Krush 9.30 後楽園ホール:ゴンナパー&ジョーダン・ピケオー、判定勝ちで王座防衛。ピケオーは木村“フィリップ”ミノルに対戦要求
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Krush.93
2018年9月30日(日) 後楽園ホール
レポート:久保与志 写真提供 (C)Good Loser
第9試合 ダブルメインイベント2 Krushライト級(62.5kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
○ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/王者/63.2kg→62.2kg)
×大沢文也(TANG TANG FIGHT CLUB/挑戦者/62.5kg)
判定3-0 (30-29/30-29/30-29)
※ゴンナパーが初防衛
1R、完全にガードを下げた構えからステップを踏み、飛び込んで鋭い右ストレートを見せる大沢。ゴンナパーは徐々に距離を詰めると、右フックと左ミドルで襲いかかる。大沢は距離が詰まるとボディを連打してすぐに離れ、コーナーは背負わないようにサークリングしていく。記者採点は10-10のイーブン。
2R、左ミドルで前に出て、さらに右フックから強い左ローを叩き込むゴンナパー。左ストレートも浅くヒットして大沢がのけぞる。ローを増やしてステップを殺しにかかるゴンナパーに、大沢もボディショットで前に出てショートレンジで打ち合う。大沢はロー、ミドルを被弾しながらも左ボディから右アッパーを盛んに狙う。ゴンナパーの強烈な左ローで大沢の足が流れ始める。記者採点は10-9でゴンナパー。
3Rも至近距離での攻防になり、大沢の蹴りがローブローになり中断。再開後、ゴンナパーがプレッシャーを強めて膝蹴りとローでたたみかける。さらに左ストレートで大沢がバランスを崩すが、レフェリーはスリップと判断してダウンは取られず。頭をつけての打ち合いでゴンナパーが右アッパーを当てると、大沢はもっと打って来いよとさらに打ち合いを誘う。大沢はアッパーを狙い続けるがクリーンヒットは奪えず。記者採点は10-9、トータルスコア30-28でゴンナパー。
判定は3者共に30-29と1ポイント差ながらゴンナパーが勝利して初防衛に成功した。ゴンナパーは以前のウェイトと勘違いしていた昨日の減量失敗(再計量でクリア)を詫びると、改めてK-1ライト級王者・卜部功也との対戦をアピールした。
第8試合 ダブルメインイベント1 Krushスーパー・ウェルター級(70kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
○ジョーダン・ピケオー(オランダ/マイクスジム/王者/69.8kg)
×和島大海(月心会チーム侍/挑戦者/70.0kg)
判定2-0 (29-29/30-29/29-28)
※ピケオーが4度目の防衛
1R、和島が左ミドルを蹴ると、すぐに速い右ミドルをリターンするピケオー。ピケオーは細かくステップを踏みながら、左ジャブから右ストレートで突っ込んでいく。ローブローでの中断後、ピケオーはインファイトに持ち込んでボディショットからアッパーを突き上げる。離れても強烈な右ミドルを連打するピケオー。和島も左ハイからプッシュしてパンチで押し返す。記者採点は10-9でピケオー。
2R、和島が左ローから左ストレートで飛び込むと、ピケオーは距離を保っての右ミドルから豪快な右フックのダブル。和島は奥足ローを盛んに蹴り、カットしないピケオーは少し足が止まる。ピケオーは右ストレートをボディに打ち込むと、テンカオから顔面に右ストレートを入れて流れを引き戻す。記者採点は10-10のイーブン。
3R、奥足ローを蹴る和島に、ピケオーは詰めてテンカオを突き刺す。ピケオーはクリンチの離れ際に鋭い右ストレートを狙う。和島は左ストレートと左ハイで手数を増やすが、ピケオーはダッキングで外しつつ前に出て互いに膝蹴りの応酬。前に出続ける和島だが、ピケオーは攻撃をもらうと必ずリターンして攻勢を握らせない。記者採点は10-9、トータルスコア30-28でピケオー。
