RISE 3.26 有明アリーナ(レポ/後半):志朗、ディーゼルレックを5R右ハイKOしRISE世界バンタム級王者に。原口健飛もKO勝ちでISKA世界王座奪取。海人、ソンヒョンとの消耗戦制す。世界54kgトーナメント前哨戦は大﨑一貴と田丸辰が勝利
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Cygames presents RISE ELDORADO 2023
2023年3月26日(日)東京・有明アリーナ
レポート&写真:井原芳徳 (※大会前半戦は別記事でお伝えします)
志朗、ディーゼルレックを5R右ハイKOしRISE世界バンタム級王者に
第13試合 メインイベント 初代RISE世界バンタム級(55kg)王座決定戦 3分5R(無制限延長R)
○志朗(BeWELLキックボクシングジム/RISEバンタム級1位、RISE -55kgトーナメント2020優勝、RISE -53kgトーナメント2021準優勝、ISKAムエタイ世界バンタム級王者)
×ディーゼルレック・ウォーワンチャイ[Diesellek Wor.Wanchai](タイ/ペッティンディー・ムエタイアカデミー/True4Uスーパーバンタム級王者)
5R 2’37” KO (右ハイキック)
※志朗が王者に
「RISE ELDORADO」はRISEの1年間の最大のイベントのシリーズで今年で3回目。有明アリーナは2020年東京オリンピックおよびパラリンピックのためにできた、東京の臨海地域の新会場で、昨年8月に民間企業の運営する施設として改めてオープンし、12月にはプロボクシングの井上尚弥の試合の会場としても使用された。5月にはRIZINも初使用する。(右下写真はRISEのオープニングファイト時)
メインイベントの赤コーナーに立つのは志朗。昨年4月のRISE ELDORADOでは江幡塁をKOした。6月のTHE MATCHではK-1の玖村将史に右フックでダウンを奪われ判定負けしたが、10月のRISE大田大会では大﨑孔稀に延長判定勝ちし、12月の両国大会ではRISEバンタム級王者・鈴木真彦とのノンタイトル戦で判定勝ちした。今回の志朗は、かつてロッタンをRISEに招へいしたMuayhhai Super Fight(MSF)の協力を得て参戦するディーゼルレックと、新設のRISE世界バンタム級王座を争う。RISEの世界王座は那須川天心×ロッタンのフェザー級、原口健飛×ペットパノムルンのスーパーライト級に続き3階級目となる。ディーゼルレックは戦績87戦59勝(13KO)21敗7分の23歳。近年層が厚くなっているタイのTrue4U(トゥルーフォーユー)でのテレビ中継マッチシリーズの王者だ。とはいえ当時ルンピニーとラジャダムナンの2大スタジアムでスーパーフェザー級1位だったロッタン、現GLORY王者のペットパノムルンに比べると実績で劣る感は否めない。
試合は終始、志朗ペースで進むことに。1R、志朗がプレッシャーをかけ、ディーゼルレックをロープに詰め、度々右ローをヒット。終盤には早くもディーゼルレックの足が少し流れる。ディーゼルレックも少し蹴りを返すが攻撃が少ない。記者採点はまだディーゼルレックが耐えているためイーブン。今大会のラスト3つのタイトルマッチはオープンスコアリング形式で、ジャッジは豊永氏がイーブンで、北尻氏と大沢氏は志朗を支持する。
2R、ディーゼルレックはムエタイの選手らしくこのラウンドから前に出て、右ロー、左ミドルのヒットを増やす。だが志朗は左の奥ローも駆使し、右ローも引き続きコツコツ当て、ディーゼルレックを削る。記者採点は1R同様にイーブン。豊永氏と大沢氏は志朗につけ、北尻氏はイーブンとする。
3R、志朗は右ローを当てつつ、右ボディフックを絡めると、ディーゼルレックは少し後退し、志朗は隙を逃さず左の前蹴りのヒットも増やす。ディーゼルレックは攻撃が返せなくなり、志朗が右ロー、左前蹴りを当て続け圧倒するように。記者採点は志朗。ジャッジ3者も志朗につける。
