ONE Championship 3.26 シンガポール:青木真也と秋山成勲が試合決定後初対面。フライ級王座挑戦の若松佑弥「本物の格闘家は日本ではウケない」。平田樹、ラズワン戦は「マジパウンド地獄で終わる」
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
リバーサルジム久喜WINGS
未経験者でも大丈夫!様々な年代の会員さんがキック・柔術・MMA等を楽しくトレーニング!今なら入会金等無料!
ONE Championshipの旗揚げ10周年記念大会「ONE X」(3月26日(土)シンガポール・インドアスタジアム)に出場する日本人選手を主体とした記者会見が3月2日、東京で行われた。
ONE Xは昨年12月5日に開催予定だったが、シンガポールのコロナ感染者増加を理由に延期となっていた。ONEは12月3日、1月14日、それ以降もシンガポールで大会を開催しているため、放映権料の大きい米国のケーブルテレビ局での放送準備もONE Xの延期に影響した模様だ。
目玉カードとして、昨年秋の段階から、ロッタン・ジットムアンノン(ONEムエタイ・フライ級王者)とデメトリアス・ジョンソン(元UFCフライ級王者)によるミックスルール戦が発表されていたが、その後も10周年記念にふさわしい豪華カードが次々と発表された。
日本でONEはこれまでABEMAが無料中継していたが、今回は後半のメインカード枠を有料の4,500円相当で中継する。会見もABEMAで生中継され、後半にはABEMAの有料中継のイメージ画像でも大きく取り上げられた青木と秋山が登場し、前半には他の日本勢らが登場する2部制で行われた。
MMA ライト級 5分3R
青木真也(イヴォルブMMA/3位・元王者)
秋山成勲(チームクラウド)
青木は19年3月のONE初の日本大会(両国国技館)のメインイベントでエドゥアルド・フォラヤンに勝利し、ライト級ベルトを奪還したが、1か月半後、クリスチャン・リーに敗れ王座から陥落。以降は4連勝で、MMAの試合は昨年4月のフォラヤンとの3度目の対戦以来約1年ぶりとなる。その試合直後には、以前から挑発していた秋山に対し改めて対戦要求。10月のRoad to ONE渋谷大会でのグラップリングマッチの後には、中継席の秋山と舌戦を繰り広げ、青木はONE Xでの対戦オファーを秋山が怪我を理由に回避したことを批判し、秋山は「ストーカーを退治する時間はもうすぐ来る」と回答していた。一方、11月のVTJでは中継席にいた青木に修斗世界来島級王者の西川大和が対戦要求。1月にはONE初参戦のザイード・イザガクマエフ(現ライト級5位)が「キル、アオキ」と挑発し対戦要求。ONEのランカーも若返りが進んでおり、青木も彼らの標的にされている。
秋山はHERO’S、DREAMに上がった後、09年から15年、UFCに上がり1勝5敗。19年にONEで3年半ぶりに復帰し、試合は20年2月にシェリフ・モハメドに1R KO勝ちして以来約2年ぶりとなる。現在46歳。今回は長年戦ったウェルター級からライト級に階級を落としての試合となる。
なお、青木と秋山が登場する会見の後半パートの冒頭には、元格闘家で格闘技振興議員連盟事務局長の須藤元気・参議院議員が登場。ONE 10周年を祝い、出場選手を激励した、さらにはABEMA「格闘代理戦争」を通じて青木との因縁浅からぬ桜井“マッハ”速人・茨城県龍ケ崎市議会議員も、記者ではないにも関わらず会見中に両選手に質問し、ゼロ年代の“レジェンド”たちが試合を煽る形に。だがマッハが「秋山選手、(ライト級に)体重落とせるの?」「お前(青木)が秋山の体重でやればよかったじゃないか」「なんで(秋山は青木と)前に試合しなかったんだ」等、長々とマイクを独占していると、青木が遮り「面白おじさん大集合になってるよ。恥ずかしいよ。格を下げるだけだよ」とボヤく一幕もあった。
◆青木
この試合を作ってくれたチャトリ(・シットヨートンONE会長)にありがとうと言うのと、DREAMの時から加藤浩之、笹原圭一、井澤克彦、佐藤大輔がついてこねたてきたものを、ようやく形にできることも意味があると思います。当日、いいものをできるよう頑張っていきましょう。
(フィニッシュのイメージは?)両者リングアウトにならないように。(秋山の)ギブアップだと思います。
