AJ・マッキー、ファン・アーチュレッタの派遣と、対抗戦は5試合になること、試合場はリングになること等が発表済だった。
今回の会見では対抗戦5試合のうち4試合が発表された。ルールはRIZINルールが採用される。ベラトールが採用する米国統一（ユニファイド）ルールとは、グラウンド状態での頭部攻撃が有効で、トータルマスト判定となる点などが異なる。
扇久保博正×堀口恭司3はフライ級
RIZIN vs. Bellator全面対抗戦 フライ級（57kg） 5分3R
扇久保博正（パラエストラ松戸／RIZINバンタム級日本GP 2021優勝、元修斗フライ級＆バンタム級世界王者）
堀口恭司（アメリカン・トップチーム／ベラトール・バンタム級5位・元王者、RIZIN同級王者、元修斗世界同級王者、元UFCフライ級3位）
堀口は昨年12月のベラトールでベラトール・バンタム級王者・セルジオ・ペティスに挑戦し4RにKO負け。今年4月、ベラトール・バンタム級GP一回戦でパッチー・ミックスの寝技につかまり5R判定負けし2連敗となったが、9月25日の埼玉大会では金太郎に2R肩固めで一本勝ちした。
扇久保は昨年6月から大晦日にかけて行われたRIZINバンタム級日本GPで春日井“寒天”たけし、大塚隆史、井上直樹、朝倉海を下して優勝し、優勝賞金1千万円とRIZINバンタム級王者・堀口への挑戦権を獲得した。9月の埼玉大会ではキム・スーチョルに判定負けしている。
堀口と扇久保は13年3月の修斗世界フェザー級（60kg・現在のバンタム級）チャンピオンシップで初対戦。王者・扇久保を伸び盛りの新鋭・堀口が圧倒し、2Rにタックルを切ってパウンドを効かせた後、裸絞めで一本勝ちした。18年7月のRIZINで5年ぶりに再戦し（60kg契約）、堀口が打撃でも寝技でも圧倒し判定勝ちした。両選手とも、最近の試合で体格差に苦しんでいることから、フライ級に階級を下げることを表明しており、今回はフライ級で、3度目の対戦が実現する。
◆堀口
ベラトール側ということで、RIZINを裏切った形で申し訳ないです（苦笑）。扇久保選手、3回目ということで、もう戦いたくないと言わせる試合をします。（フライ級で戦うことで動きに変化は？）動き自体はそんな変わらないです。（フライ級での展望）フライ級をベラトールに作りたいです。
◆扇久保
堀口選手の実績は認めていますが、過去2回戦い、たくさん殴られたので大嫌いです。やられた借りは返さないと男として納得できないので借りを返します。これからフライ級で戦うので、RIZINをフライ級世界一決める舞台にします。その一発目、堀口選手と最高の試合をします。（フライ級での戦いでの変化は？）4kg落とすのでお互いスピード上がると思います。
クレベル・コイケ、パトリシオ・ピットブルとフェザー級王者対決
RIZIN vs. Bellator全面対抗戦 フェザー級（66kg）（ノンタイトル戦） 5分3R
クレベル・コイケ（ブラジル／ボンサイ柔術／RIZINフェザー級王者）
パトリシオ・“ピットブル”・フレイレ（ブラジル／ピットブル・ブラザーズ／ベラトール・フェザー級王者、元ライト級王者）
コイケは昨年6月の東京ドーム大会で朝倉未来に2R三角絞めで勝利。今年2月の静岡大会では佐々木憂流迦に2R裸絞めで一本勝ち。5月のRIZIN LANDMARKでも萩原京平を1R裸絞めで仕留めた。10月23日の福岡大会では牛久絢太郎に2R裸絞めで一本勝ちしフェザー級王者となり、約2カ月間隔でベラトール王者との頂上対決に臨む。RIZIN参戦からの6連続一本勝ち中のコイケ。世界に向け、“極め”台詞の「ポペガー（vou pegar／ポルトガル語で「極める」）」と叫ぶことができるのか？
パトリシオは同じくベラトールの主力として活躍するパトリッキー・“ピットブル”・フレイレの弟。2010年からベラトールに上がり続け、14年以降はフェザー級で王座戴冠後、2度の返り咲き、通算8度の防衛を果たしている。その間、19年5月にはマイケル・チャンドラーを破りライト級との同時2階級制覇を果たした。昨年10月にフェザー級王座奪還を目指しライト級王座を返上した。今年4月にAJ・マッキーを下しフェザー級王座を奪還し、10月1日にはアダム・ボリッチに判定勝ちし初防衛している。