判定は29-29、30-29、29-28の2-0でピケオーが防衛。判定が告げられるとピケオーは和島を抱え上げてチャンレジャーの健闘を称えた。Krush最多の4度目の防衛を果たしたピケオーはウェルター級王者・木村“フィリップ”ミノルををリング上に呼びこみ、ウェルター級での対戦をアピール。木村も快諾し、現役王者同士の対決が実現濃厚となった。(翌日の記者会見で、11月3日のK-1での対戦が発表された)
第7試合 セミファイナル スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○安保璃紅(team ALL-WIN/元王者)
×川口拓真(K-1ジム総本部チームペガサス)
3R 1’53” TKO (レフェリーストップ:セコンドからのタオル投入)
1R、詰めてくる川口を安保が左ボディで迎え撃つと、そこから右ストレートをヒット。川口が重心を下げると腹を抉るように左ミドルも入れていく。川口は右ハイをブロックすると、そのまま押し込むようにして右ストレートを狙う。記者採点は10-9で安保。
2R、強い左ジャブを差していく安保は、サウスポーにスイッチして左ハイ、ミドルと放っていく。オーソドックスに戻っても左ミドルを連打する安保に対し、川口も前に出てパンチから右ミドルにつなげていく。記者採点は10-10のイーブン。
3R開始直後、安保が左フックから右ストレートでダウンを奪う。立ち上がった川口に鋭い前蹴りを突き刺すと、さらに前蹴りからパンチの連打でダウンを奪取。安保がなおもラッシュをしかけたところで川口陣営からタオルが投入され、安保がTKO勝ちを収めた。
第6試合 Krush第6代スーパー・バンタム級(55kg)王座決定トーナメント一回戦Aブロック 3分3R(延長1R)
○軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス/元バンタム級(53kg)王者)
×森坂 陸(エスジム)
判定2-0 (30-28/30-30/30-28)
1R、前蹴りを盛んに飛ばす森坂に対し、パンチのコンビネーションからボディを叩く軍司。森坂は距離を取ってミドルを蹴っていくが、軍司はブロックしつつ距離を詰め、左右のフックを上下に打ち分ける。記者採点は10-10。
2R、軍司は右ローでストップしながらボディを交えたコンビネーションでペースを握り始める。森坂は蹴りの数が減り、軍司が左ボディを軸に右ハイ、ストレートを狙って攻勢をかける。記者採点は10-9で軍司。
3R、苦しくなった森坂は横蹴りで前進してバックブローを狙う。軍司は蹴りを外しつつジャブから右ストレート。軍司は足を使って周り、森坂が詰めてくると左フック、右ストレートで迎え撃つ。森坂は最後まで空転気味で試合終了のゴング。記者採点は10-9、トータルスコア30-28で軍司。判定は30-28、30-30、30-28の2-0で軍司が勝利し、準決勝に駒を進めた。
第5試合 Krush第6代スーパー・バンタム級(55kg)王座決定トーナメント一回戦Aブロック 3分3R(延長1R)
○椿原龍矢(月心会チーム侍)
×亀本勇翔(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
2R 2’44” KO (3ダウン:パンチ連打)
1R、右ミドル、三日月蹴りと右の蹴りで先手を取っていく椿原。亀本は前に出ながらカウンターで左ストレートを狙っていくが、速い出入りで一気に距離を詰めると左右のハイを放つ。記者採点は10-10のイーブン。
2R、椿原は右ストレートで詰め、さらに膝蹴りもヒット。ローブローの中断後、再び椿原が右ストレートをヒットして顔面を跳ね上げる。亀本が膝蹴りで前に出たところを椿原がカウンターの左ストレートでダウン。立ち上がった亀本に再び左ストレートを叩き込み2度目のダウンを奪うと、怒涛のラッシュを浴びせて一気に試合を終わらせた。
第4試合 スーパー・ウェルター級(70kg) 3分3R(延長1R)
