K-1 7.7 代々木第二(レポ/1):与座優貴、ゴンナパーを1R KO。-55kgトーナメントは日本勢4人が勝利し準決勝は金子晃大×璃明武、玖村将史×大久保琉唯に
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
リバーサルジム久喜WINGS
未経験者でも大丈夫!様々な年代の方がキック 柔術 MMA等を楽しくトレーニング!今なら入会金等無料!
AZABU presents K-1 WORLD MAX 2024
2024年7月7日(日)国立代々木競技場第二体育館
レポート&写真:井原芳徳 ※-70kg 1DAYトーナメントは別記事でお伝えします。
中継:ABEMA(5,500円)、GAORA(1,320円/月)
与座優貴、ゴンナパーを1R KO
第18試合 63.5kg契約 3分3R(延長1R)
○与座優貴(team VASILEUS/K-1ライト級(62.5kg)王者、極真会館2017世界ウェイト制軽量級優勝)※K-1 GYM SAGAMI-ONO KRESTから所属変更
×ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/元K-1&Krushライト級王者、元WPMF世界スーパーライト級王者)
1R 2’30” KO (3ダウン:左フック)
与座は26歳。19歳の若さで極真会館の世界ウェイト制大会で優勝。2年後の19年3月にキックに転向し、1年目の20年2月、KNOCK OUTで鈴木千裕に判定負け。21年12月からK-1 GROUPに乗り込み、昨年3月のK-1での朝久泰央との再戦で返り討ちを果たすとともにK-1ライト級王座を獲得した。昨年6月にアーロン・クラークに判定勝ちし、7月にエークモンコンを43秒三日月蹴りでKO。K-1 GROUPでは7戦全勝中だ。3月にはRISEに参戦すると、RISEライト級(63kg)王者の中村寛との王者対決に臨むと、ローを効かせて中村を追い詰め、3R負傷判定勝ちした。当初は与座のKO勝ちと発表されたが、フィニッシュの与座の攻撃が偶発的なローブローと認められ、負傷判定に裁定が訂正される、不完全決着となっていた。今回は武尊率いるteam VASILEUS(チーム・バシレウス)に移籍しての初戦にもなる。
ゴンナパーは31歳。16年からK-1 GROUPに参戦し、山崎秀晃、卜部功也、佐々木大蔵、安保瑠輝也らに勝利。20年12月、林健太を下しK-1ライト級王座を獲得。21年7月の初防衛戦で朝久泰央に敗れ王座陥落したが、その後は5連勝。22年6月のTHE MATCHではRISEの白鳥大珠を、8月のK-1では岩崎悠斗をKOしたが、以降はタイに戻り、練習を休んでいた。だが今年1月、ウィラサクレック会長がジムを作る準備でタイに帰った際、ゴンナパーが復帰の意志を伝え、4月のKrushで復帰し、塚本拓真から2ダウンを奪い判定勝ちした。前回は1階級上のスーパー・ライト級(65kg)だったが今回は本来のライト級(62.5kg)に近い63.5kg契約で戦う。
試合は与座の完勝に。1R、サウスポーのゴンナパーがパンチを振るいつつ左ミドルを強打するが、与座はブロックして対処し、右ミドルをヒット。ゴンナパーは蹴りを受けた左腕を振って効いていないとばかりにアピールすると、与座は右インロー、左の前足でのローをゴンナパーの右の前足に集中する。さらに与座はサウスポーに切り替え、奥足狙いの左インロー、いわゆる与座キックもヒットする。与座はスイッチを繰り返してローを当てつつ付けると、中盤過ぎには効き目を発揮する。
すると与座はサウスポーからの左フックも当てると、右ロー、右バックスピンキックで下がらせる。ゴンナパーは負けじと前に出返すが、与座はローを当てて再び下がらせてから、ロープを背にしたゴンナパーのアゴに二段式の右の飛び膝蹴りを当て、さらに左フックを当て早くもダウンを奪う。
ゴンナパーはダメージが大きく、与座はパンチラッシュで左フックを当てダウンを奪う。それでもゴンナパーは立ったが余力は無く、与座がまたも左フックを当ててマットに沈めた。