◆コイケ
いい機会をいただきありがとうございます。チャンスですが緊張しています。頑張ります。
◆パトリシオ
子供の頃、PRIDEのノゲイラ、ヴァンダレイ、ショーグンらを見て育ちました。いつか日本で戦いたいを思い、ついに現実になります。その日を楽しみにしています。
ホベルト・サトシ・ソウザ、元ベラトール・フェザー級王者のAJ・マッキーと対戦
RIZIN vs. Bellator全面対抗戦 ライト級（71kg）（ノンタイトル戦） 5分3R
ホベルト・サトシ・ソウザ（ブラジル／ボンサイ柔術／RIZINライト級王者、元REALスーパーライト級（74.2kg）王者
AJ・マッキー（米国／チーム・ボディショップMMA／ベラトール・ライト級8位、フェザー級2位・元王者）
サトシは4月のRIZIN調布大会でジョニー・ケースに1R腕ひしぎ三角固めで一本勝ちしRIZINライト級王座の2度目の防衛をして以来の試合。現在5連勝、5連続一本勝ち中だ。コイケ同様、ベラトールのトップ勢にボンサイ勢の柔術テクニックがどこまで通用するかが見ものだ。
マッキーは15年のプロデビュー戦からベラトール一筋の選手。19～21年にかけて行われたフェザー級GPではダリオン・コールドウェル、パトリシオらを破り優勝すると共にフェザー級王者に。今年4月にパトリシオに敗れ王座陥落し、プロ19戦目で初黒星を喫した。10月1日の試合ではライト級に階級を上げてスパイク・カーライルに判定勝ちしており、今回もライト級での試合となる。
◆サトシ
私は前からベラトールの選手と戦いたいと言って、やっとできます。RIZINの強さ、日本の強さを見せます。
◆マッキー
子供の頃からK-1を見て日本で試合をしたいと思っていました。ランペイジらに憧れ、彼らのように日本のファンを沸かせたいと思っていました。いい試合をして、世界中のファンを楽しませます。
扇久保破ったスーチョルは元ベラトール・バンタム級王者アーチュレッタと
RIZIN vs. Bellator全面対抗戦 バンタム級（61kg） 5分3R
キム・スーチョル（韓国／ROADジム・ウォンジュMMA／ROAD FCフェザー級王者、元同バンタム級王者、元ONE同級王者）
フアン・アーチュレッタ（米国／ザ・トレーニングラボ、HBアルティメット＆グレイシーバッハ／ベラトール・バンタム級3位・元王者）
スーチョルは韓国のROAD FCとシンガポールが拠点のONEに並行して上がり、12年にONEでバンタム級初代王者に。対日本人では佐藤将光、手塚基伸、中原太陽、田村一聖らに勝利。15年大晦日に一度だけ、旗揚げ間もないRIZINに上がり、マイケ・リニャーレスに判定勝ちしている。一度引退したが、昨年9月、4年ぶりのMMAの試合をROADで行い、パク・ヘジンに1Rギロチンで一本負けしたが、今年5月の再戦では2R KO勝ちし、ROADフェザー級王座を獲得した。9月には約7年ぶりにRIZINに上がり、バンタム級に階級を戻し、扇久保博正に判定勝ちし、健在ぶりをアピールした。
アーチュレッタは米国の老舗大会・KOTCで4階級制覇後、18年からベラトールに上がり、19年9月のフェザー級タイトルマッチでパトリシオに判定負けしたが、階級を下げ、20年9月にはパトリック・ミックスに判定勝ちしバンタム級王者に。昨年5月、セルジオ・ペティスに判定負けし初防衛に失敗し、今年4月のバンタム級暫定王座決定戦兼バンタム級GP1回戦でもラウフェオン・ストッツに3R KO負けしたが、10月1日の再起戦ではエンリケ・バルソラに判定勝ちした。現在アーチュレッタはベラトール・バンタム級3位で、アジアで長年活躍してきたスーチョルにとってはようやく世界に実力を示す機会となる。
◆アーチュレッタ
