シュートボクシング 11.24 代々木第二(レポ/ワンマッチ):海人、ケールにリベンジしSB“卒業”宣言「来年から世界最強が証明できる場所に本格的に挑戦する」シーザー会長「気持ち良く出してあげたい」

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~SHOOT BOXING 40th Anniversary~S-cup×GZT 2025
2025年11月24日(月/祝)東京・国立代々木競技場第二体育館
レポート&写真:井原芳徳 (※S-cupフェザー級トーナメントは別記事でお伝えします)
SB 40周年大会メインの海人、ケールにリベンジしSB“卒業”宣言「来年から世界最強が証明できる場所に本格的に挑戦する」
第14試合 メインイベント スーパーウェルター級(70kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(無制限延長R)
○海人(TEAM F.O.D/シュートボクシング(SB)世界スーパーウェルター級(70kg)王者、KNOCK OUT-BLACK同級王者、RISEミドル級(70kg)王者、元SB日本スーパーライト級(65kg)王者)
×エンリコ・ケール[Enriko Kehl](ドイツ/元GLORYライト級1位、K-1 WORLD MAX 2014世界トーナメント優勝)
判定3-0 (大澤30-27/木村30-26/北尻30-26)
※GLORYルールに準じた投げ無し、ワンキャッチワンアタックの特別ルールで実施
シュートボクシング(SB)40周年記念大会には、SBのエース・海人が登場し、6月に敗れたケールとのリベンジマッチに臨んだ。
海人は28歳。23年8月のGLORYオランダ大会でティジャニ・ベスタティのGLORYライト級王座に挑戦したが判定負けし連勝が18でストップ。その後、マサロ・グランダー、ジェームズ・コンデを1R KO。昨年2月のSBでは元ONE&ルンピニー王者・ペットモラコットに延長判定負けしたが、4月に海人がSB世界王座を懸けて再戦し判定勝ちでリベンジした。海人は再び1年後のGLORY王座奪取を目指し、昨年6月から12月までGLORYの元王者のダビッド・キリア、元ランカーのゲリック・ビレット、アルマン・ハンバリアンら相手に4連勝した。
ところが今年に入り、3月のONE日本大会でのマラット・グレゴリアン戦決定後から状況が一変する。大会前日、グレゴリアン陣営・ONE側と計量を巡ってトラブルが生じ、試合を拒否した海人をONEのチャトリ・シットヨートンCEOは批判したが、SB側が抗議し、チャトリ氏は謝罪する騒動が起こった。ONEは5月初旬の海人×グレゴリアンを提案したが、グレゴリアン側の調整がつかず、5月23日のONEでモハメド・シアサラニ戦が急きょ組まれ、海人は判定負け。さらに6月22日のSBでのエンリコ・ケール戦でも海人は判定負けし、キャリア初の2連敗に。10月11日のSB後楽園大会でタイ人のペットマイに判定勝ちし、連敗をストップした。
今回のSB 40周年大会では、GLORYの協力のもと、ベスタティへの挑戦者を決める4人トーナメントを海人も参加して行う構想もあったが、ベスタティは王座を返上してMMAに転向した。SB協会はGLORYに王者決定トーナメントを打診したが、実現しなかったという。そこで今回は海人とケールのリマッチが組まれた。
ケールは33歳。14年にヨーロッパとタイで行われたK-1 WORLD MAX世界トーナメントでブアカーオらを破り優勝。18年までは中国の武林風を主戦場とし、19年~22年はONEに参戦し、21年にチンギス・アラゾフに判定勝ち。23年からGLORYに上がり、ビレット、ハンバリアンを下す。昨年3月にベスタティのGLORYライト級王座に挑戦したが判定負け。それから1年3か月のブランクを経て、今年6月のSBで初来日し、海人に判定勝ちし、その後は試合をしていない。
なお、海人は今回の試合で怪我が無ければ、12月30日のKNOCK OUT代々木第二大会で、シッティチャイと対戦する可能性が高い状況だ。