(日本以外のファンは不思議な試合と感じると思うが、彼らを意識する?)特に気にしないです。これがやりたいことだから。日本の格闘技、ジャパニーズMMAが僕のやりたいことなんで。
◆秋山
一ファイターとして尊敬すべき青木選手と戦えることを光栄に思い、戦う場を作っていただき感謝しています。楽しい素晴らしい試合にできたらと思います。
(ライト級へ体重を落とせるのか)水抜きの無い77kgなので、楽ではないです。
ONE MMA フライ級チャンピオンシップ 5分5R
アドリアーノ・モラエス(ブラジル/王者)
若松佑弥(TRIBE TOKYO MMA/2位)
若松はパンクラスの王座戦線で活躍後、18年からONEに上がり、ダニー・キンガド、DJに連敗したが、19年8月に元王者のジェヘ・ユスターキオを1R KOすると以降は5連勝。昨年4月にはリース・マクラーレンとのランカー対決を制し、12月にはフー・ヨンに判定勝ちし、念願の王座戦に辿り着いた。現在27歳。
モラエスは13年11月からONEに上がり、14年9月にONEフライ級王者に。以降、王座陥落と返り咲きを2度繰り返し、19年1月に3度目の王座獲得を果たすと、昨年4月にはDJに2R KO勝ちし初防衛に成功している。アメリカン・トップチーム所属で、RIZINバンタム級王者・堀口恭司の練習仲間としても知られる。
◆若松
チャンピオンベルトは自分の求めていた夢なので、今まで生きていて集大成を見せたいです。狩りに行くような、相手を殺しに行くような勢いで戦います。絶対にチャンピオンになります。アドリアーノはトータルでできて特にグラップリングが長けていますが、何度も防衛しているので、メンタル面でもどうなればチャンピオンになれるかわかっている選手だと思います。戦略は何パターンか用意していますが、1RでKOしてチャンピオンになるのが理想です。
(ABEMAの大会イメージ画像で青木×秋山が大きく扱われていることについて)日本はエンタメ要素しか見なくて、本物の格闘家は日本では受けないのはわかっています。僕は実力でのし上がるだけです。有名になりたいんじゃなく、最強になりたいので気にしていないです。
◆モラエス(オンライン参加)
若松はオールラウンダーでいい選手です。自分はレガシーを守ります。なぜ自分がチャンピオンなのか証明します。カポエィラ、空手などのバックボーンを総合的に見せる試合にしたいです。
(堀口からのアドバイスは?)恭司は兄弟のような存在です。いつも練習しています。
ONEキック・バンタム級チャンピオンシップ 3分5R
カピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ/王者)
秋元皓貴(イヴォルブMMA/2位)
秋元は07年にキックデビューし、19戦全勝の快進撃を続けていたが、14年に原点であるフルコンタクト空手に戻り、17年にJFKO全日本大会で優勝。18年にONE直轄のシンガポールのジム・イヴォルブに移籍し、19年からONEでキックに復帰。2戦目でヨセフ・ラシリに判定負けしたが、それ以外の5試合は勝利し、現在4連勝中。昨年12月には中国の強豪・チュー・ジェンリャンを圧倒し、今回のタイトル挑戦につなげた。現在29歳。
カピタンは28歳。19年にルンピニーの王者になり、20年からONEに参戦すると、ペッタノンをわずか6秒でKOし、昨年1月の2戦目ではアラバルディ・ラマザノフを2R KOし、キック・バンタム級王座を獲得。9月にはメディ・ザトゥに判定勝ちし初防衛に成功した。
◆秋元(オンライン参加)
この試合はずっと組まれると思って、1年以上前から準備をしてきました。相手も強いですけど、自分の成長が感じられていて、自分のレベルのほうが上だと思っています。日本人初のスーパーシリーズ(ONEの立ち技部門)のタイトルを取りたいです。
相手は強いローとパンチでプレッシャーをかけてきますが、自分も真っ向勝負でパンチと蹴りで打ち勝ちたいです。
MMA 女子アトム級 5分3R
平田 樹(フリー)
ジヒン・ラズワン[Jihin Radzuan](マレーシア)
