Krush 2.16 後楽園ホール:玖村将史、軍司泰斗とのパンチ戦制しスーパー・バンタム級王者に。レオナ・ペタス、朝久泰央下しスーパー・フェザー級王座に前進
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
リバーサルジム久喜WINGS
未経験者でも大丈夫!様々な年代の会員さんがキック・柔術・MMA等を楽しくトレーニング!今なら入会金等無料!
Krush.98
2019年2月16日(土)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第9試合 第6代Krushスーパー・バンタム級(55kg)王座決定トーナメント決勝 3分3R(延長1R)
×軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス/元Krushバンタム級(53kg)王者、K-1甲子園2016 -55kg優勝/55.0kg)
○玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス/55.0kg)
判定0-3 (豊永29-30/山根28-30/山崎28-30)
※玖村が王者に
寺戸伸近が返上した同王座を争うトーナメントには8選手が参加し、9月30日と10月28日12月16日に準決勝が行われた。バンタム級から階級を上げた軍司は森坂陸に本戦判定勝ち、椿原龍矢に延長判定勝ちし決勝へ。玖村(くむら)兄弟の弟・将史(まさし)は大岩翔大に1R KO勝ち、ビクトー・サラビアに延長判定勝ちし決勝進出した。両者弱冠20歳というフレッシュな顔合わせは、若さあふれるスピーディーな攻防となる。
1R、開始しばらくは将史が蹴り主体で攻めていたが、軍司が接近戦でのパンチの展開に持ち込み、左ボディを巧く当てる。だが次第に将史も左右のフックのヒットを増やし挽回する。
2Rも接近戦でのパンチ主体の攻防。お互いバッティングもあるが、そのダメージが尾を引く感じは無い。軍司は左ボディ、将史は左右のフックを随所で印象良く当て、右ミドルも絡める。軍司もすぐ持ち直すが、何度か将史が軍司をパンチでのけぞらせ、やや好印象か。
3R、将史はローブロー、バッティングに苦しむが、再開すると前に出て軍司とパンチの打ち合いを展開。軍司はボディと顔面のコンビネーションでの連打を決める場面もあるが、将史が左右のフック、ストレートを随所で当て返す。
記者採点は2Rに将史につけ29-30で将史。ジャッジ3者とも将史につけ、勝利を宣告されると涙を流して喜んだ。ベルトを巻いた将史は「軍司選手は強いとわかっていて、タイトルマッチなので、ずっと不安でしたけど、ジムのみんなが練習を見てくれて、だんたん自信に変わりました。チームキングスのみんな、ありがとうございます。大阪で兄の修平とずっとやって来て、Krushのベルトが取れるとは思っていました。でもここがゴールとは思っていません。強い選手が他の団体から集まるようなチャンピオンになりたいです。玖村兄弟をこれからもよろしくお願いします」とアピールし、バックステージでは「K-1で断トツで強い武居(由樹)選手とKrushチャンピオンとしてやらないといけないと思っています」と話した。
第8試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○レオナ・ペタス(THE SPIRIT GYM TEAM TOP ZEROS/中国英雄伝説アジア-60kg級トーナメント2016優勝/60.0kg)
×朝久泰央(朝久道場/59.4kg)
判定3-0 (山根30-28/太田29-28/山崎29-28)
レオナは9月の安保璃紅戦の前に交通事故に遭い、怪我のため欠場。7月の日中対抗戦でジャオ・チョンヤンをKOして以来の試合となる。朝久兄弟の弟・泰央は、2年前の第5代王座決定トーナメント準決勝でレオナと対戦し、1Rに右フックでダウンを奪われ判定負けしている。12月のK-1大阪大会では璃紅に判定勝ちし、成長ぶりを印象付けていた。12月大会では島野浩太朗が大岩龍矢を相手に防衛し、3月大会では西京佑馬相手に2度目の防衛戦を行うことが決まっているが、両者とも前日会見で不満を口にしており、そのうっ憤を試合で爆発させたいところだ。
