RISE 9.8 横浜BUNTAI(レポ/前半):那須川龍心、RIZINでMMAで戦ったシン・ジョンミンを2R KO、元K-1の國枝悠太、元RISE王者の梅井泰成からダウン奪い判定勝ち
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RISE WORLD SERIES 2024 YOKOHAMA
2024年9月8日(日)神奈川・横浜BUNTAI
レポート&写真:井原芳徳 (志朗×田丸辰ほか後半戦のレポートは別記事に掲載します)
那須川龍心、RIZINでMMAで戦ったシン・ジョンミンを2R KO
第8試合 スーパーフライ級(53kg) 3分3R(延長1R)
○那須川龍心[りゅうじん](TEAM TEPPEN/フライ級(51.5kg)1位)
×シン・ジョンミン[Shin Jongmin](韓国/オーサムマルチジム)
2R 0’27” KO (左ボディフック)
那須川天心の弟・龍心は18歳。今回の相手のシン・ジョンミンは昨年大晦日のRIZINでのMMAデビュー戦の相手で、キックボクサーのジョンミンもMMA初戦だったが、龍心を上回る組技スキルを見せた。試合は2Rにジョンミンのタックルを潰して龍心が頭に膝を連打したのをきっかけに形勢逆転しパウンドでTKO勝ちしていた。その後の龍心はRISEに戻り、3月に松本天志に判定勝ちし、6月に塚本望夢に判定勝ち。RISEフライ級王者・数島大陸の王座挑戦が内定している中、ジョンミンとのRISEルールでの再戦が用意された。
1R、龍心が序盤からプレッシャーをかけ続け、終盤、左ボディをクリーンヒットしダウンを奪う。終了間際にも左ボディでダウンを奪い追い詰める。
2R、開始すぐに龍心がコーナーに詰めると、左ボディをクリーンヒットし、またもダウンを奪う。ジョンミンは立てず、龍心のKO勝ちとなった。
龍心は「顔とかで綺麗に倒したかったんですけど、こんな形になってしまって。しっかりKOするのは次のタイトルマッチまでお預けってことでお願いします。今、格闘技界、暗いニュースが盛り上がっていますけど、選手一人一人が自分を出して行って、上に引っ張る力の人を信用してください。僕も応援してくれる人を上に引っ張って、気のいい場所にしたいです」と、RIZINの平本蓮を巡るドーピング騒動を意識したようなマイクアピールを繰り広げた。
元K-1 GROUPの國枝悠太、元RISE王者の梅井泰成からダウン奪い判定勝ちし「RISE最高」
第7試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
×梅井泰成(Mouton/3位、元王者)
○國枝悠太(Never mind / 9+ nine plus lab./元AJKNフェザー級王者)
判定0-3 (大沢28-29/和田28-29/北尻28-29)
梅井は26歳。22年3月に平野凌我との王座決定戦で判定勝ちししたが、8月、門口佳佑に判定負けしRISEフェザー級王座から陥落。昨年2月の再起戦でも魁斗に判定負け。10月の試合も開始早々のウォームの蹴りがローブローとなりノーコンテストに。2月には安本晴翔に判定負けと、苦難が続いていた。6月30日の後楽園大会ではフェザー級6位の翔に判定勝ちし、2年ぶりに勝利すると、約2か月間隔で早速次戦が用意された。
國枝は31歳でRISE初参戦。28戦14勝(9KO)11敗3分。空手をベースとし、21年1月からK-1 GROUPで9戦し4勝5敗で、林京平、鷹大、桝本翔也、覇家斗をKOし、勝った試合は全てKO。だが22年12月に新美貴士に判定負けし、昨年3月に大岩龍矢にKO負けし、K-1 GROUPでは2連敗中だった。その後は韓国と大阪で3試合し1勝2敗で、最近では3月のMAキック大阪大会でRISEのランカーの平野凌我に2R TKO負けしている。4月にK-1 GROUP離脱を発表。オープンフィンガーグローブマッチにも興味があったことからRISEに参戦した。
1R、梅井はサウスポーに構え、クリンチの離れ際に左ハイをヒットする。その後も左三日月蹴り、ミドル、ハイ等を当てる。國枝は接近戦で右フックを当てる場面もあるが、なかなか攻撃が出ない。記者採点はイーブンだが梅井につく可能性もある。
すると2R中盤、梅井が左ハイを放つが、國枝はカウンターで左フックを合わせてダウンを奪う。最後もカウンターで左ジャブを当てて、反撃を封じる。
3R、逆転を狙う梅井が左ミドル、三日月蹴りを序盤に当てるが、その先の攻撃になかなかつなげられず終了する。記者採点は梅井。合計28-29で國枝。ジャッジ3者も同じ採点で、國枝は判定勝ちを告げられると大喜びした。
マイクを持った國枝は「K-1 GROUPから来た國枝悠太です。RISE上位3位、グローブで下したんで、伊藤代表、次はオープンフィンガーで組んでください。RISEフェザー級の選手、誰でもかかってきてください。RISE最高」とアピールした。RISEの伊藤隆代表は大会後、國枝のOFGマッチ起用について「そこも考えていきたい」とコメントしている。
