ONE Championship 7.12 マレーシア:ペトロシアン、ペットモラコットとの再戦は判定勝ち。秋元皓貴は判定勝ち。森本”狂犬”義久・阿部大治・江藤公洋は黒星
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ONE Championship「ONE: MASTERS OF DESTINY」
2019年7月12日(金) マレーシア・クアラルンプール:アクシアタ・アリーナ
レポート:井原芳徳 photos by ONE Championship
◆主な結果
第15試合 メインイベント キックボクシング フェザー級(70.3kg)ワールドGP一回戦(1) 3分3R
○ジョルジオ・ペトロシアン(イタリア/K-1 WORLD MAX 2009・2010世界トーナメント優勝)
×ペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ/元ルンピニー認定スーパーフェザー級&ミニマム級王者)
判定3-0
両者は5月17日のシンガポール大会で対戦し、ペットモラコットが判定2-1で勝利した。だがONEの競技委員会は、大成敦レフェリーが3秒以上のクリンチをブレイクしない場面があったと判断し、5日後に無効試合に裁定を変更し、今回再戦が組まれた。
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— ONE Championship (@ONEChampionship) 2019年7月12日
グローブは前回同様、通常のボクシンググローブ。レフェリーは変わっている。1R、両者サウスポーに構え、近い距離でペトロシアンが積極的に左ミドルとローを当てる。ペットモラコットも中盤以降は少しずつ左ミドルのヒットを増やし、ペトロシアンのパンチをスウェーする
2R、ペットモラコットは右のテンカオをうまく当てるように。ペトロシアンは左アッパーを一発クリーンヒットするが、それ以外の場面では、ペットモラコットのステップとクリンチワークで攻め手を寸断され続ける。
3Rもペットモラコットがクリンチを織り交ぜつつ、左右の膝を随所で当てて主導権を維持する。ペトロシアンは攻めあぐねつつも随所で左ストレート、左ミドルを返す。最後はペットモラコットが回って流す形で終了する。
前回同様、ジャッジの難しい展開のまま終了。有効打数では上のペトロシアンに軍配が上がった。
第14試合 MMA 女子ストロー級(56.7kg) 5分3R
×アンジェラ・リー(シンガポール/ONE世界女子アトム級王者)
○ミッシェル・ニコリニ(ブラジル)
判定0-3
第13試合 MMA ライト級(77.1kg) 5分3R
○エブ・ティン[イブ・タン](マレーシア/オーストラリア)
×阿部大治(HMC JAPAN/元パンクラス・ウェルター級王者、元J-NETWORKライトヘビー級王者)
2R 4’44” 裸絞め
阿部は昨年10月にONEに初参戦しルイス・サントスに33秒でKOされて以来の試合。今回はウェルター級からライト級に階級を下げての初戦となる。ティンは今大会の地元マレーシア出身のため、阿部にとっては完全にアウェーとなる。
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1R、開始すぐのティンのタックルを阿部は切ったが、直後に左フックを浴びてしまう。だがまたもティンが左右のパンチを振り回してくると、阿部が右フックを当ててひるませ、パンチラッシュで追い詰める。ティンは耐え、片足タックルを仕掛けて来るが、柔道出身の阿部は逆に投げ飛ばして上になる。ティンは下から膝十字を狙うが、阿部は対処してスタンドに戻す。中盤過ぎ、今度はティンの右フックが炸裂し、阿部がフラつくが、阿部も右ストレートでティンをダウンさせ、どちらに転んでもわからない展開に突入する。
2R、ティンがタックルを仕掛けてから、グラウンドでお互い上を取り合い目まぐるしく動く展開に。スタンドに戻ると、ティンの左右のパンチが当たり出し、阿部の動きが落ちてくると、ティンの右ストレートで阿部は倒れて下になる。ティンは上からパウンドと肘をコツコツと当てて阿部を追い詰める。そして30秒を切ると、ティンが阿部を立たせようとしつつバックに回り込み、すぐさま裸絞めを極め、阿部の意識が飛んだところで梅木レフェリーがストップした。阿部はUFC含め4連敗となってしまった。
第9試合 キックボクシング フライ級(61.2kg) 3分3R
○秋元皓貴(イヴォルブMMA/元WBCムエタイ日本フェザー級王者)
×ケニー・ズィー(オーストラリア)
判定3-0
Karate World Champion Hiroki Akimoto outpoints a game Kenny Tse for his second victory in ONE Super Series kickboxing! #WeAreONE #MastersOfDestiny #KualaLumpur #MartialArts pic.twitter.com/Qgflgo0VM2
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秋元は3月の両国大会でのキック復帰2戦目でヨセフ・ラシリに判定負けして以来の試合。ズィーは中国系のオーストラリア人で、3月のミャンマー大会でMOMOTAROに判定負けしている。
グローブは通常のボクシンググローブ。1R、体格で勝る秋元が圧力をかけ、左ミドルを当てると、ズィーは蹴り足をつかんでからバックハンドブローを返す。秋元はその後もミドル、ロー、膝主体で攻め、ズィーは接近戦で時折パンチを返す。若干秋元の攻撃が多い。
