ONE 9.27 ルンピニー:武尊、再起戦はONE 3連勝のタイ人・ブラック・パンサーと。その次はロッタン戦か。秋元皓貴は元フライ級王者イリアス・エナッシと対戦
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ONE Championship「ONE Friday Fights 81」(9月27日(金)タイ・バンコク・ルンピニースタジアム)に出場する武尊、秋元皓貴が7月31日、東京で記者会見を行った。大会の模様はU-NEXTにて生放送される(基本料金以外の追加料金無し)。大会は日本時間9月27日の午後9時30分からスタートする。
武尊、再起戦の相手はONE 3連勝のタイ人・ブラック・パンサーと
キックボクシング フライ級(61.2kg) 3分3R
武尊(team VASILEUS/ONEキック2位、ISKA K-1ルール世界&KGPライト級王者、元K-1スーパー・フェザー級・フェザー級・スーパー・バンタム級王者、元Krushフェザー級王者)
ブラック・パンサー[Black panther](タイ/チーム・メディ・ザトゥ)
武尊は33歳。22年6月のTHE MATCH 2022東京ドーム大会での那須川天心との大一番で判定負けし、連勝が35でストップ。この試合を最後にK-1を離れ、昨年5月にONEとの契約を発表。6月のパリの再起戦ではベイリー・サグデンを5R左ハイでKO。今年1月のONE有明アリーナ大会でスーパーレックのONEキック・フライ級王座に挑戦し、ボディ攻撃で苦しめたが、右ローキックを効かされ、最後は逃げ切られ判定負けした。
スーパーレックに敗れた直後は引退を示唆したが、しばらくすると復帰意欲が高まり3月の著書「ユメノチカラ」の発売記念トークイベントでは年内の復帰に意欲を示した。6月には米国での合宿を敢行。スーパーレック戦で骨折した左膝も順調に回復している様子だ。ONEは夏から秋にかけて今年2回目の日本大会を計画していたが、結局延期となり、ルンピニーでの「ONE Friday Fights」シリーズの豪華版大会が、武尊の再起戦の舞台となる。
武尊はONE契約前から、那須川とも接戦を繰り広げたことのあるONEの主力・ロッタンとの対戦を希望し、元々1月もロッタン戦が組まれていたが、ロッタンの怪我で流れていた。武尊も3月の時点で復帰戦の相手としてロッタンを希望していた。だがロッタンは11月8日(現地時間)のONE 169 米国アトランタ大会でジェイコブ・スミスを相手にONEムエタイ・フライ級王座の防衛戦を行うため、1か月半前の9月27日の武尊戦は難しい状況だった。武尊は現在ONEキック・フライ級2位で、同級は王者がスーパーレック、1位・ロッタン、3位・内藤大樹、4位・タギール・カリロフ、5位・エリアス・マムーディとなっている。内藤とマムーディは8月3日のONE Fight Nightで対戦する。
武尊と対戦するブラック・パンサーは24歳。戦績96戦79勝(21KO)17敗。昨年3月からONE Friday Fightsに上がり初戦はタギール・カリロフに1R KO負けしたが、その後は3連勝で、昨年9月にはスリヤンレックに判定勝ちし(上動画)、7月5日にはアリ・サルドエフに2R KO勝ちしている(下動画)。
◆武尊
(1月の試合以降どう過ごしたか)前回の試合で膝の骨を骨折し、復帰まで時間がかかったんですけど、怪我もしっかり治って、体作りもバッチリできています。先月アメリカ合宿を1か月やって、また来週からアメリカに行って、最後の追い込みをして仕上げたいです。
(ムエタイの聖地・ルンピニースタジアムでの試合について)日本のファンの人たちの前で試合したい気持ちが強かったんですけど、ONEからはルンピニーに出て欲しい言われました。高校の時に(ルンピニーに並ぶ聖地の)ラジャダムナンで試合したことがあって、現役の間にルンピニーでも試合ができるいい経験になります。いつか試合したい会場だったので楽しみです。
(ブラック・パンサーの印象)ローキックが得意で、ハイも蹴って、パンチでも倒せて、強い選手だと思います。これからONEのトップに上がる選手ですけど、しっかり返り討ちにしたいです。スーパーレック選手へのリベンジに向けての一戦になりますし、スーパーレック選手と似たファイトスタイルなので、こういう選手に勝てるということを次回の試合で見せたいです。