平田は昨年ONE女子アトム級王者・アンジェラ・リー挑戦者を決める女子アトム級GP(トーナメント)に参戦。9月の一回戦でアリース・アンダーソンに判定勝ちし、リトゥ・フォガットとの準決勝が決まっていたが、平田は体調不良により欠場していた。
ラズワンは18年のプロ2戦目からONEに上がり、ONE 6勝2敗。最近は2連勝中で、2月には山口芽生[V.V Mei]に判定勝ちしている。
◆平田
GPは欠場になったんですけど、復帰戦ができてうれしいです。いつも通り自分らしさを出す派手な試合がしたいです。一本かKOで決めたいですが、パウンドでボコボコにしたいです。
(ラズワンの印象)見てた感じですと、作戦的にはマジパウンド地獄で終わると思います。白黒つけたいです。
(同じ大会のアンジェラとスタンプのタイトルマッチをどう思う?)普通にアンジェラが勝つと思います。2人の試合を見て、現地でも悔しい思いをすると思いますけど(タイトルマッチに)這い上がる道も見えて来ると思うので、そのことも楽しみですし、今年もたくさん試合して、そこまで辿り着きたいです。
◆ラズワン
ONE Xに出場できて楽しみですし、試合も楽しみです。相手は柔道家で若くて無敗で、テイクダウンが強いですが、グラップリングはまだ未知数といった印象です。
MMA バンタム級 5分3R
佐藤将光(坂口道場一族/元修斗世界バンタム級王者)
ユサップ・サーデュラエフ(ロシア)
佐藤は19年からONEに上がり3連勝し、バンタム級2位までランキングが上がっていたが、昨年1月にファブリシオ・アンドラージに判定負けし、王座戦線で一歩後退。昨年11月のVTJでは2年ぶりに日本で試合をし、河村泰博に1R TKO勝ちしている。
サーデュラエフはDREAMでの2試合後、12年からONEに上がり続けている36歳のベテラン。13年にはまだ若手だった現バンタム級王者・アドリアーノ・モラエスに判定勝ちしている。近年は竹中大地ら相手に3連勝していたが、昨年12月にはステファン・ロマンに1R TKO負けしている。
◆佐藤
今回はメインの人たちがいて僕は脇役ですけど、弁当でいえば漬物、生態系でいえばライオンじゃなく、生き残れればいいと思っているので、自分らしい試合をして、自分の試合を楽しみにしている人に届けられたらと思います。ユサップ選手はパワーがありますが、彼になくて自分にあるもので勝負したいです。
MMA ストロー級 5分3R
池田仙三(パラエストラ松戸/元パンクラス・フライ級王者)
澤田龍人(イヴォルブMMA)
仙三は19年からONEに上がりダニー・キンガド、リト・アディワンに連敗したが、20年12月にリャン・フイに判定勝ちし、ONE初白星。1月のエリピツア・シレガー戦では3R KO勝ちし、ONEからの「パフォーマンス・ボーナス」として5万ドル(570万円)を獲得している。
澤田は昨年7月のグスタボ・バラート戦で判定負けして以来の試合。19年のONE本戦出場から3勝3敗で、現在2連敗中だ。
◆仙三
1月に試合して、また3月に大きな大会に呼んでいただきうれしいです。とにかくファンの皆さんに喜んでもらえる試合をします。最初からガンガン行って倒しに行き、勝ち負けよりも全力で戦って、皆さんを楽しませ、自分も試合を楽しみます。澤田選手はオールラウンダーですが、自分のやることは決まっているのでKOして勝ちたいです。
◆澤田(オンライン参加)
2連敗中で後の無い状況ですので、しっかり勝ちたいですし、日本人同士の戦いで日本人の強さ、熱い試合を届けたいです。相手は凄くボクシングが強く、あきらめず来る選手です。リーチ差があるので、自分の距離を守ってフィニッシュにつなげたいです。
MMA フェザー級 5分3R
アミール・カーン(シンガポール)
高橋遼伍(KRAZY BEE/元修斗環太平洋王者)
高橋は19年からONEに上がり2勝2敗。昨年3月にタン・カイにKO負けして以来の試合となる。カーンは14年からONEに上がり、18年以降は4勝6敗。ライト級から階級を下げての試合となる。
◆高橋
オファーが早くていい調整ができています。勝ちもボーナスも全部取りたいです。カーフキックで今まで筋肉、骨を壊してきたので、今回はアキレス腱を切りたいですね。カーン選手も僕も打撃が得意で、ONEに求められていることはわかっているので、真っ向勝負したいです。
グラップリング
