BOM 9.1 横浜大さん橋ホール(レポ):吉成名高、2R KO勝ちで連勝32に伸ばしWBCムエタイ・ダイヤモンド・スーパーフライ級王座獲得
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
センチャイムエタイジム中野
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Shimizu presents BOM 47
2024年9月1日(日)神奈川・横浜大さん橋ホール
レポート:井原芳徳
第10試合 ダブルメインイベント WBCムエタイ・ダイヤモンド・スーパーフライ級タイトルマッチ 3分5R
○名高・エイワスポーツジム[吉成名高](エイワスポーツジム/ラジャダムナン認定スーパーフライ級王者・元フライ級&ミニフライ級王者、プロムエタイ協会・WPMF世界・BOMフライ級王者、WBCムエタイ・ナイカノムトム・スーパーバンタム級王者、元ルンピニー・WMC・WBC・IBFムエタイ世界ミニフライ級王者)
×ペットアヌワット・ノーアヌワットジム(タイ/True4Uフライ級王者、元ラジャダムナン認定ライトフライ級王者)
2R 2’47” KO (左ストレート)
※名高が王者に
名高は23歳。昨年7月のBOMでウェウワーに判定勝ちしラジャダムナン認定フライ級王座を獲得。8月のRWSではルンヴィッタヤーに4R TKO勝ちし同王座を初防衛した。12月のRWSではスーパーフライ級10位のシューサップに2R KO勝ちしラジャ認定スーパーフライ級暫定王者となる。1月のTOP BRIGHTSではジャオクントーンを1R KO。2月のRWS後楽園大会ではプレーオプラーオに判定勝ちしスーパーフライ級正規王者となる。4月のRWS千葉大会ではケビン・マルティネスに判定勝ち。7月のRWS千葉大会ではジョムホートに判定勝ちしラジャ認定スーパーフライ級王座の初防衛に成功した。現在31連勝中だ。
対するペットアヌワットはフィーム・カオ(タイ語で膝蹴りの得意なテクニシャン)のタイプで、元ラジャダムナン認定ライトフライ級王者で、2月に名高が戦ったプレーオプラーオに勝ったことがある。
今回の試合で懸けられるWBCムエタイのダイヤモンドベルトは、ムエタイで功績のある選手のみが獲得できるといい、過去にブアカーオ、センチャイが獲得しており、今回の勝者が3人目となる。
1R、名高がサウスポーで構えて中央に立ち、8センチ背の高いペットアヌワットに対して右ロー、左ミドルを時折当てる。お互いまだ慎重な出だしだったが、中盤過ぎ、名高が左ストレートを放って詰めると、これは空振りとなったが、すぐさま組んでボディに当てた左膝蹴りで、ペットアヌワットが後退する。名高は追いかけて左ボディストレート、顔面への左ストレート、左膝蹴りを3連打し早速ダウンを奪う。名高は左のパンチ、蹴り、肘を当て続け、左ハイでも追い詰める。だが終了間際、ロープを背にしたペットアヌワットの左の縦肘が名高のアゴに当たり、名高が尻もちをついたが、名高はすぐに立ち笑顔を浮かべ、タイから招へいされたレフェリーはダウンとみなさない。伝統的な日本のキックボクシングならダウンとなりそうだが、タイの基準ならスリップ でも不思議ではない。記者採点は10-8で名高。
WBCムエタイ スーパーフライ級 ダイヤモンドベルトを2R KO勝利で獲得した吉成名高選手ペットアヌワット・ノーアヌワットジム選手からダウンを2度奪った瞬間をプレイバック
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— U-NEXT 格闘技 公式 (@UNEXT_fight) September 1, 2024
2R、名高がプレッシャーをかけ、ペットアヌワットがロープを背負い、見合う状態が続くと、レフェリーは攻撃を促す。1Rにお互いの強打を知り、一発を警戒している様子だが、本場のWBCムエタイ基準でも、ONEやRWSの影響もあってか、積極的な攻めが推奨されているようだ。するとお互い積極的に蹴るようになるが、名高が左ミドルを連打すると、ペットアヌワットは蹴りを右腕で受ける度に顔をしかめるようになる。名高や左右のロー、左前蹴りも絡めてじっくり料理すると、終盤、左三日月蹴りを脇腹にクリーンヒットし、ダウンを奪う。ペットアヌワットも右ミドルを返して抵抗したが、ダメージが大きく、最後は名高が左ボディストレートを強打してから、顔面に左ストレートを2連打し、再びダウンを奪う。立てないペットアヌワットを見て、カウント中にレフェリーがストップし、名高のKO勝ちとなった。名高はこれで32連勝となった。
