RISE 6.15 エディオンアリーナ大阪(レポ/前半):田丸辰、35秒KO勝ちし9.8 横浜BUNTAIでの志朗との再戦希望。白鳥大珠、ペトル・モラリに判定勝ち|リング登場の門口佳祐、安本晴翔を挑戦者に指名
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RISE WORLD SERIES 2024 OSAKA
2024年6月15日(土) エディオンアリーナ大阪 第一競技場
レポート&写真:井原芳徳 ※後半戦のレポートは別記事に掲載します。
田丸辰、35秒KO勝ちし「志朗選手、9月のメインでやりましょう」
第8試合 スーパーフライ級(53kg) 3分3R(延長1R)
○田丸 辰[とき](TRY HARD GYM/RISEスーパーフライ級(53kg)2位、元同級&フライ級(51.5kg)王者、RISE WORLD SERIES -54kgトーナメント2023優勝)
×ジョン・ヒョヌ[ジョン・ヒョンウ/Jung Hyeonwoo](韓国/BAEK RYEON CHAI/KPKB(九州プロキックボクシング)インターナショナル・バンタム級(53kg)王者、KTK 53kg王者)
1R 0’35” KO (左三日月蹴り)
田丸は22歳。昨年3月の-54kgトーナメント予選で風音に判定勝ち。7月の一回戦ではペッシラーを1R KO。8月の準決勝では大﨑一貴に判定勝ち。12月の両国大会での決勝ではクマンドーイに判定勝ちして優勝し、賞金1000万円を獲得した。予選枠から這い上がっての優勝が高く評価され、RISEの年間表彰「RISE’s PRIZE」の2023年のMVPにも選ばれ、300万円も獲得した。3月のRISE ELDORADOのメインイベントでは志朗の持つRISE世界バンタム級(55kg)王座に挑戦したが、1R終盤の偶発的なバッティングにより志朗が鼻骨を骨折しノーコンテストに終わっていた。
ヒョヌはRISE初参戦の24歳。14戦12勝(8KO)2敗。昨年10月のKPKB福岡大会での日畑達也とのKPKBインターナショナル・バンタム級タイトルマッチで1R右ハイキックでKO勝ちし、12月大会ではGang-Gを3R右カーフキックでKOしている。
1R、田丸がサウスポー、ヒョヌがオーソドックスで構え、中央付近で見合う状態から始まる。ヒョヌが一瞬サウスポーにスイッチしながら前に出たが、すぐオーソドックスに戻して下がると、田丸は左の三日月蹴りをヒットする。するとこれが効き目を発揮し、ヒョヌはダウンすると、うずくまったまま立てず、田丸のKO勝ちとなった。
無傷で勝利した田丸は「ヒョヌ選手、滅茶苦茶強いとわかってたんで最高に仕上げました。3月、志朗選手とノーコンテストになってしまって、メインイベントなのに不甲斐ない結果になってしまったんですけど、これで決着とさせてください。僕のことを認めてくれない方は認めてくれていいんじゃないかと思います」と観客に呼び掛け「志朗選手ともう一回、白黒つけたいんで、9月(8日の横浜BUNTAI大会)のメインでやりましょう。6月30日、志朗選手、絶対勝って、最高の試合しましょう」と志朗に呼び掛けた。
白鳥大珠、ペトル・モラリに判定勝ち
第7試合 スーパーライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
○白鳥大珠(TEAM TEPPEN/2位、元RISEライト級(63kg)王者、RISE -61kgトーナメント2019優勝、RIZIN KICK -61kgトーナメント2021優勝)
×ペトル・モラリ(モルドバ/キックボクシング・フェアレス/RISEウェルター級(67.5kg)1位、WKU世界-65kg級王者)
判定3-0 (長瀬30-28/小川30-28/板坂30-28)
