K-1 11.3 さいたまスーパーアリーナ:木村“フィリップ”ミノル、ピケオー戦で示すは「世界でも通用するキックボクシング」。卜部弘嵩、芦澤竜誠戦で「フェザー級王座挑戦は俺しかいないって思わせる」
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K-1 11月3日(土/祝) さいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナ大会に本戦3試合、プレリミナリーファイト2試合が追加され、全カードが揃った。(※写真 (C)M-1 Sports Media)
元K-1 WORLD GP&Krushスーパー・フェザー級(60kg)王者の卜部弘嵩は、フェザー級(57.5kg)転向を見据えて7月のKrushで58.5kg契約でシュエ・シェンジェンと対戦し勝利したが、今回はフェザー級に下げての初戦。6月のフェザー級王座決定トーナメントで準決勝に進み、9月のK-1で小澤海斗から2ダウンを奪って判定勝ちした芦澤竜誠との対戦が決まった。今大会では同級王者・村越優汰がアレックス・リーバス(スペイン)とノンタイトル戦を行うため、この2試合は対比されることになり、弘嵩×芦澤の勝者がベルトに一歩近づくだろう。
昨日9月30日のKrush後楽園大会のリング上で対戦合意していたジョーダン・ピケオー(Krushスーパー・ウェルター級(70kg)王者)と木村“フィリップ”ミノル(Krushウェルター級(67.5kg)王者)との一戦は、11月のK-1のリングで行われることになり、ウェルター級よりも500g重い68kg契約となっている。
加藤久輝は米国のMMA大会ベラトールとのスケジュールの兼ね合いもあり、9月のK-1のクルーザー級初代王座決定トーナメントを辞退していたが、トーナメント見て奮い立ち、11月大会への参戦を志願。同トーナメントのリザーブファイトで古田太一に3R膝蹴りでKO勝ちしたRUIとの一戦が用意された。
10月1日のカード発表会見で弘嵩は「フェザー級タイトルを見据えているので、世界3位の芦澤選手との試合は凄く大事です。今、一番勢いに乗っている芦澤選手、楽しみです」「芦澤選手は小澤選手にも完勝して、一戦一戦強くなっていますね。気を抜くつもりは全くないですけど、お客さんが想像している以上のものを見せるのがプロだと思っているので、しっかり勝って(村越への挑戦者は)俺しかいないって周りが思うような試合がしたいです」と、芦澤を評価しつつも勝利に向け気合十分。芦澤のやや変則的なスタイルへの対応についても「僕も長いキャリアで色んな選手とやってきた」と対応に自信を示した。
7月の試合のタイミングではモデルの高橋ユウさんとの婚約も発表。一夜明け会見で弘嵩は「階級を落とすために、食事面でしっかりサポートしてくれます」と明かしていた。今回の会見でも弘嵩は「コンディションはいいですよ。節制して練習も100%の状態でやっています。キャリアの中でも一番、プロの格闘家として生きている感じです」と充実ぶりを語った。
対する芦澤は弘嵩に対し「結婚おめでとうございます」と紳士的な態度を見せ、「僕はずっとKRESTは嫌いと言っているけど、武尊選手、卜部兄弟、山崎(秀晃)選手は認めると言っていた」「11月は遊ぶと言っていたのに、今回やるのは卜部選手が相手だから」と敬意も示したが、「11月は卜部選手が結婚してから最初の試合で、メディアにも注目されるでしょうけど、僕がぶっ倒して、メディア的には面白くないけど、K-1を面白くします。一発の殺し合いがしたいですね」と、芦澤らしい挑発も忘れず、「6月大会も9月大会も俺が一番盛り上げたので、11月も一番盛り上げます」と宣言した。
ピケオーは「いい試合にになりそうです。ミノルは僕と同じように前に出てくれる選手です。僕が前に行くまでもなく、ミノルが前に来てくれるので、必然的に打ち合うことになるでしょう」と、試合が楽しみな様子。「K-1を昔から見ていたので、K-1のタイトルが欲しい。この試合の勝者が(ウェルター級王者の久保優太の)タイトルに挑戦してもいい。トーナメントは好きじゃない」とも話し、木村戦をベルトへの近道にしたい考えだ。
対する木村も「11月3日のK-1に出る方向で準備していて、モチベーションが高いのに、それに合った相手いなくて、燃えるものが無かったんですけど、昨日のピケオー選手の完璧な勝利を見て、一番心が燃えました。体格差もあって、厳しいチャンレンジになると思いますけど、その壁をぶっ壊しに行こうと思います。めっちゃ楽しみです」と気合十分だ。
ピケオーについては「自分のスタイルもあって、オランダ式のオールドスクールなキックボクシングも出来るし、一ファイターとして魅力を感じる」「世界のキックボクシングをできる選手」と絶賛。この日の木村からは、「世界」という言葉が度々出た。現状のK-1のコメントでの煽り合戦の元祖ともいえる木村だが、そちらばかりが注目されがちな流れに警鐘を鳴らした。
「舌戦したからどうかとかは今は好きじゃなくて。今のK-1はあまりいい方向に行ってないので、僕にとってはですよ(笑)。世界のキックボクシングを体現できるのがいないと、あまり良くない、スポーツとして。その中、ピケオー選手の試合を見て、これだなって。もっとワールドワイドに、世界のキックボクサーと戦いたい。ピケオー選手はそれができる」