日本という素晴らしい国に来られてうれしいです。子供の頃からドラゴンボールを見て育ちました。格闘技は私の遺伝子に入っています。口では戦わず、心と体で戦いますので、生き様を見てください。相手は強い選手で、現代の決闘になります。
◆スーチョル
RIZIN代表として出場できてうれしいです。前回日本で試合をした時、妻が「勝ったらニンテンドースイッチを買ってあげる」と言いましたが、買ってくれませんでした。次も勝って買ってもらいます。（場内笑）
RIZIN 榊原信行CEO 会見談話「スコットとは定期的に対抗戦をやっていこうと話しています」
2007年3月27日、ここ（＝会見場の六本木ヒルズアリーナ）で私はPRIDEの代表を降りてPRIDEの営業権をロレンゾ・フェティータに譲渡し、日本の格闘技の未来が担保されると発表させていただきました（左写真）。その日から15年、紆余曲折ありましたが、もう一度前向きな形で、日本の格闘技とRIZINの未来につながる発表を、ここで高らかにできることを心からうれしく思います。格闘技業界で尊敬する同世代のスコット・コーカーの大きな志に賛同し、MMAというスポーツを変える大きな発表をいたします。コーカー代表に感謝いたします。スコットとは定期的に対抗戦をやっていこうと話しています。今回はうちのホームでやるので、RIZINのリング、ルールでやります。イベントは13時30分に開始し、22時ぐらいに終了します。北米では（ベラトールの中継局の）SHOWTIMEで、3時間に編集した内容をアメリカ時間31日20時から放送します。
囲み取材での榊原CEO談話「『それもやるんかい』というカードも組みます」
（残りの対抗戦1試合について）ライト級の武田光司か、ヘビー級のスダリオ剛で考えていて、スコットと調整中です。近々に発表します。
（他の試合について）全15試合ぐらいを予定しています。オールスター戦になると思います。
（大晦日欠場を表明した朝倉未来について）未来は「頭が痛い」と言っていますけど（未来の弟の）海に言わせるといつものことで、そう言っていても出るので（苦笑）。求められるうちが花なので出て欲しいですけど、もちろん本当に体調が悪いのなら無理強いして出さないですし、ベストの体調が整わないのなら致し方ないです。出るならベラトールとの対抗戦とは違う形を探ります。朝倉兄弟とは近々話し合いたいです。
（ベラトールとの対抗戦の今後のプラン）次はアメリカに出て行って、ベラトールのケージで戦うとか、年1回行ったり来たりホームアウェーにするのか、今後スコットと一緒に考えたいです。野球やサッカーといった他のメジャースポーツが定期的にシーズンのピークを作るような形のものもいいと思います。今回の対抗戦をきっかけに、ベラトールとRIZIN以外の色んな団体も、この枠組みに入ることになれば、旗揚げ当初に言っていたフェデレーション構想に近づくと思いますし、今回強豪同士を戦わせることで（他団体への）メッセージになると思います。
（大会の配信について）大晦日の大会でずっとやってきた、地上波で届けるというファーストプライオリティの必要が無くなりましたが、地上波との視聴率競争には入り込みたいので、格闘技を見てもらえるよう、野心的に積極的にプロモーションしてくれるプラットフォームと協力し、視聴者を獲得します。どこかが配信を独占することにはならないです。先日の未来対メイウェザーを独立系のテレビ局で（後日に）無料で見てもらいましたが、独立局の放送があるとしても、正月三が日の箱根駅伝の裏で何やっても視聴率を取れない時間とか（笑）、そういうアプローチも考えています。地上波の放映権でもらえるお金は小さくなりましたし、円安が進んでいますので、経済効果を大きくしないと、選手が流出し、選手を迎え入れるのも大変になるので、僕ら自体の力を大きくしたいです。
（RIZINのコアのファン層がターゲットの対抗戦以外のカード構想は？）僕らは守備範囲広いんで、「それもやるんかい」というカードも組みます。振れ幅の大きい編成で楽しんでもらえるようにしたいです。