マイクを持った与座は「ちょっと出来すぎたんですけど、ゴンナパー選手相手に最高の勝ち方ができたんじゃないかと思います。武尊さん率いるVASILEUSに所属させてもらって、世界最強のチームで世界最強になりたいんで、これからもっと強い外国人選手をバンバン当ててください」と力強くアピールした。最後はセコンドについた武尊、野杁正明、渡辺雅和トレーナーと記念撮影した。
松倉信太郎、初の80㎏戦で判定勝ち
第17試合 80kg契約 3分3R(延長1R)
○松倉信太郎(team VASILEUS/K-1ミドル級(75kg)王者、WPMF世界スーパーミドル級王者、元KNOCK OUT-BLACK同級王者、Krush YOUTH GP 2012 -70kg優勝、K-1甲子園2009 -70kg優勝)
×アレクサンドル・アマリティ[Alexandru Amaritei](ルーマニア/スコーピオンズ・スコビンツィ/COLOSSEUMウェルター級(77kg)王者)
判定3-0 (山根30-28/水谷30-29.箱崎29-28)
松倉は昨年6月のK-1初代ミドル級王座決定トーナメント決勝でハッサン・トイにKO負けを喫したが、12月の大阪大会でトイに延長判定勝ちし王座を奪取した。今回は5kg重い80kg契約で出場する。
アマリティは6月のK-1ルーマニア大会でミドル級(83kg)で出場しエドゥアルド・ガフェンク(ルーマニア)に1R KO勝ちした21歳で今回初来日。
1R、松倉は右ロー、左ミドルを随所でヒットするが、まだ慎重。アマリティも攻撃が少なかったが、少しずつパンチのヒットを増やすと、終了間際に左右のフックをまとめる。松倉はある程度ブロックしているものの、防戦となり印象が悪い。記者採点はアマリティ。
2R、序盤からアマリティがパンチを連打するが、松倉はブロックとスウェーで対処する。松倉はコツコツと右ロー、カーフを当て続けると、アマリティはスリップが増える。松倉は右ミドル、テンカオも絡めアマリティをじっくりと追い詰める。記者採点は松倉。
3R、アマリティは時折スイッチしつつ、左インロー、ミドルを返していると、松倉も勢いが落ちる。松倉も右ローを随所で返すが、アマリティは2Rのようにひるまず、五分で渡り合って終える。記者採点はイーブン。合計29-29でイーブン。ジャッジは3者とも松倉を支持し、松倉が判定勝ちした。
-55kgトーナメントは日本勢4選手が準決勝進出、金子晃大×璃明武、玖村将史×大久保琉唯に
第14試合 K-1 WORLD MAX 2024 -55kg世界最強決定トーナメント・一回戦(1) 3分3R(延長1R)
○金子晃大[あきひろ](K-1ジム自由ヶ丘/FROG GYM/K-1スーパー・バンタム級(55kg)王者、元Krushバンタム級(53kg)王者)※K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフから所属変更
×カン・メンホン[Kan Meng Hong](カンボジア/クン・クメール・インターナショナル・ファイトジム/IPCCクンクメール54kg王者)
3R 0’57” KO (左フック)
「K-1 WORLD MAX 2024 -55kg世界最強決定トーナメント」は8選手が参加し、一回戦4試合を今大会で行い、9月29日の代々木第二大会で準決勝と決勝を行う。一回戦は日本勢4選手と海外勢4選手が戦う構図となった。過去のK-1のトーナメントでは強豪国タイの選手が必ず1名は参加していたが、今回はおらず、最近日本に多数の選手が来日している、タイの隣国カンボジアの選手が新たに参加した。
金子は27歳。22年6月のTHE MATCHで当時RISEバンタム級王者だった鈴木真彦に判定負け。以降、金子は鈴木とのリベンジマッチを熱望し続け、昨年9月のK-1横浜アリーナ大会では、1勝1敗のライバル・玖村将史を相手にK-1スーパー・バンタム級王座の防衛戦を行い、延長の末に判定勝ちし、改めてK-1 55kg最強を示した。12月のK-1でラン・シャンテンに勝利し、3月にはRISEに乗り込むと鈴木から2ダウンを奪い判定勝ちしリベンジを果たした。