白鳥は28歳。昨年6月のパリでのアレクシス・ソートロン戦では、2R終盤にKOされたが、ラウンド終了後だったと判明し、ノーコンテストに裁定が変わった。12月のRISE両国大会ではザカリア・ゾウガリーに3R左膝蹴りでKO勝ち。3月のRISE ELDORADOでは、今年末の65kg世界トーナメントの査定試合でイ・ソンヒョンと対戦したが、1Rにソンヒョンのパンチをもらってフラついた後、ソンヒョンに組み倒された際に頭をマットに強打し、そのダメージもあって以降は調子が狂い、3R終盤にダウンを喫し判定負けしている。
モラリは9戦8勝1敗の25歳。昨年12月の両国大会で初来日すると、RISEウェルター級王者・中野椋太とのノンタイトル戦で判定勝ちした。試合後にRISEの伊藤隆代表は「ペトルは65kgでやりたいと聞いているので、今後育てたい。いい選手になる」と話しており、今回65kgでの白鳥戦が組まれた。
1R、白鳥はサウスポーで構え、リーチ差を活かして離れた距離から左ミドル、ローを的確に当て続ける。だがモラリも接近戦で右ボディを強打し、右ミドルも返し、はっきり差をつけさせない。記者採点はイーブン。
2Rも同じような攻防が続いていたが、中盤から白鳥が、左ミドル、膝、前蹴り、アッパー等を当て続け、モラリは攻撃が返せず防戦一方となる。記者採点は白鳥。
3Rも白鳥が攻め続ける展開となり、左ミドル、膝主体で追い詰める。ハイキックはブロックされ続けるが、モラリが防戦のまま終了する。記者採点は白鳥。合計30-28で白鳥。ジャッジ3者も同じ採点で、白鳥が判定勝ちした。
マイクを持った白鳥は「波のある戦績になっているんですけど、まだあきらめていないです。12月のトーナメントに向けて。今日の試合だと納得していないと思うので、9月横浜、誰が来てもぶっ飛ばします」とアピールした。
南原健太、今回も海外選手に逆転KO勝ち
第6試合 ライトヘビー級(90kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
○南原健太(極真会館/RISEライトヘビー級王者)
×ジェシー・アスティル[Jesse Astill](オーストラリア/ストライクフォース/WBCムエタイ豪州クルーザー級(90.72kg)王者)
3R 0’58” KO (左膝蹴り)
南原は10戦9勝(9KO)1敗の26歳。昨年4月にカリュ・ギブレインに喫した黒星以外は全てKO勝利している。6月と8月の第2代RISEライトヘビー級王座決定トーナメントでは、入田和樹とコントゥアラーイをKOし王座獲得した。12月の両国大会ではGLORY推薦のビクター・デ・コニングを相手に1Rダウンを喫したが、延長に持ち込みKO勝ちしている。今回はチャド・コリンズの同門で初来日のアスティルと対戦する。アスティルは23戦15勝(6KO)8敗。
1R、アスティルは開始すぐから前に詰め、右ストレートを当てると、中盤は離れて右ミドル、ローをヒット。さらに右ストレートをガードの隙間から当てて効かせると、パンチラッシュからの右ストレートでダウンを奪う。南原も終盤、パンチラッシュで挽回するが、アスティルはブロックして対処する。
2R、序盤こそアスティルが攻勢だったが、中盤、南原が右ミドルを強打したのをきっかけに、前に出て顔面とボディへのパンチ、右ミドルや前蹴りを当て続けて反撃する。南原がポイントを取ったか。
すると3R、南原は開始すぐに左の三日月蹴りを当ててダウンを奪う。アスティルは立ったがダメージが大きく、南原がバックスピンキックを当ててアスティルをコーナーに詰めてパンチと膝を当て続ける。最後は反則となる膝蹴りの2連打となってしまったが、防戦一方となったアスティルを見てレフェリーがストップした。
門口佳祐、安本晴翔を挑戦者に指名。ベイノアも登場
南原の試合後、RISEフェザー級王者の門口佳祐がリングに上がった。門口は「3月にK-1の軍司選手に負けて、これからは海外の選手と戦おうとも思ったんですけど、日本人でもう一人、やりたい人がいます。安本(晴翔)選手とやらせてもらえたら面白いと思うんですけど、どうですかね。絶対バチバチで面白くなると思います。横浜のデカい会場でどうですか。負ける勇気をもって勝ちに行きます」とアピールした。これを聞いたRISEの伊藤代表は「門口対安本はタイトルマッチで実現したい。チャンピオンの指名なので」と快諾した。安本もXで「門口選手逆指名ありがとうございます!最高の熱い試合しましょう。そして僕が倒しますよろしくお願いします!!」と回答している。