「僕の持っている格闘技観をもっと表現していきたい。それが一部の日本の格闘技ではめっちゃできていて、悔しい思いがあるんですけど、できていないのが多くて。あくまで僕の考えですけど。自分の思う格闘技を体現しなきゃという使命感が生まれてきました」
「(悪い意味での木村フォロワーが増えているのでは?という質問に対し)絶対そうです。本質をわかってないのにやろうとしちゃう、痛いなあ(笑)。まあ、それはそれで。僕は今は気にしてない話なので。でも、せっかく日本でやらせてもらっているし、今はね。僕のスタイルが好まれないんだったら(海外に)出たいと思うんですけど、今の日本の格闘技界にいるんなら、もっと浸透させたいなって。ちゃんとしたキックボクシング、世界でも通用するキックボクシング。本物の方にみんなが向けば、めっちゃ凄い大会になりますよ。世界のファンが集まればヤバくないですか? デカい会場でもパンパンになりますよ。それやりましょって話です」
「あくまで若い子が、自分の強さを表現したいと思ったり、相手への敵意がむき出しになるのはいいけど、単に盛り上げるため(の舌戦)だとフェイクすぎるな」
「見ていて僕が思う本当のトップ選手は、久保優太選手、卜部功也選手、野杁(正明)選手、ピケオー選手、(チンギス・)アラゾフ、(マラット・)グレゴリアン、わかりますよね。本物の世界でやってきた選手。マサロ・グランダーもそうです。僕はその中でしのぎを削り合いたいです」
ピケオーが上の階級から落としてくることは気になるか尋ねると「城戸(康裕)選手もそうだったけど、その時は恐さがなく、強さがない選手だったから、気にせずやりました。今回あまり気にせずやろうと思います」と答え、城戸が木村の先輩・久保の王座に挑戦する流れができていることにもチクリ。「城戸選手が久保選手に挑戦する流れがあるのなら、それはそれで。嫌ですけどね。道を譲ったけど、もう1回こらしめたいぐらいですけど、とりあえず好きなようにやってって感じです。ただ『強くいてください』って感じです。久保選手選手は本物のチャンピオンなので、そこに挑むならしっかり仕上げてください」とプレッシャーをかけた。
宮田充K-1プロデューサーには、乱闘会見が公式映像等でもフューチャーされる傾向についてどう思っているか質問が飛んだ。宮田氏は「どれだけファンに響くかが一番だと思うんですよね。会見の場は平等で、どれだけ選手がアピールするかで、そこからお客さんの注目を浴びる。そのアプローチの仕方はそれぞれある。(YoutubeやTwitterの)数字がハネたらK-1の広報ではもっと広く見せたいし、数字を稼げなかった子はリングで勝負してくれってとこだし、選手たちもスベったり批判されるリスクを背負って話している。キャリアが浅い子が俺を見ろってアピールするのは、Krushで山を登っていた頃のミノル君もそうだしね。梶原(龍児)君とやったり、山崎(秀晃)君とやったり」とスタンスを説明し、「ミノル君の意見もアリだと思うし、そうやって色んなイムズを戦わせるリングがK-1だと思うので、そうやって刺激し合うことは大事だと思います。そういうことを我慢せず言うのはミノル君らしいので、今日話を聞けたのは良かったです」と、木村の自己主張にも寛容な態度を示した。
日本勢が苦戦したクルーザー級のホープ・RUIは「先日のトーナメントでは古田選手にリザーブファイトでKO勝ちし、いつでも行ける準備していました。僕が優勝したシナ・カリミアンとやっていれば若干(結果が)変わったのかなと思います。90kgで日本人最強と思っていた上原(誠)選手に勝利している加藤選手が日本で一番強いと思います。しっかり加藤選手を食って、来年3月のメインアリーナ大会でカリミアンとタイトルマッチをやりたいです」「加藤選手のことは上原選手に勝ったことぐらいしか知らないですけど、ベラトールの契約ファイターということで強いと思います。世界で活躍するファイターなのは間違いないので、前から僕が言っている(故郷の)北九州から世界に向けての第一歩かと思います」と話した。
加藤は会見を欠席したがコメントを寄せている。
「初代クルーザー級王座決定トーナメントで唯一負けていない日本人はRUI選手だけ。彼は27歳で身長197cm、立ち技格闘技のキャリアは17戦。僕は36歳で185cm、立ち技格闘技のキャリアもまだ3戦。僕はRUI選手より9歳も年上で身長は8cm足りない。立ち技格闘技でもまだグリーンボーイだと思う。彼の方が若くて長身で経験も豊富だが僕が勝つ。なぜなら僕と彼では闘争本能が違うからだ」
他にもプレリミナリーファイトとしてスーパー・フェザー級(60kg)優谷(ウィラサクレック・フェアテックスジム西川口)vs. 横山朋哉(リーブルロア)の10代対決、スーパー・ライト級(65kg)高下由暉(Fighting Kairos)vs. 迅也(北斗会館浅科道場)が決まっている。
対戦カード
K-1 WORLD GP 第3代スーパー・ライト級(65kg)王座決定トーナメント
一回戦(1) 3分3R(延長1R)
佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元Krushライト級(62.5kg)王者)
サム・ヒル[Sam Hill](ニュージーランド/シティ・キックボクシング・ニュージーランド/WMCウェルター級王者)
一回戦(2) 3分3R(延長1R)