4R、ディーゼルレックは序盤から前に出て志朗の攻めを封じ、自分の右ロー、右フックを当てて挽回する。志朗もさすがに疲れたか攻撃が減るが、決定打は許さず、終盤には左ハイを当てて巻き返しを印象付ける。記者採点はイーブン。豊永氏はイーブンとし、北尻氏と大沢氏は志朗につける。
5R、ダメージと疲労の溜まったディーゼルレックは前に出る勢いが無くなり、志朗が右ローを当てつつ、顔面狙いの左前蹴りも当て、ディーゼルレックをじわじわ追い詰める。すると終盤、ディーゼルレックが右フックを振るった直後、かわした志朗が右ハイをクリーンヒット。首筋にもろにもらったディーゼルレックはダウンして動けなくなり、すぐさま長瀬レフェリーがストップ。志朗がKO勝ちを果たし、RISEの世界ベルトを腰に巻いた。
志朗はファンや関係者に感謝の言葉を述べてから「世界のベルトを取りましたが、去年負けた玖村選手にリベンジして、(RISEの7月からの)54kgのワールドトーナメントにも出たいですし、この2つで勝ちたいです」と、早くも今後の目標を述べた。
RISEの伊藤隆代表は大会後の総括で志朗と玖村の再戦について「K-1さんとの今後の話し合いもありますし、向こうも(K-1スーパー・バンタム級(55kg)王者の金子晃大との)タイトルマッチを控えていると思うんで、それが終わってからだと思うんですよね」とコメントしている。
原口健飛もKO勝ちでISKA世界王座奪取
第12試合 セミファイナル ISKA K-1ルール世界ライトウェルター級(65kg)王座決定戦 3分5R
○原口健飛(FASCINATE FIGHT TEAM/RISE -63kgトーナメント2020優勝、元RISEライト級(63kg)王者)
×ジェレミー・モンテーリョ[Jeremy Monteiro](フランス/コナ・チーム/ISKAオリエンタルルール世界ライトウェルター級王者)
4R 1’45” KO (パンチ連打)
※原口が王者に
原口は昨年6月のTHE MATCHで前K-1スーパー・ライト級王者の山崎秀晃を2R KO。8月のRISE大阪大会ではペットパノムルンの膝蹴りに手を焼き6R判定負けしリベンジに失敗した。12月の両国大会ではGLORYのランカーのセルゲイ・アダムチャックを圧倒し判定勝ちしている。今回、原口の海外進出の前に用意されたのは、米国に本部がありヨーロッパで多くの王座戦が行われているISKAの世界タイトルマッチ。ムエタイ等多様なルールの王座が設定されている中、「ISKA K-1ルール」は日本で行われているK-1同様、肘無しで、つかんでからの攻撃ができない。ただしISKAは全ラウンドマスト判定が採用されている。対戦相手のモンテーリョは戦績23戦18勝(5KO)5敗の24歳。モンテーリョがISKA王座を持つオリエンタルルールは、肘無しで、つかんでからの攻撃も認められるが、彼自身はムエタイ等他のルールの経験も豊富だ。
試合は原口がモンテーリョを圧倒する内容に。1R、開始すぐから原口は前に出て、右のロー、カーフ、左右のミドルをヒット。モンテーリョもロープを背負い続けながら、時折左右のテンカオを返すが、原口は前に出続ける。終盤には原口が左ボディ、三日月蹴りを効かせるが、モンテーリョは耐える。記者採点は原口。オープンスコアリング形式で、ジャッジの豊永・長瀬・北尻の3氏とも原口を支持する。
2Rも原口優勢。何発も顔面、ボディにパンチを当て、ロー、ミドルも織り交ぜ攻め続ける。モンテーリョは蹴り足をつかんだり、組んで膝を当てることも多く、和田レフェリーから度々注意される。記者採点もジャッジ3名も原口。
3R、原口は変わらずパンチ、蹴りを当て続け、手数では上回る。しかし攻め疲れか、勢いは次第に低下する。逆にモンテーリョが左右のミドル、膝のヒットをこれまでよりも増やして挽回する。記者採点は僅差だが原口。ジャッジは割れ、豊永氏と長瀬氏は原口につけるが、北尻氏はモンテーリョにつける。