V.V Mei[山口芽生](フリー/元DEEP JEWELSアトム級王者。元VALKYRIEフェザー級王者)
ダニエル・ケリー[Danielle Kelly](米国)
Meiは2月にジヒン・ラズワンに判定負け。接戦となり、Meiが勝っていたという声も少なくなく、Meiも試合後には判定に不満を述べていた。今回はONEと新たに契約したグラップリング界の実力者・ケリーと打撃無しのルールで対戦する。ケリーは柔術黒帯の25歳。昨年末にグラップリングで元UFCストロー級王者のカーラ・エスパルザと対戦し、バッティングでエスパルザがカットし、ケリーがTKO勝ちとなっている。
◆Mei
連戦でオファーをいただけてうれしいです。大きな大会の中でも呼んでもらえるのは、グラップリングだけでも十分魅せられると期待されていると思うので、期待に応えます。相手はイヴォルブと契約し、総合はせず、まずはグラップリングみたいですけど、かなりレベルが高く、いろんなところから攻撃を出せるようです。ピュアグラップリングというより、自分の総合の良さを出します。
(ラズワンに判定負けしたMei選手から、ラズワンと戦う平田にアドバイスは?)私の記憶が正しければ、あの試合は私が勝っていたと思います。人気のあるほうが勝つと思うので頑張ってください。
対戦カード
ONE MMA 女子アトム級チャンピオンシップ 5分5R
アンジェラ・リー(シンガポール/王者)
スタンプ・フェアテックス(タイ/1位、挑戦者決定GP優勝)
ONE MMA フライ級チャンピオンシップ 5分5R
アドリアーノ・モラエス(ブラジル/王者)
若松佑弥(TRIBE TOKYO MMA/2位)
ミックスルール フライ級 1R・3Rムエタイ(各3分)、2R・4R MMA(各5分)
ロッタン・ジットムアンノン(タイ/ONEムエタイ・フライ級王者)
デメトリアス・ジョンソン(米国/ONE MMAフライ級1位、元UFC同級王者)
ONEムエタイ・バンタム級チャンピオンシップ 3分5R
ノンオー・ガイヤーンハーダオ(タイ/王者)
アラヴァディ・ラマザノフ(ロシア/3位)
ONEキック・バンタム級チャンピオンシップ 3分5R
カピタン・ペッティンディーアカデミー(タイ/王者)
秋元皓貴(イヴォルブMMA/2位)
ONEキック・フェザー級チャンピオンシップ 3分5R
スーパーボン(タイ/王者)
マラット・グレゴリアン(アルメニア/1位、元K-1スーパー・ウェルター級王者)
ONEキック・フェザー級GP決勝 3分3R
チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン/ベラルーシ/4位)
シッティチャイ・シッソンピーノン(タイ/3位)
MMA ライト級 5分3R
青木真也(イヴォルブMMA/3位・元王者)
秋山成勲(チームクラウド)
MMA 女子アトム級 5分3R
ハム・ソヒ(韓国/3位、元RIZIN女子スーパーアトム級王者)
デニス・ザンボアンガ(フィリピン/2位)
キックボクシング ライト級 3分3R
ニキー・ホルツケン(オランダ)
イスラム・ムルタザフ(ロシア)
MMA ストロー級 5分3R
ジェレミー・ミアド(フィリピン)
リト・アディワン(フィリピン)
MMA バンタム級 5分3R
佐藤将光(坂口道場一族/元修斗世界バンタム級王者)
ユサップ・サーデュラエフ(ロシア)
MMA ストロー級 5分3R
池田仙三(パラエストラ松戸/元パンクラス・フライ級王者)
澤田龍人(イヴォルブMMA)
MMA フェザー級 5分3R
アミール・カーン(シンガポール)
高橋遼伍(KRAZY BEE/元修斗環太平洋王者)
MMA 女子アトム級 5分3R
平田 樹(フリー)
ジヒン・ラズワン[Jihin Radzuan](マレーシア)
グラップリング
V.V Mei[山口芽生](フリー/元DEEP JEWELSアトム級王者。元VALKYRIEフェザー級王者)
ダニエル・ケリー(米国)
放送概要
・リードカード ABEMA格闘チャンネル、ABEMA SPECIALチャンネルで3月26日(土)17時より無料生中継
・メインカード ABEMA PPV ONLINE LIVEにて3月26日(土)21時より有料生中継(一般価格 4,500円相当、ABEMAプレミアム会員価格3,600円相当)