1R、海人はオーソドックス、ケールはサウスポーで構え、ケールが右の前蹴りを放つと、海人は左手ですくいながら右ストレートを当てて倒すと、和田レフェリーはダウンを宣告する。その後も海人は時折スイッチしつつ、左右のロー主体で主導権を維持する。10-8で海人が取る。
2R、序盤からパンチを連打するケールに対し、海人は左フックを当ててひるませる。その後もケールはパンチを連打するが、海人はブロック等で対処してクリーンヒットをを許さない。海人は随所で左右のローを当てて、ケールの反撃を封じる。記者採点は海人だがイーブンもありうる。
3R、ケールは変わらず前に出てパンチを連打するが、海人はブロックしつつ、自分の右ストレート、左ボディ、フックを的確に当て続ける。クリンチも増えるが、その中で終盤に海人は崩しも決め、差を印象付ける。記者採点は海人。合計30-26で海人。ジャッジ3者も海人を支持し、海人が判定勝ちでケールへのリベンジに成功した。
試合後、マイクを先に持ったケールは「1Rのダウンはスリップでした。これで1勝1敗です。海人の持つタイトルを懸けてまた戦いたいです」と話し、3度目の対戦を要望した。海人は「前回負けて今回は勝ちましたけど、僕自身も納得していないです。次は完全決着します」と回答し、王座戦については明言を避けた。
続けて海人は「世界最強を目指しているので、来年から世界最強が証明できる場所に向かって本格的に動いて、そこに挑戦します。SBのエースの座を次の時代の若い選手に譲りたいです。来年以降のシュートボクサーたち、シュートボクシング、そして僕自身が世界最強を証明する姿を期待して楽しみにしてください」と話した。なお、客席では、ONEのチャトリCEOが試合を観戦していた。
バックステージで海人は「SBには笠原兄弟も山田ツインズもいるので、次の世代につないでいきたいです。SB 40周年のタイミングで身を引いて、本格的に目指したいところに身を置いて進みたいです」とコメント。ケールとのタイトルマッチについては「それも難しいと思います」とし、「KNOCK OUTの王座は12月に防衛することになると思いますけど、RISEとSBのベルトは返上させてもらおうと思います。ケール選手は納得いかないかもしれないですけど、タイトルマッチじゃない形でも、3戦目はタイミングが合えばやらせてもらいたいです」と説明した。
これでSBは最後?という質問に海人は「そのつもりで今回は出ましたし、卒業という形にしたいですけど、SBと話し合いたいです。でもSBには恩があるので、引退するときはSBに戻ってきたいです」と答えている。
SB協会のシーザー武志会長は海人の発言について「今日もONEの社長も来ていましたし、来週にも(ONE側と)話をすると思います」と明かし「(海人はSBで)活躍してくれましたし、またタイミングが合えばSBに出てもらえればいいと思います。選手のこの時間は一生で一回じゃないですか。野球でもメジャーに行くように、気持ち良く出してあげたいです」とコメントし、海人の新しい挑戦を後押しする方針を示している。
笠原友希、タイ人選手に判定勝ち
第12試合 61.5kg契約 3分3R(無制限延長R)
○笠原友希(シーザージム/SB日本スーパーフェザー級(60kg)王者・元同フェザー級(57.5kg)王者)
×マンモス・ソーサラッチープ[Maemmot Sor.Salacheep](タイ/オームノーイスタジアム認定ライト級王者)
判定3-0 (平30-27/茂木30-27/神谷30-27)
笠原兄弟の次男・友希は今年、RISE WORLD SERIES 2025 -61.5kgトーナメントに参戦し、3月の一回戦ではパヌワット・TGTに2RKO勝ちしたが、6月の準決勝では中村寛に延長KO負けした。
SB初参戦のマンモスは73戦60勝12敗1分の19歳。ONEフライデーファイツで5戦3勝2敗で、10月31日の試合ではタイ人のブアキャオに判定負けしている。
友希の入場時には、入場曲の「friends」をJ-REXXXさんが生歌唱した。試合は1R、友希がサウスポーで構えてプレッシャーをかけ、オーソドックスのマンモスが右に回る展開が続く。お互いミドルを蹴るがまだ攻撃が少なく、均衡状態が続く。記者採点はイーブン。
