ONE Championship 10.30 シンガポール:箕輪ひろば、ONE初戦でストロー級5位のリト・アディワンに勝利。手塚裕之は判定負け
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ONE Championship「ONE: INSIDE THE MATRIX III」
2020年10月30日(金)(11月13日放送)シンガポール・インドアスタジアム
レポート:井原芳徳 Photos by ONE Championship
ONE Championshipは10月30日から本拠地・シンガポールでの大会を再開。既に同大会で収録された試合がその後も毎週金曜に放送され、先週11月6日放送分では若松佑弥が鮮烈な1R KO勝ちでインパクトを残した。今週13日の回には日本から手塚裕之(パンクラス・ウェルター級王者)と箕輪ひろば(修斗ストロー級世界王者)が登場した。
第1試合 MMA ストロー級 5分3R
○箕輪ひろば(総合格闘技道場STF/修斗ストロー級世界王者)
×リト・アディワン(フィリピン/ONE 5位)
判定2-1
箕輪は1月の修斗後楽園大会で小巻洋平に2R裸絞めで一本勝ちし、デビューから4年で修斗世界ストロー級王座に到達し、今回がONEデビュー戦。
対するリト・アディワンはフィリピンの名門・チーム・ラカイに所属する新鋭。現在ONEのMMAストロー級ランキングの5位に位置する。ONEウォリアーシリーズで3連勝後、昨年10月の両国大会でONE本戦デビューを果たし、パンクラス・フライ級王者の仙三にアームロックを極め、右腕を破壊して勝利しインパクトを残した。続く1月のポンシリ・ミートサティート戦でも1Rアームロックで勝利している。
箕輪はインタビューで5位のアディワンについて、1位の猿田洋祐、2位の内藤のび太の両元王者と比較し「そんなに変わりがないと思いました。なので今回勝てればトップ戦線に食い込める期待もあります」と話していたが、今回見事難敵を攻略し、結果を出すことに。
1R、アディワンが詰めて左右のフックを当てると、箕輪が片足タックルを仕掛けて倒して上になる。だが下からアディワンが箕輪の左腕をつかんでアームロックを仕掛ける。箕輪は体をひねって防御を続けるが、アディワンはしつこく腕をつかんで時折極める。箕輪はギリギリで耐え脱出し、中盤過ぎにはサイドで押さえる。箕輪はハーフに戻りつつ、上から肘、鉄槌を落とすが、最後もアディワンが下から腕十字を狙って終える。
2R、アディワンがバックスピンキックを放ったタイミングで、箕輪が詰めてタックルを仕掛けて倒し、金網際でハーフで押さえる。箕輪は上体を上げ、右のパウンドを落としてからサイドを狙うが、アディワンは防御する。アディワンは下からまたも箕輪の左腕をつかみ、アームロックを狙う。箕輪はバックに回り込もうとしながら防御し、終盤には上に。箕輪は立ってから右のパウンドをクリーンヒットし、そのままサイドで押さえ続ける。終了間際には箕輪が上四方で押さえてアディワンの頭に膝を連打し、好印象を残す。
3R、箕輪は距離を取り、アディワンのパンチに合わせてタックルで倒して、中央付近で押さえる。箕輪はハーフからパウンドを当て、肩固めのプレッシャーをかけ、中盤には左肘も当てる。アディワンは下から足を登らせ腕十字を狙うが、箕輪は防御し、パスガードしてから上四方で押さえる。終盤、箕輪がトップに戻り、パウンド、鉄槌を当て続け、主導権を維持する。
1Rはアディワンがフィニッシュに近づいたが、2Rと3Rは箕輪が主導権を維持する試合に。記者採点は箕輪。判定は割れたが、2者が箕輪を支持し、箕輪の勝利となった。
◆箕輪の試合後のコメント(提供:ONE Championship)
――ONEデビュー戦での勝利となりました。率直な感想をお聞かせください。
箕輪 ONEデビュー戦で勝利できたことは、純粋にとても嬉しいですし、有り難いことだと思っています。
――初回Rは苦しい状況が続いたかと思います。どんな気持ちで逃げ切りましたか?また、セコンドとはどんな会話がありましたか?
箕輪 初回Rキツかったですね(笑)。正直、肩が2回鳴って3回タップしようかと思いました。頭に過ったのは(ジムの先輩の)山上幹臣さんの試合シーンです。その試合でも、同じような状況があったのを思い出して怖くなりました。ですが、普段から自ら負けを認めるような行為(タップ)をしないように教わっているので、ここでタップしたら代表に怒られるんだろうなって思っていました。1Rが終わってインターバル中にセコンドから「いけるか?」と問われて「いけます」とハッキリ言ったのを覚えています。
――試合前のリト・アディワンの印象と、試合後の印象で何か変化はありましたか?実際に対峙してみてどんな選手でしたか?
箕輪 試合前も、試合後も、とても強い選手だなという印象は変わらなかったです。戦っていて分かったのは、アディワン選手はメチャメチャ礼儀正しくていい人だなって事です。試合後、僕はアディワン選手に「ナイスファイト」と声をかけました。相手も微笑んで握手を返してくれました。
――どんなゲームプランを持って試合に臨みましたか?
箕輪 色々なプランはありましたが、1R目は深追いせずに様子を見て、2R・3Rで勝つ作戦でした。
――コロナの状況下での渡航、デビュー戦となりました。この大会はどんな経験になりましたか?
