BOM 4.14 横浜大さん橋ホール:名高・エイワスポーツジム、ルンピニー認定ミニフライ級王座獲得、ラジャダムナンとのムエタイ2大王座制覇
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BOM(ボム)プロモーション(エイワスポーツジム)「BOM 2-1(The Battle Of Muaythai season 2 vol.1)」
2019年4月14日(日) 横浜大さん橋ホール
レポート&写真:井原芳徳
BOUT 2(第2部)
第6試合 ルンピニー認定ミニフライ級(105ポンド/47.63kg)王座決定戦 3分5R(インターバル2分)
×シンダム・カフェフォーガ[Singdum Kafaefogus](タイ/ルンピニー4位、チャンネル7ピン級4位)
○名高・エイワスポーツジム(エイワスポーツジム/ルンピニー日本ミニフライ級王者、ラジャダムナン・WBCムエタイ・IBFムエタイ世界王者、元WMC世界ピン級王者)
判定0-3 (47-50/47-50/47-50)
※名高が王者に
昨年12月のBOM 20で名高がラジャダムナン王座を獲得。20回目のBOMを一区切りとし、21回目・7年目に入る今回から「season 2」と題した新章に突入すると共に、名高のルンピニー同級王座挑戦が行われた。
名高は2月7日にラジャダムナンスタジアムに上がり、地元タイ人選手に3R KO勝ち。2月24日のムエタイオープン新宿フェイス大会ではタイ人選手に1R KO勝ちし、ルンピニー日本支局(LPNJ)認定ミニフライ級王者となり、本場のルンピニー王座への挑戦も認められた。
なお、今回、王者のサムアンテープ・ポー・ペッシリーに挑戦する予定だったが、タイでの試合でKO負けしたため、30日間の出場停止となり、王座を返上したという。代わってシンダムが出場し、名高とシンダムでサムアンテープが返上した王座を争う。シンダムはサウスポーで、サムアンテープとは構えが逆となる。
1R、両者サウスポーに構え、距離を取って前蹴りや上体のフェイントをかけながら静かに様子を見る。中盤から両者少しローを出すが、まだ攻撃は少ない。記者採点はイーブン。
2R、名高は右ボディ、左フックを当て、ミドル、ローの応酬でも最後にきっちり自分の蹴りを当てる。終盤には左ボディストレートも当てて好印象を残す。記者採点は名高。
3R、名高は蹴りの応酬でヒットを増やす。蹴り足をすくっての左ロー、単発での左ストレートもうまく当て、やや優位に試合を運ぶ。終盤、シンダムは少し組むようになり、膝を当てるが、名高は連打はもらわないでしのぎ切る。記者採点は名高。
4Rに入ると、劣勢のシンダムが定石通りに首相撲を多用するように。シンダムが圧力を強めて名高を下がらせて、左ローや右膝を放ってから首元にしがみつき、ロープに押し込み膝を当てる。名高も膝を返すものの、ヒット数で差がある。記者採点はシンダムにつけたが、名高も試合後話したように「相手の(首相撲の)ポジションは良かったんですけど、いい状態(=ダメージを与えたり鋭く突き刺す形)で膝蹴りをもらうことが少なかった」のは確かで、タイ人ジャッジ3名もその基準で評価し、シンダムにはつけなかったようだ。
5Rも首相撲主体で、シンダムはしつこく膝を当て続けるが、名高も膝を返し、崩しを狙って応戦。名高は離れれば蹴りとパンチも細かく当て、はっきりとした差をつけさせない。終盤は両者とも優勢をアピールするように手を上げて攻撃を減らし、いわゆる流す状態で終了する。記者採点は10-10。合計48-49で名高。ジャッジは5Rも名高につけた模様で、3者とも47-50で名高につけ、名高が日本人初のルンピニー王座獲得、タイ人以外初の2大スタジアム制覇を成し遂げた。
ベルトを巻いた名高は「途中、相手がガンガン来て、余裕が無くなりましたけど、皆さんの声援のおかげ踏ん張れました。日本人で初めてルンピニーのベルトを巻けてうれしいです。でも反省点が多いので、次は王者らしい試合をします」とマイクアピール。最後は2つのベルトを持って、元ラジャダムナン認定ライト級王者で名高の憧れの選手でもある梅野源治と記念撮影した。
◆名高「次は49.0kgのベルトをタイで取りたい」
ルンピニーのチャンピオンベルトは日本人が巻いていないベルトだったので、巻けてうれしいです。12月は挑戦者でしたけど、今回はラジャダムナン王者として、いい試合をしなきゃいけない思いもありました。