2R、友希が序盤から右ボディを効かせると、ボディと顔面へのパンチラッシュでマンモスを追い詰める。マンモスはその後は持ち直すが、随所で友希が右ボディ等のパンチを当て、やや優位な状態をキープする。記者採点は友希。
3R、友希がスイッチを織り交ぜつつ前に出て右テンカオをボディに当てて倒し、北尻レフェリーはダウンを宣告する。その後も友希がパンチと膝主体で優位を維持し終了。10-8で友希。記者採点合計30-27で友希。ジャッジ3者も同じ採点で、友希が判定勝ちした。
憂也、都木航佑に延長判定勝ち
第11試合 スーパーウェルター級(70kg) 3分3R(無制限延長R)
×都木航佑[たかぎ こうすけ](キャピタルレイズ fighting GlaNz/SB日本スーパーウェルター級王者)
○憂也(魁塾/RISEミドル級(70kg)2位、DEEP☆KICK -65kg王者)
4R 判定1-2 (和田10-9/神谷9-10/平9-10)
3R 判定1-1 (和田29-30/神谷29-29/平30-29)
都木は極真空手をベースとし、23年9月からSBに参戦し10連勝。村田義光、RYOTARO、ヨークディーゼル、ロクク・ダリ、風間大輝、ピラポンを下すと、2月にRYOTAROに判定勝ちしSB日本スーパーウェルター級王者となる。6月には竜也に判定勝ち。8月に荒尾祐太に苦戦も再延長判定勝ち。10月にアフリカ出身・ベルギー在住のサイヤン・ウォーリヤーに2R右膝蹴りでKO勝ちした。
憂也は長らくRISEミドル級のトップ戦線で活躍し55戦37勝(19KO)15敗3分の戦績の31歳。これまでに緑川創、匡志YAMATO、T-98らトップ選手に勝利している。今年1月のRISEでサモ・ペティに判定負けしたが、8月大会では髙木覚清に2R TKO勝ちした。
1R、憂也が終始プレッシャーをかけ、右ストレート、左ボディ、インロー等を随所でヒットする。まだ都木はひるまないが、ローを時折返す程度で攻撃が少なく、やや印象が悪い。記者採点は憂也。
2R、憂也が変わらずプレッシャーをかけてパンチ、ロー、膝を当て。やや優位な状態を維持する。都木も組んだ展開では膝を返すが、憂也のプレッシャーを止められない。最後は憂也が左右のボディ、右ストレートを立て続けに当て、差を印象付けて終える。記者採点は憂也。ジャッジは割れ、2者は順当に憂也につけるが、平直行氏のみ都木につける。
3R、後の無い都木は投げを狙うが、憂也は阻止し、組んで膝を随所で当てる。都木はパンチやローをこれまでよりも増やすが、憂也を追い詰めるほどにはならない。記者採点はイーブン。ジャッジは2者が順当にイーブンだが、神谷友和氏のみ都木につける。記者採点合計28-30で憂也。ジャッジは意外にも三者三様となり延長へ。
4R、両者首相撲で膝を当てる展開が増える。その中で憂也も左ストレート等のパンチを当てる場面もあるが、都木を追い詰めるほどにはならない。記者採点はイーブンだが憂也につく可能性もある。ジャッジは3者とも割り振るが評価が分かれ、和田良覚氏のみ都木につけ、2者が憂也を支持し、憂也の判定勝ちとなった。ジャッジ全員の評価基準の統一性、個々のジャッジの評価の一貫性に疑問の残る試合だった。
芦田崇宏、MMAルールでイモトを31秒KO
第8試合 MMAルール 67.5kg契約 5分3R
×イモト・ボルケーノ(FIGHT SCIENCE/SB日本スーパーライト級(65kg)王者)
○芦田崇宏(BRAVE/元DEEPフェザー級(65.8kg)王者)
1R 0’31” TKO (レフェリーストップ:左フック)
イモトは昨年6月、2階級同時制覇を狙い、奥山貴大が保持するSB日本ウェルター級王座に挑戦したが判定負け。今年8月には肘有り・オープンフィンガーグローブ着用の特別ルールで笠原弘希を挑戦者に迎えてスーパーライト級王座の初防衛戦を行い、左ジャブによる額のカットで3R TKO勝ち。今回はMMAに初挑戦する。対戦相手の芦田とは23年6月にSBルールで対戦し、イモトが延長戦の末に判定勝ちしている。
MMAの試合はラウンドマスト採点が採用されるとアナウンスされたが、判定不要の短時間決着に。1R、芦田がサウスポーで構え、オーソドックスのイモトにタックルのフェイントを仕掛けてから、左フックをクリーンヒット。イモトがうつぶせで倒れると、芦田がパウンドで追撃したところで、すぐさま和田レフェリーがストップした。