4R、原口は圧力をかけ、随所でパンチとローを当てるが、これまでよりも攻撃が減る。とはいえモンテーリョもほとんど攻撃が返せなくなる。すると中盤、原口が少し下がって距離を作り、モンテーリョを前に出させてから、左ハイをクリーンヒット。不意を打たれた様子のモンテーリョはダウンする。モンテーリョは立ったが少しフラついており、最後は原口が詰めてパンチの連打で棒立ちにさせたところで和田レフェリーがストップした。
ISKA世界ベルトを巻いた原口は関係者に感謝の言葉を述べつつ、「ISKAとRISEのベルトが世界一だと証明します。海外で勝ってRISEのリングに戻って来ます」とアピールした。
なお、この日は原口の入場時、テーマ曲のDOBERMAN INFINITY「We are the one」を同グループのメンバーが生で披露し、試合後にはメンバーと原口が記念撮影していた。
海人、ソンヒョンとの消耗戦制す
第11試合 RISEミドル級(70kg)タイトルマッチ 3分5R(無制限延長R)
×イ・ソンヒョン[Lee Sunghyun](韓国/RAON/王者・元ライト級王者、RISE KOREAウェルター級王者、WKN世界同級王者)※初防衛戦
○海人(TEAM F.O.D/1位、シュートボクシング日本スーパーウェルター級(70kg)1位・元同日本スーパーライト級(65kg)王者・S-cup 65kgトーナメント2018優勝、KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級(70kg)王者)
判定0-3 (和田47-50/長瀬48-50/豊永48-50)
※海人が王者に
ソンヒョンは77戦66勝(16KO)9敗2分の32歳。過去に裕樹、鈴木博昭に勝利し、19年7月に松倉信太郎に勝利しRISEミドル級王者となった。その2か月後の19年9月、シュートボクシングに参戦し、SB王者の海人に5R判定負け。以降ブランクが続き、21年11月に北アイルランドで試合を行いWKN世界ウェルター級王座を獲得。昨年8月のRISEで3年ぶりに来日し、緑川創に延長判定勝ちしている。
海人は現在16連勝中。昨年だけで6試合し、前半はチューチャイ、ベイノアをKOし、6月のTHE MATCHではK-1の野杁正明に延長判定勝ち。以降はRISEとSBでサモ・ペティ、ケンダル・カラクァート、ストーヤン・コプリヴレンスキー相手に判定勝ちしたが、フィジカルで勝るヨーロッパ勢相手に苦戦が続いた。会見4日前の2月11日のNO KICK NO LIFEでは肘有りルールで緑川と再戦し、額の2か所を肘で大きく切り裂いてから3Rにパンチ連打でKOした。
試合は海人の野杁との一戦を思い出させるような接近戦での壮絶な削り合いとなる。1R、海人が序盤から右のカーフ、左インローをヒットし先手。中盤、ソンヒョンも接近戦で右フックを時折当て、少し海人は距離を取ってガードを下げ、嫌そうな様子を見せる。だが終盤、海人が左ボディ、ミドルを効かせると、顔面も絡めたパンチの連打でダウン手前まで追い詰める。記者採点は海人。オープンスコアリング形式で、ジャッジ3者も海人につける。
2R、海人が接近戦の中で右ロー、カーフ、左ボディを当てるが、ソンヒョンも同じようにこれらの攻撃を随所でお返ししつつ右フックも強打する。中盤以降、ソンヒョンがパンチの手数で上回る場面も。海人も返すが少ししんどそうな表情を見せる。記者採点はソンヒョンにつけるか迷ったがイーブン。ジャッジ3者ともイーブンとする。
3R、頭を近付けての打ち合いが続き、ソンヒョンの左フックで時折海人が少しふらつくように。海人は手数が落ちるが、最後、膝を当てつつ、左ハイにつなげて巻き返す。記者採点はイーブン。ジャッジの長瀬氏・和田氏はイーブンとしたが、豊永氏は海人につける。