来年の61.5kgトーナメント前哨戦スタート。常陸飛雄馬、アリシェル・カルメノフに判定勝ち
第6試合 61.5kg契約 3分3R(延長1R)
○常陸飛雄馬(TARGET SHIBUYA/スーパーフェザー級(60kg)2位)
×アリシェル・カルメノフ(カザフスタン/ニューラル・スポーツスクール)
判定3-0 (和田30-29/北尻29-29/長瀬30-29)
RISEでは来年、スーパーフェザー級(60kg)からライト級(63kg)の中間の61.5kg契約でのWOLRD SERIESトーナメントの開催を計画している。今回はその前哨戦・査定試合の位置づけとなる試合が組まれた。
YA-MANの後輩としても知られる常陸は、テコンドーをベースとしつつ、学生キックで2度王座を獲得。22年9月のSBでは笠原友希をKOし番狂わせを起こしたが、昨年1月にはチャンヒョンのRISEスーパーフェザー級王座に挑戦し延長判定負けし、連続負けなしが9でストップした。8月の大田大会では大雅に延長判定負け。12月に勝次を2R KO。今年3月にはK-1に参戦し、元K-1フェザー級王者の江川優生と戦ったが、延長判定2-1で惜敗した。
カルメノフは昨年8月の大田大会でRISEに初参戦し、中村寛と対戦したが、中村が倒れた際に左肩を脱臼し、偶発的なアクシデントと判断され、ノーコンテストに終わっていた。今回1年ぶりにRISEに戻ってきた。
1R、カルメノフがパワフルな右ロー、フックで常陸に襲い掛かり、中盤には右フックで少し常陸をひるませる。終盤、お互いパンチの手数を上げると、最後、常陸が左フックでカルメノフを少しひるませ、巻き返して終える。記者採点はイーブン。
2R、パンチ主体の攻防が続き、均衡が崩れないが、終盤、常陸が左ボディを効かせ、カルメノフを少し下がらせる。だがカルメノフも左フックを返し、はっきりした差はつけさせない。記者採点はイーブン。
3R、常陸が前に出続け、積極的にパンチを振るい、左ボディ、フックを当てる。カルメノフはなかなかひるまないが、ほとんど攻撃が返せず終わる、記者採点は常陸。合計30-29で常陸。ジャッジ1者はイーブンとしたが、2者は記者と同じ採点で、常陸が判定勝ちした。
實方拓海、ペトル・モラリに判定勝ち
第5試合 ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
×ペトル・モラリ(モルドバ/キックボクシング・フェアレス/1位、WKU WORLD-65kg王者)
○實方拓海(TSK japan/4位)
判定0-3 (北尻29-30/小川29-30/長瀬29-30)
モラリは昨年12月の両国大会で初来日すると、RISEウェルター級王者・中野椋太とのノンタイトル戦で判定勝ちし、ウェルター級のランキングに入った。6月の大阪大会では白鳥大珠に判定負け。その試合ではスーパーライト級(65kg)に落としたが、今回はウェルター級に戻す。
實方は昨年7月、稲井良弥に延長判定負け。KROSS×OVERで2連勝後、5月のRISEではサーシャ・タダヨニから左ストレートでダウンを奪い判定勝ちしている。
1R、サウスポーの實方が左インロー、奥ロー、ミドル主体で攻め、モラリも右ミドルを返す。實方の攻撃が少し多いが、まだお互い攻撃が少なく、均衡状態だ。記者採点はイーブン。
2R、實方は左ミドル、テンカオを随所でヒットし、終盤には左ストレートも当てる、モラリは少し崩れ出し、攻撃も減り、印章が悪い。記者採点は實方だがイーブンもありうる。
3Rは近距離でのパンチ主体の攻防となり、モラリも当てるが、終盤、實方がパンチの手数を当て、やや優位な状態を維持し終了する。記者採点は實方。合計28-30で實方。ジャッジ3者も1~2点差で實方を支持し、實方が判定勝ちした。
加藤有吾、松下武蔵に判定勝ち
第4試合 バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
○加藤有吾(RIKIX/3位、WMC日本スーパーバンタム級王者)
×松下武蔵(GOD SIDE GYM/9位)
判定2-0 (秋谷30-29/長瀬29-29/小川30-29)
加藤は25歳。22年8月からRISEに参戦し、翔磨、大森隆之介、京谷祐希、鷹介相手に4連勝したが、昨年8月、RISEバンタム級王座挑戦者決定戦で大﨑孔稀に判定負け。12月には有井渚海に判定勝ちしたものの、今年3月にジャルンスック(タイTrue4uバンタム級王者)に判定負けした。5月に所属先のRIKIXが主催するNO KICK NO LIFEに出場。大会の通常ルールは肘有り・キャッチ制限無しだが、RISEと同じ肘無し・ワンキャッチワンアタックルールの試合が用意され、元True4Uバンタム級8位のヌアシラーを2R左ボディフックでKOし、RISEに戻ってきた。