箕輪 コロナ禍の中で試合をさせてもらえることで、試合が出来る有り難さを再確認でき、とても集中して取り組むことができました。また、色々な方々に支えられて試合や練習できていることに改めて感謝できました。苦労した点は、やはり自分1人では練習するのに限界がありますし、今回の結果には繋がらなかったと思います。
――次は誰と対戦したいですか?
箕輪 今回5位の選手と対戦をさせて頂けたので、さらに上位の選手と対戦させて欲しいです。
――最後にファンの方へメッセージをお願いします。
箕輪 今回、自分のキャリアの中でも1、2を争う強敵に打ち勝つことができたのは応援してくださる皆様のお陰です。勝てないと思って試合を観てくれた方も勝てると信じて応援してくれた方々もとても力になりました。これからも、勝てないと思う方々の予想を裏切り、勝てる思って応援して下さる方々の期待に応えられるように練習し更なる高みを目指します(笑)。引き続き応援よろしくお願いします。
第3試合 MMA ウェルター級 5分3R
○ムラド・ラマザノフ(ロシア)
×手塚裕之(ハイブリッドレスリング山田道場/パンクラス・ウェルター級王者)
判定3-0
手塚は昨年10月の両国国技館大会でONEに初参戦し、修斗ウェルター級世界王者のエルナニ・ペルペトゥオに判定勝ち。今年9月のRoad to ONE渋谷大会でグンター・カルンダに1R KO勝ちし、勢いに乗ってONE本戦2戦目を迎える。
対戦相手のムラド・ラマザノフはUFCライト級王者・ハビブ・ヌルマゴメドと同じロシア・ダゲスタン共和国出身。は2月のシンガポール大会でONEに初参戦。ペ・ミョンホから1R終盤にバックマウントを奪い、パウンドのラッシュで仕留め、プロ9戦全勝とした危険な相手だ。
1R、手塚が右ローを放つと、ラマザノフが足をつかんでタックルを仕掛け、金網に押し込む。ラマザノフが倒してから、手塚はすぐ立つが、ラマザノフは背後からしがみつきコントロールを続ける。中盤、ラマザノフが倒すと、立とうとする手塚をグラウンドに引きずり戻し、終盤は手塚を押さえ続ける。ラマザノフが終始主導権を維持したラウンドに。
2R、手塚はプレッシャーをかけ続け、右フック、右ローを狙い続ける。一瞬ラマザノフが組みそうになっても、すぐ突き放す。だが中盤、ラマザノフが両足タックルで倒すと、またもトップをキープする。終盤、立った手塚がアームロックを狙うが、ラマザノフは抱えて倒して外し、鉄槌を連打し好印象を残す。
3Rもラマザノフが中盤にタックルで倒し、金網際でトップをキープ。3分過ぎにはマウントを奪う。終盤はトップポジションに戻るが、押さえ続け、最後は抱え上げて落として終了。手塚はいい所を出せず、完敗に終わった。
◆手塚の試合後のコメント(提供:ONE Championship)
――今回の試合について、率直な感想をお聞かせください。
手塚 正直、やりたいことをやらせてもらえず完封されたな、という感想です。悔しいですがこれを糧に強くなるという気持ちでいます。
――試合前と試合後で対戦相手の印象は変わりましたか?実際に対峙してみて、どんな選手でしたか?
手塚 組みの強さは想定していましたが、想像以上でしたね。 もう少しテイクダウン切って打撃を当てて行きたかったのですが、距離の取り方もうまかったです。最初のラウンドでカーフの蹴り足を取られたのは想定外でした。
――どんなゲームプランでこの試合に臨みましたか?
手塚 相手の組みを封じて無理矢理前に出てきたところにカウンターを合わせて打撃で勝とうと思っていました。
――試合終了直後、ラマザノフ 選手と会話してたように見えます。どんな言葉を掛け合いましたか?
手塚 「強ぇな。」って言ったら、「お前も強えよ」って。戦ってくれてありがとうと伝えました。
――コロナの状況下での渡航、試合となりました。この大会はどんな経験になりましたか?苦労したことなどはありましたか?
手塚 試合前にPCR検査を5回程行い、さらにホテルの部屋に缶詰状態でした。 外に出てリフレッシュできる時間がなかったのは嫌でしたが、皆同じ条件ですからね。無観客試合は初ですが、やはり観客がいた方が自分としては好きですね。いつもの試合での声援の有り難みを感じました。
――次は誰と対戦したいですか?
手塚 アギラン・ターニ選手です。
――最後にファンの方へメッセージをお願いします。
手塚 皆様、応援ありがとうございました。今までも勝つか学ぶかの精神で強くなってきたので、日本の野獣は進化を遂げてONEのリングに帰ってきます。
第5試合 メインイベント MMA バンタム級 5分3R
×ケビン・ベリンゴン(フィリピン/1位、元王者)
○ジョン・リネカー(ブラジル/5位)
2R 1’16” TKO (レフェリーストップ:右アッパー→グラウンドパンチ)
UFCの元ランカー・リネカーが、1Rから圧力をかけ、多彩なパンチコンビネーションで元ONE王者相手に主導権。2Rに右ボディを効かせると、金網に詰めて右アッパーでダウンさせてからのパウンドラッシュで一気に仕留めた。ONE参戦2連勝のリネカーは、これでONEランキング1位となることが確実。試合後のマイクでは王者・ビビアーノ・フェルナンデスとの対戦を熱望した。
第4試合 MMA 64kg契約 5分3R
×ソン・ミンジョン(韓国)
○ジェへ・ユスターキオ(フィリピン/元フライ級王者)
判定0-3
第2試合 MMA ミドル級 5分3R
○ファン・ロン(中国)
×ユーリ・シモエス(ブラジル)
判定3-0