カンは22歳。ムエタイと似たルールで戦うカンボジアの格闘技・クンクメールの王者で戦績111戦82勝(30KO)17敗12分。構えはオーソドックス。
1R、金子がじりじりプレッシャーをかけ、メンホンが距離を取り回る構図が続く。メンホンは時折ミドルを当て、パンチにつなげるが、金子は動じず右ローを当て続け、ダメージを蓄積させると、終了間際に右ロー一撃でダウンを奪う。
2R、金子がプレッシャーをかけ続け、随所で右ローなどを当てていると、中盤過ぎにはコーナーに詰め、右フックでダウンを奪う。その後も金子が右ロー、ハイも当て圧倒する。
3Rも金子がプレッシャーをかけ続けると、ロープに詰め、右フックとかぶせの左フックを立て続けにクリーンヒット。メンホンはダウンすると動けず、すぐさま梅木レフェリーがストップした。メンホンは担架で運ばれた。
第13試合 K-1 WORLD MAX 2024 -55kg世界最強決定トーナメント・一回戦(3) 3分3R(延長1R)
○玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス/元Krushスーパー・バンタム級(55kg)王者)
×アントニオ・オルデン[Antonio Orden](スペイン/El Origen Thaimartin/オルデンチーム/WBCムエタイ世界フェザー級王者)
1R 0’56” KO (左フック)
玖村は25歳。22年6月のTHE MATCHで、後にRISE世界バンタム級王者となる志朗に判定勝ち。昨年3月のK-1では、K-1スーパー・バンタム級王者の金子晃大に勝っている鈴木真彦に判定勝ちし、RISEの同階級ツートップを下した。だが9月のK-1での金子との1年7か月ぶり・3度目の対戦では延長判定負けし、対金子の戦績が1勝2敗となってしまい、王座奪取も果たせなかった。3月のK-1では、今回のトーナメントにも参戦するルカ・チェケッティに判定勝ち。トーナメントのカード発表会見で玖村は「正直、外国人4人、日本人2人には興味がなくて 決勝で金子選手にリベンジするためのトーナメントだと思っているんので、金子選手に勝って優勝します」と話していた。
オルデンは48戦43勝(7KO)4敗1分の32歳。構えはサウスポー。17年4月のK-1スーパー・バンタム級王座決定トーナメント一回戦で武居由樹にKO負け。その後も20戦近く戦い、WKA欧州、ISKAインターコンチネンタル等のベルトを獲得し、23年2月にWBCムエタイ世界フェザー級王座を獲得し、今年3月に防衛している。昨年10月のONEフライデーファイツではタイ人選手のポンシリに判定勝ちしている。
試合は玖村の圧勝に。1R、玖村がサウスポーのオルデンにプレッシャーをかけ、右ミドル、ストレートを的確にヒットする。オルデンは左ミドル、ハイで応戦するが、玖村はブロックする。するとオルデンが左テンカオで詰めたタイミングで、玖村は左フックを合わせてアゴを打ち抜く。ダウンしたオルデンは伸びたまま動けず、玖村のKO勝ちとなった。
マイクを持った玖村は「前の2試合とレベル違うでしょ。なめんなよって。9月、金子選手と決勝やって勝つんで。僕がMAX背負っていくんで」とアピールした。
第12試合 K-1 WORLD MAX 2024 -55kg世界最強決定トーナメント・一回戦(2) 3分3R(延長1R)
○璃明武[りあむ](K-1ジム総本部チームペガサス/Krushスーパー・バンタム級(55kg)王者)
×アンジェロス・マルティノス[Angelos Martinos](ギリシャ/FFKポリティスチーム/ISKAフルコンタクト世界ライト級(61kg)王者)
4R 0’40” KO (右ローキック)
3R 判定1-0 (岡田30-29/箱崎30-30/梅木30-30)