ベラトールのスコット・コーカー代表の会見での談話
日本は大好きな国の一つです。私は日本のK-1で格闘技ビジネスを学び、日本に滞在する間だけでK-1、PRIDE、修斗、パンクラスといった大会を5～6大会を見ることができました。（ストライクフォースの代表時代にはDREAMと）ギルバート・メレンデス、ジョシュ・トンプソン、川尻達也、青木真也といった選手の起用で交流しました。（その後コーカー氏はストライクフォースをUFCに売却し）お互いしばらく業界を離れ、私はベラトールの代表になり、15年に榊原さんはRIZINで戻ってきました。18年に米国のESPNの記者に「あと数年すればRIZINで素晴らしい選手が育つ」と伝えました。今、世界に羽ばたく選手が育ちました。今回の大晦日の大会でそれが一気に進みます。対抗戦の打ち合わせをした際、榊原さんは「変な小細工はいらない。ベストの選手を連れてきて欲しい」と話し、私はそれに応え、トップ選手を用意しました。今日素晴らしいカードを発表できることをうれしく思います。
対戦カード
RIZIN vs. Bellator全面対抗戦 フェザー級（66kg）（ノンタイトル戦） 5分3R
クレベル・コイケ（ブラジル／ボンサイ柔術／RIZINフェザー級王者）
パトリシオ・“ピットブル”・フレイレ（ブラジル／ピットブル・ブラザーズ／ベラトール・フェザー級王者、元ライト級王者）
RIZIN vs. Bellator全面対抗戦 ライト級（71kg）（ノンタイトル戦） 5分3R
ホベルト・サトシ・ソウザ（ブラジル／ボンサイ柔術／RIZINライト級王者、元REALスーパーライト級（74.2kg）王者
AJ・マッキー（米国／チーム・ボディショップMMA／ベラトール・ライト級8位、フェザー級2位・元王者）
RIZIN vs. Bellator全面対抗戦 フライ級（57kg） 5分3R
扇久保博正（パラエストラ松戸／RIZINバンタム級日本GP 2021優勝、元修斗フライ級＆バンタム級世界王者）
堀口恭司（アメリカン・トップチーム／ベラトール・バンタム級5位・元王者、RIZIN同級王者、元修斗世界同級王者、元UFCフライ級3位）
RIZIN vs. Bellator全面対抗戦 バンタム級（61kg） 5分3R
キム・スーチョル（韓国／ROADジム・ウォンジュMMA／ROAD FCフェザー級王者、元同バンタム級王者、元ONE同級王者）
フアン・アーチュレッタ（米国／ザ・トレーニングラボ、HBアルティメット＆グレイシーバッハ／ベラトール・バンタム級3位・元王者）
RIZIN WORLD GP 2022 スーパーアトム級（女子49kg）トーナメント決勝 5分3R
伊澤星花（フリー／RIZIN女子スーパーアトム級王者、DEEP JEWELSストロー級（52.2kg）王者）
パク・シウ（韓国／KRAZY BEE）
概要
大会名 湘南美容クリニック presents RIZIN.40／RIZIN vs. Bellator全面対抗戦
日時 2022年12月31日（土） 開場・11:30 開始・13:30（予定） 終了・22:00（予定）
会場 さいたまスーパーアリーナ（JR京浜東北線・JR上野東京ライン（宇都宮線・高崎線）さいたま新都心駅から徒歩3分 JR埼京線 北与野駅から徒歩7分）
中継 後日発表
チケット料金 VIP 1列席 500,000円 VIP席 100,000円 SRS席 50,000円 S席 30,000円 A席 15,000円 ※1歳よりチケットが必要 ※ファンクラブ先行・RIZIN STREAM PASS先行 11/14（月）12:00～18（金）18:00 オフィシャルサイト先行 11/23（水）12:00～18:00 一般発売 12/4（日）10:00～
チケット販売 イープラス チケットぴあ ローソンチケット 出場選手・所属ジム
お問い合わせ RIZIN FF事務局 03-5772-3223 https://jp.rizinff.com/
