Krush 1.26 後楽園ホール:江川優生、西京春馬下しフェザー級王座奪取。鈴木勇人がスーパー・ライト級王者、晃貴がバンタム級王者に
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Krush.97
2019年1月26日(土)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第9試合 トリプルメインイベント3 Krushフェザー級(57.5kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
×西京春馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/王者/57.5kg)※2度目の防衛戦
○江川優生(POWER OF DREAM/挑戦者/57.5kg)
判定0-2 (豊永29-30/岡田29-29/山根28-30)
西京兄弟の兄・春馬は昨年3月、村越優汰との延長戦を制し、同王座を初防衛した。6月のK-1同級王座決定トーナメントでは朝久裕貴、芦澤竜誠に勝利して、村越との決勝に進んだものの、試合開始すぐに足を吊ってしまい、わずか51秒でTKO負けに終わっていた。今回はそれ以来の試合となる。
対する江川は同トーナメントのリザーブファイトで大滝裕太に1R KO勝ち。続く11月のK-1では覇家斗に判定勝ちしている。12戦9勝のうち6試合でKO勝ちしているハードパンチャーだ。春馬も江川も弱冠20歳という点でも共通し、若手らしいスピーディーな攻防となる。
1R、春馬がサウスポーに構え、圧力をかける江川をかわしながら、左ミドルを着実に当て続ける。江川は表情を変えず、インローを絡めつつ、時折ボディから顔面につなぐ素早いパンチの連打を決める。まだ両者崩れず大差は無い。2Rも春馬が左ミドル主体で時折パンチ、江川がパンチ主体で時折ローという構図で変わらず、均衡も崩れない。
3Rも春馬は序盤こそミドルを当てていたが、次第に減り、江川のパンチのヒットが増える。もらって大きくぐらつくまでは行かないものの、江川のパンチの勢いで春馬が流れ気味で、春馬は手数も劣り、印象が悪い。
記者採点は3Rに江川につけ29-30で江川。ジャッジは2者が江川につけ、江川の勝利となった。江川は涙を流し、ベルトを巻くと「ここでベルトを巻いているのは夢のようです。会長、応援団のみんなありがとうございます。これがスタート地点で、もっと強くなって、Kのリングのチャンピオンも取りたいです」と、K-1 WORLD GP王座奪取を次の目標に掲げた。
- 江川優生(左)と武居由樹
第8試合 トリプルメインイベント2 Krushスーパー・ライト級(65kg)王座決定戦 3分3R(延長1R)
×松下大紀(K-1ジム川口TEAM SIRIUS/64.9kg)
○鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス/65.0kg)
2R 0’36” KO (左ミドルキック)
※鈴木が王者に
元々この試合は篠原悠人の持つスーパー・ライト級王座の挑戦者決定戦だったが、篠原が階級ダウンのために王座を返上し、王座決定戦に変更となった。松下は一時は負けが続いていたが、昨年5月の寺崎直樹戦、7月のジョージ戦、11月のFUMIYA戦と、3連続KO勝ち中だ。鈴木は昨年、3勝(2KO)1分と好戦績を残している。
1R、松下がオーソドックス、鈴木がサウスポーに構え、ミドルキックを打ち合う。松下のほうが蹴り数は少ないものの、当てると鈴木が顔をしかめる。中盤過ぎには松下が右ミドルを効かせ、ロープに詰めて頭をつけながらボディへのパンチを連打する。以降、顔面へのパンチも増やし、やや優位になる。
2R、鈴木は劣勢を跳ね返そうとしたか?最初から左ミドルの蹴り数をアップし先手を取ると、これが効き目を発揮。松下が後退すると、左膝、左ミドルを連打し、ダウンを奪う。松下は立ったが、再び鈴木が左ミドルを当てて、すぐに2ダウン目を奪うと、豊永レフェリーがストップした。
ベルトを巻いた鈴木は「すいません、滅茶苦茶目が悪くてメガネかけさせてもらいます」と話して観客を笑わせた後「色んな人のサポートでここまで来れました。ありがとうございます。松下選手のパンチが強くて、始まってすぐもらって左目が見えなくなりました。もっと強くなって、感動してもらえる試合ができるよう頑張ります」とアピールした。
第7試合 トリプルメインイベント1 Krushバンタム級(53kg)王座決定戦 3分3R(延長1R)
×萩原秀斗(K-1ジム総本部チームペガサス/52.9kg)
○晃貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/53.0kg)
4R 判定0-3 (岡田9-10/山根9-10/畑中9-10)
3R 判定0-1 (岡田28-30/山根29-29/畑中30-30)
※晃貴が王者に
バンタム級のこの試合も、スーパー・ライト級の上の試合同様、王者・金子晃大への挑戦者決定戦だったが、金子の階級アップと王座返上に伴い、王座決定戦に変更となった。萩原はムエタイルールで戦い続け、10月大会でKrushに初参戦し、隆聖に判定勝ちし、Krush 2戦目で王座戦に辿り着いた。晃貴は武尊と同じ鳥取県米子市出身の20歳。9月大会で出貝泰佑に判定勝ちし2連勝中だ。