3週間半前に相手が変わって、サウスポーになって、あまり動画も見ることができなくて不安もあったんですけど、自分がやってきた練習を信じて戦いました。途中まで自分の思う通りに進められたんですけど、途中から相手がどんどん出て来て、左ミドルをもらってしまうと思って、自分から行くのに躊躇してしまいました。首相撲で相手が有利な姿勢が多かったので、これから修正したいと思います。
(採点について)正直、49-48ぐらいかなと思っていました。5Rは相手に行って、2・3かもしくは3・4を自分のラウンドにできたと思うんですけど、まさかこんなに大差で終わると思わなかったです。でも最後に自分の攻撃で終わることが多かったので、そこはポイント的には良かったのかなと思います。あと、相手の(首相撲の)ポジションは良かったんですけど、いい状態で膝蹴りをもらうことが少なかったので、相手のポイントを作らせなかったのが勝因かなと思います。
(今後について)もっと上の階級には強い選手がいると思いますし、まだ自分は完成されていないと思うので、もっと練習して、さらに強くなるよう頑張りたいです。今回は47.6kgのベルトを取ったんですけど、減量がキツいので、次は49.0kgのベルト(108ポンドのライトフライ級)を視野に入れて、そのベルトはタイで取りたいなって思っています。自分はラジャダムナンの選手だと言われているので、ラジャダムナンのチャンピオンベルトをラジャダムナンで巻けたらと思います。1回は絶対タイで取らないといけないと思っていますし、タイの本場の雰囲気の中で取りたいです。
(日本人初のルンピニー王者という実感は?)まだあまり実感が無いですけど、これからこの称号の価値を上げていけたらなと思います。
(梅野との記念撮影の感想は?)ジュニアの時から憧れていた梅野選手に祝福していただいいてうれしかったです。
第5試合 ウェルター級 3分5R
○パコーン・PKセンチャイムエタイジム(タイ/WMC世界ウェルター級王者、元ルンピニー認定ライト級王者、元ラジャダムナン認定スーパーフライ級王者)
×中野椋太(誠至会/NJKFウェルター級王者)
2R 0’58” KO (右ローキック)
中野は昨年度のムエタイMVP・タワンチャイと戦う予定だったが、タワンチャイがタイ国王から表彰されることになり、直前に試合をしてはいけないという規約があり、試合は中止となった。代役としてパコーンが参戦した。なお、タワンチャイはこの第4試合前に登場し、次回6月1日(土)横浜文化体育館大会に出場することが発表された。
- パコーン・PKセンチャイムエタイジム(19年4月のBOMでの中野椋太戦)
1R、パコーンは右ローを主体にしつつ、時折スピードのある左右のフックもヒット。中野は反応はできているものの、自分の攻撃は出せない。パコーンはスネ狙いの右ローを当て続けていたが、2Rにこのローが鋭く当たると、一発で中野はダウンし、そのまま立ち上がれずKO負けとなった。
第4試合 56.5kg契約 3分5R
○ファーペンヌン・PKセンチャイムエタイジム[Fahpennueng P.k.saenchai Muaythaigym](タイ/プロムエタイ協会スーパーバンタム級4位、チャンネル7 6位、元ルンピニー6位)
×波賀宙也(立川KBA/WBCムエタイ日本統一スーパーバンタム級王者)
判定3-0 (49-48/49-48/49-48)
1R、初来日のファーペンヌンがサウスポーの波賀に対し、積極的に右ローを当て、2Rになれば離れての蹴りだけでなく首相撲での膝も増やす。波賀は大崩れしないが、なかなか攻撃の糸口を見いだせない。3Rもファーペンヌンが膝主体で主導権。4Rも膝、ミドルを当て続け、終盤は前蹴りで突き放し翻弄する。5R、波賀は必死にパンチを振るって前に出るが、ファーペンヌンは逃げ切り完勝した。
第3試合 61kg契約 3分5R
○キヨソンセン・FLYSKYGYM(タイ/FLYSKYGYM/WMCインターコンチネンタル・スーパーフェザー級王者)
×リク・シッソー(トースームエタイシンジム/WMC日本スーパーフェザー級王者)
2R 2’23” KO (ドクターストップ:肘打ちによる右まぶたのカット)
第2試合 ムエサイアム・イサーン・ミニフライ級王座決定戦 3分5R
×ニュージョーワーン・プンパンムアン(タイ/1位)
○竜哉・エイワスポーツジム[奥脇竜哉](エイワスポーツジム/WMC世界ピン級王者)※はまっこムエタイジムから所属変更
2R 1’45” KO (右ハイキック)