璃明武は23歳。22年2月のK-1スーパー・バンタム級王座決定トーナメント準決勝で優勝者の金子晃大にKO負けし、6月のTHE MATCHでは江幡睦に延長判定負け。その後、拳の怪我により療養し、昨年7月のKrush王座初防衛戦で永坂吏羅に判定勝ち。今年3月には倉田永輝を1R KOし、2度目の王座防衛を果たすと「K-1に乗り込んでK-1チャンピオン目指します」とアピールしていた。
1R、お互いストレート、ミドルなどを放ち、五分の状態が続いたが、終盤、璃明武の左ハイが炸裂すると、右ストレートなどのパンチも絡めてヒットが増え、やや優位で終える。記者採点は璃明武だがまだイーブンもありうる。
2Rも璃明武が左ハイを当てる場面もあるが、その先は続かず。マルティノスも左ミドルを返し続け、差は小さいまま進む。記者採点はイーブン。
3R、璃明武は差をつけようとパンチ、膝、ミドル、ローの手数を上げる。強打こそ乏しいが、マルティノスは攻撃を返せずクリンチが増える。マルティノスはクリンチで注意の累積で警告を受け、璃明武も注意を受ける。記者採点は璃明武だがイーブンもありうる。合計30-28で璃明武。ジャッジは1者が璃明武につけたが、他の2者は差をつけず30-30とし延長へ。
すると延長R開始すぐに試合が動くことに。開始のゴングが鳴ると、マルティノスは前に出るが、足取りがぎこちなく、既に左足を痛めている様子。璃明武の右ローがマルティノスの左膝の裏に命中すると、マルティノスは後ろにフラつきダウンする。マルティノスは立ったもののダメージが大きく、璃明武が右ローの連打で再びダウンを奪ったところで水谷レフェリーがストップした。
大久保琉唯が55kg初戦で判定勝ち
第11試合 K-1 WORLD MAX 2024 -55kg世界最強決定トーナメント・一回戦(4) 3分3R(延長1R)
○大久保琉唯[るい](K-1ジム・ウルフ TEAM ASTER/元Krushフライ級(51kg)王者、K-1甲子園2021 -55kg優勝)
×ジャオ・ジェンドン[Zhao Zhendong](中国/深圳盛力人和ファイトアカデミー/CFP)
判定3-0 (西村30-29/箱崎30-28/梅木30-29)
大久保は19歳。22年9月の初代Krushフライ級王座決定トーナメントを制し王者に。昨年6月のK-1からバンタム級に階級を上げ、齊藤龍之介に判定負けしたが、10月の黒川瑛斗戦、壬生狼一輝と判定勝ちで2連勝していた。バンタム級王座を狙う路線かと思いきや、今回、さらに1階級上のスーパー・バンタム級でのトーナメントに抜てきされた。
ジェンドンは26戦25勝(3KO)1敗の19歳。22年に中国での16人参加の52kgトーナメントで優勝し、昨年は32人参加の55kgトーナメントで準優勝し、これが唯一の黒星のようだ。宮田充Krushプロデューサーは「武尊選手とやったワン・ジュングァンも候補選手にいたのですが、若くていい選手だと推薦されました」と説明していた。
1R、両者蹴りも打つがパンチ主体の攻防で、ストレートが度々交錯するスリリングな展開に。まだどちらも引かない状態だ。記者採点はイーブン。
2R、大久保は序盤、ローを多用するが、ジェンドンはひるまず、中盤にはお互い左フックを当て、五分の状態が続く。終盤、大久保が右カーフを連打するが、ジェンドンは左フックをお返しし、しっかり相手の攻撃を帳消しにする印象を残す。記者採点はイーブン。
3Rもしばらく五分の状態だったが、中盤過ぎになってようやく、ジェンドンが失速し、大久保かジェンドンをロープに詰め、パンチの連打や右ミドルを当てて攻撃を増やす。ジェンドンは攻撃が返せず終了する。記者採点は大久保。合計30-29で大久保。ジャッジ1者は意外にも2点差をつけたが、3者とも大久保を支持し、大久保が判定勝ちした。
この4試合の結果、9月29日の代々木第二大会の-55kgトーナメント準決勝に日本勢4選手が進出し、組み合わせは金子晃大×璃明武、玖村将史×大久保琉唯となっている。
◆金子 チャンピオンなのに何でトーナメントに出るんだと言われますけど、チャンピオンだからこそ出て、チャンピオンの強さ、日本人の心の強さを見せていければと思います。今日は(東京都知事の)選挙の日なんですけど、日本を良くするために、まだ行ってない人は行きましょう。9月、期待しといてください。