マイクを持った芦田が「外敵の圧勝です。イモト選手、挑戦受けてくれてありがとう」と話すと、退場中だったイモトは「絶対そこまで行きます」と答え、芦田は「待ってるよ」と返した。続けて芦田は「僕はシュートボクシング、かなり苦い思いをしています。いるね、一人、怪物君、今日いるのかな?やり返したいんでぜひ」と話し、昨年2月のRIZINで1R TKO負けした相手である元SB世界スーパーライト級の鈴木博昭との再戦を希望した。
第7試合 オープンフィンガーグローブマッチ スーパーウェルター級(70kg) 3分3R(無制限延長R)
○風間大輝(橋本道場/SB日本スーパーウェルター級1位)
×ネットパヤック・サウンアルハンペクマイ[Netphayak Saun.Aruhampekmai](タイ)
3R 1’38” TKO (レフェリーストップ:左膝蹴り)
風間は23年からSBにレギュラー参戦し、昨年10月、後に王者となる都木航佑と対戦し、風間が転倒した際に肩を負傷し、2R TKO負けしたが、その後は3連勝中。今年2月の今村滉とのOFGマッチでは2R KO勝ち。4月の竜也戦ではお互い投げ等のSBならではの技を出し合う好勝負となり、この大会から設けられた「ベストアート賞」に選出され賞金100万円を獲得した。8月には高橋幸光に延長判定勝ちした。対するネットパヤックはSB初参戦の21歳。
1R、風間がサウスポー、ネットパヤックがオーソドックスで構え、お互いミドルを蹴り合う展開が続く。ほぼ互角だったが、終盤、風間が首投げでシュートポイント1を獲得する。記者採点は10-9で風間。
2R、風間がまたも首投げでシュートポイント1を獲得する。風間は右ジャブでもダウンを奪う。その後も風間が組んでの膝等で攻め続け、左テンカオを当てると、ネットパヤックが右フックを空振りしてスリップしたところで、神谷レフェリーはダウンを宣告する。
3Rも風間が攻め続け、左膝蹴りをボディに当ててダウンを奪うと、ネットパヤックはうつぶせのまま立てず、レフェリーがストップした。
第1試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(無制限延長R)
○手塚翔太(Sublime guys・GONG-GYM坂戸/SB日本ライト級3位)
×健真[たつま](BLACK☆Jr/DEEP☆KICK -60kg王者)
5R 判定3-0 (神谷10-9/和田10-9/茂木10-9)
4R 判定1-1 (神谷10-9/和田10-10/茂木9-10)
3R 判定1-1 (神谷28-29/和田29-29/茂木30-29)
手塚は8月に初のOFGマッチに臨み、クリスチャン・グイドに判定勝ち。10月には樋沼朝光とのOFGマッチで1R TKO勝ちし、連勝を11に伸ばした。健真は大阪在住でDEEP☆KICKを主戦場とする選手。記者採点はイーブン。
1R、手塚が左ジャブ、健真が右カーフを的確に当てる。終盤にパンチが交錯する場面が増えるが、まだ均衡は崩れない。
2R、健真のパンチで手塚は鼻血を出すように。終盤、健真の左ミドルのタイミングで、手塚が右フックを強打するが、健真はまだひるまず、はっきり差をつけさせない。記者採点はイーブン。
3R、お互いミドル、ロー等を当てるが、なかなか強打につなげられない。手塚が終盤に首投げを放つが高く上がらずポイントにならない。記者採点はイーブン。合計30-30でイーブン。ジャッジは三者三様で延長へ。
4R、手塚が左ジャブ、右フック、後ろ廻し蹴り、健真が右カーフ、左ミドル、前蹴りで攻めるが、大差のないまま終わる。記者採点はイーブン。ジャッジは三者三様で再延長へ。
5R、手塚が右ハイ、ストレート、投げで先手を取る。終盤にも手塚が右ストレートをクリーンヒットする。記者採点は手塚。ジャッジ3者も手塚を支持し、手塚が長時間対決を制した。
シュートボクシング 11.24 代々木第二(レポ/S-cupフェザー級):RISE王者 安本晴翔、川上叶に判定勝ちでリベンジし山田ツインズ虎矢太&彪太朗を連続KOし優勝