続けてRIZINに連続参戦中の”ブラックパンサー”ベイノアがリングに上がり「RIZINのベルトを取ってRISEに帰ってきます」と話したが、リングに残った門口は「RIZINで干されたと聞きましたが、RISEで見たくないですか?」と観客に問いかけると、拍手が起こった。ベイは「オファー来たらどんなルール、どんなリングでも戦います。きっと…RISEのリングでお会いしましょう」と、言葉を選びながらだったが、RISEのリング復帰にも前向きな姿勢を示した。
伊藤澄哉、山口裕人をKOしYA-MANのOFG王座挑戦熱望
第5試合 オープンフィンガーグローブマッチ 65kg契約 3分3R
×山口裕人(道化倶楽部/WPMF世界スーパーライト級暫定王者)
○伊藤澄哉(戦ジム/RISEライト級(63kg)2位)
2R 1’45” KO (3ダウン:右ストレート)
RISE OFGマッチのパイオニア・山口兄弟の兄・裕人は、昨年3月にタリソン・フェレイラに2R KO勝ちしたが、その後は8月にYA-MANに、11月に西谷大成にKO負けし2連敗中で、半年ぶりの試合で再起を図る。
伊藤は22年、YA-MANとのOFGマッチで1R KO負けし、山口兄弟の弟・侑馬には3R負傷判定で敗れている。今年2月の後楽園では通常グローブでの試合で足利也真登を2R KOすると、6月の大阪でのOFGマッチを希望していた。
1R、伊藤が裕人のガードの隙間から左ジャブを当てると、右ローにも攻撃を散らしつつ、中盤からは右ストレートも絡めて裕人をフラつかせる。だがセコンドの指示を聞き、すぐに倒しにはいかず、しっかり各所にダメージを与える。
すると2R、伊藤が下に攻撃を散らしてから、左ジャブと右ストレートの連打でダウンを奪う。裕人のダメージは大きく、伊藤がさらにパンチの連打で2ダウンを奪いKO勝ちした。マイクを持った伊藤は「YA-MAN、いつ防衛戦するんでしょうか。 次期挑戦者どうでしょう」とアピールした。
山口侑馬欠場。山畑雄摩は不戦勝で引退
第4試合 オープンフィンガーグローブマッチ 63kg契約 3分3R
×山口侑馬(道化倶楽部/RISEライト級(63kg)7位)
○山畑雄摩(心将塾/元DEEP☆KICK -63kg王者)
不戦勝 (山口の計量失格)
山口兄弟の弟・侑馬は昨年7月の大阪大会でのOFGマッチでチャンヒョンに1R KO負け。11月のOFGマッチでは星野孝允に判定勝ちしている。
山畑は山口兄弟同じく大阪出身。昨年のRISEではKENTAと塩川琉斗に判定負けしたが、今年2月のNJKF大阪大会では篤椰に判定勝ちしている。6月2日のDEEP☆KICKで引退式を予定していたが、今回のオファーがあり、現役を続行した。
だが試合前日の公式計量を侑馬が欠席し、山畑がクリアしたことから、山畑の不戦勝となった。
試合の時間には山畑とRISEの伊藤隆代表がリングに上がった。山畑は「最後OFGマッチがやり残したことと言ってて、やれなくなりました。うちの後輩のケルベロスがOFGマッチをやってて、自分も偉そうに言えるようにするにはやらなと思っていたんですけど、自分の練習でケルベロスと殴り合います。数々のキック団体に出させてもらい、最後に最高の最強の強者の上がるRISEのリングで引退式させてもらえて光栄です。伊藤代表、RISE関係者の皆様、誠にありがとうございます。試合できなくても一片の悔いも無いです。侑馬選手、体調をしっかり直し、山口兄弟でOFGを大阪から盛り上げて欲しいです。最後になりますが長い間応援ありがとうございました」と話し、勝ち名乗りを受けてから、10カウントゴングを聞いた。
憂也、4連勝し「海人選手、そろそろ防衛しないと」
第3試合 ミドル級(70kg) 3分3R(延長1R)
○憂也(魁塾/RISEミドル級(70kg)4位、元DEEP☆KICK -65kg王者)
×シンパヤック・ハマジム[Singphayak Hamagym](タイ/ハマジム/元ラジャダムナン認定スーパーバンタム級2位)
