KNOCK OUT 9.21 アクロス福岡(レポ):久井大夢、タイのペップンソンのミドルと膝に手を焼くも判定勝ち。地元九州の古村匡平・光兄弟が揃ってタイ勢に1R KO勝ち
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MAROOMS presents KNOCK OUT 2024 vol.4
2024年9月21日(土) アクロス福岡
レポート:井原芳徳 写真提供:KNOCK OUTプロモーション
KNOCK OUTは東京の後楽園ホールをホーム会場とし、年に数回、代々木競技場第二体育館や大田区総合体育館といった3~4千人規模の会場をでも大会を開催している。地方では旧体制時代に大阪府立体育会館第2競技場を使用したことはあったが、さらに西の九州には初進出となる。KNOCK OUTには九州出身の選手が多く出場していることが、初の九州大会開催のきっかけとなった。
※BLACKルールは肘無し・ワンキャッチワンアタックのキックルール。REDルールは肘有りキックルール。UNLIMITEDルールはREDルールに加え倒してからの打撃も有効なルール
久井大夢、タイのペップンソンのミドルと膝に手を焼くも判定勝ち
第8試合 RED スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○久井大夢[たいむ](TEAM TAIMU/KNOCK OUT-BLACKライト級(62.5kg)&スーパーフェザー級(60kg)王者、元REDスーパーフェザー級王者)
×ペップンソン・フォームドジム[Phetbunsong Formed Gym](タイ/フォームドジム)
判定3-0 (秋山30-29/福永30-29/北尻30-28)
久井は大阪出身。2日後の9月23日で19歳になる。6月のKNOCK OUT代々木第二大会で18戦無敗の龍聖から1Rに2ダウンを奪って判定勝ちする番狂わせを起こし、一気に注目度を高めた。8月の後楽園大会ではチョット・サレイヴァントンを1R終了1秒前、胴廻し回転蹴りでKOすると、9月の福岡大会出場を希望し、日タイ対抗戦の大将戦を任された。
ペップンソンは53戦35勝15敗3分の30歳。北九州のフォームドジムに在籍し、今年4月に来日し、7月のKOS福岡大会で大雅(KOSフェザー級王者)とOFG着用ムエタイルール58kg契約で対戦し、右ストレートでダウンを奪い判定勝ちしている。
1R、長身のサウスポー、久井がプレッシャーをかけ、左ミドルを当てるが、まだ慎重だ。ペップンソンは組めば右膝蹴りを的確に当て、終盤には崩しを決める。久井は、お返しとばかりギアを上げ、左右のボディを当てる。最後、ペップンソンが右ミドルを当てると、久井は前回のように胴廻し回転蹴りを出したが、少し距離が遠く空振りしてしまう。記者採点はイーブンだが、マスト判定ならペップンソンを評価するジャッジがいても不思議ではないだろう。
2R、ペップンソンは離れれば右ミドルを当て、組めば右肘と膝を当て、印象を作る。久井が左飛び膝を放つが、ペップンソンはブロックすると、すぐ組んで膝を連打する。久井も左ボディを返し、バックスピンキックも当てるが、攻撃が続かない。記者採点はイーブンだが、このラウンドもペップンソンにつきかねない内容だ。アグレッシブになりきれない久井を見かねてか、セコンドの父の淳平氏はインターバル中にビンタをして気合を入れる。
3R、開始すぐから久井は右ボディを当てる等して攻撃の頻度を上げる。だがペップンソンも右肘を当ててから組んで崩しを決め、久井の動きを巧く寸断する。中盤、久井は右ボディ、左インローを細かく出すが、なかなか強打に持ち込めない。ペップンソンは変わらず随所で右ミドルを返す。終盤、久井はブロックの上からでも左ハイや飛び膝を当て、積極的に攻める。さらに久井は前に出て左ストレート、膝等を積極的に放ち続ける。ペップンソンは強打はもらわず、右ミドルを時折返すが、押され気味の展開で終わる。記者採点はペップンソンも攻撃を返していたためイーブンとしたが、久井についても不思議ではない。合計30-30でイーブン。ジャッジは3名とも1~2点を久井につけ、久井が判定勝ちした。
マイクを持った久井は「古村選手の地元の福岡の開催で、色んな人が見に来たのに、こんな試合をして申し訳ないです。来年、自分も地元大阪でKNOCK OUT開催してほしいです。最高の試合して、会場を盛り上げるんで、(KNOCK OUTプロデューサーの)山口さん、よろしくお願いします。今年、カンボジアでピット(・ソムハッツ)選手に負けて悔しい思いをしました。山口さん、ピッチ選手をまた日本に呼んで、リベンジさせてください。今の僕やったら絶対に勝てると思っています」とアピールした。
古村匡平・光兄弟が揃ってタイ勢に1R KO勝ち
第7試合 RED スーパーバンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
○古村 光(FURUMURA-GYM/元KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者)
×PRANDAM BRAVELY[プランダム・ブレイブリー](タイ/BRAVELY GYM)
1R 1’43” KO (左肘打ち)
古村兄弟の弟・光は佐賀出身の23歳。昨年8月、壱・センチャイジムに判定2-1で勝利しKNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者となったが、今年4月のリターンマッチでは5Rのバッティングで負傷判定となり敗れベルトを失った。