1R、時折スイッチする泰央に対し、レオナは動じずに右ミドル、右ボディストレートを当て続けると、接近戦で泰央の右肘を上げる独特のガードの隙間から右ストレートをヒットしてぐらつかせ、右ストレートを当て続けてダウンを奪取する。前回同様1Rからダウンを奪う展開だ。レオナは左ジャブを突いて自分の距離を保ち続けている。
2R、泰央がスイッチしながらローを当て続けていると、少しずつレオナの左太腿が赤くなり、終盤には少しバランスが悪くなる。レオナもローを返し続け、終了間際にはパンチと膝をまとめ、悪印象を埋める。
3Rも執拗に泰央がローを当て続け、ハイやミドルも絡め好印象。レオナはクリンチが増え、接近戦でも攻撃をあまり当てられず不利な状況が続くが、泰央に決定打を与えぬまま終了。1Rのポイントを守り切る形で勝利をもぎ取り、王座挑戦に大きく近づいた。記者採点は3Rは泰央が取り29-28でレオナ。
第7試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
×剣闘士“俊”(K-1ジム総本部チームペガサス/59.9kg)
○里見柚己(K-1 GYM横浜infinity/60.0kg)
4R 判定0-3 (豊永9-10/山根9-10/山崎9-10)
3R 判定1-0 (豊永29-29/山根30-29/山崎30-30)
剣闘士は11月のKHAOSで長崎秀哉を、里見は11月のKrush10周年大会で山本真弘をKO。どちらもメインイベントでベテラン勢を撃破している。
1R、里見がサウスポーに構え、左ミドルを当て続けて主導権。俊は受け続け、蹴り返せない状態が続く。
2Rも同じ構図が続いていたが、少しずつ俊がパンチを返していると、右ボディが効き目を発揮し、少し里見が終盤には下がる場面も。
3Rはその流れが顕著になり、俊が右ボディ、右膝、右の奥ローを当て続け、里見は口を開いて下がり続ける。記者採点は1R里見、3R俊で29-29。ジャッジ2者がドローで延長へ。
延長R、里見は盛り返し、序盤から左ミドル、左ハイ、左ストレートを積極的に当てる。俊も中盤から右インローを当て、少し盛り返すが、蹴りを狙い過ぎてパンチが出ず、ジャッジに印象を残せないまま終了。記者採点は里見でジャッジ3者も里見に付け、接戦を制した。
第6試合 初代Krushクルーザー級(90kg)王座決定トーナメント一回戦Bブロック 3分3R(延長1R)
×愛鷹 亮(力道場静岡/Bigbangヘビー級王者/89.5kg)
○RUI(K-1ジム蒲田チームキングス/90.0kg)
3R 2’31” KO (左飛び膝蹴り)
クルーザー級王座決定トーナメントは前回1月大会で開幕し、一回戦のうちAブロック2試合が行われ、K-Jeeが工藤勇樹を、杉本仁が俊雄をKOし、順当に準決勝に進んだ。
1R、愛鷹が圧力をかけ続けるが、RUIはサウスポーに構えて回ってかわしつつ、随所で左のテンカオを顔面とボディに当て、愛鷹を苦しめる。
2R、愛鷹が圧力を強め、右ボディを随所で当て続けていると、RUIは少し苦しそうな表情を浮かべるように。RUIは左膝を当てるが1Rよりも減り、ロープを背負う時間が長くなり、印象を悪くする。
3Rも愛鷹が同じように圧力をかけ続け、右ボディを当て、優位を維持していたが、終盤、RUIの左の飛び膝がクリーンヒット。愛鷹は立とうとしたが朦朧としており、レフェリーがKOを宣告した。
第5試合 初代Krushクルーザー級(90kg)王座決定トーナメント一回戦Bブロック 3分3R(延長1R)
×OD・KEN(ReBORN経堂/89.5kg)
○植村真弥(ウィラサクレック・フェアテックス幕張/WMC日本ヘビー級王者/89.3kg)
2R 1’41” KO (パンチ連打)
1R、OEが植村をコーナーに詰め、右の膝を植村の大きな腹に立て続けにヒットするが、植村は耐えると右フックを返し、ダウンを奪う。
2RもODが右膝を連打するが、植村は耐えると、ODをコーナーに詰め右フックを連打。少しずつODの動きが落ち、膝から崩れ落ちダウン。ODは立ったが10カウントまでにポーズが取れず、植村が下馬評を覆しKO勝ちした。5月の準決勝はRUIと対戦する。
第4試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
×佐野天馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/Bigbangフェザー級王者/57.5kg)
○TETSU(月心会チーム侍/57.4kg)