×山崎陽一(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/Bigbang王者)
○藤村大輔(A-BLAZE×KICKGYM)
4R 判定0-3 (9-10/9-10/9-10)
3R 判定1-1 (30-29/28-29/29-29)
1R、開始すぐに藤村がパンチとローで山崎をコーナーに詰める。山崎は顔面のガードを固めつつ、右ロー、テンカオをリターン。藤村の攻撃が止まると山崎も右ミドル、右ストレートを放つが、藤村は強烈な左ボディから再びパンチをまとめる。山崎はガード崩さず左右のローを蹴って前進。藤村も強い右ミドルをヒットしてラウンドを終える。記者採点は9-10で藤村。
2R、右ローの連打から右ストレートを狙う山崎。藤村はワンツーから右ミドル。そこから山崎のガードの隙間を縫うように顔面への前蹴りを狙う。山崎は前進して右フックをヒット。そこから頭をつけて左右のボディを叩き込み、顔面へのパンチへつなげる。藤村は下がりながらも右ミドル、スイッチしての左ミドルで応戦。山崎は奥足ローを連打してプッシュする。記者採点は10-9で山崎。
3R、藤村が膝蹴りで前に出れば、山崎もすぐに膝蹴りを返して引かず。体格で勝る藤村が押すような左リードで押し込みつつ右ストレート、右ミドルをヒット。山崎も左アッパーを返すが、藤村が押し返して右ストレートを当てる。左ジャブから左ボディを当てこむ山崎。頭をつけての打ち合いが展開されるが、藤村が手数と攻撃のバリエーションでやや攻勢か。藤村の左フックで山崎が膝をついたところで試合終了のゴング。記者採点は9-10、トータルスコアは28-29で藤村。判定は三者三様の1-1でドローとなり、延長戦に突入する。
4R、リング中央で足を止めての打ち合いを展開する両者。山崎が膝蹴りを入れれば、藤村もすぐに膝をお返しする。共に疲れたか少し攻撃が止まるが、藤村はプッシングも上手く使いながら手数で押す展開でタイムアップ。記者採点は9-10で藤村、ジャッジも3者共に藤村を支持し、前回と同様に延長戦の末に藤村が勝利を掴んだ。
第3試合 ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
×平山 迅(ROYAL KINGS)
○瑠久(K-1 GYM横浜infinity)
4R 判定1-2 (10-9/9-10/9-10)
3R 判定1-1 (30-29/28-29/29-29)
1R、互いに強い右ローを蹴りながら、平山は右の強打を狙う。瑠久は左リード、ミドルも上手く使いながら右ストレートを浅くヒット。ロープを背負う瑠久だが、クリーンヒットはもらわずカウンターでパンチを当てる。記者採点は9-10で瑠久。
2R、両者強打を警戒して単打の応酬が続き、瑠久が少し出始めると平山がカウンターで左フックを当てる。瑠久も手数で応戦してペースは渡さない。記者採点は10-9で平山。
3R、瑠久はサウスポーにスイッチして左ミドルを連打するが、平山は詰めて左フックを当てこむ。瑠久は顔面へのバックスピンキックを狙うと、さらにバックブロー。平山は左ジャブで押し込んで右ストレートを狙う。記者採点は10-10、トータルスコア29-29でドロー。判定は30-29、28-29、29-29と3者3様で延長戦へ突入。
延長R、距離を詰めて左を狙う平山だが、瑠久も手数で応戦して押し返す。左リードは当てている平山だがその後が続かず、瑠久が手数でやや押す展開でタイムアップ。記者採点は9-10で瑠久。判定は1-2、スプリットデシジョンながら瑠久が辛うじて勝利した。
第2試合 バンタム級(53kg) 3分3R(延長1R)
×出貝泰佑(TEAM GYAKUSAN/元Bigbangスーパーバンタム級王者)
○晃貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
判定0-3(28-29/28-29/29-30)
1R、互いに前蹴り、ローでけん制し合う慎重な立ち上がり。出貝は細かい左ジャブと前蹴りで詰める。晃貴はガードを固めつつ、左ミドルとパンチで前に出ようとするが手数が少ない。記者採点は10-10のイーブン。