プランダムは68戦49勝15敗4分の28歳。22年から大分のBRAVELY GYMに加入し、BRAVELY主催のムエタイ大会KODOを主戦場にし、日本では6戦している。昨年3月のRISEでは52kg契約で数島大陸に2R KO負け。昨年5月のKPKBアクロス福岡大会では53kgで日畑達也に判定負けしている。今回は55kgまで体重を上げての試合となる。
光はNJKF 11.10 後楽園大会とKNOCK OUT 12.30 横浜武道館大会で行われる55kgトーナメント「KICKBOXING JAPAN CUP 2024」への出場を控えており、無事今回の試合をクリアする。
1R、光はサウスポーで構え、リーチ差を活かして右ジャブを出し続けつつ、左ミドル、アッパー、ストレートを当てる。中盤、プランダムは首相撲になると崩しを決め、巧さを印象付ける。だが、光が左三日月蹴り、ミドルを連打し、プランダムが組んで来ると、光は右手でつかまえてから、左の膝、肘を連続でヒット。ダウンしたプランダムはうずくまったまま立てず。光のKO勝ちとなった。
マイクを持った光は「KNOCK OUTが九州に進出できたんで、地元の人に戦っているところを見せたかったんで、うれしいです。KNOCK OUT、まだまだこんなもんじゃないんで。もっと強い選手いるんで。自分はもっと強くなるんで。11月勝って、12月のKNOCK OUTが横浜であるんで、見に来てください。古村兄弟がKNOCK OUTの看板になります、久井君、メイン、いい試合してくれると思うんで、最後まで盛り上がってください」とアピールした。
第6試合 RED ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
○古村匡平[きょうへい](FURUMURA-GYM/大和ムエタイ・スーパーライト級王者)
×MANGKORN YOK BRAVELY[ムァンコーン・ヨックブレイブリー](タイ/BRAVELY GYM)
1R 1’43” KO (右ストレート)
古村兄弟の兄・匡平は25歳。KNOCK OUTを主戦場とし、昨年11月にはタイの実力者バットマンに判定勝ち。今年前半は他団体に上がり、2月のRIZI佐賀大会ではREITO BRAVELYに1R左ストレートでKO負け。5月のオーストラリアでのISKAムエタイ世界ライトウェルター級(65kg)王座決定戦ではアルフィー・スミスに判定負けしている。
ムァンコーンは72戦52勝(8KO)19敗2分の20歳。6月のKODO大分大会ではスーパーフェザー級で直也と対戦し判定勝ちしている。
1R、サウスポーのムァンコーンに対し、体格で勝る匡平が開始すぐからプレッシャーをかける。ムァンコーンが時折左ミドルを当てるが、匡平は前に出続ける。匡平は随所で右ミドル、左ローをお返ししていると、中盤過ぎ、右の三日月蹴りをヒット。さらに二段式の右ミドルで詰めてから右ストレートを当てると、カウンターで左の縦肘を放っていたムァンコーンはダウンする。ムァンコーンは動けず、すぐさま和田レフェリーがストップした。
マイクを持った匡平は「地元で2連敗して悩んだ時期もあったんですけど、ホームのKNOCK OUTで一撃で勝ててうれしいです。今年、おじいちゃんが亡くなって、首に巻いているハチマキはおじいちゃんのものです。じいちゃんに『最強になってくれ』と言われてアレだったんで、勝てて良かったです。天国のじいちゃんも見ていると思います。この後、光も見せてくれると思います。これからも古村兄弟、KNOCK OUTをよろしくお願いします」と話した。
第5試合 BLACK スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
○力斗(TEAM PREPARED/元大和フェザー級王者)
×カン・ジュヒョン[Kang Juhyung](韓国/カンサンジム/REFRESHキックボクシング-65kg級王者)
1R 1’58” KO (右ストレート)
第4試合 RED スーパーフライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
○希羅[きら](MSJキックボクシングジム)
×井ノ本煌貴[こうき](LAILAPS東京北星ジム)
判定3-0 (秋山30-29/福永29-28/北尻30-29)
第3試合 RED スーパーフライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
○百田海愛[しいあ](誠友塾)
×利共[りとも](TOP RUN GYM)
2R 0’23” TKO (レフェリーストップ)
2R序盤、百田が首相撲で膝を当ててから押し倒すと、マットに側頭部を打ち付けた利共の意識が飛び、すぐさま北尻レフェリーがストップした。
第2試合 RED バンタム級(53.5kg) 3分3R(延長1R)
○川野龍輝(クロスポイント吉祥寺)
×村松一樹(ウィラサクレック九州)
2R 1’08” TKO (コーナーストップ:右カーフキックでダウン後)
第1試合 BLACK 女子46.5kg契約 3分3R
△鈴木 萌(クロスポイント吉祥寺)
△BONNY(MSJキックボクシングジム)
判定1-0 (30-29/29-29/29-29)
プレリミナリーファイト第2試合 BLACK 50kg契約 3分3R
○渡部 蕾[らいな](クロスポイント大泉)
×HARU(MSJキックボクシングジム)
判定3-0 (30-27/30-26/30-26)
プレリミナリーファイト第1試合 BLACK スーパーウェルター級(70kg) 3分3R
×中田真佐希(福永道場)
○内田貴大(MSJキックボクシングジム)
判定0-3 (28-30/27-30/26-30)