(試合のイメージ)前回負けたイメージを払拭したいんで、その対策をしっかりやっています。最初にONEを見に行った時の大会がFriday Fightsで、激しい試合がたくさんあって盛り上がっていたので、その中で僕が一番派手なKOをしたいです。
(ONEのチャトリ・シットヨートンCEOがコメント映像で「ロッタンは11月の防衛戦の後、武尊と対戦する」と話したことについて)チャトリさんもファンのみんなも、その試合を期待してくれているのはわかりますけど、まずはこの試合を勝たないといけないので、今は次の試合に集中したいです。
(同じ大会に出る秋元の印象)日本で試合している高校生の時から試合を見させてもらって、体の強さ、テクニック、全て兼ね備えていると思っていましたし、日本を離れてONEで戦った試合もほぼ見させてもらっています。日本で唯一ONEの立ち技の世界王者を獲得した選手で、年下ですけど尊敬しているファイターの一人です。
(ONEの判定の傾向について)(野杁)正明の試合にもセコンドにつかせてもらって、勉強はしているんですけど、結局は倒した人が勝つんで、そういう練習をしているので、そういう戦いをしたいです。
(今後のプラン)今は9月の試合に勝つことしか考えていないですけど ONEに参戦した理由はロッタン選手とやりたかったからで、前回試合が流れて心残りがあるんで、必ず実現させたいです。ONEでやるからには一番目指しているんで、スーパーレック選手も目指しています。
(前回の試合後、これ以上は体を作れないという話もありましたが、まだ伸びる?)今まで練習で体が壊れるぐらいの追い込みをやってきて、オーバーワークで調子が落ちた時もあったんですけど、年齢を重ねてキャリアを重ねて、調整方法も新しいことにチャレンジして、いい方法が見つかって来ています。いつもは1回だけアメリカに行って追い込んでいましたけど、今回は1回アメリカに行って、日本に一度帰って、またアメリカに行って追い込みをやろうと思っていて、前回よりいいコンディションで試合ができると思います。
(3日前のRIZINで平本蓮、安保瑠輝也ら元K-1ファイターが活躍したことに刺激を受けた?)一緒にK-1を引っ張ってきた仲間が他の舞台で活躍しているのはうれしいです。日本だけじゃなく世界の格闘技が盛り上がっていることが僕の原動力になっています。世界おの格闘技が一つになって、今ちょうど(パリで)オリンピックをやっていますけど、格闘技も国民みんなに応援される競技になって欲しいです。
(膝の骨折を乗り越え、もう一回リングに立つ心境)ちっちゃい頃から格闘家を目指し、世界最強を目指してやってきて、前回の試合が終わって、ボロボロになった自分の体を見て、ここで終わりかと思ったんですけど、メンテナンスで協力してくれる皆さんのおかげでまたリングに立てますし、僕が負けても武尊が世界最強になってくれると信じてくれるファンがいるからリングに立てます。その人たちに感謝して恩返しできるよう必ず勝ちます。
(最近セコンドについた選手たちの活躍から受けた影響)今まで一人で練習をやっていることが多かったんですけど、チームを立ち上げて、一緒に練習しているみんなから刺激受けます。team VASILEUSの選手たちが連勝中なので、その勢いを止めないよう、僕もしっかり勝ちたいです。
(前回のスーパーレック戦を踏まえて今磨いていることは?)作戦になっちゃうんで内容はあんまりアレですけど、テクニックでもフィジカルでも修正できるところ見つかったので、いい教訓になって、また成長できると思っています。
(秋元と同じ大会に出る心境)ONEという世界最大の立ち技の団体に日本代表で出るんで、日本人の強さを一緒に世界の強さを見せつけたいです。
(大事な試合は日本でという気持ちは強い?)そうですね。日本のファンの皆さんの前でやりたいというのもあるし、ONEという世界の格闘技団体を日本に、秋元選手や(野杁)正明と一緒に日本に持っていきたいという気持ちはあります。
(オリンピックが盛り上がっていて刺激を受けた?)日本人選手がオリンピックで活躍しているのを見ると凄いなと思う反面、うらやましいとか悔しいという気持ちが出てくるので、格闘技もそれくらいの熱で国民みんなが盛り上がるものにしたいし、バスケットボールや野球、サッカーみたいなメジャースポーツとして、世界中の人が楽しめるスポーツにしたいと思います。