判定0-2 (梅木29-29/太田27-30/伊藤28-30)
佐野は中国でユン・チーに勝利し、Bigbangではフェザー級王座を防衛し、約1年ぶりにKrushに帰還する。TETSUは6戦5勝1敗の18歳。
1R、TETSUが積極的にパンチと蹴りを放つが、佐野も打ち合いで当て返し、差はつけさせない。
2R、TETSUはパンチ主体のヒット&アウェーを続けつつ、飛び膝も当てる。佐野は左ミドル、左ボディを随所で効かせ、TETSUの体力を削ろうとするが、少し手数が足りない感がある。
3Rも同じような構図が続き、少しTETSUの攻撃が落ちて来たが、終盤には右ストレートを当て巻き返す。記者採点は2RにTETSUに付け29-30。ジャッジ1者はドローで、2者がTETSUを支持した。とはいえ27-30の採点は、佐野のボディと足狙いの攻撃に対する評価が低すぎる気がする。
第3試合 スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
×林 勇汰(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/55.4kg→54.8kg)
○佐々木洵樹[じゅんき](POWER OF DREAM/プロボクシング元東洋太平洋フェザー級13位、元日本7位/54.9kg)
判定0-3 (太田29-30/伊藤28-30/新美28-30)
佐々木は北海道旭川市出身、91年6月14日生まれの27歳。身長は170cmでサウスポー。帝拳ジム出身で09年にプロボクシングデビューし、6月の試合までの戦績は23戦19勝(7KO)4敗。東洋太平洋フェザー級13位、日本同級7位の実績がある。武居由樹や江川優生が所属するPOWER OF DREAMに移籍し、キックボクサーとして再始動する。
1R、佐々木はサウスポーに構え、開始すぐから左のミドル、ローをヒット。ボクサーの面影の無い構えに動きだが、時折放つパンチは鋭く、左ボディストレートで林は顔をしかめる。
2R、林が右のインローを当て続けていると効き目を発揮。さすがに足を鍛える時間は足らなかったか?佐々木はクリンチが増え、山根レフェリーから警告を受ける。
3R、佐々木は前に出てパンチ主体に切り替え、クリーンヒットに至らないが手数を上げ挽回する。林は時折右インローを当て抵抗し、大差はつけさせない。記者採点は29-29でドロー。ジャッジ3者とも佐々木を支持し、佐々木がキック初戦を白星で飾った。
第2試合 スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
○亀本勇翔(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/55.0kg)
×出貝泰佑(TEAM GYAKUSAN/元Bigbangスーパーバンタム級王者/54.8kg)
判定3-0 (梅木30-27/鶴和30-27/豊永29-27)
※3R左ミドルキックで出貝に1ダウン
第1試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
○竹内悠希(K-1ジム五反田チームキングス/64.8kg)※K-1 GYM EBISU FREE HAWKから所属変更
×眞暢(TEAM ONE LINK/65.0kg)
1R 2’58” KO (3ダウン:パンチ連打)
プレリミナリーファイト第3試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R
×ソルデティグレ・ヨースケ(Team Yosuke/60.0kg)
○聖也(ウィラサクレック・フェアテックス西川口/60.0kg)
判定0-2 (28-29/28-28/28-29)
プレリミナリーファイト第2試合 バンタム級(53kg) 3分3R
×橋本裕也(K-1ジム五反田チームキングス/52.5kg)
○藤田和希(K-1ジム目黒TEAM TIGER/52.5kg)
判定0-3 (29-30/29-30/29-30)
プレリミナリーファイト第1試合 ライト級(62.5kg) 3分3R
○川上浩平(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/62.4kg)
×安田学登(K-1ジム蒲田チームキングス/62.3kg)
1R 1’05” KO (右ストレート)