4R、さすがのソンヒョンも疲れて来た様子で、2~3Rほどの勢いが無くなる。すると海人が右ローを当てつつ、左膝蹴りを立て続けに当てて効かせ、やや優位に。記者採点は海人。和田氏と長瀬氏が海人につけ、豊永氏はイーブンとする。
5R、変わらず接近戦の打ち合いが続くが、中盤からソンヒョンが右フック、左アッパーとパンチのヒットを増やし、挽回を狙う。海人も耐えてパンチ、ローを返すが、終盤にもソンヒョンが右フックを当て、やや好印象で終える。記者採点はソンヒョン。合計48-49で海人。ジャッジ3者とも2~3点差で海人を支持し、海人の判定勝ちとなったが、ジャッジのスコアよりも実際は接戦で、海人も苦い表情を浮かべていた。
ベルトを巻いた海人は「こんばんわ、シュートボクサーと、それとRISEミドル級王者の海人です。自分的に納得行っていないんで、もっと強くなります。このベルトが世界一になるように、もっとベルト取って必ず世界一になります」とアピールした。
7月開幕の世界54kgトーナメント前哨戦は大﨑一貴と田丸辰が勝利
第10試合 53.5kg契約 3分3R(延長1R)
○大﨑一貴(OISHI GYM/RISEスーパーフライ級(53kg)王者、元WMC日本&LPNJフライ級王者)
×ハビエル・セシーリオ[Javier Cecilio](スペイン/エリートジム)
1R 2’49” KO (右フック)
RISEは今年夏から秋のWORLD SERIES大会で世界54kgトーナメントを開催する。54kgはスーパーフライ級(53kg)とバンタム級(55kg)の中間で、トーナメントの優勝賞金は1000万円。7月2日の大阪大会で一回戦、8月26日 大田区総合体育館大会で準決勝、秋の大会で決勝を予定している。
大﨑兄弟の兄・一貴はそのトーナメントの日本代表として出場予定の選手。RISEでは20年9月に田丸辰を下しスーパーフライ級王者に。その後も川上叶、一航、石井一成、田渕神太、サンチャイを下し、昨年10月の大田大会では風音を返り討ちにし初防衛を果たした。1月28日の後楽園大会ではムァンコーンを2R KOし、RISE参戦以来の連勝を10の大台に乗せた。今回の相手のセシーリオは初来日の22歳で戦績13戦12勝(5KO)1分。
1R、開始すぐから接近戦となり、一貴が右のロー、インローカーフをヒット。右ローを当てると、セシーリオはスリップを繰り返す。セシーリオも右ローやフックを返すが、連打につながらず、一貴がパンチとローを何発も当て続けて圧倒する。すると終盤、一貴がセシーリオをコーナーに詰め続けると、右ボディを効かせてから、左と右のフックを顔面に当てダウンを奪う。セシーリオは立ち上がったがダメージが大きく、秋谷レフェリーがストップした。
ベルトを肩にかけマイクを持った一貴は「ダメージが全然無いんで、伊藤代表、すぐにでも世界戦お願いします」とアピールした。RISEの伊藤代表は大会後の総括で、7月開幕の世界54kgトーナメントの前に世界タイトルマッチを組む考えを示している。
第9試合 54kg契約 3分3R(延長1R)
○田丸 辰[とき](TRY HARD GYM/RISEフライ級(51.5kg)王者・元スーパーフライ級王者)
×風音[かざね](TEAM TEPPEN/RISEスーパーフライ級(53kg)1位、RISE DoA -53kgトーナメント2021優勝)
判定3-0 (秋谷30-29/小川30-29/和田30-28)
夏からの世界54kgトーナメントの予選として田丸×風音が組まれた。田丸は20年9月に大﨑一貴に敗れRISEスーパーフライ級王座から陥落し、21年7月のRISE DoA 53kgトーナメントでは一回戦で政所仁に敗れた。昨年は新設のフライ級に階級を下げ、10月の初代同級王座決定戦で数島大陸に判定勝ち2階級制覇を果たした。1月28日の後楽園大会では初めて海外の選手と対戦し、タイのラジャダムナンの元ランカー・クンスックノーイの右ミドルに手を焼いたものの判定勝ちしている。その時はスーパーフライ級(53kg)だった。