◆璃明武 周りの声どかどうでもいいんで、しっかり9月優勝したいです。
◆玖村 準決勝、大久保選手となんですけど、まだまだこれからの選手やと思うんで、k-1の55kgの厳しさを教えて、決勝で金子選手にリベンジするんで、楽しみにしてください。
◆大久保 玖村選手にk-1の55kgの厳しさを教えてやると言われ、(前の2試合と)レベルが違うとも言われたんですけど、そう言われるのもわかっています。あと2カ月半あるんで、マジで超一生懸命練習して勝ちにいきます。一回戦(=9月の玖村との初戦)に全て懸けます。
横山朋哉、1R KO勝ちしレオナ・ペタスの王座挑戦希望
第5試合 61kg契約 3分3分(延長1R)
○横山朋哉(リーブルロア/Krushスーパー・フェザー級(60kg)王者)
×カベロ・モンテイロ(ブラジル/CFハウス/WGP Kickboxingライト級(60kg)王者)
1R 1’43” KO (3ダウン:左三日月蹴り)
横山は昨年2月以降、ペットサムイ・シムラ、大岩龍矢、江川優生を下し、今年2月のKrushで髙橋直輝に判定勝ちし第12代Krushスーパー・フェザー級王者になっての初戦だ。対するモンテイロは15戦11勝(4KO)4敗の24歳で今回初来日。フライトの影響で大会前々日の夜に到着し、スーパー・フェザー級(60kg)から61kg契約に変更となっていた。
1R、両者サウスポーで構え、モンテイロが開始すぐからパンチラッシュを仕掛けるが、横山はカウンターの左ストレートを当ててダウンを奪う。するとモンテイロの勢いは止まり、横山が左の三日月蹴りでダウンを奪う。モンテイロはダメージが大きく、最後も横山が左三日月を当てて3ダウンを奪い1Rで終わらせた。
マイクを持った横山は「そろそろK-1のタイトル、どうですか。レオナ選手やりましょう。地方の選手が輝ける舞台を作りたいんで、群馬大会どうですか。K-1終わってません。K-1最高」とアピールした。
寺田匠、兼田将暉を撃破。9月に軍司泰斗の王座挑戦へ
第4試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
×兼田将暉(RKS顕修塾/RKS&ACCELフェザー級王者、元RKSスーパーフェザー級王者、元HEATキックライト級王者、K-1甲子園2017 -60kg優勝)
○寺田 匠(team VASILEUS/ISKAオリエンタルルール世界スーパーフェザー級(59kg)王者)※K-1 GYM SAGAMI-ONO KRESTから所属変更
判定0-2 (ブランド30-30/山根29-30/豊永29-30)
兼田は25歳。K-1甲子園2017で優勝後、大阪や名古屋の大会で経験を積み、22年からK-1 GROUPのプロの試合に上がり、22年12月には元K-1フェザー級王者の椿原龍矢に判定勝ちし、昨年12月にはダウサヤームをKOした。今年3月のK-1でのRISEとの対抗戦では戸井田大輝に2R KO勝ちしている。
寺田は23歳。19~20年のABEMA「格闘代理戦争 K-1 FINAL WAR」にTEAM武尊の一員として出場し、その後、武尊のいたKRESTに加入し、20年にプロデビュー。21年には後にKrushスーパー・フェザー級王者となる髙橋直輝に勝利。昨年6月のK-1で新美貴士に判定負けしたが、昨年11月にはイタリアで地元の選手を4R KOし、ISKA世界スーパーフェザー級王座を獲得した。今年2月のRIZIN佐賀大会では冨永武聖を1R KOし、1年ぶりにK-1 GROUPのリングに凱旋する。寺田は武尊率いるteam VASILEUSに移籍しての初戦にもなる。
1R、兼田がサウスポー、寺田がオーソドックスで構え、兼田が圧をかける展開が続く。兼田がやや積極的だが、まだお互い攻撃が少なく差は乏しい。記者採点はイーブン。
2R、寺田の右ミドルの強打が目立つようになるが、兼田も左ミドル、ストレートを随所で返し、お互い攻撃が増えつつ、譲らない展開に。記者採点はイーブン。