3R 0’36” KO (左ボディフック)
憂也は昨年3月のRISEでモトヤスックに敗れたが、7月の大阪大会で翔真に、12月の後楽園でフランクちゃんに判定勝ちし、3月のRIZIN神戸大会では蛇鬼将矢に2R TKO勝ちし3連勝中だ。
1R、シンパヤックはサウスポーから左ミドルを蹴って来るが、憂也は中盤から右ボディフック、ミドルのヒットを増やして意識を下に向けさせると、右ストレートでダウンを奪う。
2R、憂也が右ボディ、ミドル、ストレートでシンパヤックにダメージを与え続け、終盤、右ストレートでまたもダウンを奪う。
すると3R、憂也が左ボディを連打しまたもダウンを奪うと、シンパヤックのダメージが大きく、レフェリーがストップした。マイクを持った憂也は「70kgチャンピオン、海人選手、そろそろ防衛しないといけないんじゃないでしょうか」とアピールした。
第2試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
○拳剛(誠剛館/11位、元DEEP☆KICK -55kg王者)
×KING龍蔵(ROYAL KINGS)
判定3-0 (豊永29-27/向井30-27/小川30-27)
1R、お互い右ロー、カーフを当てるが、攻撃が少なく、まだ差がつかない。2R、拳剛の右ロー、ストレートが少し目立つようになるが、まだ差は小さい。
すると3R、拳剛が左ミドルのヒットを少し増やすと、中盤、左ミドルを当ててからの右ストレートでダウンを奪う。その後、龍蔵もパンチを返したが、逆転ならず、拳剛の判定勝ちとなった。
JIN、ローブローのダメージ乗り越え”DDT”で野田蒼にKO勝ち
第1試合 スーパーフライ級(53kg) 3分3R
○JIN(楠誠会館/MA日本バンタム級王者)
×野田 蒼[あおい](月心会チーム侍/K-1甲子園2020 -55kg優勝)
3R 1’47” KO
元K-1 GROUPの野田蒼は、BreakingDown、RIZINでの戦いを経てRISEに初出場した。
試合は反則が多発した末に、異例の決着に。1R、野田が距離を取りつつ、打ち合いで左ストレートを当て、中盤には右ストレートでダウンを奪う。その後、バッティングで野田がダメージを負い、一時中断する。JINはその際のブレイク後に右のパンチを当てたことで、減点1を秋谷レフェリーから科される。
2R、今度はバッティングでJINがダメージを負い、一時中断する。野田はクリンチを繰り返し、減点1を科される。
3R、開始すぐの野田の左ローキックがローブローとなり、またも中断する。再開したが、またも野田の左ローがローブローとなり、JINは悲鳴を上げた倒れる。野田は減点1を科される。ドクターは止めることも検討している様子だったが、JIN本人と陣営は続行を希望する。するとJINは飛び膝ですぐに襲い掛かる。野田は距離を取っていたが、パンチを出しつつタックルの形で組み付き、JINを倒す。JINは野田の首を抱えて対処していたため、プロレス技のDDTのような形となる。野田が頭からマットに突っ込んだことで大きなダメージを負い、立てなくなってしまい、ダウンが宣告される。結局このまま立てず、JINがKO勝ちという裁定となった。
オープニングファイト4 フライ級(51.5kg) 3分3R
○KING陸土[りくと](ROYAL KINGS)
×伊藤琉之助(EX ARES)
1R 2’27” KO
オープニングファイト3 スーパーライト級(65kg) 3分3R
○将太(KSS健生館)
×松本慶二(TEAM TEPPEN)
2R 1’35” KO
オープニングファイト2 フェザー級(57.5kg) 3分3R
○嘉武士[かぶと](健心塾)
×門脇碧泉[あおい](正道会館戸田道場/Stand up King of Rookie 2023 -57.5kg 優勝)
判定2-0
オープニングファイト1 女子アトム級(46kg) 3分3R
○山﨑愛琉[あみる](TEAM TEPPEN)
×上田樹那(山口道場)
判定2-0