風音は21年のDoA -53kgトーナメントで江幡睦、政所仁、志朗に勝利し、下馬評を覆して優勝。昨年4月の那須川天心のRISEラストマッチの相手を務め僅差の判定で敗れたが、6月のTHE MATCH 2022東京ドーム大会ではK-1の黒田斗真に延長判定勝ちした。昨年10月のRISE大田大会で大﨑一貴のスーパーフライ級王座に挑戦し判定負けして以来の試合となる。
1R、サウスポーの田丸の左インローが、オーソドックスの下腹部に直撃し、風音は苦しんで倒れ、開始すぐから試合が中断する。再開後、ミドル、ローのラリーを繰り広げたり、田丸が左ストレートを当てれば風音も右ハイをお返しし、どちらも一歩も譲らぬスピーディーな攻防を繰り広げる。記者採点はイーブン。
2R、田丸が左ボディを集中しつつ左右のフックにつなげ、風音も右ロー、ミドルを当てつつ右フックにつなげ、テクニカルな攻防が続く。だが少しずつ田丸のヒットが目立つように。終盤、田丸が左フックで風音をひるませるが、風音も右フックをすぐ返し、お互い譲らない。記者採点は田丸だが、まだイーブンでも不思議ではない。
すると3R、田丸が左ミドル、右前蹴り、左フック等の手数を上げてやや優勢に。風音も右ミドル等を随所で返し、最後まで激しい攻防を繰り広げるが、やや押され気味で終わる。記者採点はイーブンとしたが田丸につく可能性はある。合計30-29で田丸。ジャッジは1~2点差で田丸につけ、田丸の判定勝ちとなった。
宮﨑小雪、韓国王者をKO。K-1との対抗戦出場志願
第8試合 女子47.5kg契約 3分3R(延長1R)
○宮﨑小雪(TRY HARD GYM/RISE QUEENアトム級(46kg)王者)
×ビョン・ボギョン[Byun Bo-kyeong](韓国/MUYEMARU/KTK 女子52kg級・48kg級王者)
3R 1’50” KO (左フック)
宮﨑姉妹の妹・小雪は、昨年5月の後楽園大会での小林愛理奈との3度目の対戦を制し王座初防衛に成功。10月の大田大会ではタイのペットルークオンに判定勝ちし、12月のRISEとSBの合同大会ではSBのMISAKIとの王者対決で判定勝ちし8連勝中だ。ボギョンは22戦18勝4敗の27歳。14年に当時J-GIRLSの王者だった松田玲奈と引き分けている。小林愛三と2度戦っているイ・ドギョンに昨年12月に勝利し、KTK 女子52kg級王座を獲得している。
試合は終始、小雪ペースに。1R、小雪がサウスポーで構えてプレッシャーをかけ続けて、左ミドル、ロー、左右のストレートを随所で当てて主導権を握る。ボギョンが長身で懐が深いため、小雪は入りにくそうだが、ボギョンに攻めさせない。記者採点は小雪。
2R、小雪が変わらず圧をかけ攻め続け、左ミドルを強打すると、ボギョンは表情が歪み口が開くように。記者採点は小雪。すると3R、小雪がボギョンをコーナーに詰め、左ボディストレートの連打でダウンを奪う。最後はコーナーに詰め、左ボディ、左フックを連打し、またもダウンを奪ったところで北尻レフェリーがストップした。
ベルトを肩にかけマイクを持った小雪は「この後K-1とRISEの対抗戦があったんですけど、女子の対抗戦をやって欲しいです。本当の一番を決めさせてください」とアピールした。K-1とKrushの女子アトム級(45kg)王者は菅原美優だが、女子ミニマム級(48kg)にはK-1とKrushの王者がいないため、戦うとすれば誰になるか。4月8日にKrushの女子大会が行われるため、この場でのK-1グループ勢の試合後のコメントにも注目したい。
(※大会前半戦は別記事でお伝えします)
RISE 3.26 有明アリーナ(レポ/前半):K-1との対抗戦第2章後半戦はRISE勢が3戦全勝。白鳥大珠、佐々木大蔵に判定勝ち。南原健太、愛鷹亮を1R KO。門口佳佑、新美貴士を手数で圧倒