2R、晃貴は左ミドルの数を増やし、前に出て左右のフックを振るう。出貝はジャブとプッシングを駆使して晃貴をロープ際に下げさせる。記者採点はこのラウンドも10-10。
3R、前進してきた晃貴にカウンターでバックブローを狙う出貝。ブレイク後のショートレンジで晃貴が左フックをヒット。至近距離での膝蹴りも入れながらパンチでビッグヒットを狙う。前には出ていく出貝だが、手数は明らかに減った状態で試合終了。記者採点は9-10、トータルスコア29-30で晃貴。判定は28-29、28-29、29-30の判定0-3で晃貴が勝利した。
第1試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
○鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス)
×蓮實 光(パラエストラ栃木)
3R 0’42” KO (左ハイキック)
1R、サウスポーから強い左ミドルを蹴る鈴木に、蓮實は反則のキャッチからのパンチを放ってしまう。ミドルをもらいながらもインローを返す蓮實。鈴木は左ハイも狙うが、蓮實はスウェーでしっかりかわす。記者採点は10-10のイーブン。
2Rも左ミドルを連打する鈴木。低めの左ミドルを多用して蓮實は距離を詰められなくなる。足が止まってきた蓮實に鈴木は左ミドルから左ストレートをクリーンヒット。まともにもらった蓮實はタックル気味の組み付きで強引に転がす。記者採点は10-9で鈴木。
3R、開始直後に鈴木が左フックでダウンを奪う。立ち上がった蓮實にさらに左ストレートで2度目のダウンを追加すると、最後は左ハイをクリーンヒットして豪快にKOしてみせた。
プレリミナリーファイト第2試合 ライト級(62.5kg) 3分3R
△関川和将(DTS GYM)
△塚本拓真(TANG TANG FIGHT CLUB/第5回K-1アマチュア全日本チャレンジAクラス-65kg優勝)
判定0-0 (29-29/29-29/29-29)
1R、長身の塚本がステップを踏みながら右ロー、パンチから前蹴りを蹴っていく。関川は右ロー、ミドルを蹴りつつ距離を詰める。記者採点は10-10。
2R、関川が右ローをコツコツと当てつつ右フックも狙う。パンチと前蹴りで前に出ようとする塚本だが、まともに右ローをもらって足が流れ始める。塚本は自ら距離を潰して膝を狙うが、関川も左ボディから右ローをヒット。終了間際に塚本が右アッパーをヒットすると、関川が大きくグラつく。記者採点は9-10で塚本。
3R、立ち上がりはダメージの見えた関川だが、左ボディから詰めていくと右ロー、さらに顔面への右フックをヒットさせる。塚本は手が返せずにロープに押し込まれ、関川が右ハイ、フックで攻勢をかける。記者採点は10-9、トータルスコア29-29でドロー。判定は29-29、29-29、29-29の0-0でドローに終わった。
プレリミナリーファイト第1試合 スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R
×鮫島博人(ウィラサクレック・フェアテックス荒川)
○晃弘(K-1 GYM横浜infinity/第4回K-1アマチュア全日本大会チャレンジAクラス-55kg優勝)
3R 1’45” KO (パンチ連打)
1R、サウスポーから鮫島がパンチから左ミドルを蹴っていくが、ラウンド終盤に晃弘がパンチの連打から右を当ててダウンを奪う。さらにパンチをまとめる晃弘に、鮫島はカウンターで右フックをヒットしてダウンを奪い返す。記者採点は10-10のイーブン。
2R、距離を取って蹴っていく鮫島に、晃弘は右ストレートから詰めてインロー。晃弘がインファイトに持ち込んで連打をまとめる。晃弘はパンチのヒットを重ね、そこから右ハイも狙う。記者採点は9-10で晃弘。
3R、鮫島も右フックで前に出てくるが、晃弘が左右のフックをヒットさせて鮫島がダウン気味に手をつく。そして再び右ストレートをクリーンヒットすると、今度は腰から崩れ落ちるようにダウン。何とか立ち上がるもダメージは深く、連打をまとめて晃弘がKO勝ちした。