中澤 純(TEAM Aimhigh/元Krushスーパー・ライト級王者)
メルシック・バダザリアン(アルメニア/ムエタイ・アメリカジム)
一回戦(3) 3分3R(延長1R)
左右田泰臣(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/元RISEスーパーライト級王者)
モー・アブドゥラマン[Mo Abdurahman](南アフリカ/Look Borai)
一回戦(4) 3分3R(延長1R)
大和哲也(大和ジム/元WBCムエタイ世界スーパーライト級王者、K-1 WORLD MAX -63kg 2010日本トーナメント優勝)
ゲーオ・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/元K-1 WORLD GPスーパー・ライト級王者)
リザーブファイト 3分3R(延長1R)
松下大紀(K-1ジム川口TEAM SIRIUS)
FUMIYA(ポゴナ・クラブジム)
準決勝(1) 3分3R(延長1R)一回戦(1)勝者 VS 一回戦(2)勝者
準決勝(2) 3分3R(延長1R)一回戦(3)勝者 VS 一回戦(4)勝者
決勝戦 3分3R(延長1R)準決勝(1)勝者 VS 準決勝(2)勝者
ワンマッチ
フェザー級(57.5kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
村越優汰(湘南格闘クラブ/王者)
アレックス・リーバス[Alex Rivas](スペイン/Team Jesus Cabello)
フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
卜部弘嵩(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元K-1 WORLD GP&Krushスーパー・フェザー級(60kg)王者)
芦澤竜誠(K-1ジム総本部チームペガサス/元INNOVATIONフェザー級王者)
68kg契約 3分3R(延長1R)
ジョーダン・ピケオー(オランダ/マイクスジム/Krushスーパー・ウェルター級(70kg)王者)
木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/K-1ジム五反田チームキングス/Krushウェルター級(67.5kg)王者)
ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
城戸康裕(谷山ジム/元Krushスーパー・ウェルター級王者)
ジョナサン・トゥフ[Jonathan Tuhu](パプアニューギニア/The fight center Brisbane)
クルーザー級(90kg) 3分3R(延長1R)
加藤久輝(ALIVE/元HEAT総合ミドル級(83.9kg)王者、空道全日本体力別4連覇)
RUI(K-1ジム蒲田チームキングス)
女子-50kg契約 3分3R(延長1R)
KANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/Krush女子フライ級(50kg)王者)
ヨセフィン・ノットソン[Josefine Knutsson](スウェーデン/Allstars training center/IFMA世界女子フライ級王者)
フェザー級 3分3R(延長1R)
江川優生(POWER OF DREAM)
覇家斗(K-1ジム・ウルフ TEAM ASTER)
プレリミナリーファイト スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R
優谷(ウィラサクレック・フェアテックスジム西川口)
横山朋哉(リーブルロア)
プレリミナリーファイト スーパー・ライト級(65kg) 3分3R
高下由暉(Fighting Kairos)
迅也(北斗会館浅科道場/第6回K-1アマチュア全日本大会 チャレンジAクラス -70kg優勝)
※K-1カレッジ3階級決勝を実施
概要
大会名 K-1 WORLD GP 2018 JAPAN ~第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント~
会場 さいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナ
日程 2018年11月3日(土/祝) 開場・13:00 プレリミナリーファイト開始・未定 本戦開始・15:00
中継 AbemaTV(生中継)、GAORA(11月9日(金)18:00~22:30)
チケット料金 アリーナSRS席 50,000円 アリーナRS席 30,000円 アリーナS席 12,000円 スタンドS席 12,000円 アリーナA席 8,000円 アリーナB席 6,000円 ※当日券は各500円アップ ※小学生からチケットが必要
チケット発売 チケットぴあ、イープラス、ローソンチケット、ディスクガレージ、後楽園ホール5F事務所、フィットネスショップ水道橋本店、K-1.SHOP、グッドルーザー(03-6450-5470)、K-1ジム各店補
お問い合わせ グッドルーザー 03-6450-5470 https://www.k-1.co.jp/