チャンピオンベルトを巻いた名高は「今回WBCのダイヤモンドチャンピオンということで、タイではブアカーオ選手、センチャイ選手という偉大な選手が巻いているベルトを、僕が3人目として、日本人初のことを成し遂げることができてうれしく思います」と話し、支援者やエイワスポーツジムの中川夏生代表に感謝の言葉を述べた。続けて名高は「さっき竜哉も凄いKOを見せたと思うんですけど、今の格闘技界は暗い話題だったりとか、相手を悪く言って盛り上げる風潮が多いと思うんですけど、今回は相手のペットアヌワット選手も敵地である日本に出向いて試合をしてくださって、やっぱり相手がいるからこそ競技が成り立つと思いますし、相手に対するリスペクトや感謝の気持ちは格闘家として持って欲しいなと思います」とアピールした。さらに名高は「今回、目標だったダイヤモンドベルトを獲得できたんですけど、まだまだムエタイの道が続いていくと思うので、これからの自分にも注目してもらえるとうれしいです」と観客に呼びかけ、拍手を浴びた。
第9試合 ダブルメインイベント WBCムエタイ世界フライ級タイトルマッチ 3分5R
○竜哉・エイワスポーツジム[奥脇竜哉](エイワスポーツジム/プロムエタイ協会フライ級王者、元ラジャダムナン・WPMF世界・IBFムエタイ世界・ムエサイアムイサーン・ミニフライ王者、元WMC世界ピン級王者)
×シヴァラート・ウォーリンティダ(タイ)
1R 2’44” KO (左ボディフック)
※竜哉が王者に
竜哉は19年9月、タイ・ラジャダムナンスタジアムにて日本人として8人目の同スタジアム王者となる。その後もBOMの主力として活躍し、最近はRWSを主戦場としている。今年3月のタイでのRWSでコチャシットに敗れたが、4月の千葉大会でリベンジ。6月のタイでのRWSでも1R KO勝ちし、7月の千葉でのRWSではタイのTrue4Uのランカー・ゲーオナーカーに判定勝ちしている。今回の相手・シヴァラートもTrue4Uのテレビマッチを主戦場にしている。
WBCムエタイ フライ級 世界王座を1RKOにて獲得した奥脇竜哉選手が、シヴァラット・ウォーリンティダ選手から最初にダウンを奪った猛攻をプレイバック!
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1R、シヴァラートが右ミドルを当てると、竜哉は蹴り足をつかんで倒すが、足を掛けたためレフェリーから注意される。その後も竜哉はシヴァラートの右ミドルをつかみ続け、右ローにつなげる場面も。竜哉はガードの上から右ミドルを強打して少しシヴァラートをふらつかせてから、左ボディも当てる。竜哉は右ミドル、ローを当て続ける。すると終盤、竜哉がシヴァラートの右ミドルをキャッチしてから、左右のボディをヒット。動きが止まり下がったシヴァラートに対し、竜哉はロープ際に詰めて顔面とボディに左右のパンチを何発も当ててから、右の膝蹴りにつなげてダウンを奪う。シヴァラートは立ったが、竜哉は引き続きパンチを連打し、最後は左ボディでマットに沈めた。
マイクを持った竜哉は「セミファイナルを任されて、ばっちりKOできて良かったです。通過点なんで、ラジャのフライ級のベルト、必ず巻きます。相手を挑発したり馬鹿にしたりするのは格闘技じゃないと思っているので、自分とエイワスポーツジムの選手は本物の格闘技を目指しているんで、注目してください」とアピールした。
第8試合 WMC日本スーパーフライ級タイトルマッチ 3分5R
○JOH(MSJキックボクシングジム/王者)
×シンイチ・ウォーワンチャイ[渡邊愼一](ウォーワンチャイプロモーション/挑戦者)
判定3-0 (シーン49-47/岡林50-47/ノッパデッソーン49-48)
※JOHが防衛
第7試合 WMC日本女子ピン級タイトルマッチ 2分5R
○MIREY(ウィラサクレック・フェアテックス三ノ輪/王者)
×撫子(GRABS KICK BOXING STUDIO/挑戦者、ミネルヴァ同級王者)
判定2-1 (ソンマイ49-47/シーン48-49/岡林49-48)
※MIREYが防衛
第6試合 60kg契約 3分3R
×羅向[らむ](ZERO/元WMC日本&NJKFライト級王者)
○ダウサヤーム・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイプロモーション/元ラジャダムナン認定スーパーフライ級6位)
1R 1’09” KO (3ダウン:右肘打ち)
第5試合 バンタム級 3分3R
○佐藤九里虎[ぐりこ](FAITH/WMC日本バンタム級王者・元スーパーフライ級王者)
×隼[はやと](尚武会)
判定3-0 (30-27/30-28/30-27)
第4試合 スーパーバンタム級 3分3R
○吏亜夢[りあむ](ZERO/WMC日本スーパーフェザー級王者)
×松山和弘(ReBORN経堂)
2R 2’29” KO (左肘打ち)
第3試合 バンタム級 3分3R
×リュウノスケ・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイプロモーション)
○ムアンチャイレック・エックススタームエタイ(タイ)
判定0-3 (29-30/28-29/28-29)
第2試合 52.5kg契約 3分3R
○れい(湘南格闘クラブ)
×福 僚太(健成会)
1R 2’39” KO (右フック)
第1試合 56kg契約 3分3R
×コウキ・オーチャロンチャイ(BTCジム)
○高田 優(湘南格闘クラブ)
判定0-3 (27-29/28-29/28-29)