ONE Championship 2.5放送:佐藤将光、ブラジルの新鋭に判定負けしMMAバンタム級王座戦線で後退。澤田龍人、1R一本勝ちで2連勝
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ONE Championship「ONE: UNBREAKABLE III」
2021年1月22日(金)収録 2月5日(金)放送 シンガポール・インドアスタジアム
レポート:井原芳徳 写真提供:ONE Championship 中継:ABEMA格闘チャンネル
第5試合 MMA バンタム級(65.8kg) 5分3R
×佐藤将光(坂口道場/FIGHT BASE都立大/2位、元修斗世界王者)
○ファブリシオ・アンドラージ(ブラジル)
判定0-3
佐藤はONEに19年5月から参戦し3連勝。修斗を含めると18年7月から6連勝で、いずれも一本またはKO勝ち。試合は昨年1月のクォン・ウォンイル戦で1R終盤、裸絞めで一本勝ちして以来となる。現在、ONE MMAバンタム級ランキングで、王者・ビビアーノ・フェルナンデス、1位・ジョン・リネカーに続く2位に位置する。
対するアンドラージは17~19年に中国のクンルンファイトや武林風に出場。昨年7月、ONEに初参戦し、マーク・アベラルドに2R裸絞めで一本勝ちしている。ムエタイがベースで、MMAキャリアは浅いが、素早いサブミッションで適応度の高さを印象付けていた。
佐藤は試合前のインタビューで「絶対落としちゃいけない試合ですね。ONEに出ている日本人でタイトルに一番近いと言われて期待されているので、ここで落としたらそこまでの選手で終わってしまいます」等と発言。結果はもちろん、内容でもONEのフロントに健在ぶりを示したい試合だったが、新鋭相手に厳しい結果に。
1R、アンドラージがプレッシャーをかけ、早速右のカーフキックを当てる。佐藤はステップで距離を取り続けるが、1分半ごろにタックルを仕掛けて組み付いて押し込む。佐藤は潜って足関を狙い、腕十字に移行し、また足関を狙うが、アンドラージは防御してスタンドに戻る。またも佐藤はタックルを狙うが、アンドラージは突き放して右ストレートを当てる。スタンドの展開が続き、お互いパンチをヒット。佐藤が組み付けば、アンドラージは左肘を再三当てる。終了間際、やや劣勢の佐藤は打ち合いに持ち込み、積極性を見せて終える。
2R、アンドラージが圧を掛け続け、佐藤が組み付けばアンドラージが左肘を振り回して佐藤を脅かす。スタンドの展開が続き、お互いパンチを当てるものの、なかなかクリーンヒットには持ち込めない。終盤、アンドラージの膝がローブローとなり一時中断。再開後、佐藤はすぐ組み付いて押し込む。佐藤は離れ際にバック肘を当てるが、アンドラージはひるまない。
3Rもスタンドの展開が続き、アンドラージのヒット数がやや上回る。中盤、佐藤が左ローで足を掛けながらテイクダウンを狙う。佐藤は金網に押し込み、背後に乗ってオンブから裸絞めを狙うが、佐藤は振り落とされてスタンドに戻る。終盤、アンドラージが右肘を当て、佐藤は額から出血する。それでも佐藤はグラウンドに持ち込み、またも裸絞めを狙うが、これもアンドラージが防御してスタンドに戻す。
記者採点は佐藤のグラップリングに対処を続け打撃で上回ったアンドラージ。ジャッジ3者もアンドラージを支持すると、佐藤も静かにうなずき、拍手をして敗戦を認めた。
第4試合 MMA ストロー級(56.7kg) 5分3R
○澤田龍人(イヴォルブMMA)
×ロビン・カタラン(フィリピン)
1R 4’19” 裸絞め
澤田は昨年10月にミアオ・リータオに判定勝ちして以来の試合で、2連勝を目指す。
1R、澤田がプレッシャーをかけ、パンチを振りつつ胴タックルを仕掛けて押し込む。だが左膝蹴りがローブローとなり、一時中断し離れて再開する。カタランは右ミドルを放つが、澤田は蹴り足をすくって倒し、中央でトップキープする。中盤、カタランは立つが、澤田は金網に押し込み、再びテイクダウン。澤田はハーフ、マウントと移行し、一発パウンドを落とすと、カタランが背中を向ける。澤田はバックをキープし、裸絞めを極めてタップを奪取し快勝した。
澤田は「ストロー級のランキングに日本人が3人入っているので、僕もそこに入れるように戦いです」と勝利者インタビューで話した。
その他の試合結果
第6試合 MMA アトム級 (52.2kg) 5分3R
×スタンプ・フェアテックス
○アリヨナ・ラソヒナ
3R 4’53” フロントチョーク
第3試合 MMA ヘビー級 5分3R
×メフディー・バルギ
○カン・ジウォン
1R 4’50” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
第2試合 MMA ライト級 (77.1kg) 5分3R
×ラウル・ラジュ
○アフメド・ムジタバ
1R 0’56” KO (右フック)
第1試合 MMA バンタム級 (65.8kg) 5分3R
○ティアル・サン
×ポール・ルミヒ
2R 2’25” TKO (タップアウト:グラウンドパンチ)