2Rも基本的に同じ構図で、なかなか均衡が崩れなかったが、終盤に秋元が左の三日月蹴りを当てると、少しズィーの動きが止まる。その後も秋元がボディ狙いの蹴りで痛めつける。
3Rも秋元がボディにミドルと膝を当てつつ、顔面にも左膝を当てて好印象を残す。反撃を警戒してか、やや慎重にはなったものの、文句無しの判定勝ちを果たした。
第7試合 MMA ライト級(77.1kg) 5分3R 3分3R
○パク・デソン(韓国)
×江藤公洋(和術慧舟會HEARTS)
2R 1’59” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
Dae Sung Park turns in a dominant TKO win over fellow ONE Warrior Series alumnus Kimihiro Eto! #WeAreONE #MastersOfDestiny #KualaLumpur #MartialArts pic.twitter.com/GH3yGGmKEl
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DEEPを主戦場としてきた江藤は、ONEのトライアウトマッチ「ONE Warrior Series」で3連勝し、本戦大会に昇格して今回が初戦となる。今回の相手のデソンとは昨年3月のWarrior Series初戦で対戦し、デソンが1R KO勝ちしている。
1R、サウスポーのデソンに対し、江藤は片足タックルを仕掛けるが、少し距離が遠いため切られてしまう。デソンは時折左ミドルをヒット。お互いパンチを当てる場面もあるが、手数は少なく慎重だ。江藤は打撃を警戒し、なかなか得意のタックルを出せない。
2R、デソンが序盤から左ストレートと左ハイを連続で当て、江藤はダウンする。江藤はすぐさまタックルでしがみつくが、デソンが突き放し、パンチを連打して追い詰める。江藤はギリギリで耐えると、しがみついて休むが、デソンが突き放すと、再びパンチを連打する。江藤はまたもダウンし、片足タックルでしがみつくが、デソンが膝、パウンドを当て続けたところで梅木レフェリーがストップ。江藤は再戦も完敗に終わった。
第6試合 MMA フライ級(61.2kg) 5分3R
○アレクシ・トイヴォネン(フィンランド)
×藤沢彰博(心技道場)
1R 3’27” 裸絞め
第1試合 キックボクシング フライ級(61.2kg)
○ジョシュ・トナー(オーストラリア)
×森本”狂犬”義久(BRING IT ONパラエストラAKK/RISEフェザー級(57.5kg)2位)
判定3-0
Australia’s Josh Tonna kicks off ONE: MASTERS OF DESTINY in style with a hard-fought unanimous decision win over Yoshihisa Morimoto! #WeAreONE #MastersOfDestiny #KualaLumpur #MartialArts pic.twitter.com/rme3wFfubi
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森本は5月19日のRISE後楽園大会で篠塚辰樹との延長に及ぶ死闘を制し判定勝ち。大会前の篠塚との舌戦での「拉致して拷問したい」といった過激発言は話題を呼び、試合9日前にYoutubeのAbemaTV公式チャンネルにアップされた紹介VTRは30万を超える再生数を記録した。昨年、RISEを通じてONEと契約し、今回ONEに初参戦する。
対するトナーは16年11月のK-1 WORLD GP初代フェザー級(57.5kg)王座決定トーナメント一回戦で小澤海斗に左テンカオで1R KO負け。1月のONEで秋元皓貴に判定負けしたが、右ストレートでダウンを奪う場面もあった。
試合場はリング。グローブはMMAと同じオープンフィンガーグローブを着用する。1R、体格で勝るトナーが圧力をかけるが、森本はかわしつつ右ローをコツコツとヒットする。森本は1分ごろからパンチ、ミドルを立て続けに出し、コンディションも良さそうだ。中盤には右ストレートを当て、少しトナーを後退させる。トナーは右ローを嫌ってか、サウスポーにスイッチするように。
2Rもトナーがサウスポーに構えて圧力をかけていると、左ストレートを当て、左ミドルも連打してくるが、森本はトナーの左ミドルに右ストレートを合わせてトナーをひるませる。だがトナーは左膝、ミドルを効かせていると、じわじわ挽回する。終盤、森本のパンチとローの連打の打ち終わりに、トナーが右フック当て、一瞬森本の腰が沈み、印象を悪くしてしまう。これでポイントは五分か。
3R、序盤から左ストレートをもらった森本だが、すぐ前に出て、パンチを振るい、バックハンドブローも当てる。だが耐えたトナーは左の膝をボディに突き刺すと、森本が顔をしかめるように。森本が下がり気味になると、トナーは左ハイも当てて攻勢を印象付ける。結局この3Rの攻勢が決め手となり、トナーが判定勝ちし、森本はONE初戦で黒星を喫してしまった。とはいえ森本は第1試合で口約通りの激闘を繰り広げており、今後もONEに起用される可能性は十分ありそうだ。
ONE Championship 7.12 マレーシア:森本“狂犬”義久、RISEからONEへ初参戦「クソ前座だから、マジでムカつくんで、熱い試合がしたい」AbemaTV中継金曜19時冒頭から必見