ONE Championshipの提携について佐藤ルミナ氏「修斗と共通するものを感じた」
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日本修斗協会の佐藤ルミナ理事長、プロ修斗のプロモーター・サステインの坂本一弘代表、ONE Championshipジャパンの秦英之代表が26日、東京・渋谷区のChateau Amebaにて会見を行い、25日に発表された修斗とONE Championshipのパートナーシップ契約について説明した。
25日のリリースでは、今後プロ修斗の世界王者になった選手は自動的にONE Championshipの契約選手になることができ、秋の全日本アマ修斗選手権の優勝者は1年間、ONEのチャトリ・シットヨートンCEOの経営するシンガポールのEVOLVE(イオヴォルブ)ジムへ奨学生として招聘されること等が発表された。1月27日のサステイン主催の後楽園ホール大会も「SHOOTO 30th ANNIVERSARY TOUR開幕戦 Supported by ONE Championship」に変更となり、3月31日の両国国技館大会以降のONEの日本大会も修斗側がサポートする。
1月27日の大会の公式計量が26日に行われ、その後にルミナ・坂本・秦の3氏が会見した。まず坂本氏は提携に至った流れについて「昨年夏に東京で行われたONEの記者会見を拝見し、ONEが今何を目指しているのか、スポーツ界でどういう立ち位置でありシェアがあるのかがよくわかる、格闘技界では今までに無かったようなスマートな会見で、どういう方たちがONEをやっているのか非常に興味を持ちました。チャトリさんもムエタイや柔術をやっていて、私自身も選手をやっていた時期があり、スポーツマンであり格闘技のバックボーンがある点で共通します。MMAは今後どうなるのか、誰のためにこの競技があるのか話し合う中で『選手ありき』という言葉が出て来たことが印象に残っています。修斗は世界で一番古いMMA競技であり、アマチュアを基盤としたきちっとした競技体系があり、アマの全日本大会の優勝を目指して選手たちが過酷な戦いをしているとチャトリさんに説明しましたところ、チャトリさんからは『アマで優勝した選手をEVOLVEで1年トレーニングさせるのはどうだ』と話されました。その場ですぐに明確な答えを提案されたことにビックリし、今まで無い感銘を受けました。チャトリさんには頑張る選手たちを応援する気持ちがあると認識し、パートナーシップを結ぼうと思いました」と説明した。坂本氏がONEとの提携話を修斗関係者に持ち帰ったところ、「反対は無かったです。特に地方の関係者が喜んでくれました」といい、スムーズに話が進んだという。
ルミナ氏も「チャトリさんは選手のことを凄く思ってくれている方で、MMAをスポーツとして長く続くものにしたいと思われていて、修斗と共通するものを感じました。タイでの大会の会場の雰囲気やスタッフさんの様子を見させていただき、信用できるイベントと感じたので、具体的にこうなった次第です」と話した。
ONE以外の団体への選手の参戦についてもこれまで通りに制約されず、坂本氏は「選手たちには選択の自由があります。そこまでの縛りはしていません。あくまでも記載されている通り世界チャンピオンがということで、それ以上でもそれ以下でもありません」「EVOLVEにもUFCに出ている選手がいますし、チャトリさんもMMAについて大きな考え方をされています」と説明した。大会名の最後に「Supported by ONE Championship」と付くのはサステイン主催興行だけとなる。全日本アマ修斗優勝者のEVOLVEでの練習期間についても「1年間」はあくまで最長で、選手の仕事などに合わせ、短期留学でも可能だという。修斗とONEのパートナーシップ契約期間は3年とのことだ。
ルールの反則技・判定・計量などの規定をONE寄りに変える可能性について、坂本氏は「ONEからルールの変化を求められていません。これまでの修斗は良いと思えば変えて来ましたし、今後も同じです。パウンドがあったほうが良いなら採用し、1Rが3分よりも5分が良いとなれば変えました。参考にさせていただくとすれば、減量の水抜きの規制の部分とかでしょうけど、修斗がより良いものになるなら共通させていくのもいいと思います」とコメントし、是々非々で対応する方針を示した。さらに今後のプロ興行の展開について「VTJを復活させるのもいいですし、ONEから選手をお借りできるなら考えたいです。今回発表した以外にも、よりアグレッシブに色んなことを仕掛けていきたいです」と話した。
ONE Championshipジャパンの秦氏は「修斗さんとパートナーシップを組めて光栄です。私は過去5年、世界最大手のスポーツ調査会社(ニールセンスポーツ)に勤めていました(※秦氏の経歴については12月の記事参照)。成功するためのエコシステムをいかに構築するかが重要です。日本における格闘技界の基盤を作る上で、選手ありきの環境を作ることは大事な要素です。どちらかが覆いかぶさったり、乗っ取ったりではなく、お互いが伸びる、Win-Winの環境を作るのが大事です。選手の飛躍のために、経営やマーケティングの面でも共有し、業界が発展できればと思います」とコメントしている。