1R、晃貴が圧力をかけ続け、時折コーナーに詰めて右ストレートを放つ。まだクリーンヒットは乏しいが、良い印象は巧く残せている。終盤になり、萩原も右のミドルとローのヒットを増やし、好印象を残す。
2R、晃貴の右ストレートのヒットが増えるが、萩原も打ち合いでパンチを当て返すようになり、右ロー、ミドルのヒットも増やす。終盤、晃貴が右ストレートで少し萩原をぐらつかせるが、まだ大差は無いラウンドだ。
3R、晃貴が右ストレート、フックのヒットを増やし、やや優位となるが、残り1分、萩原が右ハイ、右膝、右ストレートを立て続けに当て、晃貴を下がらせ挽回する。終盤はパンチ主体の打ち合いで、激しい展開のまま終える。
記者採点は30-30。ジャッジは2者がドローとつけ延長へ。晃貴が序盤から圧力をかけ、左膝蹴り、前蹴りも絡めつつ、右ストレートを随所で叩き込み好印象を残す。萩原も左ボディ、右ミドルを返すが、手数で劣る。大差は無いものの、マスト判定のためジャッジ3者とも順当に晃貴につけ、晃貴の勝利となった。
晃貴は「このベルトは自分一人の力では取れませんでした。デビューしてからK-1に出たことが無いので、6月30日、両国のK-1に出させてください」とアピール。試合後はセコンドについていた武尊が肩車で後輩の戴冠を称えた。
第6試合 初代Krushクルーザー級(90kg)王座決定トーナメント一回戦Aブロック 3分3R(延長1R)
○K-Jee(K-1ジム福岡チームbeginning)
×工藤勇樹(エスジム/蹴拳ライトヘビー級王者)
2R 1’13” TKO (タオル投入:パンチ連打)
1R、サウスポーの工藤にK-Jeeが圧力をかけ続け、左ジャブ、右ロー等を当て続け主導権を握る。終盤には工藤がローを嫌がってスイッチするように。2R、パンチの打ち合いの後、K-Jeeが右手で工藤の頭を下げさせてから、離した直後に右の膝を顔面に叩き込みダウンを奪う。工藤は立ったがダメージが大きい。芹沢レフェリーは続行させたが、K-Jeeがパンチを軽く連打して工藤が再びダウンしたところで工藤陣営からタオルが投入された。
第5試合 初代Krushクルーザー級(90kg)王座決定トーナメント一回戦Aブロック 3分3R(延長1R)
○杉本 仁(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
×俊雄(PAL-GYM)
2R 1’07” KO (左ストレート)
1R、サウスポーの俊雄に、杉本が右ミドルを当て続け、終盤には右の奥足狙いのローも増やし、着実にダメージを与える。2Rも右の蹴りを当て続けた後、右のストレートのフェイントからの左ストレートでダウンを奪うと、そのまま俊雄は立ち上がれずKOとなった。準決勝は順当にK-Jeeと杉本の顔合わせとなった。
第4試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
○伊澤波人(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/中国英雄伝説世界-57kg級王者)
×和夢(Gwinds)
判定3-0 (30-27/30-28/29-28)
※3R左ハイキックで和夢に1ダウン
第3試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
○瓦田脩二(K-1ジム総本部チームペガサス)
×蓮實 光(パラエストラ栃木)
3R 2’59” KO (顔面への左膝蹴り)
第2試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
○松本篤人(バンゲリングベイ・スピリット)
×迅也(北斗会館浅科道場)
判定3-0 (30-28/30-28/30-28)
第1試合 ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
○加藤虎於奈(TEAM TOP ZEROS)
×海斗(ポゴナ・クラブジム)
判定3-0 (30-28/30-26/30-27)
※1R右ストレートで海斗に1ダウン
プレリミナリーファイト第3試合 スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R
×山脇魁斗(隆拳塾)
○龍斗(K-1 GYM 横浜 infinity)
判定0-3 (28-30/28-30/28-30)
プレリミナリーファイト第2試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R
×足利和正(TEAM Aimhigh)
○齋藤祐斗(JK TRIBE)
1R 1’04” KO (ボディへの右バックスピンキック)
プレリミナリーファイト第1試合 女子アトム級(45kg) 2分3R
×豊嶋里美(TEAM OJ)
○菅原美優(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
判定0-3 (28-29/26-30/26-30)
※1R右ストレートで豊嶋に1ダウン