松下は19歳。KNOCK OUTでの連戦を経て、昨年10月からRISEに復帰し、彪司(ひゅうが)に判定勝ち。12月にはK-1の池田幸司と接戦の末に判定負けしたが、3月の後楽園で伊東龍也に判定勝ち。6月の後楽園では若原聖に2R KO勝ちすると、9月の地元横浜大会での上位ランカーとの試合を希望し、両方の要望が通った。
1R、加藤が中央側に立つが、松下も下がりっぱなしにはならず、パンチ主体の攻防でほぼ互角の展開が続く。松下は右のバックスピンキックも当てる。記者採点はイーブン。
2Rも近い構図が続くが、終盤、松下は少し疲れが見え始める。だが加藤も連打をまとめるほどにはならない。記者採点はイーブンだが。加藤につく可能性はある。
3R、パンチ主体の攻防が続き、お互いヒットは減るが、加藤がやや手数で勝る。松下も返すが疲れが目立つ。記者採点は加藤。合計30-29で加藤。ジャッジ1者はイーブンとしたが、2者は記者と同じ採点で加藤を支持し、加藤が判定勝ちした。
塚本望夢が1R KO勝ち
第3試合 スーパーフライ級(53kg) 3分3R(延長1R)
○塚本望夢[もうむ](team Bonds/フライ級(51.5kg)3位、元DEEP☆KICK -51kg王者)
×弾丸風太(TEAM KAZE/フライ級7位)
1R 0’43” KO (右バックハンドブロー)
両者フライ級のランカーだが、1階級上のスーパーフライ級で対戦する。塚本は18歳。昨年2月のフライ級トーナメント一回戦で那須川龍心を下したが、決勝で松本天志に3R KO負け。その後は山川敏弘、酒井柚樹、JINに3連勝したが、6月の大阪大会での龍心との再戦では接戦の末に判定1-2で惜敗し、王座挑戦権を獲得できなかった。
弾丸は20歳。昨年7月に松本天志に1R KO負けしたが、その後は今年6月まで、水流添正太、ブラックシーサー颯太朗、平原陸相手に3連勝している。
試合は塚本が下馬評通りレベル差を示すことに。1R、序盤のパンチの打ち合いで、塚本が右ボディを当てつつ、右のバックハンドブローをクリーンヒットし、一撃でKO勝ちした。
マイクを持った塚本は「下のランカーの子じゃ相手にならないんで、12月、外国人選手と組んでください」とアピールし、RISEの伊藤代表も「12月、前向きに考えます」と回答した。
第2試合 スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
×奥平将太(KSR GYM/10位)
○細越竜之助(team AKATSUKI)
1R 1’13” KO (右フック)
奥平は年2試合、勝ち負けを繰り返す状況が続き、最近では6月の後楽園で原口アンドレイに延長判定勝ちしている。細越は5月に髙岩拓、7月に勝野雅也相手に連続KO勝ち中で、今回も勝ってランクインを目指す。
1R、開始すぐからパンチの打ち合いとなり、奥平が踏み込んで右ストレートを当てるが、カウンターで細越が右フックを当てると、細越はダウン。奥平はダメージが大きく、すぐさまレフェリーがストップした。
第1試合 バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
○良星[らすた](KSR GYM/6位)
×彪司[ひゅうが](TEAM TEPPEN/11位、Stand Up King of Rookie 2021 -53kg級優勝)
判定3-0 (和田29-27/豊永30-27/大沢30-26)
良星は27歳。22年4月のRISEに大森隆之介にKO負けし、今年4月の後楽園大会で2年ぶりにRISEに上がったが、京谷祐希に判定負けしている。彪司は21歳。昨年10月に松下武蔵に判定負けしたが、4月の後楽園では夏目竜雅を3R KOしている。
1R、良星が序盤から前に出て右フック主体で攻める。長身の彪司も右膝蹴り主体で抵抗するが、良星の勢いは止まらず、終盤には右フックでダウンを奪う。
2Rも同様の構図が続いたが、次第に良星の勢いは落ち、終盤には彪司が右ミドル、左ボディを強打し、若干優位に。
3R、お互い消耗しているが、終始良星が前に出て、左ミドル、ハイ等を積極的に出し、優位をキープし終了。良星が点差を広げて判定勝ちした。
オープニングファイト3 フライ級(51.5kg) 3分3R
○酒井柚樹(TEAM TEPPEN)
×野嶋琉生[るい](TARGET SHIBUYA)
判定3-0 (30-28/29-38/30-29)
オープニングファイト2 女子ミニフライ級(49kg) 3分3R
△宮﨑若菜(TRY HARD GYM/4位)
△登島優音[ゆん」(NEXT LEVEL渋谷)
判定1-1 (29-28/28-29/28-28)
オープニングファイト1 ライト級(63kg) 3分3R
×G-REX(TEAM TEPPEN)
○杉田優牙(D−BLAZE)
判定0-3 (27-30/27-29/27-30)