3R、寺田の右インロー、兼田の左ストレート、右ジャブの削り合いに。中盤、寺田のインローがローブローとなり一時中断する。終盤も寺田の手数が多いがはっきりした差はつかない。残り20秒、寺田の左フックが立て続けにがさく裂し兼田がひるむが、打ち合いで兼田も左フックを返し、大差をつけさせず終える。記者採点はイーブンだが寺田につく可能性も高い。合計30-30でイーブン。ジャッジは1者がイーブンとしたが、2者が寺田を支持し、寺田が判定勝ちした。
マイクを持った寺田は「K-1から武尊さんがいなくなって、K-1にはスターがいません。これから俺がスターになります。軍司(泰斗)選手、9月でもいつでもいいんでお願いします」とアピールした。すると客席にいた軍司がリングのエプロンサイドまで上がり「兼田選手が勝つと思ってて、寺田選手が勝ちました。やる相手いないんで、9月でいいんで、寺田選手やりましょう」と対戦を承諾した。
松山勇汰、山本直樹を2R KOしKrush王者横山朋哉への挑戦を希望
第3試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
×山本直樹(K-1ジム五反田チームキングス)
○松山勇汰(ALONZA ABLAZE/K-1甲子園2022 -60kg優勝)※TEAM TOP ZEROS/LARA TOKYOから所属変更
2R 2’07” KO (3ダウン:パンチ連打)
山本直樹は34歳。22年1月以降の5試合は2勝3敗と苦戦し、横山朋哉、西元也史、斎藤祐斗に敗れているが、野田哲司、松本和樹にはKO勝ちし、昨年10月の松本戦以来9か月ぶりの試合となる。
松山は20歳。21年12月に寺田匠にKO負けしたが、以降は6連勝で、昨年11月には西元をKO。3月のK-1でのRISE勢との対抗戦では原口アンドレイからダウンを奪い判定勝ちしている。今回からALONZA ABLAZEに移籍しての試合となる。
1R、サウスポーの松山に対し、序盤こそ直樹が右ミドルを当て続けていたが、中盤、松山が左ストレートを当てると、ハイ、飛び膝なども絡めたラッシュで追い詰める。その後も随所で松山が連打をまとめ、主導権を維持する。記者採点は松山。
すると2R、松山が左膝、インローを当てて直樹を下がらせ、打ち下ろしの左ストレートをクリーンヒットしてダウンを奪う。直樹はダメージが大きく、松山がさらにパンチと膝を当て続け、サンドバッグ状態にしたところで、三浦レフェリーは再びダウンを宣告する。それでも直樹はバックハンドブローを当てて見せ場を作ったが、最後は松山がパンチ連打から左飛び膝を当て、さらにパンチをまとめてマットに沈めた。
マイクを持った松山は「この後、横山選手が出るんですけど、次、Krushのタイトルしかないと思っているんで」とアピールした。
松谷綺、韓国の選手からダウン奪い判定勝ち
第2試合 女子アトム級(45kg) 3分3R(延長1R)
○松谷 綺[きら](ALONZA ABLAZE/Krush女子アトム級王者)
×チョン・ユジョン[Jung Yujung](韓国/ペバン・カンスンジム/Refresh女子-50kg級王者)
判定3-0 (西村30-26/山根30-26/三浦30-26)
松谷は21歳。22年6月の初代K-1女子アトム級王座決定トーナメント準決勝で菅原に判定負けしてプロ初黒星を喫したが、以降は優、ウォン・ガヨンに判定勝ちすると、昨年7月のK-1では元K-1女子アトム級王者のパヤーフォンに延長判定勝ちした。11月には奥脇奈々に判定勝ちしKrush女子アトム級王者となった。それから8か月ぶりの試合となる。
ユジョンは18歳。戦績10戦7勝3敗。昨年5月、シュートボクシング愛知大会で坂本梨香と47kg契約で対戦し判定勝ちしている。身長157cmで松谷より5cm高く、韓国で50kgのタイトルを持っている選手のため、体格では松谷を上回る。
1R、蹴り主体の攻防が続き、松谷が右ミドル、前蹴り主体で手数で上回り続けていると、終了間際、右ハイを当ててユジョンをひるませる。記者採点は松谷。