1R、サウスポーのニュージョーワーンに竜哉が右のインローを当て続け、ニュージョーワーンは左ミドルと詰めてのパンチの連打で応戦する。2R、竜哉の右ローが効き目を発揮すると、ニュージョーワーンは強引にパンチを振り回すように。竜哉は落ち着いてかわすと、左ボディを効かせてからの右ハイをクリーンヒットし、ニュージョーワーンをノックアウトした。
第1試合 ムエサイアム・イサーン・バンタム級王座決定戦 3分5R
×ナーキー・ソーシリラックムエタイ(タイ/1位)
○朝陽・PKセンチャイムエタイジム(エイワスポーツジム/MA日本フライ級王者、WMC日本スーパーフライ級2位)
2R KO (左フック)
※朝陽が王者に
- 朝陽・PKセンチャイムエタイジム
- 朝陽・PKセンチャイムエタイジム
1R、お互い慎重で、朝陽が左右のミドル、左ボディを強打するが、まだヒットは少ない。ナーキーも右ストレートで朝陽をのけぞらせて見せ場を作る。2R、朝陽が攻撃の数を増やし、右ローを当てていると、早くも効き目を発揮し、右ローで下に意識を向けさせてから、左フックでダウンを奪取。ダメージの大きい朝陽を右ロー、左ボディで追い詰め、最後は左フックでマットに沈めた。
オープニングファイト2 ミドル級(ノンタイトル戦) 3分5R
×長谷川拓也(レンジャージム/WMC日本ミドル級王者)
○大輝(FLYSKYGYM)
5R 2’15” KO
オープニングファイト1 WMC日本ライト級王座次期挑戦者決定戦 3分3R
○雅 駿介(PHOENIX/J-NETWORKライト級10位)
×藤野伸哉(RIKIX)
1R 0’47” KO (パンチ連打)
開始すぐ、雅が藤野をコーナーに詰め、一瞬タイミングをずらすようにして左フックを放つとクリーンヒットし藤野がダウン。藤野は立ったもののダメージが大きく、雅の軽い当たりのパンチの連打で再びダウンしたところでセンチャイ・レフェリーがストップした。雅が伊東伴恭の王座への挑戦権を獲得した。
BOUT 1(第1部)
第8試合 WBCムエタイ日本スーパーライト級タイトルマッチ 3分5R
○北野克樹(誠至会/王者、元NJKF王者)
×実方拓海(TSK japan/挑戦者、WMC日本・ルンピニー日本・J-NETWORK王者)
判定3-0 (49-48/49-48/49-47)
※北野が初防衛(右上写真)
第7試合 WMCインターコンチネンタル・スーパーウェルター級王座決定戦 3分5R
×J(TSK japan/元WMC日本スーパーウェルター級王者)
○柿沼 慶(ポゴナ・クラブジム/WMC日本スーパーウェルター級王者)
3R 1’58” KO
※柿沼が王者に
第6試合 61.5kg契約 3分5R
○翔・センチャイジム(センチャイムエタイジム/INNOVATIONライト級王者、元WMC日本・MuayThaiOpen・蹴拳ムエタイ・NJKF王者)
×伊東伴恭(LAILAPS東京北星ジム/WMC日本ライト級王者)
判定3-0 (50-47/49-47/49-47)
第5試合 WMC日本フェザー級王座決定戦 3分5R
×川原龍弥(北流会君津ジム/WMC日本フェザー級2位、2018J-NETWORKライト級新人王)
○佐野貴信(創心會/RISEフェザー級11位)
判定0-3 (48-49/48-49/48-49)
※佐野が王者に
第4試合 WMC日本バンタム級王座決定戦 3分5R
×Mr.ハガ(ONE’S GOAL/WMC日本バンタム級4位)
○一航(新興ムエタイジム/NJKFフライ級2位)
判定0-3 (47-50/47-49/47-49)
※一航が王者に
第3試合 WMC日本ウェルター級王座決定戦 3分5R
○誠(レンジャージム/WMC日本ウェルター級4位)
×田邊裕哉(京都野口ジム/WMC日本スーパーライト級7位、MuayThaiOpenウェルター級5位)
3R 2’05” TKO
※誠が王者に
第2試合 ライト級 3分3R
○下東悠馬(TSK japan/WMC日本スーパーフェザー級7位)
×加藤淳平(LAILAPS東京北星ジム)
判定3-0 (30-26/30-27/30-27)
第1試合 66.00kg 契約 3分3R
×エイメン・ゴールドライフ(ゴールドライフジム)
○YOUTA(ウィラサクレック・フェアテックス西川口)
判定0-3 (28-30/28-29/28-29)
オープニングファイト フェザー級 3分3R
×渡辺秀康(レンジャージム)
○神田賢吾(ウィラサクレック・フェアテックス荒川)
3R 0’43” KO