(野杁選手もONEで戦うようになって、燃えるものがある?)日本代表の仲間としても心強いですし、70㎏という強い選手ばかりいる階級でチャレンジするという正明の気持ちも刺激になるし、僕は負けていられないし、一緒にONEのベルトを巻くって約束しているし、今回は秋元選手も一緒に出るので、みんなで日本人でONEのベルトを総なめできるようにしたいです。
秋元皓貴は1階級下の元王者イリアス・エナッシと対戦
キックボクシング バンタム級(65.8kg) 3分3R
秋元皓貴[ひろき](イヴォルブMMA/2位・元王者、元WBCムエタイ&MA日本フェザー級(57.15kg)王者)
イリアス・エナッシ[Ilias Ennahachi](オランダ/モロッコ/S&Bジム/元キック・フライ級王者)
秋元は31歳。キック19戦全勝の快進撃を続けた後、14年に原点であるフルコンタクト空手に戻り、17年にJFKO全日本大会で優勝。19年からONEでキックに復帰。22年3月にカピタンに判定勝ちして5連勝すると共に、ONEの立ち技初の日本人王者となる。だが同年11月の初防衛戦でペッタノンに判定負けし王座から陥落(ペッタノンはドーピング検査失格により王座剥奪)。その後、ジョナサン・ハガティーが王者となり、今年1月の日本大会での秋元との防衛戦も計画されたが、ハガティーの怪我により実現しなかった。昨年、所属先のイヴォルブMMAのシンガポールのジムが閉鎖したため、秋元は日本に戻り、東京のPOWER OF DREAMを練習拠点にしている。
5月の1年半ぶりの試合では元K-1ライト級(62.5kg)王者・ウェイ・ルイと対戦し、優勢に進めたかに見えたが判定負け(上動画)。試合後のインタビュー等でも秋元は不満を示し、ONEのチャトリ・シットヨートンCEOもインタビューで「大接戦でしたが、秋元選手が勝ったと思いました。ぜひ再戦を組みたいです」とコメントし、早ければ9月に計画している東京大会で組むプランも示していた。
エナッシは28歳。19年、ペッダムにKO勝ちしてONEキック・フライ級初代王者に輝く。21年2月にはスーパーレックに判定勝ちし2度目の防衛(上動画)。23年1月にスーパーレックとの再戦が組まれたが、エナッシが体重を作れず王座をはく奪される。その1か月後の2月に1階級上のバンタム級でアリアスガー・ゴドラティサラスカンに2R KO勝ち(下動画)。6月2日にはスペインの大会で判定勝ちしONEに戻る。
◆秋元
練習で怪我したので、マスクを着けてやらせてもらいます。前回の試合は出来が良かったと思うんですけど、結果判定負けになってしまって、倒しきれなかったら何言ってもしょうがないので、次は倒せるように心がけて練習してきました。
(エナッシの印象)フライ級チャンピオンになった時から見ていて、スピードも決定力もあって、いい選手という印象です。元々僕もフライ級でやっていてバンタム級に上げて、エナッシ選手も上げたんで、いつか必ずやると思っていました。タフな試合を覚悟しています。スピードが速くてフットワークもいい選手ですけど、パワーは自分が上回っている自信があるので、倒して勝てればと思います。
(試合のイメージ)まだ時間があるので、あと8週間でしっかり仕上げたいです。
(チャトリCEOは「この試合の勝者はタイトル挑戦権が与えられる可能性がある」と話していることについて)タイトルはもちろん目指しますけど、今は今回の試合の準備をして全力で戦うだけです。
(同じ大会に出る武尊の印象)昔から試合を見ていて、技術ももちろんあるんですけど、気持ちが強くて、K-1の時から自分がK-1を引っ張っていこうという気持ちを持っているのが見ていてわかりました。口で言うのは簡単ですけど、みんなが見てわかる形にしていたのが凄かったです。
(ウェイ・ルイとのダイレクトリマッチにならなかったことについて)できたらよかったですけど、それ以上の相手が来たと思っているので、この試合で勝って、リマッチでもいいですし、タイトル挑戦につなげたいです。
(武尊や野杁といった日本の立ち技のトップ選手がONEに出るようになり、ずっとONEに出ている秋元選手はどう思う?)今までONEのMMAとムエタイには日本人選手がいたんですけど、キックはほぼ自分一人だったので、K-1のチャンピオンでトップの選手2人がONEに来て一緒に戦えてうれしいです。
(武尊と同じ大会に出る心境)これから盛り上げていくためにも二人でしっかり勝ちたいです。