2Rも松谷ペースで、右の前蹴りをボディに当てつつ、右ミドルからフックにつなぐコンビネーションも度々決め、ローも絡めてユジュンを追い詰める。記者採点は松谷。
3R、松谷が攻め続け、ユジュンはダメージとスタミナロスが激しい。松谷が飛び膝で襲い掛かると、ユジュンが右フックで迎撃して松谷を倒したが、押し倒す形のため、レフェリーはスリップと判断する。松谷はこのダメージは無い様子で、松谷が攻め続ける展開であることは変わらず。ユジュンはスリップとクリンチを繰り返し、岡田レフェリーは注意の累積で警告を出す。終盤には松谷が右ストレートを効かせつつ、ユジュンをロープ際で押し倒しながら、右飛び膝を当ててダウンを奪う。その後も膝とパンチで苦しめ終了。はっきり差をつけ松谷が判定勝ちした。
55㎏にアップの池田幸司、晃貴を2R KO
第1試合 スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
×晃貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元Krushバンタム級(53kg)王者)
○池田幸司(ReBORN経堂/元Krushバンタム級(53kg)王者)
2R 2’05” KO (パンチ連打)
晃貴は昨年7月に岩尾力に敗れ、今年3月のKrushでは健介にKO勝ちしている。池田は昨年、ペットモンコン、心直をKOすると、12月にはRISEに参戦し松下武蔵に判定勝ち。今年3月もRISEに参戦したが花岡竜に判定負け。Krushバンタム級王座を返上し、スーパーバンタム級に階級を上げる。
1R、晃貴がひたすら前に出て、池田が距離をとって回る構図が続く。晃貴が右フックを随所で強打するが、池田はひるまず、細かく左ジャブ、右ストレート、左ミドルなど、細かく当て続け、手数で上回る。記者採点はイーブンだが解釈次第で割れそうだ。
2R、同様の構図の中で、晃貴が右カーフを当てていると、中盤から少し池田もひるむ。だが池田もボディ狙いのパンチ、膝、ミドルも絡め、晃貴を削る。すると近距離での打ち合いで、池田が右フックをガードの上から連打すると、晃貴の右アッパーのカウンターで池田の右フックがさく裂し、晃貴がダウンする。晃貴は10カウントギリギリで立つが、ダメージが大きく、池田が晃貴をロープに詰めてパンチを連打し、再びダウンを奪ったところで、豊永レフェリーがストップした。
マイクを持った池田は「55kgの新・池田幸司、いかがですか?55㎏のトーナメントに出ている選手よりも強いと思っているので、今年中に金子選手と玖村選手の首取っちゃおうかと思います」とアピールした。
プレリミナリーファイト
プレリミナリーファイト第4試合 ライト級(60kg) 3分3R
×川北“KONG”光生(K-1ジム蒲田チームアスラ)
○上野空大[くうと](kickboxing gym SHINYUUKI+)
1R 2’06” KO
プレリミナリーファイト第3試合 スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R
×内田竜斗(チーム・タイガーホーク/K-1カレッジ2021 -55kg優勝)
○遥心[はると](K-1ジム総本部チームペガサス/K-1カレッジ2023 -60kg優勝)
判定0-3 (28-30/27-30/27-30)
プレリミナリーファイト第2試合 クルーザー級(90kg) 3分3R
○藤倉 悠(ポゴナ・クラブジム)
×肉弾子[にくだんご](米子ジム)
判定3-0 (30-27/30-28/30-28)
プレリミナリーファイト第1試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R
×上垣内[うえがいと]一成(月心会ラスカルジム)
○上野奏貴[かなた](kickboxing gym SHINYUUKI+/K-1甲子園2023 -60kg優勝)
2R 2’48” KO
K-1 7.7 代々木第二(レポ/2):ストーヤン・コプリヴレンスキー、ブアカーオとデング・シウバとアキモフ破り-70kg1DAYトーナメント優勝